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Title:
PIPETTE CHIP HAVING SUPPORT/FLUID ENCLOSED THEREIN, APPARATUS FOR TREATING PIPETTE CHIP HAVING SUPPORT/FLUID ENCLOSED THEREIN AND METHOD OF TREATING PIPETTE CHIP HAVING SUPPORT/FLUID ENCLOSED THEREIN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/088065
Kind Code:
A1
Abstract:
A pipette chip having a support/a fluid enclosed therein; an apparatus for treating the pipette chip having a support/a fluid enclosed therein; and a method of treating the pipette chip having a support/a fluid enclosed therein. It is intended to more effectively and more quickly conduct separation and purification in a treatment which has been hitherto carried out by using a liquid chromatogram or a filter. A function of sustainedly activating a support is accomplished by a constitution comprising: a pipette chip having an attachment opening, which is to be attached to a nozzle for the aspiration/dispensing of a gas or to a connecting tube attachable to the nozzle and can be communicated with the nozzle, and an opening allowing the flow-in or flow-out of a liquid in response to the aspiration/dispensing of the gas as described above; a support which is enclosed in the pipette chip as described above and can react with or bind to a biological substance in the liquid while adsorbing or capturing the biological substance; and a fluid for sustainedly activating the support comprising a definite liquid or a definite gas which is enclosed in the pipette chip as described above in a breakable state and comes into contact with the support.

Inventors:
TAJIMA HIDEJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050711
Publication Date:
July 24, 2008
Filing Date:
January 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UNIVERSAL BIO RESEARCH CO LTD (JP)
TAJIMA HIDEJI (JP)
International Classes:
C12M1/00; G01N30/00; G01N30/06; G01N30/26; G01N30/60; G01N30/88; G01N35/10
Domestic Patent References:
WO2006073170A12006-07-13
WO2006073170A12006-07-13
Foreign References:
JPH08117333A1996-05-14
JP2001525200A2001-12-11
Other References:
See also references of EP 2103680A4
ITARU MATSUSHITA: "Liquid Chromatography Q& A", June 2006, GIHODO SHUPPAN CO., LTD.
AKIRA ETOH: "Reality of Liquid Chromatography", 1976, SANKYO PUBLISHING CO. LTD.
BIO INDUSTRY, vol. 21, no. 11, 2004
Attorney, Agent or Firm:
DOBASHI, Akira (17-3 Toranomon 1-chome, Minato-ku Tokyo 01, JP)
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Claims:
気体の吸引吐出が行われるノズルに装着しまたはノズルに装着可能な連結管に装着して前記ノズルと連通可能な装着用開口部、および前記気体の吸引吐出によって液体の流入および流出が可能な口部を有する分注チップと、該分注チップ内に封入され、前記液体中の生体物質を吸着もしくは捕獲しまたは該生体物質と反応もしくは結合することが可能な担体と、前記分注チップ内に開封可能な状態で封入され該担体と接触する所定の液体または所定の気体からなる担体活性化維持用流体とを有する担体活性化維持機能をもった担体・流体封入分注チップ。
前記装着用開口部は、穿孔可能な被穿孔部材または着脱可能な蓋部材によって閉塞されることによって、または、前記穿孔用針によって穿孔可能な被穿孔部材をその軸方向を横断するように設けた前記連結管に装着されることで閉塞され、前記口部は、着脱可能なキャップによって閉塞されることで、分注チップ内に前記担体活性化維持用流体が開封可能な状態で封入された請求の範囲第1項に記載の担体・流体封入分注チップ。
前記分注チップは、太管と、前記太管と連通し該太管の下側に設けられ、前記太管より細く形成された細管と、太管と細管との間の移行部とからなり、前記装着用開口部は前記太管の上側に設けられ、前記口部は前記細管の先端に形成された請求の範囲第1項または請求の範囲第2項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ。
前記担体を該分注チップ内に封入する封入部を該分注チップに設け、該封入部は、前記装着用開口部に設けた被穿孔部材若しくは蓋部材または装着した前記連結管に設けた被穿孔部材と、前記口部に設けた前記キャップとの間に挟まれた領域内に設けられ、該分注チップ内に流入した液体および封入された前記担体活性化維持用流体が通過可能である請求の範囲第2項または請求の範囲第3項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ。
前記封入部は、流入した前記液体または封入した前記担体活性化維持用流体と接触可能となるように前記分注チップの前記口部と前記装着用開口部との間を仕切るように分注チップとは別体に設けた1または2以上の担体通過阻止部材を有する請求の範囲第4項に記載の担体・流体封入分注チップ。
前記封入部は、前記装着用開口部と前記口部との間で前記分注チップの内壁面を仕切るように、該内壁面に、内側方向に突出する突出部、口部に向かって先細りの傾斜面または口部に向かって内側方向に突設する段差を有する請求の範囲第5項に記載の担体・流体封入分注チップ。
前記突出部、傾斜面または段差は、前記担体または前記通過阻止部材を前記分注チップに係止して保持している請求の範囲第6項に記載の担体・流体封入分注チップ。
前記封入部は、前記移行部の段差または傾斜面を利用して、前記担体または担体通過阻止部材を前記分注チップに設けた請求の範囲第4項に記載の担体・流体封入分注チップ。
気体の吸引吐出を行う1または複数連のノズルを有するノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記ノズルまたはノズルと装着可能な連結管に装着してノズルと連通しまたは連通可能であって、液体中の生体物質の吸着もしくは捕獲、または該生体物質との反応もしくは結合が可能な担体を封入し、かつ該担体と接触する所定の液体または所定の気体からなる担体活性化維持用流体を開封可能状態で封入した担体活性維持機能をもった1または2以上の担体・流体封入分注チップと、前記担体・流体封入分注チップを収容しまたは収容可能なチップ収容部および種々の液体を収容しまたは収容可能な液収容部を設けた収容部群と、前記ノズルヘッドを前記収容部群に相対的に移動させる移動手段とを有する担体・流体封入分注チップ処理装置。
前記担体・流体封入分注チップは、前記ノズルに装着しまたは前記連結管に装着して前記ノズルと連通可能な装着用開口部、および前記気体の吸引吐出によって液体の流入および流出が可能な口部を有する分注チップと、該分注チップ内に封入された前記担体と、前記分注チップ内に開封可能状態で封入され、前記担体と接触する前記所定の液体または前記所定の気体からなる担体活性化維持用流体とを有し、前記担体・流体封入分注チップの装着用開口部は、穿孔可能な被穿孔部材または着脱可能な蓋部材によって閉塞され、または、穿孔可能な被穿孔部材によって軸方向を横断するように閉塞された前記連結管に装着され、前記口部が着脱可能なキャップによって閉塞されることで、分注チップ内に前記担体活性化維持用流体が開封可能状態で封入された請求の範囲第9項に記載の担体・流体封入分注チップ処理装置。
前記ノズルヘッドには、前記被穿孔部材を穿孔するための1または複数の穿孔用針を有し、該穿孔用針は、該ノズルヘッドに設けられた1または複数連の前記ノズルの連数に等しい連数およびノズル間の相互の配列間隔に等しい相互の配列間隔をもつように設けられた請求の範囲第9項または請求の範囲第10項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ処理装置。
前記ノズルヘッドに設けられた担体・流体封入分注チップに対しノズルを通して所定圧力で加圧する際に、該担体・流体封入分注チップと係合して担体・流体封入分注チップを支持しノズルからの担体・流体封入分注チップの脱落を防止するチップ脱落防止部を前記ノズルヘッドに設けた請求の範囲第9項乃至請求の範囲第11項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ処理装置。
前記ノズルヘッドに設けた前記担体・流体封入分注チップを前記ノズルから脱着するためのチップ脱着部をノズルヘッドに設けた請求の範囲第9項乃至請求の範囲第12項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ処理装置。
前記吸引吐出機構、および前記チップ脱着部または/および穿孔用針駆動部は、同一のモータを共用して駆動される請求の範囲第13項に記載の担体・流体封入分注チップ処理装置。
前記担体・流体封入分注チップ処理装置は、穿孔用針の穿孔動作、チップ脱着部またはチップ脱落防止部を有するとともに、前記穿孔用針の穿孔動作、前記チップ脱着部または前記チップ脱落防止部の駆動時間または位置を前記物質条件、及び、処理内容に基づいて制御する請求の範囲第9項ないし請求の範囲第14項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ処理装置。
前記担体・流体封入分注チップ処理装置は、前記ノズルの下方において、ノズルの軸方向に垂直方向に沿って磁場を及ぼしかつ除去することが可能な磁力部が設けられた請求の範囲第9項乃至請求の範囲第15項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ処理装置。
気体の吸引吐出を行う1または2以上のノズルに装着しまたは該ノズルに装着可能な連結管に装着して前記ノズルと連通しまたは連通可能な装着用開口部、および前記気体の吸引吐出によって液体の流入および流出が可能な口部を有する分注チップ内に、前記液体中の生体物質の吸着もしくは捕獲、または該生体物質との反応もしくは結合が可能な担体が封入され、かつ該担体と接触する所定の液体または所定の気体からなる担体活性化維持用流体が開封可能な状態で封入された担体活性化維持機能をもった1または2以上の担体・流体封入分注チップについて、前記装着用開口部をまたは該装着用開口部に装着された前記連結管を前記ノズルに装着する工程と、装着した前記担体・流体封入分注チップを所定の液収容部に移動し、液収容部に収容されている液体の吸引または吐出によって前記担体と接触させて、該液体中の前記生体物質の吸着若しくは捕獲、または該生体物質との反応若しくは結合を行わせる接触工程と、を有する担体・流体封入分注チップ処理方法。
前記装着工程は、前記担体活性化維持用流体について前記担体・流体封入分注チップに対して開封状態にする工程を含む請求の範囲第17項に記載の担体・流体封入分注チップ処理方法。
前記担体に結合した物質を前記担体から解離する解離工程をさらに有する請求の範囲第17項または請求の範囲第18項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ処理方法。
前記担体・流体封入分注チップを前記ノズルから脱着した後、または担体・流体封入分注チップを前記ノズルに装着する前に該ノズルに分注チップを装着する工程と、磁性粒子が懸濁する液体を分注する工程と、該分注チップ内に外部から磁場を及ぼすことによって、該分注チップの内壁に磁性粒子を吸着させる工程をさらに有する請求の範囲第17項乃至請求の範囲第19項のいずれかに記載の担体・流体封入分注チップ処理方法。
Description:
担体・流体封入分注チップ、担 ・流体封入分注チップ処理装置、および担 ・流体封入分注チップ処理方法

 本発明は、担体・流体封入分注チップ、 体・流体封入分注チップ処理装置、および 体・流体封入分注チップ処理方法に関する のである。

 従来、カラムと呼ばれる上下円板の中央 に液体の取り入れ、取り出し口のついた円 状の容器に、ゲルと呼ばれる粒子径10~数百 クロンの粒子状充填剤を入れ、そこに上下 液体取出口、取入口のいずれかの方向から 体をポンプ等により流す時の溶質分子とゲ との間の相互作用を利用して物質の除去を ったり、分離・精製の処理を行っていた。

 ところで、カラムを用いた処理工程は、 離、精製すべき対象物質を含有する溶液を ラム内の充填剤に対し、一方向にて接触さ ながら通過させるため、大量の移送用液体( 移動相)を必要とするものである。その結果 前記溶液中に含まれる物質は、充填剤に捕 される物質と、移送用液体中に含まれて流 してくる物質とに分けられることとなる。 用な対象物質が流出してくる物質中に含有 れる場合には、移送用液体が大量であるた に分離、精製すべき対象物質が希釈化され ことによる問題点を有していた。

 例えば、血液中のタンパク処理のように メジャータンパクを除去した後の残液から 的とする有用タンパクを分離するような場 等においては、従来のカラムを用いた処理 は、カラム内に大量の移送用液体を流すた 残液が希釈化され残液の濃縮化が必要とな 処理が複雑になるおそれがあるという問題 を有していた。

 そのために、本願の発明者は、気体の吸 吐出が行われるノズルまたはノズルに装着 能な連結部材に装着可能な装着用開口部、 び前記気体の吸引吐出によって液体の流入 び流出が可能な口部を有する分注チップ内 、前記液体中の生体物質を吸着若しくは捕 させ、または該生体物質と反応若しくは結 することが可能な担体を封入させて該担体 接触する液体の流れの向きを双方向となる うにした。これによって、前記分注チップ 対して吸引吐出を繰り返すことで比較的少 の液体を用いた対象物質の分離を可能とし 。これによって従来のカラムの処理に比較 て、分離・精製をより効率的かつ迅速に行 ことを可能とするとともに、より簡単で小 模の構造で対象物質の分離性能を高めるこ を図った(特許文献3)。

 しかしながら、アフィニティクロマトグ フィー担体等の担体をカラムまたは分注チ プ内に封入する際に、ゲル粒子間に気泡が まれている場合には、液の通過が悪く、反 しない部分が生ずるおそれがあり、ゲル粒 間の気泡を完全に追い出した状態で保管す 必要があるという問題点があった。

 また、カラムや分注チップに封入された ルが乾燥すると、体積変化を起こす結果反 体積との相関関係にあるカラムの性能が低 するおそれや、ゲルに亀裂が生じ使用不能 あるおそれがあるという問題点があった。

 さらに、ゲルを、糸やビーズに固定した 合であっても、乾燥させると気泡が抜けな なったり、変形や剥離の原因となるおそれ あるという問題点を有していた。

 また、タンパク、酵素、抗体等は、乾燥 態で固相し保存可能であるが、サブユニッ を形成しているものの場合、例えば、金属 ンパクや固ファクターを持つフラビン(flavin )等は、一旦乾燥させると解離してしまい再 成することができないおそれがあるという 題点もあった。

 さらに、タンパク等の場合には、腐敗を ぐためにアジカナトリウムのような防腐剤 で保管する必要があった。

「液体クロマトグラフィQ&A」(技報 堂出版 2000年6月、松下至著) 「液体クロマトグラフィーの実際」(三 出版 1976年、江頭暁著)

国際公開第2006/1073170号パンフレット

 そこで、本発明の第1の目的は、担体を乾 燥や腐敗等の変化を防止して担体の活性化を 維持した状態で封入しておくことによって、 担体の分離性能を高め、その分離・精製につ いて、信頼性のより高い処理を行うことがで きる担体・流体封入分注チップ、担体・流体 封入分注チップ処理装置、および担体・流体 封入分注チップ処理方法を提供することであ る。

 第2の目的は、比較的少量の担体、および 移送用の液体による希釈化を被ることのない 少量の液体を用いることで、高い分離性能、 高い効率性をもち、かつ、規模の小さい装置 を用いて処理を行うことができる担体・流体 封入分注チップ、担体・流体封入分注チップ 処理装置、および担体・流体封入分注チップ 処理方法を提供することである。

 第3の目的は、従来のカラムを用いた一貫 した処理について自動化を容易に行うことが できる担体・流体封入分注チップ、担体・流 体封入分注チップ処理装置、および担体・流 体封入分注チップ処理方法を提供することで ある。

 第4の目的は、ポア径の小さいフィルタを 用いた処理等の場合に比較して、より小さい 加圧で済ませることで取り扱いやすく、また 処理エネルギーを削減し、かつ、処理時間を 短縮することができる担体・流体封入分注チ ップ、担体・流体封入分注チップ処理装置、 および担体・流体封入分注チップ処理方法を 提供することである。

 第1の発明は、気体の吸引吐出が行われる ノズルに装着しまたはノズルに装着可能な連 結管に装着して前記ノズルと連通可能な装着 用開口部、および前記気体の吸引吐出によっ て液体の流入および流出が可能な口部を有す る分注チップと、該分注チップ内に封入され 、前記液体中の生体物質を吸着もしくは捕獲 しまたは該生体物質と反応もしくは結合する ことが可能な担体と、前記分注チップ内に開 封可能な状態で封入され該担体と接触する所 定の液体または所定の気体からなる担体活性 化維持用流体とを有する担体活性化維持機能 をもった担体・流体封入分注チップである。

 ここで、「担体」としては、液体中の生 物質を吸着、反応、結合又は捕獲可能な不 性の固体であって、その形状は、例えば、 子状、ブロック状、薄膜状、薄板状、膜状 板状、細棒状、糸状、紐状、または不定形 であり、該担体は、必ずしも1の固体からな る場合に限られず、複数の固体からなる場合 、例えば、複数の粒子状担体からなる場合で あってもよい。また、例えば、糸状の担体と 、その担体を巻装するコアのように、担体と 、担体を支持する支持体との組合せであって もよい。さらに、担体のサイズは、各種のサ イズをもち、前記口部を通過可能な場合と通 過不能な場合がある。担体の材料としては、 可撓性または非可撓性の材料、例えば、ゴム 、シリコーン、ポリエチレン、ポリスチレン 、ポリプロピレン、ウレタン、セルロース若 しくはナイロン等の繊維物質、そのほか天然 素材を含む有機材、または、ガラス繊維、シ リカ、セラミックス、非磁性もしくは磁性の 金属、金属化合物、または半導体等の無機材 で形成されたものがある。また、担体は、ゲ ル、多孔質体、貫通性多孔質、含水性のもの を含む。

 例えば、担体として、貫通性多孔質のブ ック状担体、すなわち、3次元ネットワーク 状の骨格とその空隙が一体となった構造をも つ担体、を用いることができる。該担体では 、骨格サイズと流路サイズを独立して決定可 能であり、粒子状担体に比較して、大きな流 路サイズとすることによって低圧での吸引吐 出が可能となる。但し、空隙率を増加させる とその吸着容量や表面積は小さくなる(BIO IND USTRY,第21巻,No.11,2004)。この場合には、サイズ 適当に定めることによって、前記分注チッ の口部からの流出を防ぐことができるので 担体の流出を防止するための封入部を必要 せずに分注チップまたはその内部の構造を 単化することができる。ブロック状担体は 粒子状担体と異なり、液体の流入流出によ て、液体中に分散されたりまたは液体中を き回ることはない。「ブロック状」には、 柱状、角柱状、球状等を含む。

 該担体には、生体物質の吸着、反応、結 又は捕獲のための官能基等の化学物質又は 体物質が設けられまたは発現している。前 生体物質または化学物質は、これらの官能 等と結合もしくは反応しまたは吸着するこ で担体に設けられる。該担体の表面に設け れている生体物質としては、例えば、抗原 抗体、酵素、基質、レセプター、His-tag等の アフィニティリガンドや、アフィニティタグ 等がある。そのような担体は、液クロマトグ ラフィーでは充填剤といい、いわゆる移動相 としての所定液体に含有される対象生体物質 の吸着を図るために選択される所定の容器内 に充填される不溶性固定相である。

 また、前記担体は、1種類以上の予め定め た種類の生体物質または化学物質が、1の担 上の外部から識別可能な予め定めた位置、 えば、間隔を空けて行列状、一列状等に配 した位置に、または複数の担体の外部から 別可能な予め定めた各担体、例えば、一列 に順序を定めて配列した場合の各担体、色 で識別された各担体、もしくは蛍光物質等 発光物質で識別された各担体ごとに、固定 れ、または固定可能であって、これらの生 物質または化学物質が、前記位置または前 担体と予め対応付けられるものであっても い。その場合、蛍光物質等の発光物質から る標識物質によって標識化されこれらの生 物質との結合等の可能性がある生体物質を 有する溶液を、前記分注チップ内で、前記 体と接触させることによって、これらの生 物質との結合または反応の有無を、1の担体 各固定位置または複数の担体の各担体での 光を検出することによって測定し、これに って目的とする生体物質の構造、性質、有 、相関関係等を解析することができる。

 「生体物質」には、例えば、核酸等の遺 物質、タンパク、糖、糖鎖、ペプチド、色 等の生体高分子または低分子を含む。また 生体物質として、細胞、細菌類(大腸菌、ブ ドウ球菌等)、真菌類(カビ、酵母等)、原虫( メーバ、マラリア等)、もしくは生体組織等 微小生物、またはウィルス等を含む。該生 物質は、リガンドとして該生体物質に結合 を有する受容体としての生体物質の結合を 出し、捕獲し、分離し、抽出する検出用物 として用いることもできる。受容体として 、前記核酸等の遺伝物質、タンパク、糖鎖 ペプチド等に各々結合性を有する核酸等の 伝物質、タンパク、糖鎖、ペプチド等の生 物質が該当する。また、「フィルタ」とは 所定のポア径を設定することによって、目 物質のサイズに基づいて目的物質の分離を う部材である。

 「生体物質を吸着もしくは捕獲しまたは該 体物質と反応もしくは結合する」は、例え 、共有結合(例えば、カルボキシル基、アミ ノ基、水酸基等の官能基による)、イオン結 、疎水性相互作用、水素結合、配位結合等 よる化学吸着による場合の他、物理吸着、 たは電磁気的相互作用もしくは捕獲による 合、または、前記担体に前記吸着等により 定して設けられている結合物質との間の特 的反応(種々の受容体/リガンド、例えば、抗 原/抗体、核酸/相補的核酸、マルトース結合 ンパク/マルトース、IgG/プロテインA等の反 )、その他の方法で反応もしくは結合する場 合を含む。また、該担体を、多孔質性部材、 凹凸性部材、繊維質性部材で形成することに よって、生体物質を含む各種物質との反応能 力や結合能力を高めるようにしても良い。生 体物質との間の反応または結合のために、相 補的な生体物質を担体に固定しておくために は、前記担体には、官能基を発現または生成 するようにする。そのためには、例えば、「 ポリアミド系高分子」からなる、絹等、ナイ ロン(3-ナイロン、6-ナイロン、6,6-ナイロン、 6,10-ナイロン、7-ナイロン、12-ナイロン等)、P PTA(ポリパラフェニレンテレフタルアミド)等 全芳香族ポリアミド、や、へテロ環含有芳 族ポリマー等が有するペプチド結合を加水 解することで、生体物質の固定に用いる官 基を発現または生成させる。生体物質と結 可能な官能基には、例えば、カルボキシル -COOH、アミノ基-NH 2 、またはその誘導基がある。ここで、生体物 質の固定に適した多孔の径は、例えば、数μm 以下である。

 「連結管」は、ノズルと分注チップを連 可能に連結するために用いる管状の器具で って、その管の一方の側、例えば、内側面 たは一端がノズルと装着可能であり、その 方の側、例えば、外側面又は他端が分注チ プと装着可能なものである。該連結管の内 面においてノズルが装着し、該連結管の外 面において分注チップが装着する場合であ て、連結管の前記分注チップへの装着時に 非穿孔部材が該分注チップの内部に位置す 場合には、非穿孔部材が外部のものと接触 にくいので、ノズルの汚染によるクロスコ タミネーションを防止することができる。

 「分注チップ」とは、気体の吸引吐出が われるノズルに直接的または間接的に装着 れ又は装着可能な装着用開口部および気体 吸引吐出によって液体の流入および流出が 能な口部を有し、担体を収容可能な容器で る。分注チップは、太径管および細径管の 合せのような典型的な分注チップの形状を する場合に限られない。この場合、細管の 端に口部が、太管側には装着用開口部が設 られるのが好ましい。例えば、太管は太径 の代わりに、四角柱の形状をもつ物であっ も良く、細管は細径管の代わりに角筒状の であっても良い。さらに、前記担体は、例 ば、細管に相当する部分、前記太管に相当 る部分または太管と細管との間の移行部に 当する部分に収容される。前記分注チップ 容積は、例えば、数μリットル~数100μリッ ル程度以上の液体を扱うことが可能である が好ましい。また、分注チップには、担体 封入して収容する担体封入管(細管と太管よ なる)とともに、該担体封入管よりも太く形 成され前記口部から導入された液体を貯溜す る貯溜管(最太管)が設けられても良い。その 合、貯溜管の径は5mm~10mmであって、前記担 封入管の体積は、300~500μリットルまたは50~20 0μリットルであり、高さは、例えば7~15cmであ る。または、貯溜管の径が3~6mmであって、前 担体封入管の体積は、10~100μリットルであ 。細管は、前記太管または貯溜管と一体に ける場合と、着脱可能に設ける場合がある また、太管自体について、または太管と貯 管との間も一体に設ける場合と、着脱自在 設ける場合がある。

 分注チップの材料は、光学的観測を可能 するために透光性の素材が好ましい。分注 ップの材料としては、例えば、ポリエチレ 、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリ 等の樹脂、ガラス、ステンレス鋼等の金属 金属化合物等がある。サイズは、例えば、 管において数μリットル~数100μリットルの 体を収容可能な大きさである。

 「所定の液体または所定の気体からなる 体活性化維持用流体」とは、前記担体を封 しておく際に、その担体自体または担体に 持されている物質を含めた担体の機能の活 化した状態での維持のための液体または気 であって、例えば、担体がゲル粒子の場合 、ゲル粒子間の気泡を完全に追い出さなけ ば液の通りが悪く反応しない部分が生ずる で、ゲル粒子内部の気泡を完全にエアーを いた状態に維持したり、ゲルを膨潤した状 で維持し、または、ゲルに亀裂が生ずるこ を防止するために、殺菌作用のある20%エタ ール液であったり、担体の表面に固定され 官能基が損なわれないように維持するバッ ァ液がある。特に、タンパク等の生体化合 を担体に固定した場合には、生体化合物を り扱うための生理的食塩水等の塩濃度の高 バッファ液や、タンパク等の場合の腐敗を ぐために、アジカナトリウム等のような防 剤の溶液が適当である。また、例えば、担 に結合した官能基が、水素基や、水酸基等 あるため、エアーと触れると酸化するよう 場合には、酸化を防止するために前記気体 して、例えば、窒素ガスを用いる。該担体 性化維持用流体は、「開封可能な状態で封 され」ているので、前記担体の場合と異な 、開封されて前記分注チップから流出可能 ある。

 第2の発明は、前記装着用開口部は、穿孔 可能な被穿孔部材または着脱可能な蓋部材に よって閉塞されることによって、または、前 記穿孔用針によって穿孔可能な被穿孔部材を その軸方向を横断するように設けた前記連結 管に装着されることで閉塞され、前記口部は 、着脱可能なキャップによって閉塞されるこ とで、分注チップ内に前記担体活性化維持用 流体が開封可能な状態で封入された担体・流 体封入分注チップである。

 ここで、「被穿孔部材」は、前記分注チ プまたは前記連結管と別体に設けた薄膜状 シール、またはそれらと一体に設けた薄肉 である。前記分注チップは、この被穿孔部 によって前記装着用開口部が閉塞され、か 着脱可能なキャップによって口部が閉塞さ ているのでその内部に前記担体活性化維持 流体を開封可能状態で封入することができ 。前記分注チップを閉塞する前記被穿孔部 は、例えば、鋭利な形状、前記被穿孔部材 貫通しうる大きさおよび被穿孔部材を穿孔 きる固さをもつ穿孔用針によって穿孔可能 ある。

 第3の発明は、前記分注チップは、太管と 、前記太管と連通し該太管の下側に設けられ 、前記太管より細く形成された細管と、太管 と細管との間の移行部とからなり、前記装着 用開口部は前記太管の上側に設けられ、前記 口部は前記細管の先端に形成された担体・流 体封入分注チップである。

 なお、前記担体は、前記太管または細管 封入される。前記太管に担体を封入する場 には、該太管の上側には、該太管よりもさ に太く形成した貯溜管を設け、前記口部か 流入した液体を貯溜可能とするようにして 良い。これによって、液体を担体が封入さ た部分よりも上側にさらに導入することが きるので、前記細管や太管の容量以上の大 の液体を前記担体と接触させることができ 。その際、該貯留管は、前記担体収容管よ も太く形成するのが好ましい。すると、前 担体収容管と貯溜管との間の段差や傾斜面 または/および、該担体収容管と流路との間 の段差や傾斜面を利用して、前記担体通過阻 止部材または担体を係止させて確実に保持す ることができる。

 なお、前記分注チップの壁の全体または 部は、所定電気抵抗をもつ導電性部材で形 しても良い。導電性部材を前記分注チップ 設けることによって、該導電性部材に外部 設けた電源回路に接続された端子を接触さ て、所定抵抗値をもつ該導電性部材に電流 流して発熱を行わしめることができる。該 流値については、後述する制御部によって 処理内容に基づいて制御されることになる

 このように構成することによって、前記 注チップの壁の全体または一部に形成した 電性部材に電流を流すことによって、該導 性部材を発熱させて、前記分注チップに収 された担体および液体を加熱または冷却さ ることによって、反応の温度制御を行うこ ができる。

 この場合には、予め各分注チップに最適 温度昇降体を設けることができるので、外 に、種々の条件を満足する加熱手段を設け 必要がなく、汎用性、多様性がある。また 、前記担体・流体封入分注チップの前記分 チップの外側から温度昇降体を接近させる とで温度制御を行うようにしてもよい。

 このように、該チップ内に担体を封入し 状態で、温度制御を行うことを可能にする で、封入、反応、分離までの種々の処理を 貫して行うことができる。また、前記担体 封入した状態で温度制御を行うので、処理 効率的、かつ迅速である。

 また、前記担体が封入された分注チップ 内、液体を収容可能な空間の容積は数μリ トル~数100μリットル程度であるのが好まし 。これによれば、前記分注チップの内、封 された担体の表面と該容器の内壁面との間 できる空間の容積を、処理に用いる液体の (微小量)に押えることにより、該細管内に吸 引された液体と前記担体の表面全体との間の 接触を可能にして、微小量の液体に対して、 信頼性の高い取り扱いを可能にする。

 ここで、「液体を収容可能な空間」とは 概ね、分注チップのうち液体が収容される 分の内壁と、封入された担体の表面との間 できる空間をいう。

 該容積をこのように限定することによっ 、微小量の液体、すなわち、数μリットル~ 100μリットルの体積の液体を分注チップに 引したとしても、該液体を前記担体の表面 一様に、または均一に接触させることがで る。この微小量は、通常生体化学、特にDNA 分野において、生体から容易に抽出されて り扱われる物質の量である。

 第4の発明は、前記担体を該分注チップ内 に封入する封入部を該分注チップに設け、該 封入部は、前記装着用開口部に設けた被穿孔 部材若しくは蓋部材または装着した前記連結 管に設けた被穿孔部材と、前記口部に設けた 前記キャップとの間に挟まれた領域内に設け られ、該分注チップ内に流入した液体および 封入された前記担体活性化維持用流体が通過 可能である担体・流体封入分注チップである 。

 「封入部」の例としては、前記担体を通 ないが液体を通す貫通性多孔質部材、メッ ュ状部材等の貫通孔部材等を前記分注チッ とは別体に設けたもの、前記分注チップそ もの、例えば該分注チップの壁を変形また 加工して設けたもの、または、別体の部材 分注チップの壁等に加工を施したものとを み合わせたものがある。

 分注チップの壁の変形または加工として 、例えば、前記装着用開口部と前記口部と 間で前記分注チップの内壁面を仕切るよう 、該内壁面に、内側方向に突出する突出部 口部に向かって先細りの傾斜面または口部 向かって内側方向に突設する段差を有する 合がある。これによって、前記分注チップ 加工、変形することによって封入部を設け いるので、担体を確実に分注チップに取り けまたは封入することができる。ここで、 突出部」、「段差」は、内壁から内側方向 一様な高さで、または前記口部に向かって 様な厚さで突出もしくは突設するように形 する場合のみならず、高さに高低差または さに差を設けて形成するようにしても良い 前記「突出部」または「段差」の内側方向 の突出もしくは突設の高さが一様で大きい 合には封入部としてスペーサ用部材を挟ん 前記担体を支持させるのが好ましい。これ よって、担体全体に対する液体の通過を円 に行うことができる。

 その他、分注チップと別体に設けたもの あるが、可動なものとして、担体自体は前 口部を通過可能であるが、それ自身口部を 過不能なもので、前記担体と連結したもの あっても良い。なお、分注チップそのもの 用いたものとしては、前記分注チップを絞 ように細めるために、管の中央方向に突出 る突起部等を設けたものがある。さらには 分注チップと別体または分注チップを加工 て設けて、担体内における液体の円滑な通 を補助するために分注チップとの密着を避 るように担体を封入するためのスペーサ用 材がある。「封入」とは、前記口部および 記装着用開口部から担体が液体の流れによ て前記分注チップから排出または流出され い状態をいい、前記分注チップに担体を取 付ける場合、または、分注チップ内の一部 域内に閉じ込める場合がある。

 前記封入部のうち、前記「貫通性多孔質 材」は、何らかの物質を吸着等により捕獲 るフィルタである必要はなく、口部や装着 開口部からの前記担体の流出を防止すれば い。特に、該封入部材が薄膜状または薄板 の多孔質部材やメンブレン等である場合で って、含水性がない場合には、低圧で円滑 液体を通過させることができる。また、封 部として分注チップを加工して設けた場合 は、担体が流出しない条件で開口部分を大 くすることによって、吸引吐出に必要な圧 を低減することができる。

 第5の発明は、前記封入部は、流入した前 記液体または封入した前記担体活性化維持用 流体と接触可能となるように前記分注チップ の前記口部と前記装着用開口部との間を仕切 るように分注チップとは別体に設けられた1 たは2以上の担体通過阻止部材を有する担体 流体封入分注チップである。

 ここで、「担体通過阻止部材」としては 前記分注チップとは別体の部材によって形 したものである。該分注チップの壁等、該 注チップの壁等を加工したものとの双方を み合わせて用いたものであっても良い。前 担体通過阻止部材は、例えば、貫通孔を有 、または、分注チップの内壁面との間に隙 を形成することによって液体(及び気体)が 過可能であるが、その貫通孔または隙間の きさは担体が通過できない大きさまたは形 もつものである。例えば、車輪状、十字状 一文字状、放射状、網状、もしくは環状に 管を仕切るように設けた部材または貫通性 孔質部材である。

 前記担体通過阻止部材の個数は、前記担 が、前記口部からの流出および前記装着用 口部からの流出の双方を防止するためには 該担体を口部側と、前記装着用開口部側の 方から挟むようにして少なくとも2箇所に設 けるのが好ましい。

 ここで、貫通性多孔質部材を用いる場合 は、そのポア径よりも大きいサイズをもつ 々の担体を確実に封入することができる。

 前記担体通過阻止部材としては、含水性 ほとんどない薄いメッシュ状の薄板を用い 担体の上下を挟むようにするのが、低圧で 滑に液体を通過させることができるので好 しい。

 なお、別体に設けた前記担体通過阻止部 を着脱自在に設けることによって、前記担 の封入および抜出を容易に行うことができ 。

 前述した貯溜管を前記担体収容管よりも く形成した場合には、前記担体通過阻止部 を、前記貯溜管と前記担体収容管との間の 斜面又は段差を用いて係止させて保持する とによって、担体が貯溜管に進入すること 防止しかつ確実に該担体通過阻止部材を設 ることができる。

 第6の発明は、前記封入部は、前記装着用 開口部と前記口部との間で前記分注チップの 内壁面を仕切るように、該内壁面に、内側方 向に突出する突出部、口部に向かって先細り の傾斜面または口部に向かって内側方向に突 設する段差を有する担体・流体封入分注チッ プである。

 第7の発明は、前記突出部、傾斜面または 段差は、前記担体または前記担体通過阻止部 材を前記分注チップに係止して保持している 担体・流体封入分注チップである。

 なお、前記封入部として、前記装着用開 部と前記口部との間で前記分注チップの内 面を仕切るように、該内壁面に、内側方向 突出する突出部、口部に向かって先細りの 斜面または口部に向かって内側方向に突設 る段差を前記装着用開口部と前記口部を結 方向に沿って相互に離間して少なくとも2箇 所に設け、これらの突出部、傾斜面または段 差の内の少なくとも1を用いて前記担体を前 分注チップに封入することが好ましい. 

 例えば、担体が膜状多孔質部材もしくは 板状多孔質部材の場合には、前記突出部等 用いた上、さらに、別体に設けた他の封入 を用いれば、一層確実に封入しまたは、液 との接触を確実にすることができる。例え 、第1の他の封入部として、前記担体の封入 に用いる分注チップの段差等の上側に、例え ば、前記分注チップの内壁面に接するように して前記分注チップの中央を囲むように設け られた周縁部および該周縁部から中央に向か って突出する部材を有する全体として薄板状 に形成したスペーサ用部材を設けた上に前記 膜状担体を載置し(必要に応じて網状部材を 側に置いて補助する)、第2の他の封入部とし て、前記膜状担体の上側に、前記分注チップ の内壁にその側面が接し、かつ前記分注チッ プの軸線を囲むように嵌合して取り付けた管 を用いて上下から前記薄膜状多孔質部材を挟 むようにして前記突出部等の上側に取り付け ることによって行う。また、例えば、多数の 粒子状担体を、前記突出部等を利用して封入 するには、相互に離間した前記突出部等を2 利用して、各々に粒子状担体を阻止するよ な封入部または薄板状多孔質部材(例えば、 板状メッシュ)を取り付け、その2つの突出 等の間に前記粒子状担体を封入して保持す 。担体を確実に封入することによって、液 の吐出のみならず吸引によって液体と担体 を接触させることができる。

 このように前記装着用開口部と口部とを ぶ液体の移動経路に沿って少なくとも2つの 離間した所定の突出部等を設けることによっ て、種々の形状の担体を容易に封入すること ができるので、取り扱いやすく、かつ多様性 、汎用性がある。特に、膜状多孔質部材もし くは薄板状多孔質部材であっても確実に封入 かつ取り付けて円滑に液体を通過させること ができるので、ポア径の小さい多孔質部材で あっても、気体の吸引吐出によって容易に液 体を通過させることができる。

 第8の発明は、前記封入部は、前記移行部 の段差または傾斜面を利用して、前記担体ま たは担体通過阻止部材を前記分注チップに設 けた担体・流体封入分注チップである。

 第9の発明は、気体の吸引吐出を行う1ま は複数連のノズルを有するノズルヘッドと 該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸 吐出機構と、前記ノズルまたはノズルと装 可能な連結管に装着してノズルと連通しま は連通可能であって、液体中の生体物質の 着もしくは捕獲、または該生体物質との反 もしくは結合が可能な担体を封入し、かつ 担体と接触する所定の液体または所定の気 からなる担体活性化維持用流体を開封可能 態で封入した1または2以上の担体活性化維持 機能をもった1または2以上の担体・流体封入 注チップと、前記担体・流体封入分注チッ を収容しまたは収容可能なチップ収容部お び種々の液体を収容しまたは収容可能な液 容部を設けた収容部群と、前記ノズルヘッ を前記収容部群に相対的に移動させる移動 段とを有する担体・流体封入分注チップ処 装置である。

 該担体・流体封入分注チップ処理装置は らに、前記ノズルの吸引もしくは吐出の量 スピード、回数、時間または位置を、前記 ズル、ノズルに装着される前記連結管もし は前記担体・流体封入分注チップの構造、 体中に存在する物質の種類、濃度、液体の 、液体もしくは担体の温度または該液体の 容位置を含む座標位置からなる物質条件、 よび、処理内容に基づいて制御する制御部 有するのが好ましい。

 ここで、「処理内容」とは、例えば、反 、洗浄、移送、分注、分離、抽出、加熱、 却、清澄、測定、混合、乖離、溶出、攪拌 、またはこれらの一連の処理を、処理目的 応じて、所定順序または所定時間スケジュ ルに従って、重複を含みながら組み合わせ ものである。「時間」には、吸引吐出の持 時間またはタイミングを含む。持続時間ま はタイミングを設定することによって、間 的、連続的または断続的な吸引吐出の設定 可能にする。

 「反応」処理の場合には、例えば、前記 質条件に応じて、該当する試薬が収容され いる容器位置において、前記条件で定まる 記吸引吐出を所定のスピードで、前記細管 担体封入領域の容積の例えば、80%の液量で 引吐出を繰り返す制御がされる。その吸引 出の回数についても前記物質条件に応じて めた制御を行う。「洗浄」処理の場合には 例えば、前記物質条件に応じて、洗浄液が 容されている容器位置において、前記吸引 出を該処理に応じて定まる所定のスピード 、吸引吐出を所定回数繰り返すという制御 される。同様にして、前記処理に応じた吸 吐出の制御がなされる。「スピード」とし は、例えば、扱う物質がDNAの場合にはその イズが、タンパクに比べて小さいので、DNA 士の遭遇性を高めるためには、スピードを げる必要がある。また、スピードは、処理 内容によって相違し、例えば、洗浄や攪拌 場合は、反応処理を行う場合に比べればそ 吸引吐出のスピードは大きいことになる等 合理的に決定される。また、例えば、担体 吸着型分離膜に対しては、毎時10~50cm程度の 線流速(体積流速を断面積で割った値)で吸引 るのが適当である。また、担体が限外濾過 の場合には、一方通行であるので、吐出に ってまたは加圧によって液体を通過させる 御が必要である。一方、担体が充填剤の場 には、チップにより試料液の吸引をおこな ことで、充填剤を浮き上がらせて、試料中 含まれる対象物質と分離剤の適度な接触条 を生み出すことができる。また、従来のク マトグラフィーでの分離の場合には、吸着 量、いわゆるダイナミックキャパシティは 流速に反比例し、吸着速度は低下するが、 引吐出速度を制御することによって、バッ 吸着に近い吸着容量を実現できる。

 「担体・流体封入分注チップの構造」に 、該分注チップの形状、担体の封入位置、 入された担体の形状、種類、性質、または 入部の形状等も含む。「生体物質の種類」 応じて吸引吐出の動作を定めるとは、例え 、DNA等の遺伝物質のように、タンパクのサ ズよりも一般に小さい場合には、扱う液量 小さく、また、スピードは速い方が扱いや いことになる。これは、サイズが小さけれ 小さいほど、一般に遭遇性が低くなるから ある。

 なお、前記担体が封入された分注チップ 内、液体を収容可能な空間の容積が、数μ ットル~数100μリットル程度であるのが好ま い。したがって、前記担体・流体封入分注 ップ外に設けた前記液収容部は、前記数μリ ットル~数100μリットルの液体を、前記細管の 口部を通して前記細管内に吸引可能となるよ うに収容可能でなければならない。

 第10の発明は、前記担体・流体封入分注 ップは、前記ノズルに装着しまたは前記連 管に装着して前記ノズルと連通可能な装着 開口部、および前記気体の吸引吐出によっ 液体の流入および流出が可能な口部を有す 分注チップと、該分注チップ内に封入され 前記担体と、前記分注チップ内に開封可能 態で封入され、前記担体と接触する前記所 の液体または前記所定の気体からなる担体 性化維持用流体とを有し、前記担体・流体 入分注チップの装着用開口部は、穿孔可能 被穿孔部材または着脱可能な蓋部材によっ 閉塞され、または、穿孔可能な被穿孔部材 よって軸方向を横断するように閉塞された 記連結管に装着され、前記口部が着脱可能 キャップによって閉塞されることで、分注 ップ内に前記担体活性化維持用流体が開封 能状態で封入された担体・流体封入分注チ プ処理装置である。

 第11の発明は、前記ノズルヘッドには、 記被穿孔部材を穿孔するための1または複数 穿孔用針を有し、該穿孔用針は、該ノズル ッドに設けられた1または複数連の前記ノズ ルの連数に等しい連数およびノズル間の相互 の配列間隔に等しい相互の配列間隔をもつよ うに設けられた担体・流体封入分注チップ処 理装置である。

 ここで、穿孔用針の軸方向は、担体・流 封入分注チップと同様に上下方向に沿うよ に前記ノズルヘッドに設けるのが好ましい 「配列」としては、1列状の他、マトリクス 状の場合もあり得る。また、前記穿孔用針を 上下方向に移動させるためには、前記ノズル ヘッドに固定して設けるとともに、該ノズル ヘッドを前記移動手段によって上下方向に移 動させる場合と、前記穿孔用針を前記ノズル ヘッドに対して、移動させる穿孔用針駆動部 を設ける場合がある。「配列間隔」は、配列 されるべきものの中心間距離である。なお、 前記収容部群には、前記配列間隔に等しい配 列間隔をもって配列されたチップ収容部及び 液収容部が設けられていることになる。

 第12の発明は、前記ノズルヘッドに設け れた担体・流体封入分注チップに対しノズ を通して所定圧力で加圧する際に、該担体 流体封入分注チップと係合して担体・流体 入分注チップを支持しノズルからの担体・ 体封入分注チップの脱落を防止するチップ 落防止部を前記ノズルヘッドに設けた担体 流体封入分注チップ処理装置である。

 ここで、「所定圧力で加圧する際」とは 例えば、担体・流体封入分注チップ内に封 された担体の粒子径が小さい場合に、該担 を封入するために用いる通過阻止部材のポ 径が小さい場合等、前記吸引吐出機構によ 吐出に大きな圧力を必要とする場合である しかし、該ポア径は100nmよりは十分大きい 合である。

 チップ脱落防止部は、担体・流体封入分 チップとの係合が不必要または不都合であ 場合、例えば、チップ脱着部による担体・ 体封入分注チップの脱着操作や、使用者に る担体・流体封入分注チップの除去を行う 合には、前記担体・流体封入分注チップに して接離可能に設けた部材を、前記担体・ 体封入分注チップから離間させることで、 記操作や除去を可能または容易にする。

 第13の発明は、前記ノズルヘッドに設け 前記担体・流体封入分注チップを前記ノズ から脱着するためのチップ脱着部をノズル ッドに設けた担体・流体封入分注チップ処 装置である。

 ここで、「チップ脱着部」は、前記チッ 脱落防止部を担体・流体封入分注チップか 離間させて、係合状態を解除して行うこと なる。

 第14の発明は、前記吸引吐出機構、およ 前記チップ脱着部または/および穿孔用針駆 部は、同一のモータを共用して駆動される 体・流体封入分注チップ処理装置である。

 第15の発明は、前記担体・流体封入分注チ プ処理装置は、穿孔用針、チップ脱着部ま はチップ脱落防止部を有するとともに、前 穿孔用針の穿孔動作、前記チップ脱着部ま は前記チップ脱落防止部の駆動時間または 動位置を前記物質条件、及び、処理内容に づいて制御する担体・流体封入分注チップ 理装置である。
 ここで、「駆動時間」には、駆動タイミン をも含む。

 第16の発明は、前記担体・流体封入分注チ プ処理装置は、前記ノズルの下方において ノズルの軸方向に垂直方向に沿って磁場を ぼしかつ除去することが可能な磁力部が設 られた担体・流体封入分注チップ処理装置 ある。
 なお、「磁力部」は、前記チップ脱落防止 と共通のモータで駆動することで、装置構 を簡単化し、装置規模の拡大を抑制し、そ 製造費用を削減することができる。

 第17の発明は、気体の吸引吐出を行う1ま は2以上のノズルに装着しまたは該ノズルに 装着可能な連結管に装着して前記ノズルと連 通しまたは連通可能な装着用開口部、および 前記気体の吸引吐出によって液体の流入およ び流出が可能な口部を有する分注チップ内に 、前記液体中の生体物質の吸着もしくは捕獲 、または該生体物質との反応もしくは結合が 可能な担体が封入され、かつ該担体と接触す る所定の液体または所定の気体とからなる担 体活性化維持用流体が開封可能な状態で封入 された担体活性化維持機能をもった1または2 上の担体・流体封入分注チップについて、 記装着用開口部をまたは該装着用開口部に 着された前記連結管を前記ノズルに装着す 工程と、装着した前記担体・流体封入分注 ップを所定の液収容部に移動し、液収容部 収容されている液体の吸引または吐出によ て前記担体と接触させて、該液体中の前記 体物質の吸着若しくは捕獲、または該生体 質との反応若しくは結合を行わせる接触工 と、を有する担体・流体封入分注チップ処 方法である。

 なお、前記接触工程は、前記吸引もしく 吐出の量、スピード、回数、時間または位 からなる吸引吐出の動作を、前記ノズル、 ノズルに装着された連結管もしくは前記担 ・流体封入分注チップの構造、液体中に存 する生体物質の種類、濃度、液体の量、前 担体もしくは液体の温度または該液体の収 位置を含む座標位置からなる物質条件、お び、処理内容に基づいて制御するのが好ま い。

 第18の発明は、前記装着工程は、前記担 活性化維持用流体について前記担体・流体 入分注チップに対して開封状態にする工程 含む担体・流体封入分注チップ処理方法で る。

 ここで、「開封状態にする」には、例え 、前記装着用開口部が所定の穿孔用針によ て穿孔可能な薄肉部または着脱可能な蓋部 によって被覆されまたはその軸方向を横断 るように前記穿孔用針によって穿孔可能な 肉部を設けた前記連結管に装着されること よって閉塞され、前記口部が着脱可能なキ ップによって閉塞される担体・流体封入分 チップの場合には、前記穿孔用針によって 孔しまたは前記蓋部材を除去し、前記担体 流体封入分注チップの前記装着用開口部ま は前記連結管を前記ノズルに装着した後に 前記キャップを除去することによって行う 前記担体・流体封入分注チップを前記ノズ に装着した後、除去の際に前記担体・流体 入分注チップ内を負圧にすると内部の前記 体活性化維持用流体の飛び出しを防止する とができる。また、前記チップ脱落防止部 適用することで、キャップの除去の際に、 体・流体封入分注チップの脱落を防止する とができる。

 第19の発明は、前記担体に結合した物質 前記担体から解離する解離工程をさらに有 る担体・流体封入分注チップ処理方法であ 。

 第20の発明は、前記担体・流体封入分注 ップを前記ノズルから脱着した後、または 体・流体封入分注チップを前記ノズルに装 する前に該ノズルに分注チップを装着する 程と、磁性粒子が懸濁する液体を分注する 程と、該分注チップ内に外部から磁場を及 すことによって、該分注チップの内壁に磁 粒子を吸着させる工程をさらに有する担体 流体封入分注チップ処理方法である。

 ここで、前記分注チップは、その内部に 担体が封入されていない。

 第1の発明、第9の発明または第17の発明に よると、担体および担体と接触する前記担体 活性化維持用流体を予め分注チップに封入し た担体・流体封入分注チップを、詳細な制御 により気体の吸引吐出が行われるノズルに直 接的または間接的に装着することで使用する 。

 したがって、活性化が維持されていた担 は、直ちに処理を開始することができる。 た、分注チップの装着用開口部および口部 閉塞することで前記担体活性化維持用流体 予め開封可能な状態で封入しているので、 体としてゲル粒子を用いた場合であっても 予めゲル粒子間の気泡を完全に追い出した 態を保ち、液体がゲル粒子間を円滑に通過 て反応効率を高めることができる。また、 ル等の担体の乾燥を防止し、担体の性能の 下や、担体の変形または損傷を防止するこ ができる。

 液体の流れが一方向ではなく、双方向を 能としているので、担体の量、または、液 との接液表面積を一定にした場合には、吸 吐出を繰り返すことによって、より効率的 担体と接触することができる。したがって 担体に関して、分離、抽出、精製性能、処 効率を高めることができる。

 さらに、担体を分注チップに封入した状 で、外部にある任意の液体を選択して吸引 ることで前記担体と液体との接触を可能と ている。したがって、担体の処理を該担体 流体封入分注チップと外部にある容器との の相対移動と吸引吐出との制御に置き換え によって、処理を自動化、汎用化、多様化 ることができる。

 担体を封入した担体・流体封入分注チッ と、ノズルを有する吸引吐出機構とを用い ことで、担体と液体との接触効率を高める とができるので、必要な液量、必要な担体 量を削減することができ、全体としての装 規模を抑制することができる。すなわち、 一の効率を得るためには、従来の担体の量 りも削減することができることになる。

 また、本発明によれば、充填剤等の担体 分注チップ内に封入したまま、液体を流入 出することと、該分注チップを移動するこ だけで、除去、反応、洗浄、温度制御、分 、攪拌、分注、清澄、単離、溶出、抽出を うことができるので、処理を効率的、迅速 つ容易に行うことができる。

 また、本発明によれば、処理目的に応じ 液体の流入流出のスピード、扱うべき液体 量に適した分注チップ、担体の量、液量等 選択することによって、種々の処理に対応 せることができるので、汎用性、多様性が る。

 さらに、本発明によれば、ノズルまたは ズルに装着したチップ等に装着した分注チ プに担体が封入された担体・流体封入分注 ップを用いることによって、ノズル等に対 て、担体・流体封入分注チップまたは他の 注チップを脱着および装着することによっ 、同一のノズルを用いて処理を行うことが きる。したがって、多様な処理を効率的か 迅速に行うことができる。

 第2の発明、第10の発明または第18の発明 よると、担体活性化維持用流体を装着の際 開封状態とすることによって、外部からの 体と担体との接触を迅速かつ確実に行うこ ができる。また、分注チップの装着用開口 を穿孔可能な被穿孔部材または着脱可能な 部材によって、かつ口部を着脱自在のキャ プによって閉塞しているので、容易に分注 ップの内部に封入されている担体と、外部 らの液体との接触を行うことができ、最適 状態にある担体を封入する作業を省略して 担体・流体封入分注チップを容易かつ迅速 使用することができる。

 第3の発明によると、前記分注チップを、 前記太管と、該太管よりも細く形成した細管 とを有するように設けている。したがって、 種々の容器または種々の液量に対応すること ができるので汎用性がある。また、該担体収 容管と流路との間の移行部を利用して、担体 や担体通過阻止部材を係止して確実に担体を 封入することができる。

 第4の発明によると、前記封入部を、前記 被穿孔部材若しくは蓋部材又は装着した連結 管に設けた被穿孔部材と、前記口部に設けた キャップとの間に挟まれた領域内に設けるこ とによって担体を分注チップに封入するよう にしているので、ノズルに装着された後も、 液体または気体は前記口部を通って流入流出 できるが、担体は口部またはノズルを通って 流出することがなく、被穿孔部材または蓋部 材等を確実に除去することができて、円滑に 処理を行うことができる。

 第5の発明によれば、担体通過阻止部材を 前記分注チップと別体に設けている。したが って、前記担体を容易に封入することができ る。また、該担体通過阻止部材を着脱自在に 取り付けるようにすれば、チップ状部材を再 使用し、または担体に吸着した物質を直接に 抽出または回収することが可能となる。

 第6の発明によれば、前記封入部として、 前記分注チップの壁面を突出させた突出部、 傾斜面または段差を設けている。したがって 、部品点数を減らして製造費用を削減すると ともに、確実に前記担体を封入することがで きる。

 第7の発明によれば、担体又は担体通過阻 止材が、前記突出部、傾斜面または段差によ って保持されている。したがって、担体が分 注チップによって保持されることになり、封 入を確実に行うことができる。

 第8の発明によれば、分注チップの細管か ら太管への移行部の段差、傾斜面を利用して 、前記担体又は担体通過阻止部材を前記分注 チップに保持するようにしている。したがっ て、分注チップを特に加工することなく、容 易にかつ確実に担体を係止して保持すること ができる。

 第9の発明または第17の発明によれば、前 分注チップ内に担体が封入された担体・流 封入分注チップをノズル又はノズルに装着 たチップ等の吸引吐出機構に用いられる部 に装着し、該ノズルに対する吸引吐出の量 スピード、回数または位置を、その分注チ プの構造等に基づいて制御することができ 。

 したがって、本発明によれば、所定の構 をもった担体・流体封入分注チップを用い とともに、吸引吐出についてきめ細かな制 を行うことによって、該チップ内に封入し 担体と、所定の生体物質を含有する溶液と 間の反応、攪拌、洗浄等の処理を容易に、 貫して、かつ高い信頼性をもって、迅速か 効率的に行うことができる。また、本発明 よれば、制御の内容を変えることによって 種々の処理に対応することができるので、 用性、多様性がある。

 第11の発明によれば、被穿孔部材を穿孔 るための1または複数の穿孔用針を有し、前 ノズルヘッドの移動手段または穿孔用針を 記ノズルヘッドに対して移動させる穿孔用 駆動手段を用いて、自動的に一斉に担体・ 体封入分注チップを穿孔することができる で、人手を用いることなく、迅速にかつ確 に担体・流体封入分注チップをノズルに装 して、かつ吸引吐出機構を用いて、液体を 体と接触させて信頼性の高い処理を行うこ ができる。

 第12の発明によれば、担体・流体封入分 チップに対し、ノズルを通して所定圧力で 圧する際に、該担体・流体封入分注チップ 係合することで担体・流体封入分注チップ 支持しノズルからの担体・流体封入分注チ プの脱落を防止する。したがって、担体・ 体封入分注チップ内に封入されているポア の小さい担体が担体・流体封入分注チップ 軸方向に仕切るように設けられていても、 体を通過させることができる。したがって 担体に限外濾過膜や精密濾過膜を採用する とができるので、タンパクの処理等に使用 ることができて汎用性がある。

 第13の発明によれば、担体・流体封入分 チップをノズルから脱着させるチップ脱着 を設けることによって、ノズルヘッドに対 て人手に触れることなく、担体・流体封入 注チップの脱着を行うことができるので、 ロスコンタミネーションを確実に防止し、 つ、担体・流体封入分注チップの処理を自 的に一貫して行うことができる。

 第14の発明によれば、吸引吐出機構と、 ップ脱着部または/および穿孔用針駆動部と 同一のモータを用いて駆動するようにして るので、部品点数を削減し、装置規模を縮 することができるとともに安価に製造する とができる。

 第15の発明によれば、穿孔用針の穿孔動 、チップ脱着部またはチップ脱落防止部を 物質条件、及び処理内容に基づいて制御す ことによって、処理を一貫して自動化する とができる。

 第16の発明によれば、前記担体・流体封 分注チップ処理装置のノズルにチップ状ノ ルを装着し、その分注チップ内に導入され 磁性粒子に磁場を及ぼすことができるので 1台の担体・流体封入分注チップ処理装置を いて、磁性粒子が捕獲した目的物質の分離 抽出、再懸濁、移送等の多様な処理を組み わせて、一連の処理を連続して自動化する とができる。

 第19の発明によれば、担体・流体封入分 チップに封入された担体と反応または結合 た物質を前記担体から解離することによっ 、その物質の回収、再利用、解析を行うこ ができて便利である。

 第20の発明によれば、前記分注チップを 記担体・流体封入分注チップに用いた分注 ップと同一または一部同一のものを用いる とによって、担体・流体封入分注チップと 通のノズルを用いることができるので、担 ・流体封入分注チップによる処理と、分注 ップを用いた分離処理とを、一貫して連続 て行うことができるため、処理の迅速化、 様化および自動化を図ることができる。ま 、非磁性の担体による処理と、磁性担体に る処理とを組み合わせることによって多様 処理を行うことが可能となる。

本発明の第1の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップを示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップを示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップを示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップを示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップ処理装置を示す図である 。 本発明の第6の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップ処理装置を示す図である 。 本発明の第5の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップ処理装置における担体・ 流体封入分注チップの穿孔操作を示す図であ る。 本発明の第5の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップ処理装置における担体・ 流体封入分注チップの装着操作を示す図であ る。 本発明の第5の実施の形態に係る担体・ 流体封入分注チップ処理装置における脱落防 止操作を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る担体 流体封入分注チップ処理装置における他の 落防止操作を示す図である。 本発明の第6の実施の形態に係る担体 流体封入分注チップ処理装置における脱落 止操作を示す図である。 本発明の第7の実施の形態に係る担体 流体封入分注チップを示す図である。 本発明の第8の実施の形態に係る処理 れ図である。

 続いて、本発明の実施の形態について図 に基づいて説明する。各実施の形態の説明 、特に指定のない限り、本発明を制限する のと解釈してはならない。

 図1(a),(b),(c)は、本発明の第1の実施の形態 に係る3種類の担体・流体封入分注チップ11,41 ,51を示す図である。各担体・流体封入分注チ ップ11,41,51は、粒子状担体として複数(この例 では、43個)の粒子19が分注チップ20内に封入 れている。

 各粒子19は、一列状に配列した順番によ て、種々の色彩によって、または種々の蛍 物質等の発光物質もしくは複数の発光物質 よびその量比の組み合わせによって外部か 識別可能となるように標識化され、各粒子19 を該粒子19に固定された種々の生体物質また 化学物質と予め対応付けておく。したがっ 、前記標識物質とは識別可能な異なる蛍光 質等の発光物質からなる他の標識物質によ て識別可能に標識化され前記生体物質また 化学物質と結合性のある目的生体物質また 目的化学物質との反応、結合によって前記 識物質の発光が生じた粒子19を特定するこ で、その粒子19の順番、色彩または前記発光 物質等の標識物質の種類または量から、対応 する固定された生体物質または化学物質を特 定することができる。

 該分注チップ20は、略円筒状の太径管13と 、該太径管13と連通し、該太径管13よりも細 形成されるとともに該粒子19が収容された略 円筒状の細径管17と、前記太径管13の下側部 で、前記細径管17との間に形成された略漏斗 状の移行部15とを有するものである。

 前記細径管17は、その上端部23において、 前記移行部15の下端部16に嵌合され、取り付 られている。該細径管17内に前記粒子状担体 を封入した後は、例えば、接着剤、超音波溶 着、熱溶着等によって固着するのが好ましい 。ここで、前記粒子19は、前記担体・流体封 分注チップ11,41,51内に導入される液体中の 体物質を吸着若しくは捕獲させまたは該生 物質と反応若しくは結合することが可能で る。

 前記太径管13の上側は、気体の吸引吐出 行われる図示しないノズルに装着されるべ 、又は該ノズルに装着可能な連結管29,53に装 着されるべき円筒状の内壁面をもつ装着用開 口部14が設けられている。図1(a),(c)は、各々 前記連結管29,53に装着され、図1(b)は、前記 ズルに直接装着される場合を示している。

 前記細径管17の先端には、前記ノズルに る気体の吸引吐出によって液体の流出入が 能な口部25が設けられている。該細径管17に 、前記粒子19が直列状に収容されている。 粒子19の各粒子径は、例えば、数10μm程度~数 mm程度であり、細径管17の内径は、粒子径よ もやや大きく形成されている。該粒子19が収 容されている細径管17の下側および上側の内 面には、前記封入部として、前記装着用開 部14と口部25との間で前記分注チップ20の内 面を仕切るように、内側方向に突出する上 に離間した2つの突出部39,37を設け、その間 挟まれるようにして前記複数の粒子19が封 されている。該突出部39,37は、前記細径管17 対向する両壁面を外部から細径管17の半径 向に陥没させることで突出させている。そ 際、突出部39と、突出部37の前記陥没させる 向は、相互に90度の角度をなしている。

 各分注チップ20において、その細径管17の 先端にある口部25は、着脱可能なキャップ27 よって閉塞されている。一方、その装着用 口部14に関しては、図1(a),(b),(c)に示すように 、担体・流体封入分注チップ11,41,51で閉塞の り方が異なっている。ここで、符号21は、 記分注チップ20の上部に軸方向に沿って形成 した複数個の突条である。後述する加圧時に 分注チップ20のノズルからの落下を防止する めに、落下防止部材と係合して、担体・流 封入分注チップ11,41,51を支持する部分であ 。

 担体・流体封入分注チップ11では、図1(a) 示すように、前記太径管13の前記装着用開 部14は、後述する穿孔用針155によって穿孔可 能な被穿孔部材としてのシール33によって上 から帖着されて覆われた孔31が底壁面34の中 央に設けられた前記連結管29によって閉塞さ ている。該連結管29の上端は、半径方向に 出する環状のフランジ36が設けられ該連結管 29を前記装着用開口部14に挿入した際に、前 分注チップ20の上端に当接する。前記キャッ プ27と、前記シール33とに挟まれた領域内に 前記担体活性化維持用流体としての前記担 活性化維持用液体32が、前記キャップ27およ シール33に関して開封可能状態で封入され いる。

 担体・流体封入分注チップ41については 図1(b)に示すように、前記太径管13の前記装 用開口部14は、後述する穿孔用針155によって 穿孔可能なまたは手動で剥離可能な被穿孔部 材としてのシール43によって被覆されること 閉塞されている。該シール43には、手動で 離する際に把持可能なように前記装着用開 部14を被覆する円形部分から半径方向に延び た把持部45を有している。前記キャップ27と 前記シール43とに挟まれた領域内に、前記担 体活性化維持用液体32が、前記キャップ27お び前記シール43に関して開封可能状態で封入 されている。

 担体・流体封入分注チップ51については 図1(c)に示すように、前記太径管13の前記装 用開口部14は、後述する穿孔用針155によって 穿孔可能な被穿孔部材としてのシール57によ て上側から帖着されて覆われた孔55が底壁 52の中央に設けられた前記連結管53によって 塞されている。該連結管53の側面は、半径 向に突出する環状の鍔60が設けられ該連結管 53を前記装着用開口部14に挿入した際に、前 分注チップ20の上端に当接する。前記キャッ プ27と、前記シール57とに挟まれた領域内に 前記担体活性化維持用液体32が、前記キャッ プ27および前記シール57に関して開封可能状 で封入されている。符号54は、該連結管53の 側面の上側に、軸方向に沿って形成した複 個の突条である。

 図2は、本発明の第2の実施の形態に係る3 類の担体・流体封入分注チップ61,73,75を示 図である。ただし、図1と同じの符号は同一 ものを示すのでその説明を省略する。

 図2に示すように、担体・流体封入分注チ ップ61,73,75は、担体として1個の球形のブロッ ク状担体69が分注チップ70内に封入されてい 。該分注チップ70は、前記ブロック状担体69 封入された略円筒状の太径管63と、該太径 63と連通し、該太径管63よりも細く形成され 略円筒状の細径管65と、前記太径管63と前記 細径管65との間に形成された略漏斗状の移行 67とを有するものである。なお、符号68は、 分注チップ70の上部に軸方向に沿って設けた 数本の突条であって、加圧時に、後述する 落防止部の水平係合板や回転係合板と係合 てノズルに装着した該担体・流体封入分注 ップ61,73,75を支持して、ノズルからの脱落 防止するために用いられる。

 前記太径管63の上側は、気体の吸引吐出 行われる図示しないノズルに装着されるべ 、又は該ノズルに装着可能な連結管29,53に装 着されるべき円筒状の内壁面を持つ装着用開 口部62が設けられている。図2(a),(c)は、各々 前記連結管29,53に装着され、図2(b)は、前記 ズルに直接装着される場合を示している。 記太径管63には、前記ブロック状担体69が1個 収容されている。該ブロック状担体69の径は 例えば、数mm~10数mm程度であり、太径管63の 径は、該ブロック状担体69の径よりもやや きく形成されている。該ブロック状担体69が 収容されている太径管63には、前記封入部と て、該内壁面に、内側方向に突出するよう 、周方向に沿って離間して複数個所、例え 、2から8箇所突出部71を設けて、該ブロック 状担体69を保持する。

 各分注チップ70において、その細径管65の 先端にある口部64は、着脱可能なキャップ27 よって閉塞されている。一方、その装着用 口部62に関しては、図2(a),(c)に示すように連 管29,53を介してノズルに装着される担体・ 体封入分注チップ61,75の場合と、図2(b)に示 ように、ノズルに直接装着される担体・流 封入分注チップ73の場合の、3種類の担体・ 体封入分注チップ61,73,75がある。該担体・流 体封入分注チップ61,73,75において、前記担体 性化維持用液体32を封入するために用いる ャップ27および装着用開口部62に設けられる 結管29,53、およびシール43は第1の実施の形 で説明した分注チップ20に設ける場合と同様 なので、説明を省略する。

 続いて、図3は、本発明の第3の実施の形 に係る3種類の担体・流体封入分注チップ77,1 01,103を示す図である。ただし、図1または図2 同じ符号は同一のものを示すのでその説明 省略する。

 図3に示すように、担体・流体封入分注チ ップ77,101,103は、担体として1本の紐状担体91 支持体としての円管状のコア95に巻装された 巻装体85が分注チップ80内に封入されている 該分注チップ80は、前記巻装体85が封入され 略円筒状の太径管79と、該太径管79と連通し 、該太径管79よりも細く形成された略円筒状 細径管81と、前記太径管79と前記細径管81と 間に形成された略漏斗状の移行部83とを有 るものである。なお、符号82は、分注チップ 80の上部に軸方向に沿って設けた複数本の突 であって、後述する脱落防止部の水平係合 、回転係合板と係合して該担体・流体封入 注チップ77,101,103を支持して、ノズルからの 脱落を防止するために用いられる。

 前記太径管79の上側は、気体の吸引吐出 行われる図示しないノズルに装着されるべ 、又は該ノズルに装着可能な連結管29,53に装 着されるべき円筒状の内壁面をもつ装着用開 口部84が設けられている。図3(a),(c)は、各々 前記連結管29,53に装着され、図3(b)は、前記 ズルに直接装着される場合を示している。

 前記細径管81の先端には、前記ノズルに る気体の吸引吐出によって液体の流出入が 能な口部99が設けられ、該口部99は、着脱可 なキャップ27によって閉塞されている。一 、その装着用開口部84に関しては、連結管29, 53を介してノズルに装着される場合と、ノズ に直接装着される場合があり、ここでは、3 種類の担体・流体封入分注チップ77,101,103を 3(a),(b),(c)に示している。

 前記巻装体85は、紐状担体91が側面におい てその軸線を囲むように巻装される円筒状の 前記コア95と、該コア95の上端には、封入部 して、流入した液体又は封入された前記担 活性化維持用液体と接触可能となるように 前記分注チップ80の前記口部99と前記装着用 口部84との間を仕切るように前記分注チッ 80とは別体に設けた通過阻止部材87,93を設け いる。

 該通過阻止部材87は、下部において前記 ア95の中空部97に嵌装可能な棒状部材90と、 棒状部材90の半径方向に突出して前記太径管 79の内壁に当接する複数の歯が間隔を空けて けられた歯付環状段部89と、該歯付環状段 89の下方に設けられ前記内壁面に当接しない 高さをもつ環状段部92とを有する。該通過阻 部材87の下部は、前記環状段部92とコア95の 端との間にOリング94を介在させて前記中空 97に嵌装されている。

 前記通過阻止部材93は、上部において前 コア95の中空部97に嵌装可能な棒状部材93と 該棒状部材93の下部において、前記分注チッ プ80の内壁面とその半径方向において当接し 隔をおいて設けられた複数の凸部96とを有 る。また、該凸部96の上端は前記コア95の下 と当接し、該凸部96の上端とコア95との下端 の間に、前記紐状担体91の先端を挟むことで 状担体91の巻装状態を維持する。

 分注チップ80は、その細径管81の先端にあ る口部99は、着脱可能なキャップ27によって 塞されている。一方、その装着用開口部84に 関しては、図3(a),(c)に示すように、連結管29,5 3を介してノズルに装着される担体・流体封 分注チップ77,103の場合と、図3(b)に示すよう 、ノズルに直接装着される担体・流体封入 注チップ101の場合の3種類の担体・流体封入 分注チップ77,101,103がある。該担体・流体封 分注チップ77,101,103において、前記担体活性 維持用液体32を開封可能状態で封入するた に用いるキャップ27および装着用開口部84に けられる連結管29,53、およびシール43は第1 よび第2の実施の形態で説明した分注チップ2 0,70の場合と同様なので、説明を省略する。

 さらに、図4は、本発明の第4の実施の形 に係る3種類の担体・流体封入分注チップ105, 121,123を示す図である。ただし、図1、図2、ま たは図3と同じ符号は同一のものを示すので の説明を省略する。

 図4に示すように、担体・流体封入分注チ ップ105,121,123は、担体として円筒ブロック状 体113が分注チップ110内に封入されている。 分注チップ110は、前記円筒ブロック状担体1 13が封入された略円筒状の太径管106と、該太 管106よりも細く形成された略円筒状の細径 109と、該太径管106と前記細径管109との間に 成された段差状の移行部111とを有する。前 太径管106は、その下側に設けられ、前記円 ブロック状担体113を収容する担体収容管108 、その上側に設けられ、前記担体収容管108 りも太く形成され液体を貯溜可能な貯溜管1 07と、該担体収容管108と前記貯溜管107との間 形成された段差115とを有する。なお、符号1 12は、分注チップ110の上部に軸方向に沿って けた複数本の突条であって、後述する脱落 止部の部材と係合して該担体・流体封入分 チップ105,121,123を支持して、ノズルからの 落を防止するために用いられる。

 前記太径管106の上側、したがって、前記 体収容管108の上側には、気体の吸引吐出が われる図示しないノズルに装着されるべき 又は該ノズルに装着可能な連結管29,53に装 されるべき円筒状の内壁面をもつ装着用開 部104が設けられている。図4(a),(c)は、各々、 前記連結管29,53に装着され、図4(b)は、前記ノ ズルに直接装着される場合を示している。

 前記細径管109の先端には、前記ノズルに る気体の吸引吐出によって液体の出入が可 な口部118が設けられ、該口部118は、着脱可 なキャップ27によって閉塞されている。一 、その装着用開口部104に関しては、前記連 管29,53を介してノズルに装着される場合と、 ノズルに直接装着される場合があり、ここで は、3種類の担体・流体封入分注チップ105,121, 123を図4(a),(b),(c)に示している。

 前記封入部として、前記円筒ブロック状 体113を収容する担体収容管108の下底には、 記移行部111の段差に液体の通過が可能な円 状の多孔質部材117を係止して保持し、その 部においては前記段差115に液体の通過が可 な円板状の多孔質部材119を係止して保持す 。

 分注チップ110は、その細径管109の先端に る口部118は、着脱可能なキャップ27によっ 閉塞されている。一方、その装着用開口部10 4に関しては、図4(a),(c)に示すように、連結管 29,53を介してノズルに装着される担体・流体 入分注チップ105,123の場合と、図4(b)に示す うに、ノズルに直接装着される担体・流体 入分注チップ121の場合の3種類の担体・流体 入分注チップ105,121,123がある。該担体・流 封入分注チップ105,121,123において、前記担体 活性化維持用液体32を封入するために用いる ャップ27および装着用開口部104に設けられ 連結管29,53、およびシール43は第1乃至第3の 施の形態で説明した分注チップ20,70,80の場合 と同様なので、説明を省略する。

 次に、図5は、第5の実施の形態に係る担 ・流体封入分注チップ処理装置10を示す斜視 図および側面図である。

 該担体・流体封入分注チップ処理装置10 、気体の吸引吐出機構を有し、例えば、前 担体・流体封入分注チップ123を装着して、 担体・流体封入分注チップ123に対して吸引 出処理を行う複数連(この例では12連)のノズ (図8中の符号199に相当)を有するノズルヘッ 125と、前記担体・流体封入分注チップ123内 吸引しまたは担体・流体封入分注チップ123 ら吐出されるべき種々の検体や試薬等を含 する溶液を収容する種々の液収容部又は前 担体・流体封入分注チップを収容するチッ 収容部を行列状に配列した収容部群127と、 記ノズルヘッド125と前記収容部群127との間 水平方向(この例では、X軸方向)および垂直 向(Z軸方向)に相対的に移動させるための移 手段としての移動機構129とを有する。

 前記ノズルヘッド125には、12本の担体・ 体封入分注チップ123について、その連結管53 を介して装着される1列状(Y軸方向に沿った) 配列された12連のノズルが設けられている。 該ノズルの上方には、該ノズルと各々連通す る12本のシリンダ151が設けられ、12本の各シ ンダ151内にはプランジャ(図示せず)が各々摺 動可能に設けられ、12本のロッド131によって 斉に上下方向に駆動される。

 12本の前記ロッド131の上端のロッド頭部13 3は駆動板135の上側に突き抜けた状態で該駆 板135に固定支持されている。該駆動板135に 、12本の六角柱状の六角支柱153が、前記ロッ ド131がY軸方向に沿って配列されたロッド列 らX軸方向に沿って所定距離離れた位置であ て、かつ前記ロッド131と同一の配列間隔でY 軸方向に沿って配列されかつ下方に伸びるよ うに取り付けられている。該六角支柱153の下 端には、前記担体・流体封入分注チップ123の シール57を穿孔するための穿孔用針155が下方 に突設されている。

 該駆動板135は、前記担体・流体封入分注 ップ処理装置10の固定された基部165にZ軸方 に移動可能に支持されたZ軸移動体146に設け られた吸引吐出用モータ145によって回転駆動 されるボール螺子147に螺合し、該ボール螺子 147の回転によって上下動するナット部137に固 定されている。該ボール螺子147は、該Z軸移 体146に設けたベアリング136および、前記Z軸 動体146の下側に設けたボール螺子受け139に って軸支されている。

 前記駆動板135には、垂直方向に伸びる光 蔽板141が設けられ、前記駆動板135がロッド1 31の上限位置に達した場合に、前記基部165に けた発光素子からの光を遮断して受光素子 到達しないようにする。

 前記各シリンダ151の下方には、ノズルは 過可能であるが、前記担体・流体封入分注 ップ123の連結管53または分注チップ110が通 不能な大きさの孔(図示せず)がその水平板156 の長手方向に沿って設けられた断面L字状板15 4が設けられている。該水平板156の両端には 前記チップ脱着部としての該L字状板154を支 る管状の支柱152が各々設けられている。12 の前記シリンダ151は、その上端でシリンダ 持部材148に固定され、そこから下方に伸び ように支持され、2本の前記支柱152は、該シ ンダ支持部材148を貫通してその上側に突き け、その各上端には、フランジ149が形成さ ている。

 前記駆動板135は、気体の吸引吐出を行う 合、または、前記穿孔用針155を用いて担体 流体封入分注チップ123のシール57を穿孔す 場合には、前記ロッド131を前記上限位置と 記フランジ149との間を往復することによっ 行っているが、前記駆動板135は、前記フラ ジ149のレベルよりもさらに下降して下限位 にまで達することができる。その場合には 前記駆動板135は、前記フランジ149とともに 降し、それによって支柱152が押されて前記L 状板154が下降して、前記担体・流体封入分 チップ123がノズルからしごき落とされるこ になる。

 なお、担体・流体封入分注チップ123をノ ルに装着させる場合については後述する。 こで、前記ノズル、シリンダ151、ロッド131 吸引吐出用モータ145、ボール螺子147、ナッ 部137等は前記吸引吐出機構に相当する。

 前記担体・流体封入分注チップ処理装置1 0の前記基部165は、前記ノズルヘッド125の前 Z軸移動体146を上下方向に移動させるための 記移動機構129としての、Z軸モータ157と、前 記収容部群127として、前記担体・流体封入分 注チップ123の細径管109が挿入可能な複数(こ 例では、12個)の収容部が設けられたカート ッジ状容器176を12列載置するとともに、24本 担体・流体封入分注チップ123を収容可能な ップ収容部177が、12本の前記ノズルのX軸方 に沿った移動軌跡に沿って設けられたステ ジをX軸方向に移動させる移動機構(図示せ )が設けられている。

 また、前記基部165には、前記ノズルに装 した12本の各担体・流体封入分注チップ123 対して、X軸方向に沿って接離可能に設けた L字状に形成された脱落防止部160およびその 下側に設けた磁力部162、該脱落防止部160およ び磁力部162をX軸方向に沿って移動させるア チュエータ163、および該アクチュエータを 動するモータ(図示せず)を有している。前記 磁力部162は、Y軸方向に延びた角柱状部材に って前記担体・流体封入分注チップ123と同 の配列間隔で配列された12個の溝に磁石161が 埋め込まれ、接離する磁石161と各々対応する 担体・流体封入分注チップ123とを結ぶ方向は X軸方向である。前記脱落防止部160は、前記 体・流体封入分注チップ123とY軸方向に沿っ 同一位置および同一の配列間隔(中心間距離 )で配列された12個の略半円状の切欠き部167を 有する水平係合板159を有する。該半円の直径 は、前記担体・流体封入分注チップ123の太径 管106の貯溜管107よりも大きいが、前記突条112 の高さを含めた径よりも小さく形成されてい る。

 収容部群127は、箱体171と、該箱体171の下 のY軸方向に沿った両側に設けられた4個の ライダー172と、該スライダー172と係合して 体171をX軸方向に沿って移動可能に案内する2 本のガイドレール169とを有している。

 前記箱体171は、担体・流体封入分注チッ 123内に対して吸引し又は吐出されるべき種 の検体や試薬等を含有する溶液を収容する 収容部178(例えば、ウェルw1からウェルw10の1 0個のウェルを有する)、温度制御を可能とす 収容部174、および測定を可能とする測定用 容部182が1列状に設けられた12個のカートリ ジ状容器176がその長手方向をX軸方向と一致 させてY軸方向に沿って各前記ノズルの配列 隔と同一の配列間隔で配列された容器ラッ 164と、前記担体・流体封入分注チップ123お び分注チップ110を収容するチップ収容部177 Y軸方向に沿って12個が前記配列間隔と同一 配列間隔の配列をもって2列配列されたチッ ラック166とを有する。前記容器ラック164、 記チップラック166には、各々把持用の取手1 79,168が設けられている。なお、図示していな いが、前記測定用収容部内またはチップ内の 発光を測定する光測定器を有している。

 続いて、図6に基づいて、第6の実施の形 に係る担体・流体封入分注チップ処理装置18 0を説明する。図5と同一の符号または同一の 図部分は同一のものを示すので説明を省略 る。

 本実施の形態に係る担体・流体封入分注 ップ処理装置180は、気体の吸引吐出機構を し、例えば、前記担体・流体封入分注チッ 123を装着して、該担体・流体封入分注チッ 123に対して吸引吐出処理を行う複数連(この 例では12連)のノズル(図8参照、199)を有するノ ズルヘッド197と、前記収容部群127と、前記移 動機構129とを有するものである。

 前記ノズルヘッド197は、前述したノズル ッド125と相違し、ノズルヘッド197自体に、 落防止部184が設けられている。該脱落防止 184は、Y軸方向に沿って、前記担体・流体封 入分注チップ123と同一の配列間隔でY軸方向 配列された12個の略半円状の切欠き部183を有 する回転係合板181と、該回転係合板181の両端 で各々その一端が固定され、該回転係合板181 から各々直交する方向に延びかつ各々他端に 回転中心189を有する2本のアーム185と、該ア ム185を回転させるためのモータを収容した ータ収容部187とを有する。

 一方、前記担体・流体封入分注チップ処 装置180の基部195には、前記ノズルに装着し 12本の各担体・流体封入分注チップ123に対 て、X軸方向に沿って接離可能に設けた磁力 162、該磁力部162をX軸方向に沿って移動させ るアクチュエータ163、および該アクチュエー タを駆動するモータ(図示せず)を有している 前記磁力部162には、前述した角柱状部材に って前記担体・流体封入分注チップ123と同 の配列間隔で配列された12個の溝に磁石161 埋め込まれ、該担体・流体封入分注チップ12 3に対して、前記磁石161はX軸方向に沿って接 する。

 図7には、前記第5または第6の実施の形態 係る担体・流体封入分注チップ処理装置10,1 80に設けられた穿孔用針155と、前記担体・流 封入分注チップ105,121,123との関係を示すも である。

 図8には、前記第5(または第6)の実施の形 に係る担体・流体封入分注チップ処理装置10 ,180のノズル199に担体・流体封入分注チップ10 5,121,123を装着する場合の例を示す。担体・流 体封入分注チップ105,121,123を装着するには、 記収容部群127のチップラック166に配列され 12個のチップ収容部177に予め前記担体・流 封入分注チップ105,121,123のいずれかの種類( ちろん、他の担体・流体封入分注チップ11,41 ,51,61,73,75,77,101,103でも可能である)を12本を収 しておく。

 該箱体171をX軸方向に移動させて、12本の 体・流体封入分注チップ105(121,123)を、前記 体・流体封入分注チップ処理装置10の12本の 穿孔用針155の下方に位置させる。次に、前記 基部165に設けたZ軸モータ157を回転駆動させ 、前記Z軸移動体146を下降させて、穿孔用針1 55の前記駆動板135を用いて、前記各担体・流 封入分注チップ105の上端に設けた連結管29 シール33に届き得る高さまで下降させる。次 に、前記駆動板135を下降させて、12本の前記 孔用針155によって、12本の各担体・流体封 分注チップ105に設けられた12枚の前記シール 33を一斉に穿孔する。

 次に、穿孔された前記シール33が設けら た前記チップ収容部177に収容された12本の前 記担体・流体封入分注チップ105を、前記担体 ・流体封入分注チップ処理装置10の前記ノズ 199の直下にまで移動機構129を用いて移動さ る。次に、前記Z軸移動体146を前記Z軸モー 157を駆動することによって前記ノズル199を 降させて前記連結管29内に挿入させて嵌合さ せて装着する。

 続いて、図9に基づいて、前記担体・流体 封入分注チップ処理装置10を用いて、前記ノ ルに装着された前記担体・流体封入分注チ プ123内を加圧する場合について説明する。

 担体・流体封入分注チップ123内を加圧す 場合には、担体・流体封入分注チップ123が 着されたノズルと連通するシリンダ151内に 容されたプランジャを前記ロッド131に連結 た駆動板135(図5参照)を前記吸引吐出用モー 145(図5参照)を回転駆動することによって、 動させる。その際に、前記脱落防止部160を 記担体・流体封入分注チップ123に対して、 め上方向に移動させることによって接近さ 、前記水平係合板159の前記半円状の切欠き 167(図5参照)が、担体・流体封入分注チップ1 23の太径管106の貯溜管107と係合し、該水平係 板159の上表面が前記担体・流体封入分注チ プ123に設けた突条112の下端と係合すること よって、前記担体・流体封入分注チップ123 支持する。

 一方、図10に示す場合では、前記加圧の には、前記脱落防止部160を前記担体・流体 入分注チップ123に対して、水平方向に移動 せることによって接近させ、前記水平係合 159の前記半円状の切欠き部167が、担体・流 封入分注チップ123の太径管106の貯溜管107と 合した後、該担体・流体封入分注チップ123 下降させることによって、前記突条112の下 と係合させることによって、前記担体・流 封入分注チップ123を支持する。

 続いて、図11に基づいて、前記担体・流 封入分注チップ処理装置180を用いて、前記 ズルに装着された前記担体・流体封入分注 ップ123内を加圧する場合について説明する

 加圧の際には、前記脱落防止部184の前記 転係合板181を、前記モータ収容部187に収容 れたモータを用いて略90度回転させること よって、担体・流体封入分注チップ123に対 て接近させ、前記回転係合板181の前記半円 の切欠き部183が、担体・流体封入分注チッ 123の太径管106の貯溜管107と係合し、かつ前 回転係合板181の回転中心側の面と前記担体 流体封入分注チップ123の突条112の下端と係 させることによって該担体・流体封入分注 ップ123を支持する。

 続いて、図12、および図13を用いて、前記 担体・流体封入分注チップ201を用いて具体的 に全血から、アルブミン、免疫グロブリン等 のメジャータンパク等を分離または除去等を 行って有用タンパクを分離するタンパクの分 別処理を説明する。ヒトの血漿(プラズマ)プ テオームは、疾病の診断や治療の監視に有 な臨床マーカー(例えば、ガン関連抗体等) 発見する研究手法として重要であると考え れてきている。血漿は主要な診断試料であ 、ヒト臨床プロテオーム解析の対象として 臨床マーカーの探索が行われている。血漿 は、様々な「血漿タンパク」が含まれるが その濃度は血漿タンパクの種類による幅広 分布を示す。血液中に最も多量に含まれる は、1mリットルの血液中に30~50mg含まれる血 アルブミンである。また、血液中には、多 の異なる免疫グロブリン(IgM, IgG, IgA, IgE, I gD)が含まれている。血漿中の微量タンパクを 解析する場合、アルブミンのように多量に含 まれるタンパクは、微量タンパクの検出・定 量を妨害することになるので、解析を行う場 合には、これらのメジャータンパクを何らか の方法で除去する必要がある。

 ここで、担体・流体封入分注チップ201は 前述した分注チップ110の太径管106の担体収 管108に、前述した円筒ブロック状担体113に えて、多数のマイクロ粒子209の表面にIgY(Chi ken-IgY 鳥類の抗体)を結合させた粒子状担体 封入する。該マイクロ粒子209の径として、 こでは、約数100μmのものを採用する。前記 径管106の下側の移行部111の段差に、液体の 過が可能であるが前記マイクロ粒子209の通 不能となる円板状のポア径が80~100μmを有す 直径5mmのポリエチレンで形成された多孔質 材205を係止させ、ステンレスのストッパ207 用いて上から押さえて保持させる。また、 径管106の上側においては、太径管106の先細 の傾斜面を利用して、液体の通過が可能で るが前記マイクロ粒子209の通過が不能とな 円板状でポア径が80~100μmで直径が7mmのポリ チレンで形成された多孔質部材203を係止保 させている。その多孔質部材203,205の間にIgY 結合したマイクロ粒子209が多数封入されて る。また、前記装着用開口部104にはシール4 3によって被覆されることで閉塞されている その先端の口部118がキャップで閉塞されて り、その間に前記担体活性化維持用流体と ての所定のバッファ液が封入され、前記マ クロ粒子209は前記多孔質部材203,205間に存在 る前記バッファ液中に懸濁され、全体とし 約500μリットルの体積を持つことになる。

 図13に基づいて、前記担体・流体封入分注 ップ201をノズルに装着した担体・流体封入 注チップ処理装置10を用いた前記タンパクの 分別処理について説明する。
 ステップS1において、12人の被験者から全血 を採取し、予め、前記担体・流体封入分注チ ップ処理装置のノズルに分注チップを装着し てまたは他の分注装置を用いて20μリットル 吸引して、前記担体・流体封入分注チップ 理装置10の収容部群127の液収容部178の中のY 方向に沿って一列状に配列された12個のウェ ルw1に分注しておく。次に、希釈用バッファ 例えば、Tris バッファで処理された食塩水 Ph7.4(TBS)を該ウェルw1に分注して全体として5 00μリットルに希釈する。

 ステップS2において、前記ノズルヘッド12 5に対して、前記収容部群127の前記箱体171をX 方向に移動させて、12本の前記担体・流体 入分注チップ201が収容されている12個のチッ プ収容部177に前記穿孔用針155をその上方に位 置させる。次に、前記基部165に設けたZ軸モ タ157を回転駆動させて、前記Z軸移動体146を 降させて、前記穿孔用針155の前記駆動板135 用いて、前記各担体・流体封入分注チップ2 01の上端に設けたシール43に届き得る高さま 下降させる。次に、前記駆動板135を下降さ て、12本の前記穿孔用針155を下降させて、12 の各担体・流体封入分注チップ201に設けた1 2枚の前記シール43を通過するようにして一斉 に穿孔する。

 次に、穿孔された前記シール43が設けら た12本の前記担体・流体封入分注チップ201を 収容した前記チップ収容部177が前記担体・流 体封入分注チップ処理装置10の前記ノズル199 直下にくるように前記移動機構129を用いて 動させる。続いて、前記Z軸移動体146を前記 Z軸モータ157を駆動することによって前記ノ ル199を下降させて前記装着用開口部104内に 記ノズル199を一斉に挿入させて、12本の担体 ・流体封入分注チップ201を12本のノズル199に 斉に装着する。

 次に、前記各担体・流体封入分注チップ2 01の下端からキャップ201を手動によって下方 に引っ張ることで除去する。その際に、前 脱落防止部160の前記水平係合板159を前記担 ・流体封入分注チップ201に接近させ係合す ことで担体・流体封入分注チップ201を前記 条112の下側で支持して、ノズル199からの脱 を防止する。また、前記担体・流体封入分 チップ201内から前記担体活性化維持用液体 飛び出さないように、前記ノズル199を通し 内部を負圧に保っておく。

 次に、前記脱落防止部160の前記水平係合 159を前記担体・流体封入分注チップ201から 間させた後に、前記箱体171を移動させて、 着した担体・流体封入分注チップ201の真下 前記測定用収容部182が来るように位置させ 後、前記Z軸移動体146を下降させて、担体・ 流体封入分注チップ201の細径管109を前記測定 用収容部182内に挿入させた後、前記駆動板135 を上下動させることによって、15分間吸引吐 を繰り返す。その際には、前記脱落防止部1 60の前記水平係合板159が前記担体・流体封入 注チップ201に接近し係合することで担体・ 体封入分注チップ201が支持されている。こ によって、前記担体・流体封入分注チップ2 01内の前記マイクロ粒子209の表面のIgYに除去 ようとする血液中のメジャータンパク、例 ば、前記アルブミン、免疫グロブリン等を 合させて、血液中から除去する。

 ステップS3において、前記担体・流体封 分注チップ201を前記測定用収容部182から上 に移動させて抜出した後、X軸方向に前記箱 171を移動させて液収容部178の中のY軸方向に 沿って配列された12個のウェルw2の真上に来 ように位置させる。該ウェルw2には、洗浄液 として、中和用バッファ、0.1M Tris-HCl, pH8.0 収容されており、8回吸引吐出を繰り返すこ で洗浄する。ステップS10において、その途 経過を示すために一部を他容器に分注する 同様にして、ステップS4においても、ウェ w3において、洗浄液として、中和用バッファ 、0.1M Tris-HCl, pH8.0が各々収容されており、8 ずつ吸引吐出を繰り返す。これによって、 記マイクロ粒子209には、結合したアルブミ 以外の物質を洗浄して除去する。

 ステップS5において、前記担体・流体封 分注チップ201を各ウェルw4の真上に相対的に 移動させながら、前記細径管109を各ウェルw4 挿入させる。各ウェルw4には、各々解離用 ッファ液、例えば、0.1M Glycine-HCl, pH2.5が収 されており、8回吸引吐出を繰り返す。

 これによって、前記マイクロ粒子209に結 していた除去目的のアルブミン等をマイク 粒子209から液中に解離させる。解離したア ブミン等を含有する溶液は、ステップS11で 他容器に移送される。

 ステップS6において、前記担体・流体封 分注チップ201を前記チップ収容部177の1列目 まで相対的に移動させて、12連の担体・流 封入分注チップ201を前記ノズル199から前記 ップ脱着部としての前記L字状板154を前記駆 板135を下降させることによって下降させて ップ収容部177の1列目において一斉に脱着し た後、12連の前記ノズル199を12本の分注チッ 110が収容されている前記チップ収容部177の2 目にまで相対的に移動し、該ノズル199を前 Z軸モータ157を用いて前記Z軸移動体146を下 させることによって装着用開口部に押し込 ように装着する。該分注チップ110を用いて 記ウェルw1の残液を吸引してウェルw5にまで 送して吐出する。また、所定の結合用の物 、例えば、抗原または抗体等が固定された 数の磁性粒子を含有する懸濁液を所定容器 らウェルw4内にまで移送して吐出して混合 る。

 ステップS7では、該ウェルw5において吸引 吐出を繰り返すことによって、前記磁性粒子 に前記アルブミン等を除去した残液の中から 、さらに目的とするタンパク、例えば、ガン 関連抗体等を前記磁性粒子に捕獲させる。そ の際、前記ガン関連抗体等と結合可能な抗原 または抗体を蛍光物質または化学発光物質等 の発光物質で標識化したものを同時に懸濁さ せて、前記目的タンパクと反応または結合さ せておく。前記磁力部162を一斉に前記分注チ ップ110の細径管109に接近させて磁場を及ぼし 、該細管部の内壁に前記磁性粒子を吸着して 分離する。ステップS8では、磁場を及ぼした 態で前記内壁に前記磁性粒子を吸着したま 分注チップ110を装着中和用バッファ、0.1M T ris-HCl, pH8.0を収容されたウェルw6の真上に、 記分注チップ110を移動して、12本の前記細 管109を12個のウェルw5に一斉に挿入させて、1 0回ずつ吸引吐出を繰り返すことで前記分注 ップ110内の夾雑物を除去する。

 ステップS9では、前記磁力部162を接近さ て磁場を及ぼし前記磁性粒子を吸着したま 分注チップ110を所定の発光用液(化学発光の 合は基質液、蛍光物質の場合には測定に適 た種々の液体)が収容され、外部からの光を 遮断する測定用収容部182にまで移送し、また は磁性粒子を再懸濁した状態で、前記測定用 収容部182内の化学発光等を測定することで前 記ガン関連抗体等の捕獲を確認することがで きる。

 以上説明した各実施の形態は、本発明を り良く理解させる為に具体的に説明したも であって、別形態を制限するものではない したがって、発明の主旨を変更しない範囲 変更可能である。例えば、前記実施の形態 は、主としてタンパクの場合のみについて 明したが、DNA物質、RNA、糖鎖等であっても い。また、粒子状担体としては、球形の粒 状担体の場合のみについて説明したが、こ 場合に限られず、円柱状、直方体状であっ も良い。また、不定形担体にも適用できる また、以上の説明で用いた数値、回数、形 、個数、量等についてもこれらの場合に限 されるものではない。

 また、以上の各構成要素、各担体・流体 入分注チップ、担体、分注チップ、封入部 ノズル等、または各装置は、適当に変形し がら任意に組み合わせることができる。

 また、前述した試薬や物質は例を示すも であって、他の試薬や物質を使用すること 可能である。また、DNA等を捕獲した担体を 記細管等から取り出して、保存、他の処理 対象とすることができる。さらに、前記突 部、傾斜面および段差は、分注チップ内に1 、2、または3箇所設ける場合について説明し が、これらの場合に限られることなく、4箇 所以上設けるようにしても良い。

 本発明は、流体封入担体・流体封入分注 ップ、流体封入担体・流体封入分注チップ 理装置、流体封入担体・流体封入分注チッ 処理方法に関する。本発明は、遺伝子、免 系、アミノ酸、蛋白質、糖等の生体高分子 生体低分子の扱いが要求される分野、例え 、工業分野、食品、農産、水産加工等の農 分野、製薬分野、衛生、保健、免疫、疾病 遺伝等の医療分野、化学もしくは生物学等 理学の分野等、あらゆる分野に関係するも である。本発明は、特に、多数の試薬や物 を用いた一連の処理を所定の順序に連続的 実行する場合に有効な方法である。

符号の説明

10,180  担体・流体封入分注チップ処理装置
11,41,51,61,73,75,77,101,103,105,121,123,201  担体・流 体封入分注チップ
19(粒子),69,85(巻装体),113,209(マイクロ粒子)   体
20,70,80,110  分注チップ
29,53  連結管
32  担体活性化維持用液体(担体活性化維持 流体)
33,43,57  シール