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Title:
INJECTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/174993
Kind Code:
A1
Abstract:
This injector is provided with a housing 10 having a first injection port 10h, a casing 90, a needle assembly which is accommodated in the housing and the casing to open and close the first injection port, an electric actuator 60 which is disposed outside the casing to drive and move the needle assembly, and a fixed core 70 which is accommodated in the casing to regulate the movement of the needle assembly, wherein the needle assembly includes: an outer needle 20 which opens and closes the first injection port and which has a second injection port 20h; an inner needle 30 which is accommodated inside the outer needle, slides within the outer needle, and opens and closes the second injection port; a stopper 50 provided on the opposite side of the inner needle to the second injection port; and a movable core 40 which is driven by the electric actuator and which moves the inner needle together with the stopper.

Inventors:
FUJINO TOMOKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/003371
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
January 30, 2020
Export Citation:
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Assignee:
DENSO CORP (JP)
International Classes:
F02M51/06; F02M61/10; F02M61/16; F02M61/18; F02M67/14
Foreign References:
JP2018044513A2018-03-22
JP2015045239A2015-03-12
JP2007192025A2007-08-02
JP2017057785A2017-03-23
US20150020769A12015-01-22
JPS4621683Y
Attorney, Agent or Firm:
TOKKYO GYOMUHOJIN MEISEI INTERNATIONAL PATENT FIRM (JP)
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Claims:
\¥0 2020/174993 14 卩(:17 2020 /003371

請求の範囲

[請求項 1 ] 流体を噴射するインジェクタ (1 〇〇) であって、

第 1噴口 ( 1 0 11) を有するハウジング ( 1 0) と、

前記ハウジングの前記第 1噴口と反対側に設けられた筐体 (9 0) と、

前記/ \ウジングおよび前記筐体に収納され、 前記/ \ウジングおよび 前記筐体内を摺動するとともに前記第 1噴口を開閉する二ードルアッ センプリ (2 0、 3 0、 4 0、 5 0) と、

前記筐体の外側に配置され、 前記二ードルアッセンプリを駆動して 移動させる電気アクチユエータ (6 0) と、

前記筐体に収納され、 前記二ードルアッセンプリの移動を規制する 固定コア (7 0) と、

を備え、

前記二ードルアッセンプリは、

前記第 1噴口の開閉を行うアウターニードル (2 0) と、 第 2噴口 (2 0 ) を開閉するインナーニードル (3 0) であっ て、 前記アウターニードルの内部に収納され前記アウターニードル内 を摺動するインナーニードルと、

前記インナーニードルの前記第 2噴口と反対側に設けられたスト ッパ (5 0) と、

前記電気アクチユエータによって駆動される可動コアであって、 前記ストッパと共に前記インナーニードルを移動させる可動コア (4 〇) と、

を有し、

前記アウターニードルは、 前記インナーニードルが前記第 2噴口の 開弁方向に移動したときに、 前記インナーニードルと当接する当接部 (2 2) を有し、

前記可動コアは、 前記電気アクチユエータの駆動により前記インナ \¥0 2020/174993 1 5 卩(:171? 2020 /003371

—二ードルを移動させて前記第 2噴口を開弁させ、 前記インナーニー ドルが前記当接部に当接した後は、 前記アウターニードルを移動させ て前記第 1噴口を開弁させる、 インジェクタ。

[請求項 2] 請求項 1 に記載のインジエクタであって、

前記ストッパは、 前記インナーニードルに溶接されている、 インジ エクタ。

[請求項 3] 請求項 1 または 2に記載のインジエクタであって、

前記アウターニードルは、 前記第 2噴口を有する第 1 アウターニー ドル部と、 前記当接部を有する第 2アウターニードル部とを有し、 前記第 1 アウターニードル部と前記第 2アウターニードル部とは、 溶接されている、 インジエクタ。

[請求項 4] 請求項 3に記載のインジエクタであって、

前記第 1 アウターニードル部を構成する材料は、 前記第 2アウター 二ードル部を構成する材料よりもピッカース硬度が大きい、 インジエ クタ。

[請求項 5] 請求項 1から請求項 4のいずれか一項に記載のインジエクタであっ て、

前記二ードルアッセンプリを前記ハウジングから取り出したとき、 前記ストッパを前記可動コアから露出可能である、 インジエクタ。

[請求項 6] 請求項 1から請求項 5のいずれか一項に記載のインジエクタであっ て、

前記インナーニードルのシート面積は、 前記アウターニードルのシ —卜面積よりも小さい、 インジエクタ。

[請求項 7] 請求項 1から請求項 6のいずれか一項に記載のインジエクタであっ て、

前記第 2噴口は、 前記アウターニードルに設けられ、 前記第 1噴口 に連通している、 インジエクタ。

[請求項 8] 請求項 1から請求項 6のいずれか一項に記載のインジエクタであっ \¥0 2020/174993 16 卩(:17 2020 /003371

て、

前記第 2嘖口は、 前記ハウジングに設けられている、 インジエクタ

[請求項 9] 請求項 1から請求項 8のいずれか一項に記載のインジエクタであつ て、

前記流体は、 気体である、 インジエクタ。

Description:
\¥0 2020/174993 1 卩(:17 2020 /003371 明 細 書

発明の名称 : インジェクタ

関連出願の相互参照

[0001 ] 本願は、 2 0 1 9年2月 2 6日に出願された出願番号 2 0 1 9— 0 3 2 3

1 4号の日本出願に基づく優先権を主張し、 その開示の全てが参照により本 願に組み込まれる。

技術分野

[0002] 本開示は、 インジェクタに関する。

背景技術

[0003] 特開 2 0 1 5 _ 4 5 2 3 9号公報には、 サブ弁体とメイン弁体の 2つの弁 体を有する燃料噴射弁が開示されている。 この燃料噴射弁は、 電磁力により 小さな開口を有するサブ弁体を駆動して開弁 し、 サブ弁体を開くことでメイ ン弁体の圧力差を開放し、 メイン弁体を容易に移動させて開弁させてい る。 発明の概要

[0004] しかし、 燃料が液体ではなく、 気体の場合には、 気体は圧縮性流体である ため、 弁体前後の圧力差を利用して弁体の開閉力を コントロールすることが 難しい、 という問題があった。 そのため、 サブ弁体とメイン弁体の 2つの弁 体を有する燃料噴射弁であって、 燃料が気体である場合にも利用できる燃料 噴射弁が求められている。

[0005] 本開示の一形態によれば、 インジェクタが提供される。 このインジェクタ は、 第 1噴口を有するハウジングと、 前記ハウジングの前記第 1噴口と反対 側に設けられた筐体と、 前記ハウジングおよび前記筐体に収納され、 前記ハ ウジングおよび前記筐体内を摺動するととも に前記第 1噴口を開閉する二一 ドルアッセンプリと、 前記筐体の外側に配置され、 前記二ードルアッセンブ リを駆動して移動させる電気アクチユエータ と、 前記筐体に収納され、 前記 二ードルアッセンプリの移動を規制する固定 コアと、 を備え、 前記二ードル アッセンプリは、 前記第 1噴口の開閉を行うアウターニードルと、 第 2噴口 \¥02020/174993 2 卩(:171?2020/003371

を開閉するインナーニードルであって、 前記アウターニードルの内部に収納 され前記アウターニードル内を摺動するイン ナーニードルと、 前記インナー 二ードルの前記第 2噴口と反対側に設けられたストッパと、 前記電気アクチ ユエータによって駆動される可動コアであっ て、 前記ストッパと共に前記イ ンナーニードルを移動させる可動コアと、 を有し、 前記アウターニードルは 、 前記インナーニードルが前記第 2噴口の開弁方向に移動したときに、 前記 インナーニードルと当接する当接部を有し、 前記可動コアは、 前記電気アク チユエータの駆動により前記インナーニード ルを移動させて前記第 2噴口を 開弁させ、 前記インナーニードルが前記当接部に当接し た後は、 前記アウタ 一二ードルを移動させて前記第 1噴口を開弁させる。 この形態によれば、 燃 料が、 液体燃料であっても、 気体燃料であっても、 1つの可動コアでインナ 一二ードルとアウターニードルの 2つの二ードルの開閉を制御できる。

図面の簡単な説明

[0006] [図 1]図 1は、 第 1実施形態のインジェクタの概略構成図であ 、

[図 2]図 2は、 電気アクチユエータを駆動してインナーニー ドルを開弁させ、 インナーニードルが当接部に接触したときの 状態を示す説明図であり、

[図 3]図 3は、 アウターニードルを開弁させ、 可動コアが固定コアに接触した ときの状態を示す説明図であり、

[図 4]図 4は、 可動コアが固定コアに接触した後、 インナーニードルとアウタ 一二ードルが下がった状態を示す説明図であ り、

[図 5]図 5は、 電気アクチユエータの駆動を停止して、 インナーニードルが閉 弁した状態を示す説明図であり、

[図 6]図 6は、 電気アクチユエータの駆動を停止して、 さらに、 アウターニー ドルが閉弁した状態を示す説明図であり、

[図 7]図 7は、 電気アクチユエータの駆動電圧と、 インナーニードル、 アウタ —二ードルの開閉状態を示すタイムチヤート であり、

[図 8]図 8は、 可動コアをアウターニードル方向に移動させ た状態を示す説明 図であり、 \¥02020/174993 3 卩(:171?2020/003371

[図 9]図 9は、 インナーニードルへのストッパの溶接の方法 を示す説明図であ り、

[図 10]図 1 0は、 ストッパ溶接後の二ードルアッセンプリを示 す説明図であ り、

[図 1 1]図 1 1は、 第 2実施形態のインジェクタの概略構成図であ 、

[図 12]第 2実施形態のインジェクタの噴口の断面図で る。

発明を実施するための形態

[0007] 第 1実施形態:

図 1 に示すように、 インジェクタ 1 0 0は、 ハウジング 1 0と、 アウター 二ードル 2 0と、 インナーニードル 3 0と、 可動コア 4 0と、 ストッパ 5 0 と、 電気アクチユエータ 6 0と、 固定コア 7 0と、 バネ 8〇 3、 8 0 13と、 筐体 9 0と、 を備える。 アウターニードル 2 0と、 インナーニードル 3 0と 、 可動コア 4 0と、 ストッパ 5 0とを合わせて、 「二ードルアッセンプリ」 と呼ぶ。

[0008] ハウジング 1 0は、 一方の端部に第 1噴口 1 0 を有する筒状の部材であ る。 ハウジング 1 0は、 例えば、 マルテンサイ ト系の非磁性ステンレス鋼で 形成されている。 ハウジング 1 0の第 1噴口 1 〇 と反対側には、 筐体 9 0 が設けられている。 筐体 9 0は、 略円筒形の第 1磁性部 9 0 3と、 第 2磁性 部 9 0〇と、 非磁性部 9 0匕とを備える。 第 1磁性部 9 0 3 と、 第 2磁性部 9 0〇とは、 フヱライ ト系の磁性体ステンレス鋼で形成された略円 筒形の部 材である。 非磁性部 9 0匕は、 第 1磁性部 9 0 3と、 第 2磁性部 9 0〇との 間に設けられた略円筒形の部材であり、 才ーステナイ ト系の非磁性体ステン レス鋼で形成されている。 ハウジング 1 0と筐体 9 0の内部には、 二ードル アッセンプリと、 固定コア 7 0と、 バネ 8 0 3、 8 0 13と、 とが収納されて いる。

[0009] アウターニードル 2 0は、 第 2噴口 2 0 IIを有する中空の筒状の部材であ る。 アウターニードル 2 0は、 第 1 アウターニードル部 2 0 3と、 第 2アウ 夕ーニードル部 2 0匕と、 当接部 2 2とを備える。 第 1 アウターニードル部 \¥02020/174993 4 卩(:171?2020/003371

2 0 3は、 第 1噴口 1 0 に連通する第 2噴口 2 0 を有しており、 弁座と しての機能を有するとともに、 第 1噴口 1 〇 IIを開閉する弁体として機能す る。 そのため、 第 1 アウターニードル部 2 0 3は、 摩耗し難いように、 マル テンサイ ト系の非磁性ステンレス鋼で形成されている 。 第 1 アウターニード ル部 2 0 3のピツカース硬度は、 例えば、 6 0 0である。 第 2アウターニー ドル部 2 0 13は、 フェライ ト系の磁性体ステンレス鋼で形成されている 。 第 2アウターニードル部 2 0匕のピツカース硬度は、 例えば、 1 7 0である。 第 2アウターニードル部 2 0匕の側面には、 開口 2 0〇が形成されている。 この開口 2 0〇は、 アウターニードル 2 0の内部と外部とを連通する。 第 1 アウターニードル部 2 0 3と、 第 2アウターニードル部 2 0 13とは溶接され ており、 その内部は、 中空である。 第 1 アウターニードル部 2 0 3と第 2ア ウターニードル部 2 0匕の内部の第 1 アウターニードル部 2 0 3と反対側の 端部には、 当接部 2 2が設けられている。 当接部 2 2は、 マルテンサイ ト系 の非磁性ステンレス鋼で形成されている。 当接部 2 2のピツカース硬度は、 例えば、 6 0 0である。

[0010] インナーニードル 3 0は、 アウターニードル 2 0の第 2噴口 2 0 1 * 1側から 、 第 1インナーニードル部 3〇 8と、 第 2インナーニードル部 3 0 と、 第 3インナーニードル部 3 0〇を備える。 このうち、 第 1インナーニードル部 3〇 8と、 第 2インナーニードル部 3 0 は、 アウターニードル 2 0の内部 に収納されており、 アウターニードル 2 0の内部において摺動する。 第 3イ ンナーニードル部 3 0〇は、 アウターニードル 2 0の第 2噴口 2 0 と反対 側からアウターニードル 2 0の外部に突き出ている。 第 1インナーニードル 部 3〇 3 は、 第 2噴口 2 0 を開閉する弁体としての機能を有する。 第 2イ ンナーニードル部 3 0 は、 インナーニードル 3 0が開弁方向に移動したと きに、 当接部 2 2と接触する当接部 3 0 を有する。 当接部 3 0 が摩耗し ないように、 インナーニードル 3 0は、 マルテンサイ ト系の非磁性ステンレ ス鋼で形成されている。 インナーニードル 3 0のピツカース硬度は、 例えば 、 6 0 0である。 第 3インナーニードル部 3 0〇の第 2インナーニードル部 \¥02020/174993 5 卩(:171?2020/003371

3 0匕と反対側には、 ストッパ 5 0が、 溶接により取り付けられている。 な お、 ストッパ 5 0の第 3インナーニードル部 3 0〇への取り付けは、 溶接以 外の方法に、 ネジ止め、 ピン止めにより取り付けられていても良い。

[001 1 ] アウターニードル 2 0とストッパ 5 0との間には、 可動コア 4 0が設けら れている。 可動コア 4 0は、 磁性体可動コア部 4 0 3と、 第 1可動コア部 4 〇匕と、 第 2可動コア部 4 0〇とを備える。 第 1可動コア部 4 0匕は、 スト ッパ 5 0の回りに位置し、 第 1可動コア部 4 0匕の外縁側に磁性体可動コア 部 4 0 3が配置されている。 第 1可動コア部 4 0匕のアウターニードル 2 0 側に第 2可動コア部 4 0〇が配置されている。 磁性体可動コア部 4 0 3 は、 フェライ ト系の磁性体ステンレス鋼で形成されており 、 ピッカース硬度は、 例えば 1 7 0である。 第 1可動コア部 4 0匕と、 第 2可動コア部 4 0〇は、 非磁性ステンレス鋼で形成されており、 ビッカース硬度は、 例えば 6 0 0で ある。

[0012] 第 2可動コア部 4 0〇は、 二ードルアッセンプリが開弁方向に移動した と きに、 固定コア 7 0と当接する当接部 4 0 と、 ストッパ 5 0が揷入可能な 開口 4 0 6を備える。 開口 4 0 6の底には、 当接部 4 2が接触している。 当 接部 4 2は、 第 3インナーニードル部 3 0〇の回りに設けられている。 当接 部 4 2は、 非磁性ステンレス鋼で形成されており、 ピッカース硬度は、 例え ば 6 0 0である。

[0013] 第 1可動コア部 4 0匕は、 孔 4 0干と、 アウターニードル 2 0が揷入可能 な凹部 4 0 9とを備える。 孔 4 0干は、 インナーニードル 3 0を中心軸とし た円周に沿って複数形成されている。 孔 4 0干は、 インナーニードル 3 0の 移動方向と平行に形成されており、 開口 4 0 6とアウターニードル 2 0の外 部とを連通し、 後述するように、 燃料の流路チ 4として機能する。

[0014] 固定コア 7 0は、 筐体 9 0の内部に収納された円筒形の部材であり、 二一 ドルアッセンプリが一定以上開弁方向に移動 しないように、 移動を規制する 位置に設けられている。 固定コア 7 0は、 磁性体可動コア部 4 0 3 が当接す る第 1固定コア部 7 0 3と、 第 1可動コア部 4 0匕が当接する第 2固定コア \¥02020/174993 6 卩(:171?2020/003371

部 7 0匕とを備える。 第 1固定コア部 7 0 3 は、 例えば、 フェライ ト系の磁 性体ステンレス鋼により形成されている。 第 1固定コア部 7 0 3のピッカー ス硬度は、 例えば 1 7 0である。 第 2固定コア部 7 0匕は、 マルテンサイ ト 系の非磁性体ステンレス鋼により形成されて いる。 第 2固定コア部 7 0 13の ピッカース硬度は、 例えば 6 0 0である。 固定コア 7 0をこのような材料で 構成することで、 可動コア 4 0の互いに当接し合う部材、 例えば、 磁性体可 動コア部 4 0 3と第 1固定コア部 7 0 3、 第 1可動コア部 4 0匕と第 2固定 コア部 7 0匕と、 は同じ材料となり、 ほぼ同じピッカース硬度を有する。 そ の結果、 可動コア 4 0が固定コア 7 0に衝突することによる可動コア 4 0と 固定コア 7 0の摩耗を抑制できる。

[0015] 電気アクチユエータ 6 0は、 例えば、 ソレノイ ドで形成されており、 筐体

9 0の回りに配置されている。 電気アクチユエータ 6 0の外側には、 磁性体 ステンレス鋼で形成された磁性体部材 1 1が設けられている。 電気アクチユ エータ 6 0に通電すると、 電気アクチユエータ 6 0の内部及び外部には、 図 2の矢印で示すような磁束が生じ、 磁性体部材 1 1 と、 第 1磁性部 9 0 3と 、 第 1固定コア部 7 0 3 と、 を通る磁気回路が形成され、 可動コア 4 0を移 動させる。 電気アクチユエータ 6 0は、 さらに、 可動コア 4 0の移動を介し て、 インナーニードル 3 0を移動させ、 アウターニードル 2 0も移動させる 。 この動作の詳細については、 後述する。

[0016] バネ 8 0 3は、 二ードルアッセンプリを開弁方向に付勢し、 バネ 8 0匕は 、 二ードルアッセンプリを閉弁方向に付勢する 。

[0017] 次に、 インジェクタ 1 0 0における流体の流路干 1 6について説 明する。 インジェクタ 1 0 0の内部には、 以下に説明するように、 流路干 1 ~干 6が形成されている。 流路干 1は、 固定コア 7 0の円筒の内部の 空間により形成されている。 流路干 2は、 ストッパ 5 0と非磁性部 9 0匕 との間の空間により形成されている。 流路干 | 〇 3は、 第 1可動コア部 4 0匕 の開口 4 0 6により形成されている。 流路干 4は、 第 1可動コア部 4 0匕 の孔 4 0干により形成されている。 流路干 5は、 アウターニードル 2 0と \¥02020/174993 7 卩(:171?2020/003371

ハウジング 1 0との間の空間により形成されている。 流路干 6は、 アウタ —二ードル 2 0とインナーニードル 3 0との間の空間により形成されている 。 流路干 5と流路干 6とは、 開口 2 0〇により、 連通している。 アウタ —二ードル 2 0が開弁したときには、 流体は、 流路干 1 ~干 5を経て第 1噴口 1 0 から噴射される。 インナーニードル 3 0が開弁したときには、 流体は、 流路干 1 ~干 5、 開口 2 0〇、 流路干 6を経て第 2噴口 2 0 を通り、 第 1噴口 1 0 から噴射される。

[0018] 次に、 インナーニードル 3 0と、 アウターニードル 2 0の開弁条件につい て説明する。 インナーニードル 3 0がアウターニードル 2 0に着座したとき のインナーニードル 3 0とアウターニードル 2 0の接触部の直径を口 3、 ア ウターニードル 2 0がハウジング 1 0に着座したときのアウターニードル 2 0とハウジング 1 0との接触部の直径を口 1〇、 インナーニードル 3 0が着座 状態から開弁し、 当接部 2 2に当接するまでのリフト量を !_、 パネ 8 0匕の 付勢力を 3 、 弾性係数を !<、 電気アクチユエータ 6 0の吸引力を 、 燃 圧を 干とする。 弾性係数 !<は、 第 2アウターニードル部 2 0匕と、 当接部 2 2の材料と形状とにより決まる値である。 インナーニードル 3 0の開弁条 件は、

>3 3 X 干 + 3 ( 1)

である。 ここで、 3 3は、 インナーニードル 3〇のシート面積であり、 3 3 = ^ X 0 3 2 / 4である。

なお、 アウターニードル 2 0が開弁しないためには、 さらに、 以下の条件 を満たす必要がある。

(3匕一 3 3 ) X 干> ( X 1_ X 1<) 1 /2 (2)

ここで、 3 13は、 アウターニードル 2 0のシート面積であり、 3 6 = \

0 1〇 2 / 4である。 なお、 こうするこ とで、 電気アクチユエータ 6 0により開弁力が小さい時に開弁するインナ 二ードル 3 0に作用する閉弁力を小さくでき、 インナーニードルを容易に開 弁させることができる。 また、 アウターニードル 2 0に作用する燃圧による \¥02020/174993 8 卩(:171?2020/003371

閉弁力を大きく設定することができるため 、 インナーニードル 3 0だけ開弁 する状態を容易に作ることができる。

[0019] 次いで、 インナーニードル 3 0、 アウターニードル 2 0の両方が開弁する ための条件は、

> (3匕一3 3) X 干十 3 (3)

である。

[0020] 例えば、 口 3を 1 . 2〇1〇1、 〇匕を 4 .

、 バネ 8 0匕の付勢力を 3 1\1、 リフト量 !_を〇. 弾性係数 1<を 4 . 5 X 1 0 4 とすると、 インナーニードル 3 0を開弁させるのに必要な電気ア クチユエータ 6 0の吸引カ は、 4 . 2 4 1\1となる。 このとき、 式 (2) の 左辺は、 1 7 . 0 4 1\1、 右辺は、 5 . 3 1\1となるため、 式 (2) を満たす。 従って、 インナーニードル 3 0は開弁するが、 アウターニードル 2 0は開弁 しない。 アウターニードル 2 0を開弁させるのに必要な電気アクチユエー 6 0の吸引カ は、 式 (3) から、 2 0 . 0 4 1\1である。 なお、 電気アクチ ユエータ 6 0の吸引カ は、 電気アクチユエータ 6 0を駆動する駆動電流に より、 容易に制御できる。

[0021 ] インナーニードル 3 0の開弁 :

電気アクチユエータ 6 0に電圧を印加し、 電気アクチユエータ 6 0の吸引 カ を、 インナーニードル 3 0を開弁させる力以上とする。 なお、 このとき の吸引カ は、 アウターニードル 2 0を開弁させる力未満とする。 電気アク チユエータ 6 0は、 図 2に示すように、 可動コア 4 0を開弁方向 (図の上方 ) に移動させ、 可動コア 4 0は、 ストッパ 5 0を図の上方に移動させる。 ス トッパ 5 0と、 インナーニードル 3 0とは、 溶接により固定されているので 、 インナーニードル 3 0も上方に移動して第 2噴口 2 0 11を開ける。 すなわ ち、 インナーニードル 3 0が開弁する。 このとき、 流体は、 流路干 1〜干 5、 開口 2 0〇、 流路† 6を経て第 2噴口 2 0 IIを通り、 第 1噴口 1 0 1 * 1から噴射される。

[0022] 電気アクチユエータ 6 0の吸引カ が、 電気アクチユエータ 6 0の吸引力 \¥02020/174993 9 卩(:171?2020/003371

を、 インナーニードル 3 0を開弁させる力以上であるが、 アウターニード ル 2 0を開弁させる力未満の場合、 インナーニードル 3 0がさらに上方に移 動される。 インナーニードル 3 0の当接部 3 0 が、 当接部 2 2と接触する と、 インナーニードル 3 0は、 これ以上開弁しなくなる。 このとき、 当接部 3 0 は、 当接部 2 2に大きな衝撃荷重を与える場合がある。 しかし、 本実 施形態では、 インナーニードル 3 0の当接部 3 0 と、 当接部 2 2は、 いず れもピッカース硬度が大きいマルテンサイ ト系ステンレス鋼で形成されてい るので、 いずれも摩耗し難い。

[0023] さらに電気アクチユエータ 6 0に電圧を印加し、 電気アクチユエータ 6 0 の吸引カ が、 アウターニードル 2 0を開弁させる力以上となると、 図 3に 示すように、 電気アクチユエータ 6 0は、 可動コア 4 0を固定コア 7 0に近 づくように、 図の上方に移動させ、 ストッパ 5 0、 インナーニードル 3 0を 図の上方に移動させる。 このとき、 アウターニードル 2 0は、 インナーニー ドル 3 0から当接部 2 2を介して上向きの力を受けて上方に移動し 第 1噴 口 1 0 1 * 1を開け、 アウターニードル 2 0を開弁する。 流体は、 第 2噴口 2 0 を経て第 1噴口 1 0 から噴射されるだけでなく、 さらに、 流路干 1〜 干 5から第 2噴口 2 0 を経ずに第 1噴口 1 0 から噴射される。

[0024] 可動コア 4 0の当接部 4 0 が固定コア 7 0に衝突すると、 可動コア 4 0 は、 これ以上上方には移動しなくなる。 本実施形態では、 可動コア 4 0の当 接部 4 0 ¢1を有する第 1可動コア部 4 0 と、 固定コア 7 0の第 2固定コア 部 7 0匕とは、 いずれもピッカース硬度が大きいマルテンサ イ ト系ステンレ ス鋼で形成されているので、 当接部 4 0 ¢1が固定コア 7 0に衝突しても、 い ずれも摩耗し難い。

[0025] 可動コア 4 0の当接部 4 0 が固定コア 7 0に衝突すると、 その後、 イン ナーニードル 3 0とストッパ 5 0は、 慣性力により、 一旦、 上方に移動し、 当接部 4 2は、 第 2可動コア部 4 0〇から離間する。 その後、 ストッパ 5 0 とインナーニードル 3 0とは、 流体の圧力及びバネ 8 0匕の付勢力により下 方に移動し、 図 4に示すように、 当接部 4 2が、 第 2可動コア部 4 0〇に衝 \¥0 2020/174993 10 卩(:171? 2020 /003371

突する。 この結果、 アウターニードル 2 0は一定の大きさで開弁した状態と なる。 また、 当接部 4 2と、 第 2可動コア部 4 0〇は、 いずれもピッカース 硬度が大きいマルテンサイ ト系ステンレス鋼で形成されているので、 当接部 4 2が、 第 2可動コア部 4 0〇に衝突しても、 いずれも摩耗し難い。 なお、 図 4以降では、 図が見難くなるため、 一部の符号や燃料の流れを省略して図 〆」、する。

[0026] インナーニードル 3 0の閉弁:

電気アクチユエータ 6 0への電圧の印加を停止すると、 電気アクチユエー 夕 6 0の吸引カ が無くなる。 その結果、 ストッパ 5 0とインナーニードル 3 0とは、 流体の圧力及びパネ 8 0匕の付勢力により下方に移動する。 図 5 に示すように、 インナーニードル 3 0の第 1インナーニードル部 3 0 3は、 アウターニードル 2 0の第 1 アウターニードル部 2 0 3に着座することでア ウターニードル 2 0の第 2噴口 2 0 IIを閉じ、 インナーニードル 3 0を閉弁 する。 このとき、 第 1インナーニードル部 3〇 8と、 第 1 アウターニードル 部 2 0 3は、 いずれもピッカース硬度が大きいマルテンサ イ ト系ステンレス 鋼で形成されているので、 第 1インナーニードル部 3 0 3が第 1 アウターニ —ドル部 2 0 3に着座しても、 いずれも摩耗し難い。 なお、 図 5からわかる ように、 アウターニードル 2 0は、 どの部材も支えられていない。 また、 ス トッパ 5 0とインナーニードル 3 0とは、 流体の圧力及びバネ 8 0匕の付勢 力により下方に移動する。 したがって、 図 5に示す状態を維持することは難 しく、 その後、 アウターニードル 2 0は、 ストッパ 5 0とインナーニードル 3 0と共に下方に移動する。

[0027] アウターニードル 2 0の閉弁:

流体の圧力及びバネ 8 0匕の付勢力により、 ストッパ 5 0とインナーニー ドル 3 0とがさらに下方に移動すると、 アウターニードル 2 0を下方に移動 させる。 その結果、 図 6に示すように、 アウターニードル 2 0の第 1 アウタ —二ードル部 2 0 3は、 ハウジング 1 0に着座することでハウジング 1 0の 第 1噴口 1 0 1"!を閉じ、 アウターニードル 2 0を閉弁する。 このとき、 第 1 \¥02020/174993 11 卩(:171?2020/003371

アウターニードル部 2 0 3と、 ハウジング 1 0は、 いずれもピッカース硬度 が大きいマルテンサイ ト系ステンレス鋼で形成されているので、 いずれも摩 耗し難い。

[0028] 図 7は、 電気アクチユエータ 6 0の駆動電圧と、 インナーニードル 3 0、 アウターニードル 2 0の開閉状態との関係を示すタイムチヤート ある。 駆 動電圧を段階的に上昇させること、 すなわち、 先ず小さな駆動電圧を電気ア クチユエータ 6 0に印加することで図 2に示すようにインナーニードル 3 0 を開弁し、 その後に大きな駆動電圧を電気アクチユエー タ 6 0に印加するこ とで図 3に示すようにアウターニードル 2 0を開弁できる。 また、 閉弁時に は、 電気アクチユエータ 6 0への電圧の印加を停止することで、 図 5に示す ようにインナーニードル 3 0を閉弁し、 その後、 図 6に示すようにアウター 二ードル 2 0が閉弁することができる。 このように、 本実施形態によれば、 電気アクチユエータ 6 0の駆動電圧を制御することで、 インナーニードル 3 0、 アウターニードル 2 0の開閉を制御できる。

[0029] ストッパ 5 0をインナーニードル 3 0に溶接する場合には、 先ず、 図 8に 示すように、 可動コア 4 0の凹部 4 0 9にアウターニードル 2 0が収納され るように可動コア 4 0とアウターニードル 2 0とを相対的に移動させる。 そ うすると、 第 3インナーニードル部 3 0〇が露出する。 第 3インナーニード ル部 3 0〇が露出した状態で図 9に示すように、 ストッパ 5 0を第 3インナ 一二ードル部 3 0〇に取り付けて、 ストッパ 5 0の側面から溶接する。 図 1 0は、 可動コア 4 0と当接部とが接するように、 可動コア 4 0の位置を移動 させた状態を示す。 このように、 ストッパ 5 0が取り付けられる第 3インナ —二ードル部 3 0〇は、 可動コア 4 0から露出可能であるので、 ストッパ 5 0を可動コア 4 0から露出させた状態で、 ストッパ 5 0をインナーニードル 3 0に溶接できる。 また、 インナーニードル 3 0の軸方向の長さを短くでき るので、 インジェクタ 1 0 0を小形にできる。 さらに、 ストッパ 5 0がイン ナーニードル 3 0に溶接されていると、 可動コア 4 0が固定コア 7 0に衝突 したときの衝撃でストッパ 5 0が抜けることを抑制できる。 \¥0 2020/174993 12 卩(:171? 2020 /003371

[0030] 以上、 第 1実施形態によれば、 1つの可動コア 4 0でインナーニードル 3

0とアウターニードル 2 0の開閉を制御できるため、 インナーニードル 3 0 用の可動コアとアウターニードル用の可動コ アの 2つの可動コアを設けるよ りもコストを低減できる。

[0031 ] また、 第 1実施形態によれば、 燃料の圧力を用いてインナーニードル 3 0 の開弁力をアウターニードル 2 0に伝達し、 アウターニードル 2 0を開弁さ せる構成ではなく、 電気アクチユエータ 6 0に印加する電圧で可動コア 4 0 を移動させ、 インナーニードル 3 0とアウターニードル 2 0の開閉を制御で きる。 したがって、 インジェクタ 1 0 0により噴射される燃料が、 液体の場 合に限られず、 圧縮性流体である気体であっても良い。

[0032] 第 1実施形態によれば、 第 1噴口 1 0 と第 2噴口 2 0 とを 1つの軸上 に設けることができるため、 インジェクタ 1 0 0を小さくできる。

[0033] 第 2実施形態:

図 1 1 に示す第 2実施形態のインジェクタ 1 0 0では、 第 1噴口 1 0 II、 第 2噴口 2 0 がいずれもハウジング 1 0に設けられている。 第 2実施形態 では、 第 1実施形態と同じ符号を用いている。 第 1噴口 1 0 11、 第 2噴口 2 〇 は、 いずれもハウジング 1 0に設けられている。 図 1 2に図 1 1の X I I - X I 丨断面を示す。 図 1 2から分かるように、 第 2噴口 2 0 IIは、 円形 を有しており、 第 1噴口 1 0 IIは、 弧形状を有しており、 第 2噴口 2 0 1^の 回りに複数設けられている。 形成されている。 第 1噴口 1 0 11は、 二ードル アッセンプリのアウターニードル 2 0によって開閉され、 第 2噴口は、 アウ ターニードル 2 0内を摺動するインナーニードル 3 0により開閉される。 第 1噴口 1 0 と、 第 2噴口 2 0 は、 第 2実施形態のように、 いずれもハウ ジング 1 0に形成される構成でもよく、 第 1実施形態のように、 第 1噴口 1 0 をハウジング 1 0に形成し、 第 2噴口 2 0 をアウターニードル 2 0に 形成し、 第 1噴口 1 0 IIと第 2噴口 2 0 IIとを連通する構成であっても良い

[0034] 本開示は、 上述の実施形態に限られるものではなく、 その趣旨を逸脱しな \¥02020/174993 13 卩(:171?2020/003371

い範囲において種々の構成で実現すること ができる。 例えば、 発明の概要の 欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応す る実施形態の技術的特徴は、 上 述の課題の一部又は全部を解決するために、 あるいは、 上述の効果の一部又 は全部を達成するために、 適宜、 差し替えや、 組み合わせを行うことが可能 である。 また、 その技術的特徴が本明細書中に必須なものと して説明されて いなければ、 適宜、 削除することが可能である。