JP2018044513A | 2018-03-22 | |||
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US20150020769A1 | 2015-01-22 | |||
JPS4621683Y |
\¥0 2020/174993 14 卩(:17 2020 /003371 請求の範囲 [請求項 1 ] 流体を噴射するインジェクタ (1 〇〇) であって、 第 1噴口 ( 1 0 11) を有するハウジング ( 1 0) と、 前記ハウジングの前記第 1噴口と反対側に設けられた筐体 (9 0) と、 前記/ \ウジングおよび前記筐体に収納され、 前記/ \ウジングおよび 前記筐体内を摺動するとともに前記第 1噴口を開閉する二ードルアッ センプリ (2 0、 3 0、 4 0、 5 0) と、 前記筐体の外側に配置され、 前記二ードルアッセンプリを駆動して 移動させる電気アクチユエータ (6 0) と、 前記筐体に収納され、 前記二ードルアッセンプリの移動を規制する 固定コア (7 0) と、 を備え、 前記二ードルアッセンプリは、 前記第 1噴口の開閉を行うアウターニードル (2 0) と、 第 2噴口 (2 0 ) を開閉するインナーニードル (3 0) であっ て、 前記アウターニードルの内部に収納され前記アウターニードル内 を摺動するインナーニードルと、 前記インナーニードルの前記第 2噴口と反対側に設けられたスト ッパ (5 0) と、 前記電気アクチユエータによって駆動される可動コアであって、 前記ストッパと共に前記インナーニードルを移動させる可動コア (4 〇) と、 を有し、 前記アウターニードルは、 前記インナーニードルが前記第 2噴口の 開弁方向に移動したときに、 前記インナーニードルと当接する当接部 (2 2) を有し、 前記可動コアは、 前記電気アクチユエータの駆動により前記インナ \¥0 2020/174993 1 5 卩(:171? 2020 /003371 —二ードルを移動させて前記第 2噴口を開弁させ、 前記インナーニー ドルが前記当接部に当接した後は、 前記アウターニードルを移動させ て前記第 1噴口を開弁させる、 インジェクタ。 [請求項 2] 請求項 1 に記載のインジエクタであって、 前記ストッパは、 前記インナーニードルに溶接されている、 インジ エクタ。 [請求項 3] 請求項 1 または 2に記載のインジエクタであって、 前記アウターニードルは、 前記第 2噴口を有する第 1 アウターニー ドル部と、 前記当接部を有する第 2アウターニードル部とを有し、 前記第 1 アウターニードル部と前記第 2アウターニードル部とは、 溶接されている、 インジエクタ。 [請求項 4] 請求項 3に記載のインジエクタであって、 前記第 1 アウターニードル部を構成する材料は、 前記第 2アウター 二ードル部を構成する材料よりもピッカース硬度が大きい、 インジエ クタ。 [請求項 5] 請求項 1から請求項 4のいずれか一項に記載のインジエクタであっ て、 前記二ードルアッセンプリを前記ハウジングから取り出したとき、 前記ストッパを前記可動コアから露出可能である、 インジエクタ。 [請求項 6] 請求項 1から請求項 5のいずれか一項に記載のインジエクタであっ て、 前記インナーニードルのシート面積は、 前記アウターニードルのシ —卜面積よりも小さい、 インジエクタ。 [請求項 7] 請求項 1から請求項 6のいずれか一項に記載のインジエクタであっ て、 前記第 2噴口は、 前記アウターニードルに設けられ、 前記第 1噴口 に連通している、 インジエクタ。 [請求項 8] 請求項 1から請求項 6のいずれか一項に記載のインジエクタであっ \¥0 2020/174993 16 卩(:17 2020 /003371 て、 前記第 2嘖口は、 前記ハウジングに設けられている、 インジエクタ [請求項 9] 請求項 1から請求項 8のいずれか一項に記載のインジエクタであつ て、 前記流体は、 気体である、 インジエクタ。 |
発明の名称 : インジェクタ
関連出願の相互参照
[0001 ] 本願は、 2 0 1 9年2月 2 6日に出願された出願番号 2 0 1 9— 0 3 2 3
1 4号の日本出願に基づく優先権を主張し、 その開示の全てが参照により本 願に組み込まれる。
技術分野
[0002] 本開示は、 インジェクタに関する。
背景技術
[0003] 特開 2 0 1 5 _ 4 5 2 3 9号公報には、 サブ弁体とメイン弁体の 2つの弁 体を有する燃料噴射弁が開示されている。 この燃料噴射弁は、 電磁力により 小さな開口を有するサブ弁体を駆動して開弁 し、 サブ弁体を開くことでメイ ン弁体の圧力差を開放し、 メイン弁体を容易に移動させて開弁させてい る。 発明の概要
[0004] しかし、 燃料が液体ではなく、 気体の場合には、 気体は圧縮性流体である ため、 弁体前後の圧力差を利用して弁体の開閉力を コントロールすることが 難しい、 という問題があった。 そのため、 サブ弁体とメイン弁体の 2つの弁 体を有する燃料噴射弁であって、 燃料が気体である場合にも利用できる燃料 噴射弁が求められている。
[0005] 本開示の一形態によれば、 インジェクタが提供される。 このインジェクタ は、 第 1噴口を有するハウジングと、 前記ハウジングの前記第 1噴口と反対 側に設けられた筐体と、 前記ハウジングおよび前記筐体に収納され、 前記ハ ウジングおよび前記筐体内を摺動するととも に前記第 1噴口を開閉する二一 ドルアッセンプリと、 前記筐体の外側に配置され、 前記二ードルアッセンブ リを駆動して移動させる電気アクチユエータ と、 前記筐体に収納され、 前記 二ードルアッセンプリの移動を規制する固定 コアと、 を備え、 前記二ードル アッセンプリは、 前記第 1噴口の開閉を行うアウターニードルと、 第 2噴口 \¥02020/174993 2 卩(:171?2020/003371
を開閉するインナーニードルであって、 前記アウターニードルの内部に収納 され前記アウターニードル内を摺動するイン ナーニードルと、 前記インナー 二ードルの前記第 2噴口と反対側に設けられたストッパと、 前記電気アクチ ユエータによって駆動される可動コアであっ て、 前記ストッパと共に前記イ ンナーニードルを移動させる可動コアと、 を有し、 前記アウターニードルは 、 前記インナーニードルが前記第 2噴口の開弁方向に移動したときに、 前記 インナーニードルと当接する当接部を有し、 前記可動コアは、 前記電気アク チユエータの駆動により前記インナーニード ルを移動させて前記第 2噴口を 開弁させ、 前記インナーニードルが前記当接部に当接し た後は、 前記アウタ 一二ードルを移動させて前記第 1噴口を開弁させる。 この形態によれば、 燃 料が、 液体燃料であっても、 気体燃料であっても、 1つの可動コアでインナ 一二ードルとアウターニードルの 2つの二ードルの開閉を制御できる。
図面の簡単な説明
[0006] [図 1]図 1は、 第 1実施形態のインジェクタの概略構成図であ 、
[図 2]図 2は、 電気アクチユエータを駆動してインナーニー ドルを開弁させ、 インナーニードルが当接部に接触したときの 状態を示す説明図であり、
[図 3]図 3は、 アウターニードルを開弁させ、 可動コアが固定コアに接触した ときの状態を示す説明図であり、
[図 4]図 4は、 可動コアが固定コアに接触した後、 インナーニードルとアウタ 一二ードルが下がった状態を示す説明図であ り、
[図 5]図 5は、 電気アクチユエータの駆動を停止して、 インナーニードルが閉 弁した状態を示す説明図であり、
[図 6]図 6は、 電気アクチユエータの駆動を停止して、 さらに、 アウターニー ドルが閉弁した状態を示す説明図であり、
[図 7]図 7は、 電気アクチユエータの駆動電圧と、 インナーニードル、 アウタ —二ードルの開閉状態を示すタイムチヤート であり、
[図 8]図 8は、 可動コアをアウターニードル方向に移動させ た状態を示す説明 図であり、 \¥02020/174993 3 卩(:171?2020/003371
[図 9]図 9は、 インナーニードルへのストッパの溶接の方法 を示す説明図であ り、
[図 10]図 1 0は、 ストッパ溶接後の二ードルアッセンプリを示 す説明図であ り、
[図 1 1]図 1 1は、 第 2実施形態のインジェクタの概略構成図であ 、
[図 12]第 2実施形態のインジェクタの噴口の断面図で る。
発明を実施するための形態
[0007] 第 1実施形態:
図 1 に示すように、 インジェクタ 1 0 0は、 ハウジング 1 0と、 アウター 二ードル 2 0と、 インナーニードル 3 0と、 可動コア 4 0と、 ストッパ 5 0 と、 電気アクチユエータ 6 0と、 固定コア 7 0と、 バネ 8〇 3、 8 0 13と、 筐体 9 0と、 を備える。 アウターニードル 2 0と、 インナーニードル 3 0と 、 可動コア 4 0と、 ストッパ 5 0とを合わせて、 「二ードルアッセンプリ」 と呼ぶ。
[0008] ハウジング 1 0は、 一方の端部に第 1噴口 1 0 を有する筒状の部材であ る。 ハウジング 1 0は、 例えば、 マルテンサイ ト系の非磁性ステンレス鋼で 形成されている。 ハウジング 1 0の第 1噴口 1 〇 と反対側には、 筐体 9 0 が設けられている。 筐体 9 0は、 略円筒形の第 1磁性部 9 0 3と、 第 2磁性 部 9 0〇と、 非磁性部 9 0匕とを備える。 第 1磁性部 9 0 3 と、 第 2磁性部 9 0〇とは、 フヱライ ト系の磁性体ステンレス鋼で形成された略円 筒形の部 材である。 非磁性部 9 0匕は、 第 1磁性部 9 0 3と、 第 2磁性部 9 0〇との 間に設けられた略円筒形の部材であり、 才ーステナイ ト系の非磁性体ステン レス鋼で形成されている。 ハウジング 1 0と筐体 9 0の内部には、 二ードル アッセンプリと、 固定コア 7 0と、 バネ 8 0 3、 8 0 13と、 とが収納されて いる。
[0009] アウターニードル 2 0は、 第 2噴口 2 0 IIを有する中空の筒状の部材であ る。 アウターニードル 2 0は、 第 1 アウターニードル部 2 0 3と、 第 2アウ 夕ーニードル部 2 0匕と、 当接部 2 2とを備える。 第 1 アウターニードル部 \¥02020/174993 4 卩(:171?2020/003371
2 0 3は、 第 1噴口 1 0 に連通する第 2噴口 2 0 を有しており、 弁座と しての機能を有するとともに、 第 1噴口 1 〇 IIを開閉する弁体として機能す る。 そのため、 第 1 アウターニードル部 2 0 3は、 摩耗し難いように、 マル テンサイ ト系の非磁性ステンレス鋼で形成されている 。 第 1 アウターニード ル部 2 0 3のピツカース硬度は、 例えば、 6 0 0である。 第 2アウターニー ドル部 2 0 13は、 フェライ ト系の磁性体ステンレス鋼で形成されている 。 第 2アウターニードル部 2 0匕のピツカース硬度は、 例えば、 1 7 0である。 第 2アウターニードル部 2 0匕の側面には、 開口 2 0〇が形成されている。 この開口 2 0〇は、 アウターニードル 2 0の内部と外部とを連通する。 第 1 アウターニードル部 2 0 3と、 第 2アウターニードル部 2 0 13とは溶接され ており、 その内部は、 中空である。 第 1 アウターニードル部 2 0 3と第 2ア ウターニードル部 2 0匕の内部の第 1 アウターニードル部 2 0 3と反対側の 端部には、 当接部 2 2が設けられている。 当接部 2 2は、 マルテンサイ ト系 の非磁性ステンレス鋼で形成されている。 当接部 2 2のピツカース硬度は、 例えば、 6 0 0である。
[0010] インナーニードル 3 0は、 アウターニードル 2 0の第 2噴口 2 0 1 * 1側から 、 第 1インナーニードル部 3〇 8と、 第 2インナーニードル部 3 0 と、 第 3インナーニードル部 3 0〇を備える。 このうち、 第 1インナーニードル部 3〇 8と、 第 2インナーニードル部 3 0 は、 アウターニードル 2 0の内部 に収納されており、 アウターニードル 2 0の内部において摺動する。 第 3イ ンナーニードル部 3 0〇は、 アウターニードル 2 0の第 2噴口 2 0 と反対 側からアウターニードル 2 0の外部に突き出ている。 第 1インナーニードル 部 3〇 3 は、 第 2噴口 2 0 を開閉する弁体としての機能を有する。 第 2イ ンナーニードル部 3 0 は、 インナーニードル 3 0が開弁方向に移動したと きに、 当接部 2 2と接触する当接部 3 0 を有する。 当接部 3 0 が摩耗し ないように、 インナーニードル 3 0は、 マルテンサイ ト系の非磁性ステンレ ス鋼で形成されている。 インナーニードル 3 0のピツカース硬度は、 例えば 、 6 0 0である。 第 3インナーニードル部 3 0〇の第 2インナーニードル部 \¥02020/174993 5 卩(:171?2020/003371
3 0匕と反対側には、 ストッパ 5 0が、 溶接により取り付けられている。 な お、 ストッパ 5 0の第 3インナーニードル部 3 0〇への取り付けは、 溶接以 外の方法に、 ネジ止め、 ピン止めにより取り付けられていても良い。
[001 1 ] アウターニードル 2 0とストッパ 5 0との間には、 可動コア 4 0が設けら れている。 可動コア 4 0は、 磁性体可動コア部 4 0 3と、 第 1可動コア部 4 〇匕と、 第 2可動コア部 4 0〇とを備える。 第 1可動コア部 4 0匕は、 スト ッパ 5 0の回りに位置し、 第 1可動コア部 4 0匕の外縁側に磁性体可動コア 部 4 0 3が配置されている。 第 1可動コア部 4 0匕のアウターニードル 2 0 側に第 2可動コア部 4 0〇が配置されている。 磁性体可動コア部 4 0 3 は、 フェライ ト系の磁性体ステンレス鋼で形成されており 、 ピッカース硬度は、 例えば 1 7 0である。 第 1可動コア部 4 0匕と、 第 2可動コア部 4 0〇は、 非磁性ステンレス鋼で形成されており、 ビッカース硬度は、 例えば 6 0 0で ある。
[0012] 第 2可動コア部 4 0〇は、 二ードルアッセンプリが開弁方向に移動した と きに、 固定コア 7 0と当接する当接部 4 0 と、 ストッパ 5 0が揷入可能な 開口 4 0 6を備える。 開口 4 0 6の底には、 当接部 4 2が接触している。 当 接部 4 2は、 第 3インナーニードル部 3 0〇の回りに設けられている。 当接 部 4 2は、 非磁性ステンレス鋼で形成されており、 ピッカース硬度は、 例え ば 6 0 0である。
[0013] 第 1可動コア部 4 0匕は、 孔 4 0干と、 アウターニードル 2 0が揷入可能 な凹部 4 0 9とを備える。 孔 4 0干は、 インナーニードル 3 0を中心軸とし た円周に沿って複数形成されている。 孔 4 0干は、 インナーニードル 3 0の 移動方向と平行に形成されており、 開口 4 0 6とアウターニードル 2 0の外 部とを連通し、 後述するように、 燃料の流路チ 4として機能する。
[0014] 固定コア 7 0は、 筐体 9 0の内部に収納された円筒形の部材であり、 二一 ドルアッセンプリが一定以上開弁方向に移動 しないように、 移動を規制する 位置に設けられている。 固定コア 7 0は、 磁性体可動コア部 4 0 3 が当接す る第 1固定コア部 7 0 3と、 第 1可動コア部 4 0匕が当接する第 2固定コア \¥02020/174993 6 卩(:171?2020/003371
部 7 0匕とを備える。 第 1固定コア部 7 0 3 は、 例えば、 フェライ ト系の磁 性体ステンレス鋼により形成されている。 第 1固定コア部 7 0 3のピッカー ス硬度は、 例えば 1 7 0である。 第 2固定コア部 7 0匕は、 マルテンサイ ト 系の非磁性体ステンレス鋼により形成されて いる。 第 2固定コア部 7 0 13の ピッカース硬度は、 例えば 6 0 0である。 固定コア 7 0をこのような材料で 構成することで、 可動コア 4 0の互いに当接し合う部材、 例えば、 磁性体可 動コア部 4 0 3と第 1固定コア部 7 0 3、 第 1可動コア部 4 0匕と第 2固定 コア部 7 0匕と、 は同じ材料となり、 ほぼ同じピッカース硬度を有する。 そ の結果、 可動コア 4 0が固定コア 7 0に衝突することによる可動コア 4 0と 固定コア 7 0の摩耗を抑制できる。
[0015] 電気アクチユエータ 6 0は、 例えば、 ソレノイ ドで形成されており、 筐体
9 0の回りに配置されている。 電気アクチユエータ 6 0の外側には、 磁性体 ステンレス鋼で形成された磁性体部材 1 1が設けられている。 電気アクチユ エータ 6 0に通電すると、 電気アクチユエータ 6 0の内部及び外部には、 図 2の矢印で示すような磁束が生じ、 磁性体部材 1 1 と、 第 1磁性部 9 0 3と 、 第 1固定コア部 7 0 3 と、 を通る磁気回路が形成され、 可動コア 4 0を移 動させる。 電気アクチユエータ 6 0は、 さらに、 可動コア 4 0の移動を介し て、 インナーニードル 3 0を移動させ、 アウターニードル 2 0も移動させる 。 この動作の詳細については、 後述する。
[0016] バネ 8 0 3は、 二ードルアッセンプリを開弁方向に付勢し、 バネ 8 0匕は 、 二ードルアッセンプリを閉弁方向に付勢する 。
[0017] 次に、 インジェクタ 1 0 0における流体の流路干 1 6について説 明する。 インジェクタ 1 0 0の内部には、 以下に説明するように、 流路干 1 ~干 6が形成されている。 流路干 1は、 固定コア 7 0の円筒の内部の 空間により形成されている。 流路干 2は、 ストッパ 5 0と非磁性部 9 0匕 との間の空間により形成されている。 流路干 | 〇 3は、 第 1可動コア部 4 0匕 の開口 4 0 6により形成されている。 流路干 4は、 第 1可動コア部 4 0匕 の孔 4 0干により形成されている。 流路干 5は、 アウターニードル 2 0と \¥02020/174993 7 卩(:171?2020/003371
ハウジング 1 0との間の空間により形成されている。 流路干 6は、 アウタ —二ードル 2 0とインナーニードル 3 0との間の空間により形成されている 。 流路干 5と流路干 6とは、 開口 2 0〇により、 連通している。 アウタ —二ードル 2 0が開弁したときには、 流体は、 流路干 1 ~干 5を経て第 1噴口 1 0 から噴射される。 インナーニードル 3 0が開弁したときには、 流体は、 流路干 1 ~干 5、 開口 2 0〇、 流路干 6を経て第 2噴口 2 0 を通り、 第 1噴口 1 0 から噴射される。
[0018] 次に、 インナーニードル 3 0と、 アウターニードル 2 0の開弁条件につい て説明する。 インナーニードル 3 0がアウターニードル 2 0に着座したとき のインナーニードル 3 0とアウターニードル 2 0の接触部の直径を口 3、 ア ウターニードル 2 0がハウジング 1 0に着座したときのアウターニードル 2 0とハウジング 1 0との接触部の直径を口 1〇、 インナーニードル 3 0が着座 状態から開弁し、 当接部 2 2に当接するまでのリフト量を !_、 パネ 8 0匕の 付勢力を 3 、 弾性係数を !<、 電気アクチユエータ 6 0の吸引力を 、 燃 圧を 干とする。 弾性係数 !<は、 第 2アウターニードル部 2 0匕と、 当接部 2 2の材料と形状とにより決まる値である。 インナーニードル 3 0の開弁条 件は、
>3 3 X 干 + 3 ( 1)
である。 ここで、 3 3は、 インナーニードル 3〇のシート面積であり、 3 3 = ^ X 0 3 2 / 4である。
なお、 アウターニードル 2 0が開弁しないためには、 さらに、 以下の条件 を満たす必要がある。
(3匕一 3 3 ) X 干> ( X 1_ X 1<) 1 /2 (2)
ここで、 3 13は、 アウターニードル 2 0のシート面積であり、 3 6 = \
0 1〇 2 / 4である。 なお、 こうするこ とで、 電気アクチユエータ 6 0により開弁力が小さい時に開弁するインナ 二ードル 3 0に作用する閉弁力を小さくでき、 インナーニードルを容易に開 弁させることができる。 また、 アウターニードル 2 0に作用する燃圧による \¥02020/174993 8 卩(:171?2020/003371
閉弁力を大きく設定することができるため 、 インナーニードル 3 0だけ開弁 する状態を容易に作ることができる。
[0019] 次いで、 インナーニードル 3 0、 アウターニードル 2 0の両方が開弁する ための条件は、
> (3匕一3 3) X 干十 3 (3)
である。
[0020] 例えば、 口 3を 1 . 2〇1〇1、 〇匕を 4 .
、 バネ 8 0匕の付勢力を 3 1\1、 リフト量 !_を〇. 弾性係数 1<を 4 . 5 X 1 0 4 とすると、 インナーニードル 3 0を開弁させるのに必要な電気ア クチユエータ 6 0の吸引カ は、 4 . 2 4 1\1となる。 このとき、 式 (2) の 左辺は、 1 7 . 0 4 1\1、 右辺は、 5 . 3 1\1となるため、 式 (2) を満たす。 従って、 インナーニードル 3 0は開弁するが、 アウターニードル 2 0は開弁 しない。 アウターニードル 2 0を開弁させるのに必要な電気アクチユエー 6 0の吸引カ は、 式 (3) から、 2 0 . 0 4 1\1である。 なお、 電気アクチ ユエータ 6 0の吸引カ は、 電気アクチユエータ 6 0を駆動する駆動電流に より、 容易に制御できる。
[0021 ] インナーニードル 3 0の開弁 :
電気アクチユエータ 6 0に電圧を印加し、 電気アクチユエータ 6 0の吸引 カ を、 インナーニードル 3 0を開弁させる力以上とする。 なお、 このとき の吸引カ は、 アウターニードル 2 0を開弁させる力未満とする。 電気アク チユエータ 6 0は、 図 2に示すように、 可動コア 4 0を開弁方向 (図の上方 ) に移動させ、 可動コア 4 0は、 ストッパ 5 0を図の上方に移動させる。 ス トッパ 5 0と、 インナーニードル 3 0とは、 溶接により固定されているので 、 インナーニードル 3 0も上方に移動して第 2噴口 2 0 11を開ける。 すなわ ち、 インナーニードル 3 0が開弁する。 このとき、 流体は、 流路干 1〜干 5、 開口 2 0〇、 流路† 6を経て第 2噴口 2 0 IIを通り、 第 1噴口 1 0 1 * 1から噴射される。
[0022] 電気アクチユエータ 6 0の吸引カ が、 電気アクチユエータ 6 0の吸引力 \¥02020/174993 9 卩(:171?2020/003371
を、 インナーニードル 3 0を開弁させる力以上であるが、 アウターニード ル 2 0を開弁させる力未満の場合、 インナーニードル 3 0がさらに上方に移 動される。 インナーニードル 3 0の当接部 3 0 が、 当接部 2 2と接触する と、 インナーニードル 3 0は、 これ以上開弁しなくなる。 このとき、 当接部 3 0 は、 当接部 2 2に大きな衝撃荷重を与える場合がある。 しかし、 本実 施形態では、 インナーニードル 3 0の当接部 3 0 と、 当接部 2 2は、 いず れもピッカース硬度が大きいマルテンサイ ト系ステンレス鋼で形成されてい るので、 いずれも摩耗し難い。
[0023] さらに電気アクチユエータ 6 0に電圧を印加し、 電気アクチユエータ 6 0 の吸引カ が、 アウターニードル 2 0を開弁させる力以上となると、 図 3に 示すように、 電気アクチユエータ 6 0は、 可動コア 4 0を固定コア 7 0に近 づくように、 図の上方に移動させ、 ストッパ 5 0、 インナーニードル 3 0を 図の上方に移動させる。 このとき、 アウターニードル 2 0は、 インナーニー ドル 3 0から当接部 2 2を介して上向きの力を受けて上方に移動し 第 1噴 口 1 0 1 * 1を開け、 アウターニードル 2 0を開弁する。 流体は、 第 2噴口 2 0 を経て第 1噴口 1 0 から噴射されるだけでなく、 さらに、 流路干 1〜 干 5から第 2噴口 2 0 を経ずに第 1噴口 1 0 から噴射される。
[0024] 可動コア 4 0の当接部 4 0 が固定コア 7 0に衝突すると、 可動コア 4 0 は、 これ以上上方には移動しなくなる。 本実施形態では、 可動コア 4 0の当 接部 4 0 ¢1を有する第 1可動コア部 4 0 と、 固定コア 7 0の第 2固定コア 部 7 0匕とは、 いずれもピッカース硬度が大きいマルテンサ イ ト系ステンレ ス鋼で形成されているので、 当接部 4 0 ¢1が固定コア 7 0に衝突しても、 い ずれも摩耗し難い。
[0025] 可動コア 4 0の当接部 4 0 が固定コア 7 0に衝突すると、 その後、 イン ナーニードル 3 0とストッパ 5 0は、 慣性力により、 一旦、 上方に移動し、 当接部 4 2は、 第 2可動コア部 4 0〇から離間する。 その後、 ストッパ 5 0 とインナーニードル 3 0とは、 流体の圧力及びバネ 8 0匕の付勢力により下 方に移動し、 図 4に示すように、 当接部 4 2が、 第 2可動コア部 4 0〇に衝 \¥0 2020/174993 10 卩(:171? 2020 /003371
突する。 この結果、 アウターニードル 2 0は一定の大きさで開弁した状態と なる。 また、 当接部 4 2と、 第 2可動コア部 4 0〇は、 いずれもピッカース 硬度が大きいマルテンサイ ト系ステンレス鋼で形成されているので、 当接部 4 2が、 第 2可動コア部 4 0〇に衝突しても、 いずれも摩耗し難い。 なお、 図 4以降では、 図が見難くなるため、 一部の符号や燃料の流れを省略して図 〆」、する。
[0026] インナーニードル 3 0の閉弁:
電気アクチユエータ 6 0への電圧の印加を停止すると、 電気アクチユエー 夕 6 0の吸引カ が無くなる。 その結果、 ストッパ 5 0とインナーニードル 3 0とは、 流体の圧力及びパネ 8 0匕の付勢力により下方に移動する。 図 5 に示すように、 インナーニードル 3 0の第 1インナーニードル部 3 0 3は、 アウターニードル 2 0の第 1 アウターニードル部 2 0 3に着座することでア ウターニードル 2 0の第 2噴口 2 0 IIを閉じ、 インナーニードル 3 0を閉弁 する。 このとき、 第 1インナーニードル部 3〇 8と、 第 1 アウターニードル 部 2 0 3は、 いずれもピッカース硬度が大きいマルテンサ イ ト系ステンレス 鋼で形成されているので、 第 1インナーニードル部 3 0 3が第 1 アウターニ —ドル部 2 0 3に着座しても、 いずれも摩耗し難い。 なお、 図 5からわかる ように、 アウターニードル 2 0は、 どの部材も支えられていない。 また、 ス トッパ 5 0とインナーニードル 3 0とは、 流体の圧力及びバネ 8 0匕の付勢 力により下方に移動する。 したがって、 図 5に示す状態を維持することは難 しく、 その後、 アウターニードル 2 0は、 ストッパ 5 0とインナーニードル 3 0と共に下方に移動する。
[0027] アウターニードル 2 0の閉弁:
流体の圧力及びバネ 8 0匕の付勢力により、 ストッパ 5 0とインナーニー ドル 3 0とがさらに下方に移動すると、 アウターニードル 2 0を下方に移動 させる。 その結果、 図 6に示すように、 アウターニードル 2 0の第 1 アウタ —二ードル部 2 0 3は、 ハウジング 1 0に着座することでハウジング 1 0の 第 1噴口 1 0 1"!を閉じ、 アウターニードル 2 0を閉弁する。 このとき、 第 1 \¥02020/174993 11 卩(:171?2020/003371
アウターニードル部 2 0 3と、 ハウジング 1 0は、 いずれもピッカース硬度 が大きいマルテンサイ ト系ステンレス鋼で形成されているので、 いずれも摩 耗し難い。
[0028] 図 7は、 電気アクチユエータ 6 0の駆動電圧と、 インナーニードル 3 0、 アウターニードル 2 0の開閉状態との関係を示すタイムチヤート ある。 駆 動電圧を段階的に上昇させること、 すなわち、 先ず小さな駆動電圧を電気ア クチユエータ 6 0に印加することで図 2に示すようにインナーニードル 3 0 を開弁し、 その後に大きな駆動電圧を電気アクチユエー タ 6 0に印加するこ とで図 3に示すようにアウターニードル 2 0を開弁できる。 また、 閉弁時に は、 電気アクチユエータ 6 0への電圧の印加を停止することで、 図 5に示す ようにインナーニードル 3 0を閉弁し、 その後、 図 6に示すようにアウター 二ードル 2 0が閉弁することができる。 このように、 本実施形態によれば、 電気アクチユエータ 6 0の駆動電圧を制御することで、 インナーニードル 3 0、 アウターニードル 2 0の開閉を制御できる。
[0029] ストッパ 5 0をインナーニードル 3 0に溶接する場合には、 先ず、 図 8に 示すように、 可動コア 4 0の凹部 4 0 9にアウターニードル 2 0が収納され るように可動コア 4 0とアウターニードル 2 0とを相対的に移動させる。 そ うすると、 第 3インナーニードル部 3 0〇が露出する。 第 3インナーニード ル部 3 0〇が露出した状態で図 9に示すように、 ストッパ 5 0を第 3インナ 一二ードル部 3 0〇に取り付けて、 ストッパ 5 0の側面から溶接する。 図 1 0は、 可動コア 4 0と当接部とが接するように、 可動コア 4 0の位置を移動 させた状態を示す。 このように、 ストッパ 5 0が取り付けられる第 3インナ —二ードル部 3 0〇は、 可動コア 4 0から露出可能であるので、 ストッパ 5 0を可動コア 4 0から露出させた状態で、 ストッパ 5 0をインナーニードル 3 0に溶接できる。 また、 インナーニードル 3 0の軸方向の長さを短くでき るので、 インジェクタ 1 0 0を小形にできる。 さらに、 ストッパ 5 0がイン ナーニードル 3 0に溶接されていると、 可動コア 4 0が固定コア 7 0に衝突 したときの衝撃でストッパ 5 0が抜けることを抑制できる。 \¥0 2020/174993 12 卩(:171? 2020 /003371
[0030] 以上、 第 1実施形態によれば、 1つの可動コア 4 0でインナーニードル 3
0とアウターニードル 2 0の開閉を制御できるため、 インナーニードル 3 0 用の可動コアとアウターニードル用の可動コ アの 2つの可動コアを設けるよ りもコストを低減できる。
[0031 ] また、 第 1実施形態によれば、 燃料の圧力を用いてインナーニードル 3 0 の開弁力をアウターニードル 2 0に伝達し、 アウターニードル 2 0を開弁さ せる構成ではなく、 電気アクチユエータ 6 0に印加する電圧で可動コア 4 0 を移動させ、 インナーニードル 3 0とアウターニードル 2 0の開閉を制御で きる。 したがって、 インジェクタ 1 0 0により噴射される燃料が、 液体の場 合に限られず、 圧縮性流体である気体であっても良い。
[0032] 第 1実施形態によれば、 第 1噴口 1 0 と第 2噴口 2 0 とを 1つの軸上 に設けることができるため、 インジェクタ 1 0 0を小さくできる。
[0033] 第 2実施形態:
図 1 1 に示す第 2実施形態のインジェクタ 1 0 0では、 第 1噴口 1 0 II、 第 2噴口 2 0 がいずれもハウジング 1 0に設けられている。 第 2実施形態 では、 第 1実施形態と同じ符号を用いている。 第 1噴口 1 0 11、 第 2噴口 2 〇 は、 いずれもハウジング 1 0に設けられている。 図 1 2に図 1 1の X I I - X I 丨断面を示す。 図 1 2から分かるように、 第 2噴口 2 0 IIは、 円形 を有しており、 第 1噴口 1 0 IIは、 弧形状を有しており、 第 2噴口 2 0 1^の 回りに複数設けられている。 形成されている。 第 1噴口 1 0 11は、 二ードル アッセンプリのアウターニードル 2 0によって開閉され、 第 2噴口は、 アウ ターニードル 2 0内を摺動するインナーニードル 3 0により開閉される。 第 1噴口 1 0 と、 第 2噴口 2 0 は、 第 2実施形態のように、 いずれもハウ ジング 1 0に形成される構成でもよく、 第 1実施形態のように、 第 1噴口 1 0 をハウジング 1 0に形成し、 第 2噴口 2 0 をアウターニードル 2 0に 形成し、 第 1噴口 1 0 IIと第 2噴口 2 0 IIとを連通する構成であっても良い
[0034] 本開示は、 上述の実施形態に限られるものではなく、 その趣旨を逸脱しな \¥02020/174993 13 卩(:171?2020/003371
い範囲において種々の構成で実現すること ができる。 例えば、 発明の概要の 欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応す る実施形態の技術的特徴は、 上 述の課題の一部又は全部を解決するために、 あるいは、 上述の効果の一部又 は全部を達成するために、 適宜、 差し替えや、 組み合わせを行うことが可能 である。 また、 その技術的特徴が本明細書中に必須なものと して説明されて いなければ、 適宜、 削除することが可能である。
Next Patent: CAMERA VIDEO TRANSMISSION/PLAYBACK SYSTEM, AND CAMERA AND VIEWER CONFIGURING SAME