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Title:
FLEXIBLE FLAT CABLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/139891
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a flexible flat cable, which is so hard to have a curling nature even if cables are bundled as can extend promptly from the bundled state and which is produced by an extrusion method excellent in cable arrangement. A test piece (10) is prepared by burying a plurality of flat-type conductors (11) arrayed in parallel, in the inside of a tape-shaped insulator (12) formed of an insulating resin by an extrusion method and by winding a flexible flat cable (1) triply into an annular shape of a diameter of 50 mm. In case the ratio (W/δ) of the case, in which a load (W[N]) is so applied to the test piece (10) from the outside that the annulus may be crushed, thereby to cause a deformation of δ [mm], is a coefficient of resiliency (K [N/mm]), the flexible flat cable (1) is so constituted that the resiliency coefficient (K) may be at 0.04 to 0.75 [N/mm].

Inventors:
MURAO SATOSHI (JP)
KODAMA HIROYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058059
Publication Date:
November 20, 2008
Filing Date:
April 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AUTONETWORKS TECHNOLOGIES LTD (JP)
SUMITOMO WIRING SYSTEMS (JP)
SUMITOMO ELECTRIC INDUSTRIES (JP)
MURAO SATOSHI (JP)
KODAMA HIROYUKI (JP)
International Classes:
H01B7/08; H01B7/00
Domestic Patent References:
WO1998052199A11998-11-19
Foreign References:
JP2004281108A2004-10-07
JPH07211149A1995-08-11
Attorney, Agent or Firm:
UENO, Noboru (21-23 Sakae 3-chome,Naka-ku, Nagoya-shi, Aichi, JP)
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Claims:
 押出成形により形成された絶縁性樹脂からなるテープ状絶縁体の内部に平行に配列した複数の平角導体が埋設されているフレキシブルフラットケーブルにおいて、フレキシブルフラットケーブルを三重に巻いて直径50mmの円環状に形成し、円環が押し潰されるように外部から荷重W〔N〕を加えてδ〔mm〕の変形を生じさせた場合の比(W/δ)を反発力係数K〔N/mm〕とした場合、反発力係数Kが0.04~0.75〔N/mm〕であることを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
 フレキシブルフラットケーブルが、厚さ0.15~0.6mm、幅3~50mmであることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルフラットケーブル。
 平角導体が、厚さ0.1~0.2mm、幅1~3mmであることを特徴とする請求項1又は2記載のフレキシブルフラットケーブル。
 平角導体が、タフピッチ軟銅であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1に記載のフレキシブルフラットケーブル。
 絶縁性樹脂が、変性ポリフェニレンエーテルであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1に記載のフレキシブルフラットケーブル。
Description:
フレキシブルフラットケーブル

 本発明は、フレキシブルフラットケーブ に関する。

 フレキシブルフラットケーブル(以下、FFC ということもある)は、可撓性を有するテー 状絶縁体の内部に、断面が平角型の線状導 が 埋設されたものである。FFCは、薄く、可 撓性に優れており、例えば自動車のルーフ、 ドア、フロア、インパネなどの各種配線材と して用いられている。

 従来、FFCは片面に熱接着層を有する2枚の 絶縁フィルムの接着層の間に導体を挟み、加 熱ローラの間を通して絶縁フィルム同士を熱 接着する熱ラミネート法により製造されてい た。上記FFCの絶縁フィルムとしては、ポリエ チレンテレフタレートフィルム等のポリエス テルフィルムが使用されていた。

 しかしながら上記熱ラミネート法によるF FCの製造方法は、接着層を加熱溶融させる必 があり、接着に時間がかかる為、FFCの生産 が低くコストが掛かるという問題があった そこで、押出機を用いて絶縁体の樹脂を線 導体の周囲に押出被覆する押出法によりFFC 製造することで、FFCの製造コストを低減す ことが公知である(例えば特許第3700861号公 参照)。

 ところで、これまで量産されている押出 によるFFCは、絶縁体の材料として、ポリウ タンエラストマーや、ポリ塩化ビニル系樹 等の軟質樹脂が用いられていた。これらの 縁体を用いた押出法によるFFCは、熱ラミネ ト法によるFFCと比較して、巻きぐせが付き いという問題があった。例えば自動車のボ ィーにFFCを配索する場合、巻きぐせが付く 下記の様な問題がある。FFCは所定の長さご に束ねた状態で、ゴムでしばってFFCハーネ として梱包しておく。そして、FFCハーネス 縛っていたゴムを取外して、ハーネスを広 てボディーに配索する。熱ラミネート法に るFFCは、巻きぐせが付きにくいので、ゴム 外したとたんにボディー全体に自然に広が 。しかし押出しFFCの場合、梱包時の巻きぐ がついていると、ゴムを外したときに自然 広がらない。FFCが直ぐに広がらないと、手 ハーネスを伸ばして広げる必要があり、配 作業性が低下してしまう。

 本発明の解決しようとする課題は、上記 題点を解決しようとするものであり、ケー ルを束ねておいても巻きぐせが付きにくく 束ねた状態から広げた際に、直ぐに広がる とができ、配索作業性の優れたFFCを提供す ことを目的とする。

 上記課題を解決するために、本発明のフ キシブルフラットケーブルは押出成形によ 形成された絶縁性樹脂からなるテープ状絶 体の内部に平行に配列した複数の平角導体 埋設されているフレキシブルフラットケー ルにおいて、フレキシブルフラットケーブ を三重に巻いて直径50mmの円環状に形成し、 円環が押し潰されるように外部から荷重W〔N を加えてδ〔mm〕の変形を生じさせた場合の 比(W/δ)を反発力係数K〔N/mm〕とした場合、反 力係数Kが0.04~0.75〔N/mm〕であることを要旨 する。

 上記フレキシブルフラットケーブルは、 さ0.15~0.6mm、幅3~50mmに形成することができる 。また上記平角導体は、厚さ0.1~0.2mm、幅1~3mm 形成することができる。

 上記フレキシブルフラットケーブルにお て、平角導体が、タフピッチ軟銅であるこ や、絶縁性樹脂が、変性ポリフェニレンエ テルからなることが好ましい。

 本発明におけるフレキシブルフラットケ ブルの反発力係数Kの測定方法は以下の通り である。図1(a)は、反発力係数の測定に使用 るフレキシブルフラットケーブルの試験片 示す説明図であり、同図(b)は(a)のB-B断面図 ある。図1(a)、(b)に示すように、フレキシブ フラットケーブル1を3重に巻いて直径50mmの 環状に形成して試験片10とする。試験片10は 、フレキシブルフラットケーブル1の端部を ねたところがほどけないように、巻き始め 巻き終わりの部分が10mm重なるように接着し として、その重なり部分を粘着テープ2を巻 き回して固定する。

 図2(a)、(b)は、反発力係数Kの測定方法を す説明図であり、(a)は試験片の環状体の変 前の状態を示し、(b)は試験片を変形させて る状態を示す。試験は引張り試験機20を押し 込み荷重測定モードにして、図2(a)に示すよ にロードセル21とジグ22との間に試験片10を 置し、下のジグに両面テープ23を用いて固定 する。次に図2(b)に示すように、上側のロー セル21を試験片10の環を押し潰すように下方 40mmまで変位させる。このときの押込み速度 は50mm/分とする。試験片10は、ロードセル21に よって押されると、高さ10mmの扁平形状にな 。このときロードセル21では、潰される試験 片10の環が、ばね弾性によって元に戻ろうと る反発力が荷重として測定される。各変位 mm〕とロードセルに21に加わる荷重〔N〕を 定すると、変位と荷重の関係を示すグラフ 得られる。

 図3は、上記測定方法により得られる押込 み変位と荷重との関係を示すグラフである。 図3に示すように上記測定方法により、押込 変位-荷重曲線Sからなるグラフが得られる。 この曲線Sの傾きを反発力係数K(N/mm)とする。 なわちこのグラフの傾きは、ロードセルに り測定される荷重をW(N)として、50φの円環 高さ10mmまで押し潰す押込み変位を変形量δ(m m)とした場合の比W/δを表すものである。

 上記本発明に係る反発力係数Kは、フレキ シブルフラットケーブルが備えている、ばね 弾性を示すものと言える。反発力係数Kは、 きぐせの付き難さや配索性の指標となる。 なわち本発明のフレキシブルフラットケー ルは、三重に巻いて直径50mmの円環状に形成 、円環が押し潰されるように外部から荷重W 〔N〕を加えて変形量がδ〔mm〕となるように 形を生じさせた場合の反発力係数Kが0.04~0.75 〔N/mm〕であるように構成したことにより、 来の押出法によるフレキシブルフラットケ ブルと比較して、ケーブルを束ねておいて 巻きぐせが付きにくく、束ねた状態から広 た際に、直ぐに広がることができ、配索作 性が優れている。

(a)は、反発力係数の測定に使用するフ キシブルフラットケーブルの試験片を示す 明図であり、(b)は(a)のB-B断面図である。 反発力係数Kの測定方法を示す説明図で あり、(a)は試験片の環状体の変形前の状態を 示し、(b)は試験片を変形させている状態を示 す。 図2の測定方法により得られる押込み変 位と荷重との関係を示すグラフである。 本発明フレキシブルフラットケーブル 一例を示す、幅方向の縦断面図である。 本発明フレキシブルフラットケーブル 他の例を示す、幅方向の縦断面図である。 (a)、(b)は、くせつき性の測定方法の説 図である。 (a)~(c)は、配索追従性の測定方法の説明 図である。

 以下、本発明の実施形態について、図面 参照して詳細に説明する。図4は、本発明フ レキシブルフラットケーブルの一例を示す、 幅方向の縦断面図である。図4に示すように フレキシブルフラットケーブル1(以下、FFCと いうこともある)は、押出成形により形成さ た絶縁性樹脂からなるテープ状絶縁体12の内 部に、平行に配列した複数の平角導体11a、11b 、11cからなる導体11が埋設されている。導体1 1の周囲は絶縁体12と接している。図4に示すFF C1は、3本の導体11a、11b、11cが所定間隔で平行 に配置されているものである。導体11と絶縁 12の接触面は、密着した状態にあるが、両 が接着している状態であっても良いし、ま 両者が単に密着しているだけで接着してい い状態であっても良い。

 図4に示すFFC1は、断面が長方形に形成さ 、表面及び裏面に凹凸がなく平らな面とし 形成されている。またFFC1の角は、特に面取 しない状態に形成されている。尚、FFC1にお いて表面側及び裏面側の区別はないが、便宜 上、図4の上側を表面側とし下側を裏面側と る。

 図5は本発明FFCの他の例を示す、幅方向の 縦断面図である。図5に示すように、FFC1は、 の部分Rを面取りした形状としても良い。ま たFFC1は、同図に示すように、表面及び裏面 導体11どうしの間の部分に、長手方向に延び る断面がV字形の凹溝Gを設けても良い。

 上記したように、本発明FFC1は、FFCを三重 に巻いて直径50mmの円環状に形成し、円環が し潰されるように外部から荷重W〔N〕を加え て変形量がδ〔mm〕となるように変形を生じ せた場合の反発力係数Kが、0.04~0.75〔N/mm〕と なるように形成されている。FFC1の反発力係 Kが上記範囲を外れて、0.04〔N/mm〕未満にな と、反発力が小さくなりすぎて十分な配索 が得られない。また反発力係数Kが0.75〔N/mm を超えると、巻ぐせが付きにくくなるもの 、反発力が大きくなりすぎて、配索性が低 してしまう。反発力係数Kは、0.05~0.15〔N/mm〕 とすることが、確実に巻ぐせを防止すること ができ、良好な配索性が確実に得られること から、更に好ましい。

 FFC1において反発力係数Kを上記範囲とす には、FFC1における導体11の寸法(幅、厚さ)、 材質、絶縁体12の材質、及び絶縁体12の構造 を適宜組み合わせることで、所望の反発力 数Kを有するFFC1を構成することができる。絶 縁体12の構造とは、例えば絶縁体12の表面の 凸形状の有無や、導体11の配置等が挙げられ る。例えば図4及び図5に示すように、FFC1にお いて、角の部分Rの面取りの有無や、表裏面 凹溝Gの有無等によって、FFC1の反発力係数K 変化させることができる。

 FFC1の好ましい寸法は、幅3~50mmであり、厚 さ0.15~0.6mmである。FFC1の寸法が上記範囲であ ば、上記特定の範囲の反発力係数Kを有する FFC1が容易に得られる。また、上記寸法範囲 FFC1は、一般的な自動車ボディーの配索用に 適に使用できる。

 FFC1の平角導体11は、図4及び図5に示すよ に、FFC1の幅方向の断面形状において、その さが幅よりも小さい長方形に形成されてい 、平角導体11は、扁平な断面形状を有する のが好ましい。またFFC1の絶縁体12の内部に ける配置としては、絶縁体12の内部の厚さ方 向において同じ深さに埋設されている。平角 導体11は、銅、銅合金、アルミニウム、アル ニウム合金、錫めっきを施した銅等の導電 を有する導線が用いられる。タフピッチ軟 は、導電率、コスト、屈曲性が良好なこと ら平角導体として好ましい材料の一つであ 。また平角導体11は、扁平な断面形状を有 るものが好ましく用いられる。平角導体11の 好ましい寸法は、例えば、厚さ0.1~0.2mm、幅1~3 mmである。

 FFC1の絶縁体12は、押出法により形成され ものである。押出法では、複数の線状導体1 1a~11cに対し、押出機を用いて絶縁体12の樹脂 押出被覆することで得られる。押出法は、 ラミネート法によるFFC製造方法と比較してF FCの生産性が高く、FFCを低コストで製造する とができる。押出法は、公知のFFCの製造方 を用いることができる。

 絶縁体12の材料としては、押出し成形に る絶縁体12の形成が可能であり、FFC1とした 合に上記の反発力係数Kの範囲となるように 成可能な絶縁性樹脂が用いられる。絶縁性 脂として好ましい材料は、変性ポリフェニ ンエーテル、水添スチレン系熱可塑性エラ トマー、変性水添スチレン系熱可塑性エラ トマー、ポリプロピレン、ポリエーテルイ ド等が好ましく用いられる。これらは1種単 独或いは2種以上の混合物が挙げられる。上 樹脂は、難燃化と絶縁性のバランスが取り すいことから好ましい。特に絶縁体12は、変 性ポリフェニレンエーテルが、難燃化と絶縁 性のバランスが取りやすいことに加え、コス トが安く、反発力係数を望ましい範囲にしや すい点から更に好ましく用いられる。

 絶縁体12には、上記樹脂に、難燃剤、成 助剤、無機フィラー、紫外線吸収剤、安定 等の添加剤を添加しても良い。

 以下、本発明の実施例、比較例を示す。
実施例1
 厚さ0.1mm、幅1.5mmのタフピッチ軟銅をピッチ 2.5mmで3芯を並列に配置した状態で、絶縁性樹 脂として変性ポリフェニレンエーテル(変性PP E)80部(以下、全て質量部)及び水添スチレン系 熱可塑性エラストマー20部から成る配合組成 (表1参照)を用い、厚さが200μmになるように し出して、FFCを製造した。得られたFFCの反 力係数K、くせつき性、及び配索追従性につ いて試験を行い、総合評価をした。その結果 を表2に示す。

 絶縁体の配合組成

 くせつき性、及び配索追従性の試験方法 、以下の通りである。

[くせつき性]
 図6(a)、(b)はくせつき性の測定方法の説明図 である。図6(a)に示すように、FFC1を一回巻き し環を作り、端部をクリップ24で固定する この状態で23℃で168時間放置する。次いで、 同図(b)に示すように、端部のクリップ24を外 て開放した状態で、FFC1の端部間の距離Xを 定する。この端部間の距離Xが大きい方が、F FCにくせが付きにくいということであり、く つき性が良好であると言える。くせつき性 評価は、この端部間の距離Xが40mm以上ある 合を○とし、40mm未満の場合を×とした。

[配索追従性]
 図7(a)~(c)は、配索追従性の測定方法の説明 である。図7(a)に示すように、FFC1を180°曲げ 。そして同図(b)に示すように、折り曲げ部 を荷重5kgfの重り24で押える。同図(c)は折り げ部分の拡大図である。同図(c)に示すよう 、重り24で押えた状態で、FFC1の折り曲げ部 のFFC間の距離Yを測定する。この折り曲げた FFC1間の距離Yの大きさが小さい方が、FFC10は 索する際に折り曲げや自動車ボディへの追 性が良好であり、配索性が優れていると言 る。配索性の評価は、この折り曲げたFFC1間 距離Yが3.0mm以下である場合を○とし、3.0mm 超える場合を×とした。

 実施例2~4、比較例1~3
 絶縁性樹脂として表1に示す配合組成のもの を用い、導体のサイズ、ピッチ、絶縁体の厚 さ、芯数を表2に示すものとした以外は、実 例1と同様にしてFFCを製造した。得られたFFC 反発力係数K、くせつき性、及び配索追従性 について試験を行い、総合評価をした。その 結果を表2に示す。

参考例1
 参考のために、厚さ50μmのポリエチレンテ フタレートに厚さ40μmのホットメルト接着剤 を塗布したフィルムの間に表2に示す導体を んで熱ラミネートを行ってFFCを製造した。 られたFFCの反発力係数K、くせつき性、及び 索追従性について試験を行った。その結果 表2に示す。