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Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR PRODUCING 1-BIPHENYLMETHYLIMIDAZOLE COMPOUND
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/151016
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for producing a 1-biphenylmethylimidazole compound having excellent angiotensin II receptor antagonist activity, or an intermediate thereof. Specifically disclosed is a method for producing a compound represented by formula (5) (wherein R1 and Ra each represents H or an alkyl), wherein a compound represented by formula (1) (wherein Ra represents H or an alkyl) is oxidized using an oxidizing agent in the presence of a radical initiator reagent, and then the resulting compound is reacted with an ammonia producing reagent and a compound represented by the following formula: R1CHO (wherein R1 represents H or an alkyl) and/or a compound represented by the following formula: R1C(ORb)3 (wherein R1 represents H or an alkyl, and Rb represents an alkyl).

Inventors:
SATO KOJI
YAGI TSUTOMU
SAKURATANI KENJI
TANI YUICHIRO
Application Number:
PCT/JP2009/060419
Publication Date:
December 17, 2009
Filing Date:
June 08, 2009
Export Citation:
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Assignee:
DAIICHI SANKYO CO LTD (JP)
SATO KOJI
YAGI TSUTOMU
SAKURATANI KENJI
TANI YUICHIRO
International Classes:
C07D405/14; A61K31/4178; C07C67/313; C07C69/716; C07D233/90; C07D403/10
Domestic Patent References:
WO2007047838A22007-04-26
Foreign References:
JP2004217542A2004-08-05
JP2006111586A2006-04-27
JP7121918B22022-08-19
JP3521304B22004-04-19
JPH07121918A1995-05-12
US5616599A1997-04-01
JP2004217542A2004-08-05
JP3521304B22004-04-19
Other References:
HIROYUKI KOIKE ET AL.: "Olmesartan Medoxomil, a Novel Potent Angiotensin II Blocker", ANNUAL REPORT OF SANKYO RESEARCH LABORATORIES, vol. 55, 2003, pages 1 - 91, XP008147471
ANNUAL REPORT OF SANKYO RESEARCH LABORATORIES, vol. 55, 2003, pages 1 - 91
T.W. GREENE; P.G. WUTS: "Protective Groups in Organic Synthesis", 1999, JOHN WILEY & SONS, INC.
CHEMISTRY LETTERS, vol. 8, 1983, pages 1231
TETRAHEDRON LETTER, vol. 41, 2000, pages 8803
JOURNAL OF ORGANOMETALLIC CHEMISTRY, vol. 403, 1991, pages 21
See also references of EP 2298763A4
Attorney, Agent or Firm:
ISHIBASHI Koki et al. (JP)
Kimiki Ishibashi (JP)
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Claims:
 式(1)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物を、ラジカル開始試薬の存在下にて酸化剤を用いて酸化し、
 次いで、得られた化合物をアンモニア生成試薬、および、式R 1 CHO[式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物または式R 1 C(OR b ) 3 [式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示し、R b は、C 1 -C 6 アルキル基を示す。]を有する化合物と反応させることによる、
 式(5)

[式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示し、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物の製造方法。
 
 R 1 が、1-プロピル基であり、式R 1 CHOを有する化合物が使用される、請求項1に記載された製造方法。
 
 R a が、エチル基である請求項1または2に記載された製造方法。
 
 ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物である請求項1乃至3のいずれかに記載された製造方法。
 
 ラジカル開始試薬が、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)である請求項1乃至3のいずれかに記載された製造方法。
 
 酸化剤が、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物である請求項1乃至5のいずれかに記載された製造方法。
 
 酸化剤が、1,3-ジブロモー5,5-ジメチルヒダントインである請求項1乃至5のいずれかに記載された製造方法。
 
 アンモニア生成試薬が、アンモニウム塩である請求項1乃至7のいずれかに記載された製造方法。
 
 アンモニア生成試薬が、酢酸アンモニウムである請求項1乃至7のいずれかに記載された製造方法。
 
 反応が遮光条件下で行われる請求項1乃至9のいずれかに記載された製造方法。
 
 R 1 が、1-プロピル基であり、R a が、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物であり、酸化剤が、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物であり、アンモニア生成試薬が、アンモニウム塩であり、式R 1 CHOを有する化合物が使用される、請求項1に記載された製造方法。
 
 R 1 が、1-プロピル基であり、R a が、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)であり、酸化剤が、1,3-ジブロモー5,5-ジメチルヒダントインであり、アンモニア生成試薬が、酢酸アンモニウムであり、式R 1 CHOを有する化合物が使用され、反応が遮光条件下で行われる、請求項1に記載された製造方法。
 
 式(1)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物を、ラジカル開始試薬の存在下にて酸化剤を用いて酸化することによる、
 式(2)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物の製造方法。
 
 R a が、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物であり、酸化剤が、ハロゲノスクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダントイン化合物である、請求項13に記載された製造方法。
 
 R a が、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)であり、酸化剤が、1,3-ジブロモー5,5-ジメチルヒダントインであり、反応が遮光条件下で行われる、請求項13に記載された製造方法。
 
 式(9b)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物と、
 式M(N 3 ) n [式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を示し、nは、1または2を示す。]を有する無機アジ化塩を、環状アミン塩の存在下にて芳香族炭化水素類中において反応させ、得られた化合物を加水分解することによる、
 式(10a)

を有する化合物の製造方法。
 
 R a が、エチル基である請求項16に記載された製造方法。
 
 無機アジ化塩が、アジ化ナトリウムである請求項16または17に記載された製造方法。
 
 環状アミン塩が、N-メチルピロリジン、N-メチルピペリジン、N,N-ジメチルピペラジン、N-メチルモルホリン、N-メチルチオモルホリン、N-メチルホモピペリジン、または、N,N-ジメチルホモピペラジンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩である請求項16乃至18のいずれかに記載された製造方法。
 
 環状アミン塩が、N-メチルピペリジン、N,N-ジメチルピペラジン、N-メチルモルホリン、または、N-メチルチオモルホリンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩である請求項16乃至18のいずれかに記載された製造方法。
 
 環状アミン塩が、N-メチルピペリジン塩酸塩、N,N-ジメチルピペラジン二塩酸塩、または、N-メチルモルホリン塩酸塩である請求項16乃至18のいずれかに記載された製造方法。
 
 R a が、エチル基であり、無機アジ化塩が、アジ化ナトリウムであり、環状アミン塩が、N-メチルピロリジン、N-メチルピペリジン、N,N-ジメチルピペラジン、N-メチルモルホリン、N-メチルチオモルホリン、N-メチルホモピペリジン、または、N,N-ジメチルホモピペラジンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩である、請求項16に記載された製造方法。
 
 R a が、エチル基であり、無機アジ化塩が、アジ化ナトリウムであり、環状アミン塩が、N-メチルピペリジン塩酸塩、N,N-ジメチルピペラジン二塩酸塩、または、N-メチルモルホリン塩酸塩である、請求項16に記載された製造方法。
 
 式(14)

[式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示し、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物を、式MeMgX[式中、Xは、クロロ基、ブロモ基、または、ヨード基を示す。]を有する化合物と反応させることによる、
 式(9)

[式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示し、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物の製造方法。
 
 R 1 が、1-プロピル基であり、R a が、エチル基である請求項24に記載された製造方法。
 
 Xが、クロロ基である請求項24または25に記載された製造方法。
 
 R 1 が、1-プロピル基であり、R a が、エチル基であり、Xが、クロロ基である、請求項24に記載された製造方法。
 
 請求項1乃至12のいずれかに記載された製造方法を反応工程の一部に含む、式(13a)

を有する化合物の製造方法。
 
 請求項13乃至15のいずれかに記載された製造方法を反応工程の一部に含む、式(13a)

を有する化合物の製造方法。
 
 請求項16乃至23のいずれかに記載された製造方法を反応工程の一部に含む、式(13a)

を有する化合物の製造方法。
 
 請求項24乃至27のいずれかに記載された製造方法を反応工程の一部に含む、式(13a)

を有する化合物の製造方法。
 
 式(13a)

を有する化合物を製造するための合成中間体である、式(14a)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物。
 
 R a が、エチル基である請求項32に記載された式(14a)を有する化合物。
 
Description:
1-ビフェニルメチルイミダゾー 化合物の製造方法

 本発明は、優れたアンジオテンシンII受 体拮抗作用を有する1-ビフェニルメチルイミ ダゾール化合物[好適には、下記化合物(13a)] たはその中間体の新規な製造方法に関する

 アンジオテンシンII受容体拮抗作用を有 る1-ビフェニルメチルイミダゾール化合物の 製造方法として、V法(非特許文献1参照)また W法(特許文献1の実施例79参照)が知られてい 。


 


 


 


 

 酒石酸ジエステルを用いてイミダゾール 合物を製造する方法として、X法が知られて いる(特許文献2参照)。


 

 1-(シアノビフェニルメチル)イミダゾール 化合物から1-(テトラゾリルビフェニルメチル )イミダゾール化合物を製造する方法として Y法が知られている(特許文献3参照)。


 

 1-ビフェニルメチル-4-メトキシカルボニ イミダゾール化合物から1-ビフェニルメチル -4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)イミダゾー 化合物を製造する方法として、Z法が知られ いる(特許文献4参照)。


 

 工業的観点においては、反応缶のような 業用反応容器において反応が効率よく進行 る、総収率が高い、反応の選択性が高い、 純度の目的化合物を提供する、反応工程数 少ない、反応が安全である等の点で優れた 造方法が望ましい。

特公平7-121918号公報(対応する米国特許第 5616599号明細書)

特開2004-217542号公報

特許第3521304号公報

国際公開第2007/047838号パンフレット

Annual Report of Sankyo Research Laboratories, 2 003年, 第55巻, p.1-91

 本発明者らは、1-ビフェニルメチルイミ ゾール化合物[好適には、下記化合物(13a)]ま はその中間体の製造方法について鋭意研究 行い、本発明の新規な製造方法が工業的観 において公知の製造方法より優れることを 出した。本発明は、上記知見に基づいて完 された。

 本発明は、優れたアンジオテンシンII受 体拮抗作用を有する1-ビフェニルメチルイミ ダゾール化合物[好適には、下記化合物(13a)] たはその中間体の新規な製造方法を提供す 。本発明の製造方法は、下記A法[A法(1)およ A法(2)]またはB法に示される。


 


 


 

 本発明において、R 1 は、C 1 -C 4 アルキル基を示し、R a は、C 1 -C 4 アルキル基を示し、R b は、C 1 -C 6 アルキル基を示し、Xは、クロロ基、ブロモ 、または、ヨード基を示し、Trは、トリフェ ニルメチル基を示す。

 本発明は、一つの側面において、以下の[1] 至[33]を提供する。
[1] 式(1)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物を、ラ カル開始試薬の存在下にて酸化剤を用いて 化し、
 次いで、得られた化合物をアンモニア生成 薬、および、式R 1 CHO[式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物または R 1 C(OR b ) 3 [式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示し、R b は、C 1 -C 6 アルキル基を示す。]を有する化合物と反応 せることによる、
 式(5)

[式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示し、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物の製造 法。
[2] R 1 が、1-プロピル基であり、式R 1 CHOを有する化合物が使用される、[1]に記載さ れた製造方法。
[3] R a が、エチル基である[1]または[2]に記載された 製造方法。
[4] ラジカル開始試薬が、アゾビス化合物で る[1]乃至[3]のいずれかに記載された製造方 。
[5] ラジカル開始試薬が、2,2’-アゾビス(4-メ トキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)である[1] 乃至[3]のいずれかに記載された製造方法。
[6] 酸化剤が、ハロゲノスクシンイミド化合 またはジハロゲノヒダントイン化合物であ [1]乃至[5]のいずれかに記載された製造方法
[7] 酸化剤が、1,3-ジブロモー5,5-ジメチルヒ ントインである[1]乃至[5]のいずれかに記載 れた製造方法。
[8] アンモニア生成試薬が、アンモニウム塩 ある[1]乃至[7]のいずれかに記載された製造 法。
[9] アンモニア生成試薬が、酢酸アンモニウ である[1]乃至[7]のいずれかに記載された製 方法。
[10] 反応が遮光条件下で行われる[1]乃至[9]の いずれかに記載された製造方法。
[11] R 1 が、1-プロピル基であり、R a が、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、 アゾビス化合物であり、酸化剤が、ハロゲノ スクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダ ントイン化合物であり、アンモニア生成試薬 が、アンモニウム塩であり、式R 1 CHOを有する化合物が使用される、[1]に記載さ れた製造方法。
[12] R 1 が、1-プロピル基であり、R a が、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、 2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロ ニトリル)であり、酸化剤が、1,3-ジブロモー5 ,5-ジメチルヒダントインであり、アンモニア 生成試薬が、酢酸アンモニウムであり、式R 1 CHOを有する化合物が使用され、反応が遮光条 件下で行われる、[1]に記載された製造方法。
[13] 式(1)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物を、ラ カル開始試薬の存在下にて酸化剤を用いて 化することによる、
 式(2)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物の製造 法。
[14] R a が、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、 アゾビス化合物であり、酸化剤が、ハロゲノ スクシンイミド化合物またはジハロゲノヒダ ントイン化合物である、[13]に記載された製 方法。
[15] R a が、エチル基であり、ラジカル開始試薬が、 2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロ ニトリル)であり、酸化剤が、1,3-ジブロモー5 ,5-ジメチルヒダントインであり、反応が遮光 条件下で行われる、[13]に記載された製造方 。
[16] 式(9b)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物と、
 式M(N 3 ) n [式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土 金属を示し、nは、1または2を示す。]を有す る無機アジ化塩を、環状アミン塩の存在下に て芳香族炭化水素類中において反応させ、得 られた化合物を加水分解することによる、
 式(10a)

を有する化合物の製造方法。
[17] R a が、エチル基である[16]に記載された製造方 。
[18] 無機アジ化塩が、アジ化ナトリウムであ る[16]または[17]に記載された製造方法。
[19] 環状アミン塩が、N-メチルピロリジン、N -メチルピペリジン、N,N-ジメチルピペラジン N-メチルモルホリン、N-メチルチオモルホリ ン、N-メチルホモピペリジン、または、N,N-ジ メチルホモピペラジンの塩酸塩もしくは臭化 水素酸塩である[16]乃至[18]のいずれかに記載 れた製造方法。
[20] 環状アミン塩が、N-メチルピペリジン、N ,N-ジメチルピペラジン、N-メチルモルホリン または、N-メチルチオモルホリンの塩酸塩 しくは臭化水素酸塩である[16]乃至[18]のいず れかに記載された製造方法。
[21] 環状アミン塩が、N-メチルピペリジン塩 塩、N,N-ジメチルピペラジン二塩酸塩、また は、N-メチルモルホリン塩酸塩である[16]乃至 [18]のいずれかに記載された製造方法。
[22] R a が、エチル基であり、無機アジ化塩が、アジ 化ナトリウムであり、環状アミン塩が、N-メ ルピロリジン、N-メチルピペリジン、N,N-ジ チルピペラジン、N-メチルモルホリン、N-メ チルチオモルホリン、N-メチルホモピペリジ 、または、N,N-ジメチルホモピペラジンの塩 酸塩もしくは臭化水素酸塩である、[16]に記 された製造方法。
[23] R a が、エチル基であり、無機アジ化塩が、アジ 化ナトリウムであり、環状アミン塩が、N-メ ルピペリジン塩酸塩、N,N-ジメチルピペラジ ン二塩酸塩、または、N-メチルモルホリン塩 塩である、[16]に記載された製造方法。

 
[24] 式(14)

[式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示し、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物を、式Me MgX[式中、Xは、クロロ基、ブロモ基、または ヨード基を示す。]を有する化合物と反応さ せることによる、
 式(9)

[式中、R 1 は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示し、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物の製造 法。
[25] R 1 が、1-プロピル基であり、R a が、エチル基である[24]に記載された製造方 。
[26] Xが、クロロ基である[24]または[25]に記載 された製造方法。
[27] R 1 が、1-プロピル基であり、R a が、エチル基であり、Xが、クロロ基である [24]に記載された製造方法。
[28] [1]乃至[12]のいずれかに記載された製造 法を反応工程の一部に含む、式(13a)

を有する化合物の製造方法。
[29] [13]乃至[15]のいずれかに記載された製造 法を反応工程の一部に含む、式(13a)

を有する化合物の製造方法。
[30] [16]乃至[23]のいずれかに記載された製造 法を反応工程の一部に含む、式(13a)

を有する化合物の製造方法。
[31] [24]乃至[27]のいずれかに記載された製造 法を反応工程の一部に含む、式(13a)

を有する化合物の製造方法。
[32] 式(13a)

を有する化合物を製造するための合成中間 体である、式(14a)

[式中、R a は、水素原子またはC 1 -C 4 アルキル基を示す。]を有する化合物。
[33] R a が、エチル基である[32]に記載された式(14a)を 有する化合物。

 
 本発明において、各置換基は、以下に示さ た意味を有する。

 R 1 における「C 1 -C 4 アルキル」は、1乃至4個の炭素原子を有する 鎖または分岐鎖状のアルキルを示し、例え 、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル 、1-ブチル、2-ブチル、または、2-メチル-2-プ ロピルであり得、好適には、1-プロピルまた 1-ブチルであり、最も好適には、1-プロピル である。

 R a における「C 1 -C 4 アルキル」は、1乃至4個の炭素原子を有する 鎖または分岐鎖状のアルキルを示し、例え 、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル 、1-ブチル、2-ブチル、または、2-メチル-2-プ ロピルであり得、好適には、メチルまたはエ チルであり、最も好適には、エチルである。

 R a は、好適には、C 1 -C 4 アルキル基である。

 R b における「C 1 -C 6 アルキル」は、1乃至6個の炭素原子を有する 鎖または分岐鎖状のアルキルを示し、例え 、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル 、1-ブチル、2-ブチル、2-メチル-2-プロピル、 1-ペンチル、または、1-ヘキシルであり得、 適には、メチルまたはエチルであり、最も 適には、メチルである。

 Mにおける「アルカリ金属」は、好適には 、リチウム、ナトリウム、または、カリウム であり、最も好適には、ナトリウムである。 Mにおける「アルカリ土類金属」は、好適に 、マグネシウムまたはカルシウムである。

 Xは、好適には、クロロ基またはブロモ基 であり、最も好適には、クロロ基である。

 本発明に関連する化合物は、空気中に置 こと、または、水もしくは有機溶媒と混合 ること等により、水和物または溶媒和物を 成し得る。これらの水和物または溶媒和物 、本発明に関連する化合物に包含される。

 本発明において、化合物の化学純度、ま は、不純物としての化合物の含有率は、有 化学の分野において周知の方法にしたがっ 決定することができ、例えば、高速液体ク マトグラフィー(以下、HPLCともいう)におけ ピーク面積比率または重量%により、好適に は、HPLCにおけるピーク面積比率により決定 ることができる。HPLCの測定条件は、適宜選 することができる。

 本発明において、4-(1-ヒドロキシ-1-メチ エチル)-2-プロピル-1-[2’-(1H-テトラゾール-5- イル)ビフェニル-4-イル]メチル-1H-イミダゾー ル-5-カルボン酸は、化合物(10a)

を示し、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレ -4-イル)メチル 4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエ ル)-2-プロピル-1-[2’-(1H-テトラゾール-5-イル )ビフェニル-4-イル]メチル-1H-イミダゾール-5- カルボキシレートは、化合物(13a)

を示す。

 
 本発明の製造方法は、下記A法またはB法に たがって行うことができる。


 


 


 

 A法またはB法において、R 1 、R a 、R b 、M、X、および、Trは、上記と同意義を示す 本発明において、式(1)を有する化合物を化 物(1)ともいう。他の番号の化合物について 同様である。

 A法またはB法の各工程の反応において使 される溶媒は、反応を阻害せず出発原料を る程度溶解するものであれば限定はなく、 えば、下記溶媒群より選択される。溶媒群 、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、シ ロヘキサンのような脂肪族炭化水素類;ベン ン、トルエン、キシレンのような芳香族炭 水素類;アイソパーE(シェル社製)、アイソパ ーG(シェル社製)、アイソパーH(シェル社製)、 アイソパーL(シェル社製)、アイソパーM(シェ 社製)、IPクリーンLX(出光社製)、IPクリーンH X(出光社製)、IPソルベント1620(出光社製)、IP ルベント2028(出光社製)、マルカゾールR(丸善 社製)、マルカゾール8(丸善社製)、アイソゾ ル300(日石社製)、シェルゾールTG(シェル社製 )、シェルゾールTK(シェル社製)、シェルゾー TM(シェル社製)のようなイソパラフィン系炭 化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、四 化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化 素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ テル、メチルt-ブチルエーテル、シクロペ チルメチルエーテル、テトラヒドロフラン 3-メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、 ジメトキシエタン(例えば、1,2-ジメトキシエ ン)、ジエチレングリコールジメチルエーテ ルのようなエーテル類;アセトン、メチルエ ルケトン、メチルイソブチルケトン、シク ヘキサノンのようなケトン類;酢酸エチル、 酸プロピル、酢酸ブチルのようなエステル ;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチ ロニトリル、イソブチロニトリルのようなニ トリル類;酢酸、プロピオン酸のようなカル ン酸類;メタノール、エタノール、1-プロパ ール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブ ノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル- 2-プロパノールのようなアルコール類;ホルム アミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメ ルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、 キサメチルホスホロアミドのようなアミド ;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシ 類;スルホランのようなスルホン類;水;およ 、これらの混合物からなる。

 A法またはB法の各工程の反応において、 応温度は、溶媒、出発原料、試薬等により なり、適宜選択される。また、反応時間は 溶媒、出発原料、試薬、反応温度等により なり、適宜選択される。

 A法またはB法の各工程の反応において、 応終了後、各工程の目的化合物は、周知の 法にしたがって反応混合物から単離するこ ができる。目的化合物は、例えば、(i)必要 応じて触媒等の不溶物を濾去し、(ii)反応混 物に水および水と混和しない溶媒(例えば、 酢酸エチル等)を加えて目的化合物を抽出し (iii)必要に応じて有機層を水洗して乾燥剤( えば、無水硫酸マグネシウム等)を用いて乾 させ、(iv)溶媒を留去する、ことによって得 られる。また、目的化合物は、(v)反応混合物 に目的化合物を溶解しない溶媒(例えば、水 )を加え、必要に応じて反応混合物のpHを調 して析出した結晶を濾取する、ことによっ も得られる。得られた目的化合物は、必要 応じて周知の方法(例えば、再結晶、再沈澱 または、シリカゲルカラムクロマトグラフ ー等)によりさらに精製することができる。 また、得られた目的化合物は、精製すること なく次の反応に使用することもできる。

 A法またはB法の各工程の反応において、出 原料のR a が水素原子であることにより反応が阻害され 得る場合には、必要に応じて周知の方法にし たがい、カルボキシ基の保護および脱保護を 行ってもよい(例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts , Protective Groups in Organic Synthesis. Third Editi on, 1999, John Wiley & Sons, Inc.)。

 
(A法)
 A法[A法(1)およびA法(2)]は、化合物(13)の製造 法を示す。
(A-1工程)
 A-1工程は、公知の化合物(1)をラジカル開始 薬および酸の存在下にて、酸化剤を用いて 化することにより、化合物(2)を製造する工 である。A-1工程において、化合物(1)の代わ に、その光学異性体またはラセミ体を使用 ることができる。

 使用されるラジカル開始試薬は、ラジカ 反応を開始し得るものであれば限定はなく 例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル 、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、2, 2’-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、2, 2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロ トリル)、1,1’-アゾビス-1-シクロヘキサンカ ルボニトリル、ジメチル-2,2’-アゾビスイソ チレート、4,4’-アゾビス-4-シアノバレリッ クアシッド、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1- ェニルエタン)のようなアゾビス化合物;ジベ ンゾイルパーオキシド、ジ(3-メチルベンゾイ ル)パーオキシド、ベンゾイル(3-メチルベン イル)パーオキシド、ジラウロイルパーオキ ド、ジイソブチルパーオキシド、t-ブチル ーオキシ-2-エチルヘキサノエート、1,1,3,3-テ トラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサ ノエート、t-ブチルパーオキシピバレート、t -ブチルパーオキシネオデカネートのような 機過酸化物;または、トリエチルボラン、ト ブチルボランのようなトリアルキルボラン 合物であり得、好適には、アゾビス化合物 あり、より好適には、2,2’-アゾビスイソブ チロニトリルまたは2,2’-アゾビス(4-メトキ -2,4-ジメチルバレロニトリル)であり、最も 適には、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメ ルバレロニトリル)である。

 ラジカル開始試薬の化合物(1)に対する相 的な量は、通常触媒量であり、好適には、0 .001乃至50モル%であり、より好適には、0.005乃 至10モル%であり、最も好適には、0.01乃至1モ %である。

 使用される酸は、例えば、蟻酸、酢酸、 ロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イ 吉草酸、ピバル酸、トリフルオロ酢酸、ペ タフルオロプロピオン酸のような有機酸;メ タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-ト エンスルホン酸、カンファースルホン酸、 リフルオロメタンスルホン酸のような有機 ルホン酸;または、塩化水素、塩酸、臭化水 素酸、沃化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸のよ うな無機酸であり得、好適には、有機酸であ り、最も好適には、酢酸である。

 使用される酸化剤は、ヒドロキシ基のオ ソ基への酸化反応に使用されるものであれ 限定はなく、例えば、N-クロロスクシンイ ド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスク ンイミドのようなハロゲノスクシンイミド 合物;1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン 、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン[化 物(16)]のようなジハロゲノヒダントイン化合 物;臭素;亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリ ムのような亜塩素酸塩;亜臭素酸ナトリウム 、亜臭素酸カリウムのような亜臭素酸塩;次 塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウムの うな次亜塩素酸塩;次亜臭素酸ナトリウム、 亜臭素酸カリウムのような次亜臭素酸塩;過 マンガン酸カリウム、二酸化マンガンのよう なマンガン化合物;または、過ヨウ素酸ナト ウム、過ヨウ素酸のような過ヨウ素酸化合 であり得、好適には、ハロゲノスクシンイ ド化合物またはジハロゲノヒダントイン化 物であり、より好適には、N-ブロモスクシン イミドまたは1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダン トインであり、最も好適には、1,3-ジブロモ-5 ,5-ジメチルヒダントインである。

 使用される溶媒は、好適には、芳香族炭 水素類、エーテル類、エステル類、または 有機酸であり、より好適には、エステル類 たは有機酸であり、さらに好適には、有機 であり、最も好適には、酢酸である。

 反応温度は、好適には、0乃至100℃であり 、より好適には、20乃至80℃である。

 反応時間は、好適には、30分間乃至12時間 であり、より好適には、1乃至6時間である。

 A-1工程およびA-2工程は、遮光条件下で、 たは、遮光されない条件下で行うことがで 、好適には、遮光条件下で行うことができ 。「遮光」は、反応溶液に全く光が当たら い状態を示す「完全な遮光」、および、反 溶液にほとんど光が当たらない状態を示す 実質的な遮光」を含み、好適には、実質的 遮光である。

 好適には、A-1工程で得られた化合物(2)を単 することなく、引き続きA-2工程が行われる
(A-2工程)
 A-2工程は、化合物(2)をアンモニア生成試薬 および、化合物(3)または化合物(4)と反応さ ることにより、化合物(5)を製造する工程で る。

 使用されるアンモニア生成試薬は、例え 、酢酸アンモニウム、プロピオン酸アンモ ウム、イソ酪酸アンモニウム、ピバル酸ア モニウム、炭酸アンモニウムのようなアン ニウム塩;または、アンモニア水であり、好 適には、アンモニウム塩であり、最も好適に は、酢酸アンモニウムである。

 使用される化合物(3)は、好適には、ホル アルデヒド、アセトアルデヒド、プロパナ ル、1-ブタナールまたは1-ペンタナールであ り、最も好適には、1-ブタナールである。使 される化合物(4)は、好適には、オルトギ酸 チル、オルトギ酸エチルのようなギ酸オル エステル;オルト酢酸メチル、オルト酢酸エ チルのような酢酸オルトエステル;オルトプ ピオン酸メチル、オルトプロピオン酸エチ のようなプロピオン酸オルトエステル;オル ブタン酸メチル、オルトブタン酸エチルの うなブタン酸オルトエステル;または、オル トペンタン酸メチルのようなペンタン酸オル トエステルであり、より好適には、ブタン酸 オルトエステルであり、最も好適には、オル トブタン酸メチルである。A-2工程において、 好適には、化合物(3)が使用される。

 使用される溶媒は、好適には、エーテル 、ニトリル類、または、アルコール類であ 、より好適には、エーテル類であり、さら 好適には、テトラヒドロフラン、ジオキサ 、または、1,2-ジメトキシエタンであり、最 も好適には、テトラヒドロフランまたは1,2- メトキシエタンである。

 反応温度は、好適には、0乃至100℃であり 、より好適には、20乃至80℃である。

 反応時間は、好適には、30分間乃至48時間 であり、より好適には、1乃至6時間である。

 化合物(5)は、酸と組み合わせることによ 塩として取得することもできる。化合物(5) 塩を形成する酸は、アミンと塩を形成し得 ものであれば限定はなく、例えば、A-5工程 おいて示された酸であり得、好適には、有 酸または無機酸であり、より好適には、酢 、トリフルオロ酢酸、塩酸、臭化水素酸、 たは、硫酸であり、さらに好適には、塩酸 たは臭化水素酸であり、最も好適には、塩 である。

 化合物(5)の塩は、塩基で処理して酸を除 することにより化合物(5)へ変換することが きる。使用される塩基は、例えば、A-4工程 おいて示されたアルカリ金属炭酸塩、アル リ金属水酸化物、または、アルカリ土類金 水酸化物であり得、好適には、アルカリ金 水酸化物であり、最も好適には、水酸化ナ リウムまたは水酸化カリウムである。

 
(A-3工程)
 A-3工程は、化合物(5)を化合物(6)と反応させ ことにより、化合物(7)を製造する工程であ 。

 使用される化合物(6)は、好適には、メチ マグネシウムクロリドまたはメチルマグネ ウムブロミドであり、最も好適には、メチ マグネシウムクロリドである。

 使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭 水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、 たは、これらの混合物であり、より好適に 、トルエン、シクロペンチルメチルエーテ 、テトラヒドロフラン、または、これらの 合物であり、最も好適には、トルエンおよ テトラヒドロフランの混合物である。

 反応温度は、好適には、-40乃至100℃であ 、より好適には、-20乃至20℃である。

 反応時間は、好適には、30分間乃至12時間で あり、より好適には、1乃至6時間である。
(A-4工程)
 A-4工程は、化合物(7)を塩基の存在下にて化 物(8)と反応させることにより、化合物(9)を 造する工程である。

 使用される塩基は、窒素原子のアルキル 反応に使用され得るものであれば限定はな 、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム 炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアル リ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素 ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアル カリ金属炭酸水素塩;水酸化リチウム、水酸 ナトリウム、水酸化カリウムのようなアル リ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化 リウムのようなアルカリ土類金属水酸化物; 水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化 カリウムのようなアルカリ金属水素化物;リ ウムアミド、ナトリウムアミド、カリウム ミドのようなアルカリ金属アミド;リチウム トキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリ ムエトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド カリウムtert-ブトキシドのようなアルカリ金 属アルコキシド;リチウムジイソプロピルア ドのようなリチウムアルキルアミド;リチウ ビストリメチルシリルアミド、ナトリウム ストリメチルシリルアミドのようなリチウ シリルアミド;または、トリエチルアミン、 トリブチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチ アミン、N-メチルピペリジン、N-メチルモル リン、N-エチルモルホリン、ピリジン、ピ リン、4-ジメチルアミノピリジン、4-ピロリ ノピリジン、2,6-ジ(tert-ブチル)-4-メチルピ ジン、キノリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N- ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0] ナ-5-エン(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オク タン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ -7-エン(DBU)のような有機アミンであり得、好 には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属 素化物、アルカリ金属アルコキシド、また 、リチウムシリルアミドであり、より好適 は、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金 アルコキシドであり、さらに好適には、炭 ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメ キシド、または、ナトリウムエトキシドで り、最も好適には、ナトリウムメトキシド たはナトリウムエトキシドである。

 使用される溶媒は、好適には、芳香族炭 水素類、エーテル類、ケトン類、アミド類 または、これらの混合物であり、より好適 は、トルエン、アセトン、ジメチルホルム ミド、ジメチルアセトアミド、または、こ らの混合物であり、最も好適には、トルエ およびジメチルホルムアミドの混合物であ 。

 反応温度は、好適には、-20乃至100℃であ 、より好適には、0乃至80℃である。

 反応時間は、好適には、30分間乃至12時間で あり、より好適には、1乃至6時間である。
(A-5工程)
 A-5工程は、化合物(9)を環状アミン塩の存在 にて無機アジ化塩と反応させる工程である

 使用される環状アミン塩は、環状アミン よび酸より形成される塩を示す。

 環状アミン塩を形成する環状アミンは、 内に1個以上の窒素原子を含有し、かつ酸素 原子および硫黄原子からなる群より選択され る1個以上の原子を含有してもよい飽和複素 基を示し、例えば、アジリジン、N-メチルア ジリジン、アゼチジン、N-メチルアゼチジン ピロリジン、N-メチルピロリジン、ピペリ ン、N-メチルピペリジン、N-エチルピペリジ 、ピペラジン、N,N-ジメチルピペラジン、N,N -ジエチルピペラジン、モルホリン、N-メチル モルホリン、N-エチルモルホリン、チオモル リン、N-メチルチオモルホリン、N-エチルチ オモルホリン、ホモピペリジン、N-メチルホ ピペリジン、ホモピペラジン、または、N,N- ジメチルホモピペラジンであり得、好適には 、N-メチルピロリジン、N-メチルピペリジン N,N-ジメチルピペラジン、N-メチルモルホリ 、N-メチルチオモルホリン、N-メチルホモピ リジン、または、N,N-ジメチルホモピペラジ ンであり、より好適には、N-メチルピペリジ 、N,N-ジメチルピペラジン、N-メチルモルホ ン、または、N-メチルチオモルホリンであ 、最も好適には、N-メチルピペリジン、N,N- メチルピペラジン、または、N-メチルモルホ リンである。また、別の観点からは、環状ア ミンは、好適には、N-メチルピロリジン、N- チルピペリジン、N,N-ジメチルピペラジン、N -メチルチオモルホリン、N-メチルホモピペリ ジン、または、N,N-ジメチルホモピペラジン あり、さらに好適には、N-メチルピペリジン 、N,N-ジメチルピペラジン、または、N-メチル チオモルホリンであり、最も好適には、N-メ ルピペリジンまたはN,N-ジメチルピペラジン である。

 環状アミン塩を形成する酸は、アミンと を形成し得るものであれば限定はなく、例 ば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリフル ロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸、シ ウ酸のような有機酸;メタンスルホン酸、ベ ンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、 ンファースルホン酸、トリフルオロメタン ルホン酸のような有機スルホン酸;または、 塩化水素、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、 リン酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、炭酸、硫化水 素、アジ化水素のような無機酸であり得、好 適には、有機酸または無機酸であり、より好 適には、酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、臭 化水素酸、硫酸、または、アジ化水素であり 、さらに好適には、塩酸、臭化水素酸、また は、硫酸であり、さらにより好適には、塩酸 または臭化水素酸であり、最も好適には、塩 酸である。

 環状アミン塩は、好適には、N-メチルピ リジン、N-メチルピペリジン、N,N-ジメチル ペラジン、N-メチルモルホリン、N-メチルチ モルホリン、N-メチルホモピペリジン、ま は、N,N-ジメチルホモピペラジンの塩酸塩も くは臭化水素酸塩であり、より好適には、N -メチルピペリジン、N,N-ジメチルピペラジン N-メチルモルホリン、または、N-メチルチオ モルホリンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩で あり、さらに好適には、N-メチルピペリジン N,N-ジメチルピペラジン、または、N-メチル ルホリンの塩酸塩もしくは臭化水素酸塩で り、さらにより好適には、N-メチルピペリ ン塩酸塩、N,N-ジメチルピペラジン二塩酸塩 または、N-メチルモルホリン塩酸塩であり 最も好適には、N-メチルピペリジン塩酸塩ま たはN,N-ジメチルピペラジン二塩酸塩である 本発明において、塩酸塩は、一塩酸塩およ 二塩酸塩を包含し、臭化水素酸塩は、一臭 水素酸塩および二臭化水素酸塩を包含する A-5工程において、市販の環状アミン塩を使 することができ、反応溶液中で環状アミン よび酸から環状アミン塩を形成させること できる。

 環状アミン塩の化合物(9)に対する相対的 量(モル比)は、好適には、1乃至5であり、よ り好適には、2乃至4であり、さらに好適には 2.5乃至3.5である。

 使用される無機アジ化塩は、好適には、 ジ化ナトリウムである。

 使用される溶媒は、好適には、芳香族炭 水素類、エーテル類、ケトン類、アミド類 または、これらの混合物であり、より好適 は、芳香族炭化水素類であり、さらに好適 は、トルエンまたはキシレンであり、最も 適には、トルエンである。また、別の観点 らは、使用される溶媒は、好適には、トル ン、キシレン、シクロペンチルメチルエー ル、メチルイソブチルケトン、ジメチルホ ムアミド、または、これらの混合物である

 反応温度は、好適には、0乃至200℃であり 、より好適には、80乃至150℃である。

 反応時間は、好適には、1時間乃至72時間 あり、より好適には、3乃至48時間である。

 A-5工程の反応終了後、過剰の無機アジ化 は、酸性条件下にて亜硝酸塩(好適には、亜 硝酸ナトリウムまたは亜硝酸カリウム)によ 分解することができる。

 A-5工程における化合物(9)のR a が、水素原子である場合には、A-6工程は行わ れない。A-5工程における化合物(9)のR a が、C 1 -C 4 アルキル基である場合には、引き続いてA-6工 程が行われ、好適には、A-5工程で得られた化 合物を単離することなく、引き続いてA-6工程 が行われる。
(A-6工程)
 A-6工程は、A-5工程で得られた化合物を塩基 条件下にて加水分解することにより、化合 (10)を製造する工程である。

 使用される塩基は、エステル基の加水分 に使用され得るものであれば限定はなく、 えば、A-4工程において示されたアルカリ金 炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、または、 ルカリ土類金属水酸化物であり、好適には アルカリ金属水酸化物であり、最も好適に 、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム ある。

 使用される溶媒は、好適には、芳香族炭 水素類、アルコール類、または、これらの 合物であり、より好適には、トルエン、キ レン、メタノール、エタノール、2-プロパ ール、または、これらの混合物であり、最 好適には、トルエンおよび2-プロパノールの 混合物である。A-5工程およびA-6工程において 、好適には、共通の溶媒が使用される。A-6工 程においては、加水分解に必要な水が使用さ れる。

 反応温度は、好適には、0乃至200℃であり 、より好適には、0乃至40℃である。

 反応時間は、好適には、1時間乃至72時間 あり、より好適には、1乃至10時間である。

 反応終了後、反応混合物に塩酸等を加える とにより反応混合物のpHを酸性に調整して 析出した結晶を濾取することにより、化合 (10)を得ることができる。調整された反応混 物のpHは、好適には、1乃至5であり、より好 適には、2乃至4である。
(A-7工程)
 A-7工程は、化合物(10)をトリフェニルメチル クロリドと反応させ、次いで得られた化合物 を化合物(11)と反応させることにより、化合 (12)を製造する工程である。

 A-7工程は、公知の方法またはそれに準じた 法にしたがって行うことができる[例えば、 特公平7-121918号公報(対応する米国特許第561659 9号公報)の実施例79(a)および78(a)]。
(A-8工程)
 A-8工程は、化合物(12)のトリフェニルメチル 基を酸の存在下にて除去することにより、化 合物(13)を製造する工程である。

 A-8工程は、公知の方法またはそれに準じ 方法にしたがって行うことができる[例えば 、特公平7-121918号公報(対応する米国特許第561 6599号公報)の実施例78(b)]。

 
(B法)
 B法は、A法において使用される化合物(9)を 造する方法である。
(B-1工程)
 B-1工程は、化合物(5)を塩基の存在下にて化 物(8)と反応させることにより、化合物(14)を 製造する工程である。

 B-1工程は、A-4工程と同様の方法にしたがっ 行うことができる。
(B-2工程)
 B-2工程は、化合物(14)を化合物(6)と反応させ ることにより、化合物(9)を製造する工程であ る。

 B-2工程は、A-3工程と同様の方法にしたが て行うことができる。

 本発明の製造方法は、工業的実用性、総 率、反応の選択性、高純度の目的化合物の 供等の工業的観点において(特に、下記の点 において)、公知の製造方法より優れる。

 (i)反応缶のような工業用反応容器は通常 閉されており、その反応容器中での反応は 遮光条件下で行われる。公知のX法に示され た反応は、遮光条件下では進行しないため、 工業的実用性がない。これに対して、本発明 の製造方法[化合物(1)から化合物(5)を製造す 方法]における反応は、遮光条件下で効率よ 進行するため、工業的実用性を有する。ま 、遮光されない条件下においても、本発明 製造方法[化合物(1)から化合物(5)を製造する 方法]は、公知のX法に示された反応よりも収 の点で優れる。

 (ii)トリエチルアミン塩酸塩の存在下にて シアノ基をテトラゾリル基へ変換する方法が 知られているが、環状アミン塩を使用した当 該反応は知られていない(Y法;特許文献3参照) 環状アミン塩を使用する本発明の製造方法[ 化合物(9)から化合物(10)を製造する方法]は、 知の方法より収率の点で優れる。

 (iii)シアノ基およびエステル基を有する 合物と求核試薬との反応では、両方の基が 核試薬と反応する可能性があり、目的化合 が収率よく得られないことが予測される。 た、シアノ基およびエステル基を有する化 物のシアノ基が選択的に反応する例が知ら ている(例えば、Chemistry Letters, 1983年, 第8 , p.1231;Tetrahedron Letter, 2000年, 第41巻, p.8803 ;Journal of Organometallic Chemistry, 1991年, 第403 , p.21)。さらに、1-ビフェニルメチル-4-メト シカルボニルイミダゾール化合物とメチル リニャール試薬との反応が知られているが 出発原料にはシアノ基は存在しない(Z法;特 文献4参照)。これに対して、本発明の製造 法[化合物(14)から化合物(9)を製造する方法] おける反応では、選択的にエステル基が反 し、目的とする化合物(9)が収率よく得られ 。

 以下に実施例および参考例を示して本発 をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲 、これらに限定されるものではない。下記 施例において、アイソパーE(商品名)および イソパーG(商品名)は、シェル社より入手す ことができる。

 
(実施例1)ジエチル ジオクソブタンジオエー  (A-1工程)
 実施例1は、遮光条件下で行われた。

 L-酒石酸ジエチルエステル(300g)、酢酸(3l)、1 ,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(894g)、 よび、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチ バレロニトリル)(4.5g)を混合し、反応液を55 にて3時間攪拌した。反応液を1.5lになるま 減圧濃縮し、標題化合物の酢酸溶液を黄色 体として得た。
1 H-NMR(400MHz,D 2 O)δ:1.31(t,J=7.0Hz,6H),4.29(q,J=7.0Hz,4H)。

 
(実施例2)ジエチル 2-プロピル-1H-イミダゾー -4,5-ジカルボキシレート (A-2工程)
 実施例2は、遮光条件下で行われた。

 酢酸アンモニウム(900g)のテトラヒドロフラ 懸濁液(3l)に、実施例1で得られたジエチル  ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液(1.5l)、 および、ブタナール(157.4g)のテトラヒドロフ ン溶液(1.2l)を滴下した。反応液を60℃にて3 間攪拌した後に氷冷し、5規定水酸化ナトリ ウム水溶液を加え、有機層を分離した。有機 層を減圧濃縮後、残渣にトルエンおよび1規 塩酸を加え、水層を分離した。水層に食塩 よびトルエンを加えて氷冷し、5規定水酸化 トリウム水溶液を加えた。得られた水層を ルエンにて抽出し、有機層をあわせ、飽和 曹水にて洗浄した。有機層を減圧濃縮し、 イソパーGを加え、結晶析出後2時間攪拌し 。有機層にさらにアイソパーGを加え、氷冷 、2.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取後 減圧乾燥し、標題化合物(290g)を黄色結晶と て得た。
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 )δ:0.97(t,J=7.4Hz,3H),1.38(t,J=7.2Hz,6H),1.79(dt,J=7.4,7.7H z,2H),2.76(t,J=7.7Hz,2H),4.39(q,J=7.2Hz,4H),10.5(brs,1H)。
元素分析:Calc.C;56.68%、H;7.13%、N;11.02%
     Obsd.C;56.82%、H;7.23%、N;11.04%。

 
(実施例3)ジエチル 2-プロピル-1H-イミダゾー -4,5-ジカルボキシレート (A-1およびA-2工程)
 実施例3は、遮光条件下で行われた。

 L-酒石酸ジエチルエステル(100.3g)、酢酸(1l )、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(304g )、および、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジ チルバレロニトリル)(1.5g)を混合し、反応液 55℃にて3時間攪拌した。反応液を500mlにな まで減圧濃縮し、ジエチル ジオクソブタン ジオエートの酢酸溶液を黄色液体として得た 。

 酢酸アンモニウム(100g)のテトラヒドロフ ン懸濁液(1l)に、上記で得られたジエチル  オクソブタンジオエートの酢酸溶液、およ 、ブタナール(52.5g)のテトラヒドロフラン溶 液(500ml)を滴下した。反応液を60℃にて3時間 拌した後に氷冷し、5規定水酸化ナトリウム 溶液を加え、有機層を分離した。有機層を 圧濃縮後、残渣にトルエンおよび1規定塩酸 を加え、水層を分離した後、水層に食塩およ びトルエンを加えて氷冷し、5規定水酸化ナ リウム水溶液を加えた。得られた水層をト エンにて抽出し、有機層をあわせ、飽和重 水にて洗浄した。有機層を減圧濃縮し、ア ソパーGを加え、結晶析出後1時間攪拌した。 有機層にさらにアイソパーGを加え、氷冷下 2.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、 圧乾燥し、標題化合物(96.6g)を黄色結晶とし 得た。得られた化合物の各種スペクトルデ タは、実施例2の化合物のものと一致した。

 
(実施例4)ジエチル 2-プロピル-1H-イミダゾー -4,5-ジカルボキシレート (A-1およびA-2工程)
 実施例4は、遮光条件下で行われた。

 L-酒石酸ジエチルエステル(10.0g)、酢酸(100 ml)、N-ブロモスクシンイミド(34.5g)、および、 2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロ ニトリル)(0.15g)を混合し、反応液を55℃にて3 間攪拌した。反応液を50mlになるまで減圧濃 縮し、ジエチル ジオクソブタンジオエート 酢酸溶液を黄色液体として得た。

 酢酸アンモニウム(10g)のテトラヒドロフ ン懸濁液(100ml)に、上記で得られたジエチル ジオクソブタンジオエートの酢酸溶液、お び、ブタナール(5.25g)のテトラヒドロフラン 液(50ml)を滴下した。反応液を60℃にて3時間 拌した後に氷冷し、5規定水酸化ナトリウム 水溶液を加え、有機層を分離した。有機層を 減圧濃縮後、残渣にトルエンおよび1規定塩 を加え、水層を分離した後、水層に食塩お びトルエンを加えて氷冷し、5規定水酸化ナ リウム水溶液を加えた。得られた水層をト エンにて抽出し、有機層をあわせ、飽和重 水にて洗浄した。有機層を減圧濃縮し、ア ソパーGを加え、結晶析出後1時間攪拌した 有機層にさらにアイソパーGを加え、氷冷下 2.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、 圧乾燥し、標題化合物(9.61g)を黄色結晶とし て得た。得られた化合物の各種スペクトルデ ータは、実施例2の化合物のものと一致した

 
(実施例5)ジエチル 1H-イミダゾール-4,5-ジカ ボキシレート (A-1およびA-2工程)
 実施例5は、遮光条件下で行われた。

 L-酒石酸ジエチルエステル(2.0g)、酢酸(20ml )、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(6.0g )、および、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジ チルバレロニトリル)(30mg)を混合し、反応液 55℃にて3時間攪拌した。反応液を10mlになる まで減圧濃縮し、ジエチル ジオクソブタン オエートの酢酸溶液を黄色液体として得た

 得られたジエチル ジオクソブタンジオエ トの酢酸溶液に酢酸エチル(17ml)および酢酸(7 ml)を加えた。反応液に氷冷下、内温10℃以下 て36%ホルムアルデヒド水溶液(3.45ml)を添加 、続いて酢酸アンモニウム(17.2g)を内温10℃ 下にて添加した。反応液を室温にて30分間、 50℃にて3時間攪拌した。反応液に5規定水酸 ナトリウムを加え、水層を酢酸エチルにて 出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシ ムにて乾燥した。得られた酢酸エチル溶液 HPLCにて定量分析した結果、標題化合物(1.50g 収率:73%)が得られたことが示された。
HPLC分析条件:
カラム:SHISEIDO CAPCELL PAK CN UG120 250×4.6mm
移動相:20mMリン酸緩衝液(pH7)/アセトニトリル= 70/30
流速:1.0ml/min
検出波長:254nm
カラム温度40℃
保持時間:4.5min。
1 H-NMR(400MHz,DMSO-d 6 )δ:1.26(t,J=7.0Hz,6H),4.28(q,J=7.0Hz,4H),7.90(s,1H),13.53(b rs,1H)。

 
(実施例6)エチル 4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエ ル)-2-プロピル-1H-イミダゾール-5-カルボキシ レート (A-3工程)
 窒素雰囲気下、実施例2で得られたジエチル  2-プロピル-1H-イミダゾール-4,5-ジカルボキ レート(9.7g)をトルエン(9ml)およびテトラヒド ロフラン(18ml)に溶解し、その反応液に氷冷下 、メチルマグネシウムクロリドのテトラヒド ロフラン溶液(3M,52.4ml)およびトルエン(20ml)の 合液を5時間かけて滴下した。反応液を1.5時 間攪拌した後に水へ添加し、反応混合物に3 定塩酸を加えて反応混合物のpHを7に調整し 有機層を10重量%食塩水にて洗浄後、水層を ルエンにて抽出した。有機層を合わせ、溶 を減圧留去し、標題化合物(8.09g)を褐色油状 として得た。
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 )δ:0.94(t,J=7.4Hz,3H),1.31(t,J=7.2Hz,6H),1.62(s,6H),1.72(dt ,J=7.4,7.8Hz,2H),2.66(t,J=7.8Hz,2H),4.34(q,J=7.2Hz,2H),6.04( brs,1H)。

 
(実施例7)エチル 1-(2’-シアノビフェニル-4- ル)メチル-4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2- プロピル-1H-イミダゾール-5-カルボキシレー  (A-4工程)
 窒素雰囲気下、実施例6で得られたエチル 4 -(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-プロピル-1H- イミダゾール-5-カルボキシレート(8.09g)をト エン(28.3ml)およびN,N-ジメチルアセトアミド(1 8ml)に溶解し、その反応液にナトリウムエト シド(2.43g)を加えた。反応液を室温にて1時間 攪拌した後に、4’-(ブロモメチル)ビフェニ -2-カルボニトリル(9.70g)を加え、反応液を40 にて4時間攪拌した。反応液を室温まで冷却 た後、5.4重量%食塩水に添加して、水層をト ルエンにて抽出した。有機層を合わせ、約半 分の容量まで減圧濃縮した後、アイソパーE 加え、室温にて16時間攪拌し、さらに氷冷下 、1時間攪拌した。析出した結晶を濾取後、 圧乾燥し、標題化合物(13.1g)を白色結晶とし 得た。
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 )δ:0.97(t,J=7.4Hz,3H),1.16(t,J=7.2Hz,3H),1.65(s,6H),1.74(dt ,J=7.4,7.8Hz,2H),2.66(t,J=7.8Hz,2H),4.23(q,J=7.2Hz,2H),5.52( s,1H),5.81(s,1H),7.05(d,J=8.8Hz,2H),7.42-7.54(m,4H),7.65(dt, J=1.6,7.8Hz,1H),7.77(dd,J=1.2,8.0Hz,1H)。
元素分析:Calc.C;72.37%、H;6.77%、N;9.74%
     Obsd.C;72.41%、H;6.81%、N;9.69%。

 
(実施例8)4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-プ ロピル-1-[2’-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェ ル-4-イル]メチル-1H-イミダゾール-5-カルボ 酸 (A-5およびA-6工程)
(実施例8a)
 実施例7で得られたエチル 1-(2’-シアノビ ェニル-4-イル)メチル-4-(1-ヒドロキシ-1-メチ エチル)-2-プロピル-1H-イミダゾール-5-カル キシレート(2.0g)のトルエン溶液(3ml)にアジ化 ナトリウム(0.9g)およびN,N’-ジメチルピペラ ン二塩酸塩(1.3g)を加え、反応液を96から100℃ にて24時間攪拌した。反応液を40℃以下に冷 し、トルエンおよび2-プロパノールを加えた 。反応液を14.6重量%亜硝酸ナトリウム水溶液 添加し、反応混合物に20重量%塩酸を加えて 応混合物のpHを3.8に調整した。反応混合物 トルエンを加えて有機層を分離し、10重量% 塩水にて洗浄した。有機層に5重量%水酸化ナ トリウム水溶液を加え、反応混合物を氷冷下 、2時間攪拌した。分離した水層にアセトニ リルを加えた後、20重量%塩酸を加えて反応 合物のpHを3.8に調整した。析出した結晶を濾 取して乾燥し、標題化合物(1.94g)を白色結晶 して得た。
1 H-NMR(400MHz,DMSO-d 6 )δ:0.85(t,J=7.3Hz,3H),1.53(tq,J=7.3,7.6Hz,2H),1.53(s,6H),2. 57(t,J=7.6Hz,2H),5.64(s,2H),6.94(d,J=8.3Hz,2H),7.06(d,J=8.3H z,2H),7.51-7.59(m,2H),7.62-7.70(m,2H)。

 実施例8aは、トルエンの代わりに下記の溶 を用いて行うこともできる。使用された溶 および反応収率を表1に示す。
[表1]
_________________________________
実施例      溶媒                 収率(%)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
8a   トルエン                       89
8b   キシレン                       90
8c   シクロペンチルメチルエーテル             91
8d   メチルイソブチルケトン               90
8e   トルエン/N,N-ジメチルホルムアミド[9/1( v/v)]  91

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 実施例8aは、N,N’-ジメチルピペラジン二塩 塩の代わりに下記の環状アミン塩を用いて うこともできる。使用される環状アミン塩 エチル 1-(2’-シアノビフェニル-4-イル)メ ル-4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-プロピ -1H-イミダゾール-5-カルボキシレートに対す るモル比は、3である。使用された環状アミ 塩および反応収率を表2に示す。比較として 非環状アミン塩であるトリエチルアミン塩 塩を用いた場合の反応収率(特許第3521304号 報の実施例2)を合わせて示す。
[表2]
______________________________
実施例      環状アミン塩         収 率(%)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
8a   N,N’-ジメチルピペラジン二塩酸塩    89
8f   N-メチルピペリジン塩酸塩       89
8g   N-メチルモルホリン塩酸塩       90
8h   N-メチルピロリジン塩酸塩       87
------------------------------
      トリエチルアミン塩酸塩        72
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 表2の結果より、本発明の製造方法[化合物(9 )から化合物(10)を製造する方法]は、公知のY に示された反応よりも収率の点で優れるこ が示された。

 
(実施例9)ジエチル 1-(2’-シアノビフェニル-4 -イル)メチル-2-プロピル-1H-イミダゾール-4,5- カルボキシレート (B-1工程)
 実施例2で得られたジエチル 2-プロピル-1H- ミダゾール-4,5-ジカルボキシレート(30.7g)お び4’-(ブロモメチル)ビフェニル-2-カルボニ トリル(33.4g)をアセトン(45ml)およびN,N-ジメチ アセトアミド(45ml)に溶解して、その反応液 炭酸カリウム(29.3g)を加え、反応液を55℃で2 時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後 、水およびトルエンを加え、有機層を水にて 洗浄した。溶媒を減圧留去し、標題化合物(53 .8g)を黄色結晶として得た。
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 )δ:0.96(t,J=7.4Hz,3H),1.25(t,J=7.2Hz,3H),1.39(t,J=7.0Hz,3H) ,1.75(dt,J=7.4,7.8Hz,2H),2.69(t,J=7.8Hz,2H),4.27(q,J=7.2Hz,2 H),4.40(q,J=7.0Hz,2H),5.48(s,2H),7.13(d,J=8.4Hz,2H),7.42-7.5 4(m,4H),7.65(dt,J=1.2,7.6Hz,1H),7.76(dd,J=1.2,7.6Hz,1H)。
元素分析:Calc.C;70.09%、H;6.11%、N;9.43%
     Obsd.C;70.28%、H;6.13%、N;9.48%。

 
(実施例10)エチル 1-(2’-シアノビフェニル-4- ル)メチル-4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2 -プロピル-1H-イミダゾール-5-カルボキシレー  (B-2工程)
 窒素雰囲気下および氷冷下、トルエン(38.5ml )に、メチルマグネシウムクロリドのテトラ ドロフラン溶液(3.0M,9.05ml)、および、実施例9 で得られたジエチル 1-(2’-シアノビフェニ -4-イル)メチル-2-プロピル-1H-イミダゾール-4, 5-ジカルボキシレート(5.5g)のトルエン溶液(16. 5ml)を3時間かけて同時に滴下した。反応液を3 0分間攪拌した後、水に添加し、反応混合物 2規定塩酸を加えて反応混合物のpHを2.2に調 した。有機層を水にて洗浄して、約半分の 量まで減圧濃縮した後、アイソパーEを加え 室温にて16時間攪拌し、さらに氷冷下、1時 攪拌した。析出した結晶を濾取後、減圧乾 し、標題化合物(4.9g)を白色結晶として得た 得られた化合物の各種スペクトルデータは 実施例7の化合物のものと一致した。

 実施例10の結果より、本発明の製造方法[ 合物(14)から化合物(9)を製造する方法]にお る反応では、選択的にエステル基が反応し 目的とする化合物が収率よく得られること 示された。

 
(実施例11)ジエチル 2-プロピル-1H-イミダゾー ル-4,5-ジカルボキシレート (A-1およびA-2工程)
(実施例11a)ジエチル 2-プロピル-1H-イミダゾ ル-4,5-ジカルボキシレート・塩酸塩
 実施例11aは、遮光条件下で行われた。

 L-酒石酸ジエチルエステル(50.0g)、酢酸(900 ml)、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(14 9.1g)、および、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4- メチルバレロニトリル)(750mg)を混合し、反 液を70℃にて2時間、続いて室温にて16時間攪 拌した。反応液を約300mlになるまで減圧濃縮 、ジエチル ジオクソブタンジオエートの 酸溶液を黄色液体として得た。

 ジエチル ジオクソブタンジオエートの酢 溶液にブタナール(26.2g)の1,2-ジメトキシエタ ン溶液(200ml)を加えた。得られた溶液を、酢 アンモニウム(150g)の1,2-ジメトキシエタン懸 液(550ml)に滴下した。反応液を室温にて1時 、続いて60℃にて1時間攪拌した後、溶媒を 圧留去した。残渣にトルエンを加え、8規定 酸化ナトリウム水溶液を加え、有機層を分 した。有機層を減圧濃縮後、残渣にトルエ および1規定炭酸アンモニウム水溶液を加え 、水層を分離した。有機層へイソプロパノー ルおよび濃塩酸を加え、減圧濃縮した後、更 にトルエンおよびイソプロパノールを加え、 結晶析出後1時間攪拌した。析出した結晶を 取後、減圧乾燥し、標題化合物(51.0g)を白色 晶として得た。
1 H-NMR(400MHz,CD 3 OD)δ:1.03(t,J=7.3Hz,3H),1.42(t,J=7.3Hz,6H),1.84(dt,J=7.3,7. 6Hz,2H),2.98(t,J=7.6Hz,2H),4.47(q,J=7.3Hz,4H),4.97(brs,2H)
元素分析:Calc.C;49.57%、H;6.59%、N;9.64%
     Obsd.C;49.35%、H;6.53%、N;9.73%。
(実施例11b)ジエチル 2-プロピル-1H-イミダゾ ル-4,5-ジカルボキシレート
 実施例11aで得られたジエチル 2-プロピル-1H -イミダゾール-4,5-ジカルボキシレート・塩酸 塩(50.0g)および食塩(50.0g)を水(500ml)へ溶解し、 この溶液に5規定水酸化ナトリウム水溶液(30ml )を加えた後、氷冷下、1時間攪拌した。析出 た結晶を濾取後、減圧乾燥し、標題化合物( 40.7g)を白色結晶として得た。得られた化合物 の各種スペクトルデータは、実施例2の化合 のものと一致した。

 
(参考例1)ジエチル 2-プロピル-1H-イミダゾー -4,5-ジカルボキシレート
 参考例1は、遮光条件下で行われた。

 L-酒石酸ジエチルエステル(2.0g)の酢酸溶液(2 0ml)に1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(6 .0g)を加え、反応液を55℃にて3時間攪拌した 反応液を10mlになるまで減圧濃縮した。酢酸 ンモニウム(6.0g)のテトラヒドロフラン懸濁 (20ml)に、上記で得られた酢酸溶液(10ml)、お び、ブタナール(1.04g)のテトラヒドロフラン 溶液(12ml)を滴下して、反応液を60℃にて3時間 攪拌した。反応液をHPLCにて分析した結果、 題化合物は生成していないことが示された
HPLC分析条件:
カラム:SHISEIDO CAPCELL PAK CN UG120 250×4.6mm
移動相:20mM酢酸アンモニウム水溶液/アセトニ トリル=65/35
流速:1.0ml/min
検出波長:210nm
カラム温度40℃
保持時間:5.8min。

 参考例1および実施例1から4の結果より、 知のX法に示された反応は、遮光条件下では 進行しないが、本発明の製造方法[化合物(1) ら化合物(5)を製造する方法]における反応は 遮光条件下で効率よく進行することが示さ た。

 
(参考例2)ジエチル 1H-イミダゾール-4,5-ジカ ボキシレート
 参考例2は、遮光条件下で行われた。

 L-酒石酸ジエチルエステル(2.0g)の酢酸エ ル溶液(34.2ml)に1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダ ントイン(3.3g)を加え、反応液を室温にて3時 攪拌した。反応液に酢酸(17ml)を加えた後、 冷下、内温10℃以下にて36%ホルムアルデヒド 水溶液(3.45ml)を添加し、続いて酢酸アンモニ ム(17.2g)を内温10℃以下にて添加した。反応 を室温にて30分間、50℃にて3時間攪拌した 反応液に5規定水酸化ナトリウムを加え、水 を酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わ て、硫酸マグネシウムにて乾燥した。得ら た酢酸エチル溶液をHPLCにて定量分析した結 果、標題化合物は生成していないことが示さ れた。HPLC分析条件は、実施例5と同一である

 参考例2および実施例5の結果より、公知 X法に示された反応は、遮光条件下では進行 ないが、本発明の製造方法[化合物(1)から化 合物(5)を製造する方法]における反応は、遮 条件下で効率よく進行することが示された

 
(参考例3)ジエチル 1H-イミダゾール-4,5-ジカ ボキシレート
 参考例3は、遮光されない条件下で行われた 。

 L-酒石酸ジエチルエステル(2.0g)の酢酸エ ル溶液(34.2ml)に1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダ ントイン(3.3g)を加え、反応液を室温にて3時 攪拌した。反応液に酢酸(17ml)を加えた後、 冷下、内温10℃以下にて36%ホルムアルデヒド 水溶液(3.45ml)を添加し、続いて酢酸アンモニ ム(17.2g)を内温10℃以下にて添加した。反応 を室温にて30分間、50℃にて3時間攪拌した 反応液に5規定水酸化ナトリウムを加え、水 を酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わ て、硫酸マグネシウムにて乾燥した。得ら た酢酸エチル溶液をHPLCにて定量分析した結 果、標題化合物(1.24g、収率:60%)が得られたこ が示された。HPLC分析条件は、実施例5と同 である。

 参考例3および実施例5の結果より、遮光 れない条件下においても、本発明の製造方 [化合物(1)から化合物(5)を製造する方法]は、 公知のX法に示された反応よりも収率の点で れることが示された。

 
(参考例4)エチル 4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエ ル)-2-プロピル-1-[2’-(1H-テトラゾール-5-イル )ビフェニル-4-イル]メチル-1H-イミダゾール-5- カルボキシレート
 窒素雰囲気下および氷冷下、メチルマグネ ウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液(3.0 M,1.4ml)に、ジエチル 2-プロピル-1-[2’-(1H-テ ラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル]メチル-1H -イミダゾール-4,5-ジカルボキシレート(0.5g)の テトラヒドロフラン溶液(5.0ml)を2時間かけて 下した。反応液を室温にて3時間攪拌した後 、1規定塩酸を加え、水層を酢酸エチルにて 出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシ ムにて乾燥した。得られた酢酸エチル溶液 HPLCにて定量分析した結果、標題化合物(420.1m g、収率:85%)が得られたことが示された。
HPLC分析条件:
カラム:WATERS XTERRA RP18 150×4.6mm
移動相:20mMリン酸緩衝液(pH3)/アセトニトリル= 60/40
流速:1.0ml/min
検出波長:254nm
カラム温度40℃
保持時間:4.9min。
1 H-NMR(400MHz,CDCl 3 )δ:0.90(t,J=7.2Hz,3H),1.11(t,J=7.0Hz,3H),1.44(s,6H),1.66(m, 2H),2.37(t,J=7.2Hz,2H),4.17(q,J=7.1Hz,2H),5.38(s,2H),6.76(d, J=7.6Hz,2H),7.08(d,J=7.6Hz,2H),7.41(t,J=7.6Hz,4H),7.51(t,J=7 .2Hz,1H),7.58(t,J=7.4Hz,1H),7.82(d,J=6.8Hz,1H)。

 
(参考例5)
 トルエンの代わりに下記の溶媒を用いて、 施例8aと同様の方法にしたがって反応を行 た。使用された溶媒および反応収率を表3に す。
[表3]
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参考例        溶媒                収率(%)
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5a  N,N-ジメチルホルムアミド               73
5b  N,N-ジメチルアセトアミド               39
5c  1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン         51

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 本発明の製造方法は、工業的実用性、総 率、反応の選択性、高純度の目的化合物の 供等の工業的観点において、公知の製造方 より優れる。