TAKEZOE SHINICHI (JP)
SAKAI HIDEO (JP)
JP2010096200A | 2010-04-30 | |||
JP2016011740A | 2016-01-21 | |||
JPH09193192A | 1997-07-29 | |||
JP2015098921A | 2015-05-28 |
\¥0 2020/175351 24 卩(:171? 2020 /006984 請求の範囲 [請求項 1 ] 粉末成形により焼結軸受を形成する焼結軸受形成工程と、 前記焼結 軸受の外周部に外装部品を一体化したインサート軸受を形成するイン サート成形工程とを有し、 前記焼結軸受形成工程では、 前記焼結軸受の前記外周部に両端部よりも外径が大きい大径部を形 成するとともに、 前記大径部の外周面に軸方向に沿って延びる 1つ以 上の溝又は突条を形成し、 前記インサート成形工程は、 前記焼結軸受の前記両端部における先端部の外周面をインサート成 形金型の内周面に周方向に沿って当接させ、 前記両端部の基端部及び 前記大径部の周囲を前記インサート成形金型により間隔をあけて覆っ て、 前記焼結軸受の前記外周部にキヤビティを形成する型組み工程と 前記型組み工程の後、 前記外装部品となる溶融材料を前記キヤビテ ィに充填する充填工程と ; を有することを特徴とするインサート軸受の製造方法。 [請求項 2] 焼結軸受と、 前記焼結軸受の外周部に一体に成形された外装部品と を有し、 前記焼結軸受は、 前記外周部に設けられ両端部よりも外径が大きい 大径部と、 前記大径部の外周部に設けられ軸方向に沿って延びる 1つ 以上の溝又は突条とを有し、 前記外装部品は、 前記焼結軸受の前記両端部における先端部を除く 基端部及び前記大径部を埋設することを特徴とするインサート軸受。 [請求項 3] 外周部に設けられ両端部よりも外径が大きい大径部と、 前記大径部 の外周面に設けられ軸方向に沿って延びる 1つ以上の溝又は突条とを 有することを特徴とする焼結軸受。 [請求項 4] 前記 1つ以上の溝又は突条は、 前記大径部の全長にわたって形成さ \¥0 2020/175351 25 卩(:171? 2020 /006984 れていることを特徴とする請求項 3記載の焼結軸受。 [請求項 5] 前記 1つ以上の溝又は突条は、 前記大径部の一端面から前記軸方向 の途中まで形成されていることを特徴とする請求項 3記載の焼結軸受 [請求項 6] 前記大径部に向けて漸次外径が拡大するテーパ部が前記両端部に形 成されていることを特徴とする請求項 3から 5のいずれか一項記載の 焼結軸受。 [請求項 7] 1つの端部を有する焼結部品を粉末成形により形成する焼結部品形 成工程と、 前記焼結部品の外周部に外装部品を一体化したインサート 焼結部品を形成するインサート成形工程とを有し、 前記焼結部品形成工程では、 前記焼結部品の前記端部を除く領域の外周部に軸方向に沿って延び る 1以上の溝又は突条を形成し、 前記インサート成形工程は、 前記端部の外周面をインサート成形金型の内周面に周方向に沿って 当接させ、 前記端部を除く領域の前記 1つ以上の溝又は突条の周囲を 前記インサート成形金型により間隔をあけて覆って、 前記焼結部品の 前記外周部にキヤビティを形成する型組み工程と ; 前記型組み工程の後、 前記外装部品となる溶融材料を前記キヤビテ ィに充填する充填工程と ; を有することを特徴とするインサート焼結部品の製造方法。 [請求項 8] 第 1端部を有する焼結部品と、 前記焼結部品の外周部に一体に成形 された外装部品とを有し、 前記焼結部品は、 前記第 1端部を除く領域の前記外周部に設けられ た 1つ以上の溝又は突条を有し、 前記外装部品は、 前記焼結部品の前記第 1端部の先端部を除く領域 の前記外周部を埋設することを特徴とするインサート焼結部品。 [請求項 9] 前記第 1端部よりも外径が大きい大径部を備え、 \¥0 2020/175351 26 卩(:171? 2020 /006984 前記 1つ以上の溝又は突条は、 前記大径部の外周面又は端面の少な くともいずれかに設けられ、 前記大径部の前記外周面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は 軸方向に沿って延び、 前記大径部の前記端面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は半 径方向に沿って延びることを特徴とする請求項 8に記載のインサート 焼結部品。 [請求項 10] 前記焼結部品は、 第 2端部を有し、 前記第 1端部及び前記第 2端部 よりも外径が大きい大径部を備え、 前記 1つ以上の溝又は突条は、 前記大径部の外周面又は端面の少な くともいずれかに設けられ、 前記大径部の前記外周面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は 軸方向に沿って延び、 前記大径部の前記端面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は半 径方向に沿って延び、 前記外装部品は、 前記第 1及び第 2端部の各先端部を除く各基端部 及び前記大径部を埋設することを特徴とする請求項 8に記載のインサ -卜焼結部品。 [請求項 1 1 ] 前記焼結部品は焼結軸受であることを特徴とする請求項 8に記載の インサート焼結部品。 [請求項 12] 少なくとも一方の端部を除く領域の外周部に 1つ以上の溝又は突条 が形成されていることを特徴とする焼結部品。 [請求項 13] 第 1端部と、 前記第 1端部を除く領域の外周部に設けられ前記第 1 端部よりも外径が大きい大径部とを有し、 前記大径部の外周面又は端面の少なくともいずれかに設けられた 1 つ以上の溝又は突条を備え、 前記大径部の前記外周面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は 軸方向に沿って延び、 \¥0 2020/175351 27 卩(:171? 2020 /006984 前記大径部の前記端面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は半 径方向に沿って延びる ことを特徴とする焼結軸受。 [請求項 14] 前記大径部の前記外周面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は 、 前記大径部の前記外周面の全長にわたって前記軸方向に沿って形成 されていることを特徴とする請求項 1 3に記載の焼結軸受。 [請求項 15] 前記大径部の前記外周面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は 、 前記大径部の一端面から前記軸方向の途中まで前記軸方向に沿って 形成されていることを特徴とする請求項 1 3に記載の焼結軸受。 [請求項 16] 前記第 1端部に前記大径部に向けて漸次外径が拡大するテーパ部が 形成されていることを特徴とする請求項 1 3から 1 5のいずれか一項 に記載の焼結軸受。 |
明 細 書
発明の名称 :
インサート軸受及びその製造方法、 インサート軸受に適した焼結軸受、 イ ンサート焼結部品及びその製造方法、 インサート焼結部品に適した焼結部 品
技術分野
[0001 ] 本発明は、 焼結軸受と外装部品とを一体化したインサー ト軸受及びその製 造方法、 インサート軸受に適した焼結軸受、 インサート焼結部品及びその製 造方法、 インサート焼結部品に適した焼結部品に関す る。 本願は、 2 0 1 9 年 2月 2 8日に出願された特願 2 0 1 9 - 3 6 2 6 0号、 及び 2 0 2 0年 1 月 1 7日に出願された特願 2 0 2 0— 5 8 0 6号に基づき優先権を主張し、 その内容をここに援用する。
背景技術
[0002] 焼結軸受は、 焼結体の内部にあらかじめ潤滑油を含浸させ ておき、 軸の回 転によるボンプ作用と摩擦熱による熱膨張に より油をしみ出させて摩擦面を 潤滑することができ、 無給油で長期間使用できることから、 自動車や家電製 品、 音響機器等の回転軸の軸受として広く採用さ れている。
[0003] このような焼結軸受を自動車等の構造体に組 み込むために、 インサート成 形により筐体等の外装部品と一体化すること が行われる。 この場合、 焼結軸 受にラジアル荷重とスラスト荷重が作用する ため、 外装部品に対する回転と 軸方向の脱落との両方の移動を防止する必要 がある。
[0004] 例えば特許文献 1では、 焼結軸受 (焼結部品) の外周面において互いに軸 方向に一致しない位置に、 その両端面からそれぞれの端面にかかり軸方 向に 沿つてその途中まで延びる有底溝を形成した ものが開示されている。 この焼 結軸受の外周部にインサート成形により樹脂 部品 (外装部品) を一体に成形 すると、 有底溝内に樹脂が入り込んだ状態となるため 、 回転止めと軸方向の 脱落防止ができると記載されている。 \¥0 2020/175351 2 卩(:171? 2020 /006984
[0005] また、 特許文献 2では、 焼結軸受 (焼結部品) の外周面に、 軸方向に延び る溝部と、 周方向に延びる拡径部とが形成され、 溝部が拡径部の周方向の延 びを分断している形態のものが開示されてい る。 この焼結軸受の外周部にイ ンサート成形により樹脂部品を一体に成形す ると、 溝部内に樹脂が入り込む ことにより、 樹脂部品に対して焼結軸受が回転止めされる とともに、 拡径部 が樹脂部分に食い込むように一体化されるこ とにより、 焼結軸受の軸方向へ 抜け止めがなされるようになっている。
先行技術文献
特許文献
[0006] 特許文献 1 :特開 2 0 0 3 _ 1 5 9 7 2 0号公報
特許文献 2 :特開 2 0 0 3 _ 1 9 3 1 1 3号公報
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0007] このような焼結軸受等の焼結部品を樹脂部品 にインサート成形する場合、 成形用金型内に配置した焼結部品の外周部に 空間 (キヤビティ) を形成し、 そのキヤビティ内に溶融樹脂を射出して充填 する。 このとき、 樹脂部品によ り焼結部品の外周部が覆われるようにするた めに、 焼結部品の両端面を成形 用金型に当接させた状態でその外周面の周囲 にキヤビティが形成される。
[0008] しかしながら、 キヤビティ内に充填される溶融樹脂には射出 圧が作用する ため、 焼結部品と成形用金型との当接面に溶融樹脂 が入り込んで、 焼結部品 の両端面に薄い樹脂膜を形成するおそれがあ る。 焼結部品の両端面に樹脂膜 が形成されると、 外観を損なうだけでなく、 他部品と干渉するおそれがある
[0009] 本発明は、 このような事情に鑑みてなされたもので、 焼結軸受等の焼結部 品の少なくとも一つの端面に膜を形成するこ となく、 焼結部品と樹脂部品等 の外装部品とをインサート成形により一体化 することを目的とする。
課題を解決するための手段 \¥0 2020/175351 3 卩(:171? 2020 /006984
[0010] 本発明のインサート軸受の製造方法は、 粉末成形により焼結軸受を形成す る焼結軸受形成工程と、 前記焼結軸受の外周部に外装部品を一体化し たイン サート軸受を形成するインサート成形工程と を有し、
前記焼結軸受形成工程では、 前記焼結軸受の前記外周部に両端部よりも外 径が大きい大径部を形成するとともに、 前記大径部の外周面に軸方向に沿っ て延びる 1つ以上の溝又は突条を形成し、
前記インサート成形工程は、
前記焼結軸受の前記両端部における先端部の 外周面をインサート成形金型 の内周面に周方向に沿って当接させ、 前記両端部の基端部及び前記大径部の 周囲を前記インサート成形金型により間隔を あけて覆って、 前記焼結軸受の 前記外周部にキヤビティを形成する型組み工 程と ;前記型組み工程の後、 前 記外装部品となる溶融材料を前記キヤビティ に充填する充填工程と ; を有す る。
[001 1 ] 本発明のインサート軸受は、 焼結軸受と、 前記焼結軸受の外周部に一体に 成形された外装部品とを有し、 前記焼結軸受は、 前記外周部に設けられ両端 部よりも外径が大きい大径部と、 前記大径部の外周部に設けられ軸方向に沿 って延びる 1つ以上の溝又は突条とを有し、 前記外装部品は、 前記焼結軸受 の前記両端部における先端部を除く基端部及 び前記大径部を埋設する。
[0012] このインサート軸受に適した焼結軸受として は、 外周部に設けられ両端部 よりも外径が大きい大径部と、 前記大径部の外周面に設けられ軸方向に沿っ て延びる 1つ以上の溝又は突条とを有する。
[0013] 本発明によれば、 焼結軸受と樹脂部品等の外装部品とが焼結軸 受の溝又は 突条により回転止めされるとともに、 大径部により軸方向に抜け止めされた 状態で一体化しており、 また、 焼結軸受の両端部における各先端部を除き、 両端部の基端部及び大径部が外装部品に埋設 されるので、 焼結軸受の両端部 の端面が外装部品の材料により膜状に覆われ ることが防止される。
[0014] なお、 インサート成形工程としては、 インサート射出成形、 インサート錶 造などの各種工法を採用できる。 また、 インサート成形工程においてキヤビ \¥0 2020/175351 4 卩(:17 2020 /006984
ティを形成する 「型組み工程」 は呼称が異なる場合があり、 例えば射出成形 工法においては 「型締工程」 と呼ばれる。 同様に、 キヤビティに材料を充填 する 「充填工程」 は、 例えば射出成形工法においては 「射出工程」 と呼ばれ る。
[0015] 上述した焼結軸受の一つの実施態様として、 前記 1つ以上の溝又は突条は 、 前記大径部の全長にわたって形成されている 。 あるいは、 前記 1つ以上の 溝又は突条は、 前記大径部の一端面から軸方向の途中まで形 成されていても よい。
[0016] 上述した焼結軸受の一つの実施態様として、 前記大径部に向けて漸次外径 が拡大するテーパ部が前記両端部に形成され ていてもよい。
[0017] この場合、 インサート成形工程において、 焼結軸受の両端部の外周面にイ ンサート成形金型の内周面が当接するが、 テーパ部にインサート成形金型が 当接するため、 インサート成形金型との間に隙間が生じにく い。 したがって 、 溶融材料の充填時の圧力による溶融材料の漏 れを確実に防止することがで きる。
[0018] 本発明のインサート焼結部品の製造方法は、 1つの端部を有する焼結部品 を粉末成形により形成する焼結部品形成工程 と、 前記焼結部品の外周部に外 装部品を一体化したインサート焼結部品を形 成するインサート成形工程とを 有し、
前記焼結部品形成工程では、
前記焼結部品の前記端部を除く領域の外周部 に軸方向に沿って延びる 1つ 以上の溝又は突条を形成し、
前記インサート成形工程は、
前記端部の外周面をインサート成形金型の内 周面に周方向に沿って当接さ せ、 前記端部を除く領域の前記 1つ以上の溝又は突条の周囲を前記インサー 卜成形金型により間隔をあけて覆って、 前記焼結部品の前記外周部にキヤビ ティを形成する型組み工程と ;前記型組み工程の後、 前記外装部品となる溶 融材料を前記キヤビティに充填する充填工程 とを有する。 \¥0 2020/175351 5 卩(:171? 2020 /006984
[0019] 本発明のインサート焼結部品は、 第 1端部を有する焼結部品と、 前記焼結 咅0品の外周部に一体に成形された外装部品 を有し、 前記焼結部品は、 前記 第 1端部を除く領域の前記外周部に設けられた 1つ以上の溝又は突条を有し 、 前記外装部品は、 前記焼結部品の前記第 1端部の先端部を除く領域の前記 外周部を埋設する。
[0020] このインサート焼結部品に適した焼結部品は 、 少なくとも一つ端部を除く 領域の外周部に溝又は突条が形成されている 。
[0021 ] 本発明によれば、 焼結部品と樹脂部品等の外装部品とが焼結部 品の溝又は 突条により回転止めされるとともに、 一体化しており、 また、 焼結部品の第 1端部における先端部を除き、 外周部が外装部品に埋設されるので、 焼結部 品の第 1端部の端面が外装部品の材料により膜状に われることが防止され る。
[0022] インサート焼結部品の一つの実施態様として は、 前記第 1端部よりも外径 が大きい大径部を備え、 前記 1つ以上の溝又は突条は、 前記大径部の外周面 又は端面の少なくともいずれかに設けられ、 前記大径部の前記外周面に設け られた前記 1つ以上の溝又は突条は軸方向に沿って延び 前記大径部の前記 端面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は半径方向に沿って延 るとよ い。 この焼結部品は焼結軸受であってもよい。
[0023] また、 インサート焼結部品の一つの実施態様として は、 前記焼結部品は、 第 2端部を有し、 前記第 1端部及び前記第 2端部よりも外径が大きい大径部 を備え、 前記 1つ以上の溝又は突条は、 前記大径部の外周面又は端面の少な くともいずれかに設けられ、 前記大径部の前記外周面に設けられた前記 1つ 以上の溝又は突条は軸方向に沿って延び、 前記大径部の前記端面に設けられ た前記 1つ以上の溝又は突条は半径方向に沿って延 、 前記外装部品は、 前 記両端部の各先端部を除く各基端部及び前記 大径部を埋設するとよい。
[0024] 本発明の焼結部品は、 少なくとも一方の端部を除く領域の外周部に 1つ以 上の溝又は突条が形成されている。
[0025] 本発明の焼結軸受は、 第 1端部と、 前記第 1端部を除く領域の外周部に設 \¥0 2020/175351 6 卩(:171? 2020 /006984
けられ前記第 1端部よりも外径が大きい大径部とを有し、 前記大径部の外周 面又は端面の少なくともいずれかに設けられ た 1つ以上の溝又は突条を備え 、 前記大径部の前記外周面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突条は軸方向 に沿って延び、 前記大径部の前記端面に設けられた前記 1つ以上の溝又は突 条は半径方向に沿って延びる。
[0026] 焼結軸受の一つの実施態様としては、 前記大径部の前記外周面に設けられ た前記 1つ以上の溝又は突条は、 前記大径部の前記外周面の全長にわたって 前記軸方向に沿って形成されている、 あるいは、 前記大径部の一端面から軸 方向の途中まで前記軸方向に沿って形成され ていてもよい。
[0027] 焼結軸受の一つの実施態様としては、 前記第 1端部に前記大径部に向けて 漸次外径が拡大するテーパ部が形成されてい るとよい。
[0028] この場合、 インサート成形工程において、 インサート成形金型の内周面が 当接する焼結軸受の第 1端部の外周面にテーパ部が設けられている め、 イ ンサート成形金型との間に隙間が生じにくい 。 したがって、 溶融材料の充填 時の圧力による溶融材料の漏れを確実に防止 することができる。
発明の効果
[0029] 本発明は、 焼結軸受等の焼結部品と外装部品とが焼結部 品の溝又は突条に より回転止めされるとともに、 一体化しており、 また、 焼結部品の少なくと も一つの端面に外装部品の材料による膜を形 成することなく、 焼結部品と外 装部品とを射出成形により一体化することが できる。
図面の簡単な説明
[0030] [図 1]本発明の第 1実施形態のインサート軸受を示す縦断面図 ある。
[図 2]図 1のインサート軸受に用いられている焼結軸 の斜視図である。
[図 3]図 2の焼結軸受の縦断面図である。
[図 4]図 2の焼結軸受を軸方向の一方側から視た端面 である。
[図 5]第 1実施形態のインサート軸受の製造工程を示 フローチャートである
[図 6]成形工程で成形体を形成している状態を す縦断面図である。 \¥0 2020/175351 7 卩(:171? 2020 /006984
[図 7]矯正工程において、 左半分が焼結体を矯正している状態、 右半分が矯正 金型から焼結体を取り出した状態を示す縦断 面図である。
[図 8]射出成形工程において、 型締め工程後の状態を示す縦断面図である。
[図 9]本発明の第 2実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受の斜視図 である。
[図 10]図 9の焼結軸受の縦断面図である。
[図 1 1]図 9の焼結軸受を軸方向の一方側から視た端面 である。
[図 12]矯正工程の第 2矯正において、 左半分が焼結体を矯正している状態、 右半分が矯正金型から焼結体を取り出した状 態を示す縦断面図である。
[図 13]本発明の第 3実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受の斜視 図である。
[図 14]図 1 3の焼結軸受の縦断面図である。
[図 15]図 1 3の焼結軸受を軸方向の一方側から視た端面 である。
[図 16]矯正工程において、 左半分が焼結体を矯正している状態、 右半分が矯 正金型から焼結体を取り出した状態を示す縦 断面図である。
[図 17]本発明の第 4実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受の縦断 面図である。
[図 18]図 1 7の焼結軸受を軸方向の一方側から視た端面 である。
[図 19]本発明の第 5実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受の縦断 面図である。
[図 20]図 1 9の焼結軸受を軸方向の一方側から視た端面 である。
[図 21]射出成形工程において、 型締め工程後の状態を示す縦断面図である。 [図 22]本発明の第 6実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受の縦断 面図である。
[図 23]図 2 2の焼結軸受を軸方向の一方側から視た端面 である。
[図 24]本発明の第 7実施形態のインサート軸受の一部を拡大し 示す縦断面 図である。
[図 25]図 2 4のインサート軸受に用いられる焼結軸受の 視図である。 \¥0 2020/175351 8 卩(:171? 2020 /006984
[図 26]図 2 4のインサート軸受の製造方法における射出 形工程の型締めエ 程時の状態を示す縦断面図である。
[図 27]本発明の第 8実施形態のインサート軸受の一部を拡大し 示す縦断面 図である。
[図 28]図 2 7のインサート軸受に用いられる焼結軸受の 視図である。
[図 29]本発明の第 9実施形態のインサート軸受の一部を拡大し 示す縦断面 図である。
[図 30]図 2 9のインサート軸受に用いられる焼結軸受の 視図である。
[図 31]本発明の第 1 0実施形態のインサート軸受の一部を拡大し 示す縦断 面図である。
[図 32]図 3 1のインサート軸受に用いられる焼結軸受の 視図である。
[図 33]本発明の第 1 1実施形態のインサート軸受の一部を拡大し 示す縦断 面図である。
[図 34]図 3 3のインサート軸受に用いられる焼結軸受の 視図である。 発明を実施するための形態
[0031] 以下、 本発明の実施形態について説明する。 以下の各実施形態は、 焼結軸 受に樹脂部品を射出成形によって一体化する 実施形態である。 すなわち、 各 実施形態では本発明の外装部品は樹脂部品で あり、 インサート成形工程は射 出成形工程である。
[0032] なお、 以下の各実施形態では、 焼結部品として焼結軸受を例示し、 インサ -卜焼結部品としてインサート焼結軸受を例 して説明する。
[0033] 後述する第 1実施形態から第 6実施形態までの実施形態では、 インサート 軸受に用いられる焼結軸受の外周部の軸線方 向略中央に大径部が設けられ、 大径部が焼結軸受の両端部より外径が大きい 例について説明する。
[0034] [第 1実施形態]
インサート軸受 1は、 図 1 に示すように、 金属粉末の焼結体により形成さ れた筒状の焼結軸受 1 〇と、 焼結軸受 1 〇の外周部に一体に成形された樹脂 部品 2 0 (本発明の外装部品に相当) とを有している。 \¥0 2020/175351 9 卩(:171? 2020 /006984
[0035] 焼結軸受 1 0は、 図 2〜図 4に示すように、 中心に貫通状態に形成された 軸受孔 1 1 を有し、 両端部 1 2よりも軸方向中間部分の外径が大きい段付 形状に形成されている。 第 1実施形態では、 小径の両端部 1 2は同じ外径、 同じ長さ (高さ) に形成されており、 中間位置の大径部 1 3は、 両端部 1 2 を除く長さ (高さ) に形成される。
[0036] 大径部 1 3の外周部には、 その一端から軸方向の途中位置まで延びる溝 1 4が周方向に間隔をおいて複数形成されてい 。 実施形態では、 大径部 1 3 の長さ (高さ) の半分より短い 1 0本の溝 1 4が 3 6 ° 間隔で形成されてい る。 これら溝 1 4は、 最深部が凹円弧面に形成され、 その両側が凸円弧面に より大径部 1 3の外周面に繫がる形状である (図 4参照) 。
[0037] 第 1実施形態では、 大径部 1 3の軸方向の中間位置に、 半径方向に突出す る環状リブ 1 5が周方向に沿って形成されている。
[0038] 樹脂部品 2 0は、 例えば、 焼結軸受 1 0が取り付けられる自動車部品や家 電製品の筐体や機械部品等の一部を構成する 外装部品であり、 図 1 に示すよ うに、 焼結軸受 1 〇の外周部に、 両端部 1 2の先端部をそれぞれ露出させ、 両端部 1 2の基端部 (付け根の部分) 及び大径部 1 3を埋設するように設け られている。
[0039] すなわち、 樹脂部品 2 0において、 焼結軸受 1 0の外周部に軸受保持部 2
1が一体に固定され、 軸受保持部 2 1は、 焼結軸受 1 0の全体高さよりも小 さい高さに形成され、 焼結軸受 1 0の両端部 1 2の軸方向の途中位置から大 径部 1 3の全体を埋設している。 したがって、 大径部 1 3の両端面は軸受保 持部 2 1 により覆われた状態である。 符号 2 2は別部品と連結されるブラケ ッ トを示す。
[0040] このように形成されたインサート軸受 1 を製造する方法 (インサート焼結 部品の製造方法) について説明する。
[0041 ] インサート軸受 1 を製造する場合、 図 5のフローチヤートに示すように、 まず粉末成形により焼結軸受 1 〇を形成する焼結軸受形成工程 (焼結部品形 成工程) と、 焼結軸受形成工程で形成された焼結軸受 1 〇を射出成形金型 ( \¥02020/175351 10 卩(:17 2020/006984
本発明のインサート成形金型に相当) 内に配置し、 射出成形により、 焼結軸 受 1 0の外周部に一体に樹脂部品 2 0を形成する射出成形工程 (本発明のイ ンサート成形工程に相当) とを経て、 製造される。 以下、 工程順に詳述する
[0042] <焼結軸受形成工程>
焼結軸受形成工程は、 焼結軸受 1 〇となる成形体 1 〇 を形成する成形エ 程、 成形体 1 〇 を焼結して焼結体 (図示略) を形成する焼結工程、 その焼 結体を矯正する矯正工程 (サイジングエ程) とを有する。
[0043] (成形工程)
成形体 1 〇 を形成するための成形金型 4 0は、 図 6に示すように、 円形 の貫通孔 4 1が形成されたダイ 4 2とその貫通孔 4 1内に配置されるコアロ ッ ド 4 3との間に、 外側から第 1上側パンチ 4 4と第 1下側パンチ 4 5、 第 2上側パンチ 4 6と第 2下側パンチ 4 7が、 それぞれ上下組をなすように設 けられている。 これらパンチ 4 4〜 4 7はコアロッ ド 4 3を中心とする同心 円筒状に形成される。
[0044] ダイ 4 2とコアロッ ド 4 3、 及び第 1下側パンチ 4 5、 第 2下側パンチ 4
7により形成した空間内に粉末を充填し、 これを上下の各パンチ 4 4〜 4 7 で圧縮することにより、 成形体 1 〇八を形成する。 このとき、 両第 2パンチ 4 6 , 4 7間の距離よりも両第 1パンチ 4 4 , 4 5間の距離を小さくするこ とにより、 外周部に大径部 1 3 を形成した段付き形状の成形体 1 〇 が形 成される。 また、 コアロッ ド 4 3により軸受孔 1 1 が貫通状態に形成され る。
[0045] (焼結工程)
得られた成形体 1 〇 を加熱して粉末を焼結させ、 焼結体を形成する。
[0046] (矯正工程)
焼結体を矯正金型 5 0により矯正 (サイジング) する (図 7) 。 矯正工程 は、 外形を最終寸法に仕上げつつ、 大径部 1 3の外周部に溝 1 4を形成する \¥0 2020/175351 1 1 卩(:171? 2020 /006984
[0047] 矯正に用いられる矯正金型 5 0は、 成形金型 4 0と類似した構成であり、 図 7に示すように、 円形の貫通孔 5 1が形成されたダイ 5 2と、 その貫通孔 5 1内に配置されるコアロッ ド 5 3との間に、 外側から第 1上側パンチ 5 4 と第 1下側パンチ 5 5、 第 2上側パンチ 5 6と第 2下側パンチ 5 7が、 それ ぞれ上下組をなすように設けられている。 これらパンチ 5 4〜 5 7はコアロ ッ ド 5 3を中心とする同心円筒状に形成される。
[0048] 第 1下側パンチ 5 5の上端部に、 溝 1 4を形成するための凸部 5 8が形成 されている。 両第 1パンチ 5 4 , 5 5、 両第 2パンチ 5 6 , 5 7により焼結 体を軸方向に加圧しながらダイ 5 2とコアロッ ド 5 3との間に押し込むこと により、 焼結体を矯正する。
[0049] 第 1上側パンチ 5 4と第 1下側パンチ 5 5とは互いに当接せず、 焼結体の 大径部の外周面を高さ方向の中間位置まで矯 正する。 また、 ダイ 5 2の貫通 孔 5 1は焼結体 (焼結軸受 1 0) に接触しない。 このため、 矯正後の焼結体 (焼結軸受 1 〇) には、 大径部 1 3の外周部に溝 1 4とともに、 高さ方向の 中間位置に周方向に沿う環状リブ 1 5が形成される。
[0050] <射出成形工程>
以上のようにして形成した焼結軸受 1 0を、 射出成形工程により樹脂部品 2 0と一体成形する。 射出成形工程は、 焼結軸受 1 0の外側にキヤビティ 6 1 を形成した状態で射出成形金型 6 0内に配置する型締め工程 (本発明の型 組み工程に相当) と、 そのキヤビティ 6 1内に樹脂部品となる溶融樹脂 (本 発明の溶融材料に相当) を射出する射出工程 (本発明の充填工程に相当) と を有する。
[0051 ] (型締め工程)
射出成形金型 6 0は、 図 8に示すように、 固定型 6 2と可動型 6 3とを有 し、 これら固定型 6 2と可動型 6 3との間に焼結軸受 1 0を保持し、 その焼 結軸受 1 0の外周部に溶融樹脂が充填されるキヤビテ 6 1 を形成する。 焼 結軸受 1 0がその両端部 1 2の長さ方向 (軸方向) の途中位置まで固定型 6 2及び可動型 6 3の凹部 6 4 , 6 5内に嵌合状態に保持されることにより、 \¥0 2020/175351 12 卩(:171? 2020 /006984
凹部 6 4 , 6 5の内周面は焼結軸受 1 0の両端部 1 2の外周面に全周にわた って当接している。
[0052] キヤビティ 6 1は、 焼結軸受 1 0の外周を囲むように形成された軸受保持 空間 6 6と、 軸受保持空間 6 6に連通する連通部 6 7とを有する。 キヤビテ ィ 6 1の軸受保持空間 6 6内には、 焼結軸受 1 0の大径部 1 3と、 大径部 1 3付近の両端部 1 2の基端部 (付け根の部分) とが露出している。 キヤビテ ィ 6 1 に、 溶融樹脂が供給されるスプルー 6 8がゲート 6 9を介して接続さ れ、 スプルー 6 8に溶融樹脂を射出するためのプランジヤー (図示略) が接 続される。
[0053] (射出工程)
図 8に示すように型締めした射出成形金型 6 0のキヤビティ 6 1内に、 溶 融樹脂を射出する。 このとき、 キヤビティ 6 1内には射出圧が作用するが、 固定型 6 2の凹部 6 4と可動型 6 3の凹部 6 5とに焼結軸受 1 0の両端部 1 2の先端部が嵌合状態に配置され、 両端部 1 2の先端部がキヤビティ 6 1内 に露出していないので、 射出圧は焼結軸受 1 〇の両端部 1 2における先端部 を除く外面に作用する。
[0054] このため、 焼結軸受 1 0の両端面には溶融樹脂が漏れ出ることはな 。 万 一、 焼結軸受 1 〇と金型 6 0との当接面間に溶融樹脂が侵入するとして 、 焼結軸受 1 〇の両端部 1 2の外周面においてわずかに漏れることがあ 程度 である。
[0055] したがって、 インサート軸受 1は、 図 1 に示すように、 焼結軸受 1 0の両 端部 1 2における先端部を除く大径部 1 3を含む中央部分が樹脂部品 2 0に より囲まれており、 焼結軸受 1 〇と樹脂部品 2 0とが溝 1 4により回転止め されるとともに、 大径部 1 3により軸方向に抜け止めされた状態で一体 し ている。 そして、 従来技術で述べたような焼結軸受の両端面に 樹脂膜が形成 されないため、 外観を損なうことがなく、 また、 他の部品と干渉することも 抑制される。
[0056] [第 2実施形態] \¥0 2020/175351 13 卩(:171? 2020 /006984
図 9〜図 1 1は第 2実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受 1 0 0を示している。 第 2実施形態の焼結軸受 1 0 0は、 第 1実施形態の焼結軸 受 1 0に設けられていた大径部 1 3の環状リブ 1 5をなく したものである。 なお、 第 2実施形態以降の各実施形態において、 第 1実施形態と共通する要 素には同一符号を付して説明を簡略化する。
[0057] 第 2実施形態では 2回の矯正工程が行われる。 すなわち、 1回目の矯正に おいて第 1実施形態で述べた方法により大径部 1 3の外周部に溝 1 4を形成 する (第 1矯正) 。 第 1矯正で大径部 1 3の外周部には溝 1 4とともに環状 リブ 1 5も形成される。 第 2実施形態では、 環状リブ 1 5を 2回目の矯正で 除去する (第 2矯正) 。 第 2矯正では、 を円筒面に形成したダイの内周面に より大径部 1 3の外周面を矯正して、 大径部 1 3の外周面を円筒面に仕上げ る。
[0058] 図 1 2は、 第 2矯正時に用いられる矯正金型 7 0を示している。 矯正金型
7 0は、 円形の貫通孔 7 1が形成されたダイ 7 2と、 その貫通孔 7 1内に配 置されるコアロッ ド 7 3との間に、 外側から第 1上側パンチ 7 4と第 1下側 パンチ 7 5、 第 2上側パンチ 7 6と第 2下側パンチ 7 7が、 それぞれ上下組 をなすように設けられている。 ただし、 第 1矯正で用いられる矯正金型 5 0 (図 7参照) と異なり、 円筒状のダイ 7 2の内周面が大径部 1 3の外周面を 形成し、 第 1下側パンチ 7 5の上端は大径部 1 3の端面に当接する。
[0059] 第 2矯正の後、 第 1実施形態の場合と同様にして射出成形する とにより 、 焼結軸受 1 〇〇の両端部 1 2における先端部を除く大径部 1 3を含む中央 部分を樹脂部品 2 0 (図 1参照) により囲って一体化したインサート軸受 ( 図示略) を得ることができる。
[0060] このインサート軸受も、 第 1実施形態と同様、 焼結軸受 1 0 0と樹脂部品
2 0とが溝 1 4により回転止めされるとともに、 大径部 1 3により軸方向に 抜け止めされた状態で一体化しており、 かつ、 焼結軸受 1 0 0の両端面に樹 脂膜が形成されないため、 外観を損なうことがなく、 また、 他の部品と干渉 することも抑制される。 \¥0 2020/175351 14 卩(:171? 2020 /006984
[0061 ] [第 3実施形態]
図 1 3〜図 1 5は第 3実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受 1 0 1 を示している。 第 3実施形態の焼結軸受 1 0 1は、 大径部 1 3の外周部 に、 軸方向に沿う複数の溝 1 4 1が大径部 1 3の両端面まで大径部 1 3の全 長にわたって形成されている。
[0062] 焼結軸受 1 0 1 を製造する場合、 焼結軸受形成工程の成形工程、 焼結工程 の後、 矯正工程で図 1 6に示す矯正金型 8 0を用いる。 矯正金型 8 0は、 円 形の貫通孔 8 1が形成されたダイ 8 2と、 その貫通孔 8 1内に配置されるコ アロッ ド 8 3との間に、 外側から第 1上側パンチ 8 4と第 1下側パンチ 8 5 、 第 2上側パンチ 8 6と第 2下側パンチ 8 7が、 それぞれ上下組をなすよう に設けられている。
[0063] ダイ 8 2の貫通孔 8 1の内周面に、 軸方向の全長にわたる複数の環状リブ
8 8が周方向に間隔をおいて形成されている。 これら環状リブ 8 8に対して 、 スライ ド自在に嵌合する各溝部 8 9が第 1上側パンチ 8 4及び第 1下側パ ンチ 8 5の外周部に周方向に間隔をおいて形成され いる。
[0064] 矯正金型 8 0に焼結体を配置して矯正することにより、 大径部 1 3の外周 部に溝 1 4 1が周方向に間隔をおいて形成される。
[0065] 焼結軸受 1 0 1 により形成したインサート軸受も、 他の実施形態と同様、 焼結軸受 1 〇 1 と樹脂部品 2 0とが溝 1 4 1 により回転止めされるとともに 、 大径部 1 3により軸方向に抜け止めされた状態で一体 され、 かつ、 焼結 軸受 1 〇 1の両端面に樹脂膜が形成されないため、 外観を損なうことがなく 、 また、 他の部品と干渉することも抑制される。
[0066] [第 4実施形態]
図 1 7及び図 1 8は第 4実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受 1 0 2を示している。 第 4実施形態の焼結軸受 1 0 2は、 第 3実施形態と同 様に、 焼結軸受 1 0 2の大径部 1 3に、 軸方向に沿う複数の溝 1 4 2が大径 部 1 3の両端面まで大径部 1 3の全長にわたって形成されている。 しかしな がら、 第 4実施形態の場合は、 第 3実施形態の溝 1 4 1 に比べて溝 1 4 2の \¥0 2020/175351 15 卩(:171? 2020 /006984
横断面積が大きいので、 これら溝 1 4 2を矯正工程ではなく成形工程で形成 する。
[0067] つまり、 図示は省略するが、 成形金型が第 3実施形態の矯正金型 8 0のよ うに構成されており、 ダイの貫通孔の内周部に軸方向に沿って貫通 する (全 長にわたる) 複数の突条が周方向に間隔をおいて形成され 、 第 1下側パンチ 及び第 1上側パンチの外周部に、 ダイの突条をスライ ド自在に嵌合する溝部 が周方向に間隔をおいて形成されている。 このダイの突条により、 成形体の 大径部の外周部に溝 1 4 2が形成される。
[0068] そして、 大径部 1 3の外周部に溝 1 4 2を形成した成形体について、 焼結 工程、 矯正工程を経て焼結軸受 1 0 2を形成し、 その大径部 1 3を囲むよう に射出成形して、 樹脂部品 2 0と一体化することにより、 インサート軸受が 製造される。
[0069] [第 5実施形態]
図 1 9及び図 2 0は第 5実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受 1 0 3を示している。 第 5実施形態の焼結軸受 1 0 3は、 両端部 1 2 1がス トレートの円筒状ではなく、 大径部 1 3 1から両端に向かうにしたがって漸 次外径を小さく したテーパ状に形成されている。
[0070] 両端部 (テーパ部) 1 2 1のテーパ面の勾配 0は、 例えば 1 5 ° (テーパ 角として 3 0 ° ) に形成されている。 また、 大径部 1 3 1 に形成される溝 1 4 3は大径部 1 3 1の長さ方向 (軸方向) の途中まで形成されており、 開放 状態の先端は、 テーパ面 (大径部 1 3 1の端面) に形成されている。 また、 大径部 1 3 1の高さ方向の中央位置には周方向に沿って 状リブ 1 5が形成 される。
[0071 ] 焼結軸受 1 0 3は、 第 1実施形態と同様の焼結軸受形成工程により 成さ れる。 両端部 1 2 1のテーパ面は成形工程時に形成されるが、 勾配 0が小さ い場合には、 矯正工程で形成してもよい。
[0072] 射出成形工程の型締め工程は、 図 2 1 に示す射出成形金型 6 0 0により行 われる。 型締めされる固定型 6 2及び可動型 6 3の凹部 6 4 1 , 6 5 1の内 \¥0 2020/175351 16 卩(:17 2020 /006984
周面が焼結軸受 1 0 3の両端部 1 2 1 と同じ角度のテーパ面に形成されてい る。 凹部 6 4 1, 6 5 1 に焼結軸受 1 0 3の両端部 1 2 1がテーパ嵌合する
[0073] この型締め状態では、 焼結軸受 1 0 3の両端部 1 2 1のテーパ面と射出成 形金型 6 0 0の凹部 6 4 1 , 6 5 1のテーパ面とが嵌合しているので、 第 1 実施形態のようにストレートの円筒面どうし の当接状態に比べて、 テーパ面 間に溶融樹脂が入り込みにくく、 両端面はもちろん、 両端部 1 2 1の外周面 (テーパ面) における樹脂漏れも確実に防止することがで きる。
[0074] なお、 大径部 1 3 1の中間位置に形成される環状リブ 1 5は、 第 2実施形 態のように、 矯正工程を 2回に分けて行って、 2回目の矯正で除去してもよ い。
[0075] [第 6実施形態]
図 2 2及び図 2 3は第 6実施形態のインサート軸受に用いられる焼 軸受 1 0 4を示している。 第 6実施形態の焼結軸受 1 0 4は、 第 5実施形態の焼 結軸受 1 〇 3と同様、 両端部 1 2 1が大径部 1 3 1から両端に向かうにした がって漸次外径を小さく したテーパ状に形成されている。 このテーパ面の勾 配 0は例えば 1 5 ° (テーパ角 3 0 ° ) に形成されている。
[0076] 大径部 1 3 1 に形成される溝 1 4 4は、 大径部 1 3 1の全長にわたって形 成されており、 開放状態の両端は、 それぞれテーパ面に形成されている。
[0077] なお、 図示は省略するが、 第 6実施形態の焼結軸受 1 0 4の溝 1 4 4の横 断面積を図 1 8に示す第 4実施形態の焼結軸受 1 0 2における溝 1 4 2のよ うに大きく して、 溝の形成を矯正工程ではなく成形工程で行う ようにしたも の、 等も可能である。
[0078] 以下、 第 7実施形態から第 1 1実施形態まで、 インサート軸受に用いられ る焼結軸受の外周部の一方の端部を除く領域 に大径部が設けられ、 この大径 部が焼結軸受の一方の端部より外径が大きい 例について説明する。
[0079] [第 7実施形態]
図 2 4は第 7実施形態のインサート軸受 1 八 (インサート焼結部品) の一 \¥0 2020/175351 17 卩(:171? 2020 /006984
部 (焼結軸受 1 0 5の半分及び樹脂部品 (外装部品) ) 2 0八の_部) の縦 断面を示しており、 図 2 5はインサート軸受 1 八に用いられる焼結軸受 1 0 5を示している。 なお、 図 2 4では、 インサート軸受 1 八の一部のみを示し ているが、 全体の形状は、 図 1 に示した形状と同じである。
[0080] 第 7実施形態の焼結軸受 1 0 5は、 第 5実施形態の焼結軸受 1 0 3及び第
6実施形態の焼結軸受 1 0 4と同様にテーパ状の第 1端部 1 2 2を有するが 、 第 1〜第 6実施形態の焼結軸受 1 0 , 1 0 1〜 1 0 4とは異なり、 第 2端 部 1 2 3の端面まで延びている大径部 1 3 5を有する。 つまり、 大径部 1 3 5の端面と第 2端部 1 2 3の端面とは同一平面状に位置し、 連続した状態と なっている。
[0081 ] 焼結軸受 1 0 5は、 第 1端部 1 2 2の先端部 (第 1端部 1 2 2の端面に連 続する側の端部) を除く領域の外周部が樹脂部品 2 0 に埋設されている。 つまり、 樹脂部品 2 0 は、 焼結軸受 1 0 5の外周部に、 第 1端部 1 2 2の 先端部を露出させ、 第 1端部 1 2 2の基端部 (付け根の部分) 及び大径部 1 3 5を埋設している。
[0082] すなわち、 樹脂部品 2 0八において、 焼結軸受 1 0 5の外周部に軸受保持 部 2 1 が一体に固定され、 軸受保持部 2 1 は、 焼結軸受 1 0 5の全体高 さと略同じ高さに形成され、 焼結軸受 1 0 5の第 1端部 1 2 2の軸方向の途 中位置から大径部 1 3の全体を埋設している。 したがって、 大径部 1 3の両 端面は軸受保持部 2 1 により覆われた状態である。
[0083] 焼結軸受 1 0 5の第 1端部 1 2 2は、 大径部 1 3 5から第 1端部 1 2 2の 先端に向かうにしたがって漸次外径を小さく したテーパ状に形成されている 。 このテーパ面の勾配は、 例えば 1 5 ° (テーパ角 3 0 ° ) に形成されてい る。
[0084] 大径部 1 3 5に形成される溝 1 4 5は、 大径部 1 3 1の全長にわたって形 成されており、 開放状態の両端は、 それぞれテーパ面に形成されている。 な お、 溝 1 4 5の形状等は、 図 1 3に示した溝 1 4 1 と略同じである。
[0085] このようなインサート軸受 1 の製造方法は、 上記第 1実施形態の焼結軸 \¥0 2020/175351 18 卩(:171? 2020 /006984
受 1 〇の製造方法と略同じであるが、 射出成形工程に用いられる射出成形金 型の形状が一部異なっている。 以下詳しく説明する。
[0086] 図 2 6は、 インサート軸受 1 八の製造方法における射出成形工程の型締め 工程時の状態を示す縦断面図である。
[0087] 射出成形金型 6 0 は、 図 2 6に示すように、 固定型 6 2 と可動型 6 3 八とを有し、 これら固定型 6 2 と可動型 6 3 との間に焼結軸受 1 0 5が 保持され、 焼結軸受 1 〇 5の外周部に溶融樹脂が充填されるキヤビテ 6 1 八が形成される。
[0088] 焼結軸受 1 0 5は、 第 1端部 1 2 2の長さ方向 (軸方向) の途中位置まで が固定型 6 2 の凹部 6 4 内に嵌合状態に保持される。 これにより、 凹部 6 4八の内周面が焼結軸受 1 0 5の第1端部1 2 2の外周面に全周にわたっ て当接している。 第 2端部 1 2 3の端面には、 可動型 6 3八の内面から突出 する突出部 6 5八の端面が当接している。
[0089] キヤビティ 6 1 八は、 焼結軸受 1 0 5の外周を囲むように形成された軸受 保持空間 6 6と、 軸受保持空間 6 6に連通する連通部 6 7とを有する。 キヤ ビティ 6 1 八の軸受保持空間 6 6内には、 焼結軸受 1 0 5の大径部 1 3 5の 外周面及び端面、 大径部 1 3 5付近の第 1端部 1 2 2の基端部 (付け根の部 分) が露出している。
[0090] キヤビティ 6 1 に溶融樹脂を供給するスプルー 6 8がゲート 6 9を介して 接続され、 溶融樹脂を射出するためのプランジヤー (図示略) がスプルー 6 8に接続される。
[0091 ] 型締めした射出成形金型 6 0 のキヤビティ 6 1 内に溶融樹脂を射出す る。 このとき、 キヤビティ 6 1 八内には射出圧が作用するが、 固定型 6 2八 の凹部 6 4 に焼結軸受 1 0 5の第 1端部 1 2 2における先端部が嵌合状態 に配置されるとともに、 第 2端部 1 2 3が可動型 6 3八の凹部 6 5八内の突 出部 6 5八に当接している。
[0092] 第 1端部 1 2 2の先端部がキヤビティ 6 1 八内に露出していないので、 射 出圧は焼結軸受 1 〇 5の第1端部1 2 2における先端部を除く外面に作用す \¥0 2020/175351 19 卩(:171? 2020 /006984
る。 このため、 焼結軸受 1 0 5の第 1端部 1 2 2の端面には溶融樹脂が漏れ 出ることはない。 万一、 焼結軸受 1 0 5と金型 6 0 との当接面間に溶融樹 脂が侵入するとしても、 焼結軸受 1 〇 5の第1端部1 2 2の外周面において わずかに漏れることがある程度である。
[0093] したがって、 インサート軸受 1 八は、 図 2 4に示すように、 焼結軸受 1 0
5の第 1端部 1 2 2における先端部を除く領域 (大径部 1 3の外周面及び両 端面) が樹脂部品 2〇八により囲まれており、 焼結軸受 1 0 5と樹脂部品 2 0八とが溝 1 4 5により回転止めされるとともに、 大径部 1 3 5により軸方 向に抜け止めされた状態で一体化している。 そして、 従来技術で述べたよう な焼結軸受の両端面に樹脂膜が形成されない ため、 外観を損なうことがなく 、 また、 他の部品と干渉することも抑制される。
[0094] [第 8実施形態]
図 2 7は第 8実施形態のインサート軸受 1 巳 (インサート焼結部品) の一 部を拡大して示しており、 図 2 8はインサート軸受 1 巳に用いられる焼結軸 受 1 0 6を示している。
[0095] 第 8実施形態の焼結軸受 1 0 6は、 図 2 7及び図 2 8に示すように、 第 7 実施形態と同様に大径部 1 3 5を有しており、 大径部 1 3 5に形成される溝 の形状のみ第 7実施形態の焼結軸受 1 0 5と異なる。 なお、 第 8実施形態以 降の各実施形態において、 第 7実施形態と共通する要素には同一符号を付 て説明を簡略化する。
[0096] 焼結軸受 1 0 6の大径部 1 3 5に設けられた 1 0本の溝 1 4 6は、 図 2 7 及び図 2 8に示すように、 大径部 1 3 5の長さ (高さ) の半分より短く、 大 径部 1 3 5の第 1端部 1 2 2側の端面側に 3 6 ° 間隔で形成されている。 こ れら溝 1 4 6は、 その最深部が凹円弧面に形成され、 その両側が凸円弧面に より大径部 1 3 5の外周面に繫がる形状である。 なお、 溝 1 4 6の形状等は 、 図 2に示した第 1実施形態における焼結軸受 1 0の溝 1 4と略同じである
[0097] [第 9実施形態] \¥0 2020/175351 20 卩(:171? 2020 /006984
図 2 9は第 9実施形態のインサート軸受 1 〇 (インサート焼結部品) を示 しており、 図 3 0はインサート軸受 1 〇に用いられる焼結軸受 1 0 7を示し ている。 第 9実施形態の焼結軸受 1 0 7は、 図 2 9及び図 3 0に示すように 、 第 7実施形態の焼結軸受 1 0 5と同様に大径部 1 3 5を有しており、 この 大径部 1 3 5に形成される溝の形状のみ第 7実施形態の焼結軸受 1 0 5と異 なる。
[0098] 焼結軸受 1 0 7の大径部 1 3 5に形成される 1 0本の溝 1 4 7は、 図 2 9 及び図 3 0に示すように、 大径部 1 3 5の長さ (高さ) の半分より短く、 大 径部 1 3 5の第 2端部 1 2 3側の端面側に 3 6 ° 間隔で形成されている。 溝 1 4 7は、 その最深部が凹円弧面に形成され、 その両側が凸円弧面により大 径部 1 3 5の外周面に繫がる形状である。 なお、 この溝 1 4 7の形状等は、 図 9〜 1 1 に示した第 2実施形態の焼結軸受 1 0 0の溝 1 4や図 2 7〜 2 8 に示す第 8実施形態の焼結軸受 1 0 6の溝 1 4 6と略同じである。
[0099] [第 1 0実施形態]
図 3 1は第 1 0実施形態のインサート軸受 1 口 (インサート焼結部品) を 示しており、 図 3 2はインサート軸受 1 口に用いられる焼結軸受 1 0 8を示 している。 第 1 〇実施形態の焼結軸受 1 0 8は、 図 3 1及び図 3 2に示すよ うに、 第 7実施形態の焼結軸受 1 0 5と同様に大径部 1 3 5を有しており、 この大径部 1 3 5に形成される溝の形状のみ第 7実施形態の焼結軸受 1 0 5 と異なる。
[0100] 焼結軸受 1 〇 8の大径部 1 3 5に形成される 4本の溝 1 4 8は、 図 3 1及 び図 3 2に示すように、 第 1端部 1 2 2側の大径部 1 3 5の端面に形成され ている。 溝 1 4 8は、 9 0 ° 間隔で形成され、 大径部 1 3 5の第 1端部 1 2 2側の上記端面の半径方向に延びる形状であ 。 これら溝 1 4 8は、 その最 深部が平面に形成され、 最深部から上側に向かうにしたがって漸次拡 径する 傾斜面を有している。
[0101 ] [第 1 1実施形態]
図 3 3は第 1 1実施形態のインサート軸受 1 巳 (インサート焼結部品) を \¥0 2020/175351 21 卩(:171? 2020 /006984
示しており、 図 3 4はインサート軸受 1 巳に用いられる焼結軸受 1 0 9を示 している。 第 1 1実施形態の焼結軸受 1 0 9は、 図 3 3及び図 3 4に示すよ うに、 第 1 〇実施形態の焼結軸受 1 0 8と同様に大径部 1 3 5を有しており 、 この大径部 1 3 5に形成される溝の位置のみ第 1 0実施形態の焼結軸受 1 0 8と異なる。
[0102] 焼結軸受 1 0 9の大径部 1 3 5に形成される 4本の溝 1 4 9は、 図 3 3及 び図 3 4に示すように、 第 1端部 1 2 2とは反対側 (すなわち第 2端部 1 2 3側) の大径部 1 3 5の端面に形成されている。 この溝 1 4 9は、 9 0 ° 間 隔で形成され、 大径部 1 3 5の上記端面の半径方向に延びる形状である 大 径部 1 3 5の端面は、 第 2端部 1 2 3の端面と一致しているが、 溝1 4 9は 、 第 2端部 1 2 3の端面には浸食していない。 つまり、 溝 1 4 9は、 大径部 1 3 5の範囲内において半径方向に延びている。 なお、 溝 1 4 8の形状は、 上記溝 1 4 8と同じである。
[0103] これら第 1 0実施形態及び第 1 1実施形態では、 溝 1 4 8 , 1 4 9を大径 部 1 3 5の端面に形成することとしたが、 この場合においても、 溝 1 4 8 ,
1 4 9の周囲が樹脂部品 2〇八に埋設されているので、 上記各実施形態と同 様の効果を奏することができる。
[0104] つまり、 大径部 1 3 5に形成される溝部は、 大径部 1 3 5の外周面に形成 されてもよいし、 端面に形成されてもよく、 大径部 1 3 5の外周面及び端面 のいずれにも形成されていてもよい。
[0105] その他、 本発明は前記実施形態の構成のものに限定さ れるものではなく、 細部構成においては、 本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々 の変更を 加えることが可能である。
[0106] 例えば、 上記各実施形態では、 大径部に溝を形成したが、 溝に代えて軸方 向に沿う突条を形成してもよい。 溝や突条は、 周方向に間隔をおいて複数形 成するのがよいが、 1本のみ形成したものでもよい。
[0107] 外装部品を樹脂により形成し、 射出成形によってインサート成形する実施 形態としたが、 例えば鉄や銅等からなる焼結軸受に対して、 外装部品を焼結 \¥02020/175351 22 卩(:171? 2020 /006984
軸受よりも融点の低いアルミニウム合金等 の金属部品とし、 錶造によってイ ンサート成形するものにも本発明を適用する ことができる。 その場合、 焼結 軸受形成工程の後に、 錶型 (インサート成形金型) 内に焼結部品を配置して 型組みし (型組み工程) 、 その周囲のキヤピ ィに金属部品となる溶融金属 (溶融材料) を充填する (充填工程) ことにより、 金属からなる外装部品と 焼結軸受とが一体化する。
[0108] 上記各実施形態では、 焼結部品として焼結軸受を例示し、 インサート焼結 部品としてインサート軸受を例示したが、 これに限らない。 例えば、 焼結部 品は、 バルブシートやブッシュ等であってもよい。 また、 上記各実施形態で は略円筒状のラジアル軸受を例示したが、 例えば板状のピボッ ト軸受などの 焼結部品にも本発明を適用できる。 つまり、 本発明は、 焼結軸受に限らず、 焼結部品であれば適用でき、 焼結部品と外装部品とを一体化した全ての製 品 に適用できる。
産業上の利用可能性
[0109] 焼結軸受等の焼結部品と外装部品とが焼結部 品の溝又は突条により回転止 めされるとともに、 一体化しており、 また、 焼結部品の少なくとも一つの端 面に外装部品の材料による膜を形成すること なく、 焼結部品と外装部品とを 射出成形により一体化することができる。
符号の説明
[0110] 1 , 1 八, 1 巳, 1 〇, 1 0, 1 £ インサート軸受 (インサート焼結部品
)
1 0, 1 00, 1 01 , 1 02, 1 03, 1 04, 1 05, 1 06, 1 07 , 1 08, 1 09 焼結軸受 (焼結部品)
1 〇 成形体
1 1 軸受孔
1 2, 1 2 1 端部
1 22 端部 (第 1端部)
1 23 端部 (第 2端部) \¥02020/175351 23 卩(:171? 2020 /006984
1 3, 1 3 1 , 1 35 大径部
1 4, 1 4 1 , 1 42, 1 43, 1 44, 1 45, 1 46, 1 47, 1 48 , 1 49 溝
1 5, 88 環状リブ
20, 20 樹脂部品 (外装部品)
2 1 , 2 1 軸受保持部
40 成形金型
50, 70, 80 矯正金型
60, 60 , 600 射出成形金型 (インサート成形金型)
6 1 , 6 1 八 キヤビティ
62, 62八 固定型
63, 63 可動型
64, 64八, 65, 64 1 , 65 1 凹部
65八 突出部
66 軸受保持空間