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Patent Searching and Data


Title:
RESIN MOLDED BODY AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123191
Kind Code:
A1
Abstract:
An insert film (17) is supplied between a common die (21) and a first replacing die (22), then a die (20) is closed, and a first molten resin is injected into a first cavity (28), while holding the insert film (17) in the first cavity (28), and the first molten resin and the base film (17) of the insert film are bonded. The first replacing die (22) is replaced with a second replacing die (23), then the die is closed so that the tip of a pin (31) is brought into contact with a circuit pattern (14) on the surface of the insert film (17). A second molten resin is injected into the second cavity (30), and an opening, which is formed by the pin (31) and reaches the circuit pattern, is used as a power feeding through hole (12a) for the circuit pattern.

Inventors:
OKUMURA SHUZO (JP)
OMOTE RYOMEI (JP)
HASHIMOTO TAKAO (JP)
MATSUI YUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/055426
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
March 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NISSHA PRINTING (JP)
OKUMURA SHUZO (JP)
OMOTE RYOMEI (JP)
HASHIMOTO TAKAO (JP)
MATSUI YUKI (JP)
International Classes:
H04M1/02; B29C33/12; B29C45/16; B29C45/26; H01Q1/38; H01Q1/40
Domestic Patent References:
WO2006106982A12006-10-12
Foreign References:
JP3717701B22005-11-16
JP2003011103A2003-01-15
JPS6239857Y21987-10-12
JPS6489604A1989-04-04
JPH1075086A1998-03-17
JP2004248114A2004-09-02
JP2004002976A2004-01-08
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (IMP Building3-7, Shiromi 1-chome, Chuo-k, Osaka-shi Osaka 01, JP)
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Claims:
 外装筐体に用いられる樹脂成形体であって、
 前記樹脂成形体が、基体フィルムの表面に回路パターンが形成されたインサートフィルムが、第1樹脂成形部と第2樹脂成形部との間に狭装され、
 前記第2樹脂成形部には、その厚み方向に給電用貫通孔が設けられて、当該給電用貫通孔から前記回路パターンの一部が給電部として露出している、内部に回路パターンが搭載された樹脂成形体。
 基体フィルムの表面に回路パターンが形成されたインサートフィルムを、第1キャビティを有する共通型と、前記共通型が組み合わされて用いられ、前記インサートフィルムを保持可能な第1交換型と、前記第1交換型に変えて前記共通型と組み合わされて用いられ、内部にピンが立設されている第2キャビティを有する第2交換型を用いて、内部に回路パターンが搭載された樹脂成形体を製造する方法であって、
 前記共通型と前記第1交換型の間に、前記基体フィルムの表面に前記回路パターンが形成された前記インサートフィルムを供給し、
 型閉め後、前記インサートフィルムを前記第1交換型のキャビティ形成面に保持した状態で、前記第1キャビティ内に第1溶融樹脂を射出して前記インサートフィルムが接着された第1樹脂成形部を作成し、
 前記共通型内に前記インサートフィルムが接着された第1樹脂成形部を収納したまま型開きして、前記第1交換型を前記第2交換型と交換し、
 型閉めして前記ピンの先端を前記インサートフィルムの回路パターンに接触させ、
 前記第2キャビティ内に第2溶融樹脂を射出して前記インサートフィルムが接着された第2樹脂成形部を作成する、第1樹脂成形部と第2樹脂成形部との間に前記インサートフィルムが狭装された樹脂成形体の製造方法。
 基体フィルムの表面に回路パターンが形成されたインサートフィルムを、第1キャビティを有する第1樹脂成形第1金型と、前記第1樹脂成形第1金型が組み合わされて用いられ前記インサートフィルムを保持可能な第1樹脂成形脂第2金型と、
 前記第1樹脂成形第1金型と前記第1樹脂成形第2金型を用いて得られた前記インサートフィルムが接着された第1樹脂成形部を収納可能な第2樹脂成形第1金型と、前記第2樹脂成形第1金型と組み合わされて用いられ内部にピンが立設されている第2キャビティを有する第2樹脂成形第2金型を用いて、内部に回路パターンが搭載された樹脂成形体を製造する方法であって、
 前記第1樹脂成形第1金型と前記第1樹脂成形第2金型の間に、前記基体フィルムの表面に前記回路パターンが形成された前記インサートフィルムを供給し、
 型閉め後、前記インサートフィルムを前記第1樹脂成形第2金型のキャビティ形成面に保持した状態で、前記第1キャビティ内に第1溶融樹脂を射出して前記インサートフィルムが接着された第1樹脂成形部を作成し、
 前記インサートフィルムが接着された第1樹脂成形部を取り出し、当該第1樹脂成形部を前記第2樹脂成形第1金型内にインサートフィルム側が露出するように収納し、
 第2樹脂成形第1金型と第2樹脂成形第2金型を型閉めして前記ピンの先端を前記インサートフィルムの回路パターンに接触させ、
 前記第2キャビティ内に第2溶融樹脂を射出してインサートフィルムを、第1樹脂成形部と第2樹脂成形部との間に狭装した第2樹脂成形部を作成する、
 ことを特徴とする第1樹脂成形部と第2樹脂成形部との間に前記インサートフィルムが狭装された樹脂成形体の製造方法。
Description:
樹脂成形体及びその製造方法

 本発明は、携帯電話、PDA、MP3プレーヤな の小型の携帯機器の外層筐体等に用いられ 回路パターンが搭載された樹脂成形体及び の製造方法に関する。

 携帯電話機はもとより、PDA,MP3プレーヤな どの小型の携帯電子機器に外界との通信機能 を付与するにはアンテナを必要とする。この アンテナは小型化、外観デザインの観点など から、電子機器の外部に突出させずに内部に 組み込まれることが求められる(例えば、特 文献1参照)。

 また、携帯電話、PDA、MP3プレーヤなど小 の携帯電子機器では、操作するための入力 置を必要とする。入力装置の一例として、 電容量センサがあり、この静電容量センサ 、小型化・外観デザインの観点などから、 帯電子機器の外部に露出させずに内部に組 込まれることがある。

 しかし、機器内部には、電磁波の不要輻 の影響を排除するための金属シールドケー や、グラウンドプレーンが存在し、これら アンテナ性能に影響を与えるという問題が る。こうした機器内部の金属層のアンテナ の影響を少なくするには、できるだけアン ナを金属層から遠ざけるように外層筐体と ンテナを複合化させるとよい。

 また、静電容量センサにおいては、機器 部からの不要な静電容量によって、誤操作 引き起こすという問題がある。こうした機 内部からの影響を少なくする方法の一つと て、できるだけ機器内部の電器回路等の電 の発生源から遠ざけるように、外装筐体と 電容量センサを複合化させることが望まし 。

 アンテナまたは静電容量センサ(以下、単 にアンテナなど略記する。)と外層筐体との 合化の形態としては、まず、1)外層筐体の外 側表面に導電送からなる平面アンテナなどが 形成された形態、2)外層筐体の内側表面に前 平面アンテナなどが形成された形態などが えられる(図8参照)。しかし、1)の場合は、 からの衝撃などが加わりやすいので平面ア テナなどの損傷が問題となり、また、アン ナなどが外部へ露出するため、筐体のデザ ン上の制約がある。2)の場合は、外層筐体内 面のリブなどの凹凸形状によりアンテナなど のパターンに制限が加わるほか、平面アンテ ナなどの位置は、少なくとも外層筐体の厚み 分だけ金属層に近くなる。

 上記の理由により、外装筐体本体にアン ナなどを設ける具体的な構成として、装飾 ィルム3とアンテナなどを構成するフィルム 6をラミネートしたインサートフィルム7用い 外装筐体本体を構成する樹脂成形品2と、当 該樹脂成形品2の外側表面を被覆する装飾フ ルム3との間に、フィルム基材5に導電層から なる平面アンテナ4などが形成されたアンテ フィルム6などを挟装することで、上記問題 解消することができると考えられる(図9参 )。

特開2001-136255号公報

 しかし、装飾フィルム3とアンテナフィル ム6などをラミネートしたインサートフィル 7を用い、成形用金型内でインサート成形に りインサートフィルムと成形樹脂を一体化 せた外装筐体1を製造した場合、アンテナな どの給電のために、樹脂成形品2には、円形 方形に開口する給電用貫通孔2aを設けて平面 アンテナ4などの給電部4aを露出させることが 求められる。この場合、給電用貫通孔2aを覆 部分のインサートフィルムは、当該貫通孔2 aの反対側に変形し、ふくれ9が発生しやすい いう問題があった(図10参照)。このフィルム 6のふくれは、冷却時に樹脂成形品2に発生す 収縮応力7が樹脂成形品2の給電用貫通孔2aの 中心に向かって一点集中するために生じるも のであり、インサート成形を行う以上、必ず 生じる問題である。

 さらに、端子部4aに端子を接続する場合 例えば、バネ付きピンを樹脂の貫通孔に挿 して端子部4aに押し当てて接続をとることと なる。端子部4aは、表面にラミネートされた ィルムで覆われているのみであり、バネ付 ピンで押圧されることにより、端子部4aの ィルム6がバネの圧力で変形して、さらにそ ふくれが大きくなっていた。さらに、フィ ム6の変形によって、端子部4aとピンとの確 な接続が得られない場合もあり、接続信頼 が得られなかった。

 したがって、本発明は、上記した問題点 解消し、インサートフィルムの給電用貫通 を覆う部分にふくれを有しない成形樹脂体 び成形樹脂体を製造する方法を提供するこ を目的とする。

 本発明は、上記技術的課題を解決するた に、以下の構成の成形樹脂体及びその製造 法を提供する。

 本発明の第1態様によれば、外装筐体に用い られる樹脂成形体であって、
 前記樹脂成形体が、基体フィルムの表面に 路パターンが形成されたインサートフィル を、第1樹脂成形部と第2樹脂成形部との間 狭装したものであり、
 前記第2樹脂成形部には、その厚み方向に給 電用貫通孔が設けられて、当該給電用貫通孔 から前記回路パターンの一部が給電部として 露出している、
 ことを特徴とする内部に回路パターンが搭 された樹脂成形体を提供する。

 本発明の第2態様によれば、基体フィルムの 表面に回路パターンが形成されたインサート フィルムを、第1キャビティを有する共通型 、前記共通型が組み合わされて用いられ、 記インサートフィルムを保持可能な第1交換 と、前記第1交換型に変えて前記共通型と組 み合わされて用いられ、内部にピンが立設さ れている第2キャビティを有する第2交換型を いて、内部に回路パターンが搭載された樹 成形体を製造する方法であって、
 前記共通型と前記第1交換型の間に、前記基 体フィルムの表面に前記回路パターンが形成 された前記インサートフィルムを供給し、
 型閉め後、前記インサートフィルムを前記 1交換型のキャビティ形成面に保持した状態 で、前記第1キャビティ内に第1溶融樹脂を射 して前記インサートフィルムが接着された 1樹脂成形部を作成し、
 前記共通型内に前記インサートフィルムが 着された第1樹脂成形部を収納したまま型開 きして前記第1交換型を前記第2交換型と交換 、
 型閉めして前記ピンの先端を前記インサー フィルムの回路パターンに接触させ、
 前記第2キャビティ内に第2溶融樹脂を射出 て前記インサートフィルムが接着された第2 脂成形部を作成し、
 ことを特徴とする第1樹脂成形部と第2樹脂 形部との間に前記インサートフィルムが狭 された樹脂成形体の製造方法を提供する。

 本発明の第3態様によれば、基体フィルムの 表面に回路パターンが形成されたインサート フィルムを、第1キャビティを有する第1樹脂 形第1金型と、前記第1樹脂成形第1金型が組 合わされて用いられ前記インサートフィル を保持可能な第1樹脂成形脂第2金型と、
 前記第1樹脂成形第1金型と前記第1樹脂成形 2金型を用いて得られた前記インサートフィ ルムが接着された第1樹脂成形部を収納可能 第2樹脂成形第1金型と、前記第2樹脂成形第1 型と組み合わされて用いられ内部にピンが 設されている第2キャビティを有する第2樹 成形第2金型を用いて、内部に回路パターン 搭載された樹脂成形体を製造する方法であ て、
 前記第1樹脂成形第1金型と前記第1樹脂成形 2金型の間に、前記基体フィルムの表面に前 記回路パターンが形成された前記インサート フィルムを供給し、
 型閉め後、前記インサートフィルムを前記 1樹脂成形第2金型のキャビティ形成面に保 した状態で、前記第1キャビティ内に第1溶融 樹脂を射出して前記インサートフィルムが接 着された第1樹脂成形部を作成し、
 前記インサートフィルムが接着された第1樹 脂成形部を取り出し、当該第1樹脂成形部を 記第2樹脂成形第1金型内にインサートフィル ム側が露出するように収納し、
 第2樹脂成形第1金型と第2樹脂成形第2金型を 型閉めして前記ピンの先端を前記インサート フィルムの回路パターンに接触させ、
 前記第2キャビティ内に第2溶融樹脂を射出 てインサートフィルムを、第1樹脂成形部と 2樹脂成形部との間に狭装した第2樹脂成形 を作成する、
 ことを特徴とする第1樹脂成形部と第2樹脂 形部との間に前記インサートフィルムが狭 された樹脂成形体の製造方法を提供する。

 本発明によれば、金型の間にインサート ィルムを送り込み、二色成形によりインサ トフィルムの両面に樹脂成形部を設ける構 であるため、インサートフィルムを挟装し 樹脂成形体を容易に製造することができる また、第2交換型又は第2樹脂成形第2金型に けられたピンによって、インサートフィル の表面に設けられた回路パターンの給電部 連通する貫通孔を設けることができ、回路 ターンからの給電を確実にすることができ 。さらに、貫通孔のインサートフィルムを した裏側には第1樹脂成形部が設けられてい るため、インサートフィルムのふくれを押さ えることができ、バネで付勢されたピン等を 貫通孔に挿入して回路パターンからの給電を 確保する場合でも、フィルムのふくれが生じ ることがない。

 本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付 れた図面についての好ましい実施形態に関 した次の記述から明らかになる。この図面 おいては、
図1Aは、本発明の樹脂成形体の製造方 により製造される樹脂成形体の外観構成を す斜視図であり、 図1Bは、図1Aの樹脂成形体の部分拡大 面図であり、 図2Aは、図1Aの樹脂成形体に用いられ インサートフィルムの構成を示す部分拡大 面図であり、 図2Bは、インサートフィルムの他の構 を示す部分拡大断面図であり、 図3は、回路パターンとしてのアンテナ パターンの構成例を示す模式図であり、 図4Aは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの金型の構成を示す図であり、 図4Bは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの金型の構成を示す図であり、 図5Aは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの工程を示す図であり、 図5Bは、図5Aに続く図1Aの樹脂成形体を 製造するための工程を示す図であり、 図5Cは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの図5Bに続く工程を示す図であり、 図5Dは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの図5Cに続く工程を示す図であり、 図5Eは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの図5Dに続く工程を示す図であり、 図5Fは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの図5Eに続く工程を示す図であり、 図6Aは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの第1樹脂成形金型の構成を示す図であり 図6Bは、図1Aの樹脂成形体を製造する めの第2樹脂成形金型の構成を示す図であり 図7Aは、図6A及び図6Bの金型を用いて樹 脂成形体を製造するための工程を示す図であ り、 図7Bは、図6A及び図6Bの金型を用いて樹 脂成形体を製造するための図7Aに続く工程を す図であり、 図7Cは、図6A及び図6Bの金型を用いて樹 脂成形体を製造するための図7Bに続く工程を す図であり、 図8は、アンテナ付き外装筐体の一例を 示す携帯電話機の分解斜視図であり、 図9は、従来技術にかかる樹脂成形品と 装飾フィルムとの間にアンテナフィルムを挟 装したアンテナ付き外装筐体の部分拡大断面 図であり、 図10は、インサート成形によるアンテ 付き外装筐体の外観不良を示す部分拡大断 図である。

 以下、本発明の一実施形態に係る樹脂成 体の製造方法について、図面を参照しなが 説明する。

 図1Aは、本発明の実施形態にかかる樹脂 形体の外観構成を示す斜視図である。図1Bは 、図1Aの樹脂成形体の部分拡大断面図である 図1Aの樹脂成形体1は、例えば、携帯電話、P DA、MP3プレーヤなどの小型の携帯電子機器の 層筐体等に用いられるものであり、内部に ンテナや静電容量センサなどの回路パター が設けられている。

 回路パターンは、インサートフィルム17 表面に設けられており、樹脂成形体の外装 分を構成する第1樹脂成形部11と第2樹脂成形 12との間に挟装されることによって樹脂成 体の内部に配置される。

 本実施形態においては、第1樹脂成形部11 、透明樹脂(ポリメチルメタクリレート樹脂 )で構成されており、外側からインサートフ ルム17を視認可能に構成されている。第1樹 成形部11は、インサートフィルム17の表面に 着してインサートフィルム17を保持する。 1樹脂成形部に用いられる樹脂は、上記透明 脂だけでなく、不透明の樹脂を用いてもよ 。例えば、アクリロニトリル-スチレン共重 合体樹脂(AS)、アクリロニトリル-ブタジエン- スチレン共重合体樹脂(ABS)、セルロースプロ オネート樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、 ポリスチレン樹脂(PS)、ポリエステル樹脂、 リエチレン樹脂及びこれらのポリマーアレ などを使用することができる。

 第2樹脂成形部12の表面には、給電用貫通 12aが設けられている。給電用貫通孔12aは、 2樹脂成形部12の厚み方向に貫通して設けら た穴であり、インサートフィルム17の表面 設けられた回路パターンの給電部14aを露出 る。給電部14aが2箇所に設けられているよう 回路パターンでは、貫通孔を2箇所に設けて もよい。本実施形態において、第2樹脂成形 12は、不透明の樹脂で構成されており、例え ば、ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリ ロニトリル-スチレン共重合体樹脂(AS)、アク ロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体 脂(ABS)、セルロースプロピオネート樹脂、ポ リカーボネート樹脂(PC)、ポリスチレン樹脂(P S)、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂及 これらのポリマーアレイなどを使用するこ ができる。第2樹脂成形部に用いられる樹脂 は、上記不透明の樹脂だけでなく、透明樹脂 を用いてもよい。

 図2Aは、図1Aの樹脂成形体10に用いられて るインサートフィルムの構成を示す部分拡 断面図である。インサートフィルム17は、 体フィルム15の表面に回路パターン14が設け れており、基体フィルム15の回路パターン 設けられていない側の面に加飾フィルム13が 貼り合わされた構成である。

 加飾フィルム13は、樹脂成形体10を装飾す るための層であり、通常、透明樹脂フィルム の少なくとも一方の面に加飾層18を形成した のを用いることができる。透明樹脂フィル の材質としては、第1樹脂成形部11との接着 がよいものを用いることが好ましく、例え 、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポ エーテルケトン系のエンジニアリングプラ チック、アクリル系、ポリエチレンテレフ レート系、ポリブチレンテレフタレート系 どの樹脂フィルムを用いることができる。 た、加飾層は通常、着色インキ層であり、 レタン樹脂、PC樹脂、ビニル樹脂、ポリエ テル樹脂など、特にウレタン系樹脂さらに そのエラストマーをバインダーとして適切 色の顔料又は染料を着色剤として含有する 色インキを用いるとよい。

 加飾層18の形成方法としては、オフセッ 印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷 などの印刷法や、グラビアコート法、ロー コート法、コンマコート法などのコート法 採用することができる。

 なお、上記加飾フィルム13は、表現した 加飾に応じて加飾層18を透明樹脂フィルムの 全体に設けてもよいし、透明樹脂フィルムの 一部分のみに設け、透明窓部分を構成するよ うにしてもよい。また、加飾フィルム13は、 脂成形体10の外側表面全体を装飾しない場 、加飾層を形成する代わりに、透明樹脂フ ルム中に適切な色の顔料又は染料を着色剤 して含有させたものを用いることもできる

 なお、図2Aでは、加飾層18は透明樹脂フィ ルムの基体フィルム15に接する側の面に形成 たが、基体フィルム15と反対側の面に設け ようにしてもよい。上記のように、本実施 態では、透明樹脂部11がインサートフィルム の表面に位置するため、摩耗などによる加飾 層の損傷を防止することができる。

 インサートフィルム17の基体フィルム15は 、回路パターン14の支持基材として可能なも なら何でもよく、例えば、加飾フィルム13 透明樹脂フィルム同様にポリカーボネート 、ポリアミド系、ポリエーテルケトン系の ンジニアリングプラスチック、アクリル系 ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチ ンテレフタレート系などの樹脂フィルムを いることができる。

 インサートフィルムに設けられた回路パ ーン14は、アンテナ機能や静電容量スイッ としての機能を持たせられる導電性物質か 構成されるものであれば特に制限はない。 電性を有する素材としては、例えば、金属 あれば、金、白金、銀、銅、アルミニウム ニッケル、亜鉛、鉛、鉄などを用いること できる。また、導電性高分子などの導電性 有する高分子化合物も用いることができる また、これらの回路パターンは、箔、ペー ト、メッキにより基体フィルム15の表面に形 成することができる。

 回路パターン14をアンテナとして用いる うな場合、そのパターンは、周波数帯や用 により適宜選択される。例えば、無線LAN、bl uetooth(商標)RFID,GPS,ETC、通信等で用いられるパ ターンが選択可能である。具体例としては、 図3に示すスパイラルアンテナや、ダイポー アンテナ等のパターンを選択することがで る。また、平面アンテナのパターンニング 、導電層がペーストによるものの場合には スクリーン印刷法、また導電層が箔、メッ などによるものの場合には、印刷レジスト 感光性レジストを用いたエッチング法など 広く用いられる方法で行うことができる。

 回路パターンを静電容量スイッチとして いる場合には本実施形態にかかる樹脂成形 10は、樹脂成形部11,12の間に回路パターンが 設けられる構成であるので、樹脂成形部11,12 いずれの面からでも入力可能なスイッチ素 として機能する。また、例えば、当該樹脂 形体を携帯機器端末のフリップカバーとし 用いる場合は、本体表面に沿った閉じ状態 ときは、外側に露出している側の面をスイ チ入力面として用い、カバーを開いた状態 したときは、本体画面の上側に位置する内 面をスイッチの入力面として用いることが きる。

 なお、回路パターンを静電容量スイッチ びアンテナと共用するような構成とするこ もできる。この場合は、カバーを閉じてい ときは回路パターンが静電容量スイッチと て機能すると共に、カバーを開いたときは アンテナとして機能させるようにすること できる。

 本実施形態にかかる樹脂成形体は、機器 外装筐体内に回路パターン14を埋設し、機 の外装筐体本体を構成する第2成形樹脂部に 通孔12a介して回路パターンに給電するもの あり、インサートフィルム17に対して貫通 12aの反対側には、第1樹脂成形部11が設けら ているため、インサートフィルムのふくれ 発生を抑制することができる。

 なお、第1樹脂成形部11を薄くしたような 合は、さらに図2Bに示すようなインサート ィルムを用いてふくれを防止することがで る。図2Bのインサートフィルムは、加飾フィ ルム13と基体フィルム15の間に補強板19を挿入 することにより、インサートフィルム17aの変 形、ふくれを抑えるものである。

 補強板19の面積は、少なくとも樹脂成形 10の給電用貫通孔121aが全て含まれるように ることが好ましい。補強板19としては、樹脂 成形体10の給電用貫通孔12aを覆う加飾フィル 13及び基体フィルム15の変形、ふくれを抑え 込むことができるように、合成や熱収縮率の 小さなものがよく、より好ましくは、液晶ポ リマーフィルム、ガラスクロス、ガラス不織 布など、またはこれらを主構成層とするポリ イミドフィルムなどの積層体を使用すること ができる。加飾フィルム13及び基体フィルム1 5、補強板19は、それぞれ透明接着剤を介して 貼り合わせることが可能である。透明接着剤 はホットメルト系のものが好ましく、使用す るフィルムの材質により適宜選択することが できる。

 樹脂成形体10は、インサートフィルムを いて二色成形によりインサート成形品とす ことが製造上安定したものが得られる。イ サートフィルムを第1の成形部11及び第2の成 部12で挟装した樹脂成形体を製造するには 次のようにする。

 図4A及び図4Bは、樹脂成形体を製造するた めの金型の概略構成を示す図である。金型20 、共通型21と、共通型21と組み合わされて用 いられる第1交換型22,第2交換型23を備える。

 共通型21と第1交換型22,第2交換型23は、互 に開閉可能に構成されている。本実施形態 は共通型21を可動型とし、第1交換型22,第2交 換型23を固定型とする。

 共通型21は、図4A,図4Bに示すように、第1 脂成形部11を成形するための第1キャビティ28 が設けられており、当該第1キャビティに第1 融樹脂を射出するためのゲート27が金型面 沿って設けられている。ゲート27は、第1交 型21の射出ゲート24と連通しており、第1交換 型の射出ゲート24から射出された第1溶融樹脂 が第1キャビティ内に射出されるようになっ いる。

 第1交換型22は、図4Aに示すように、パー ィング面26が平らに構成されており、当該面 にインサートフィルム17を保持する。第1交換 型22には、インサートフィルム17の保持のた の吸引穴25が設けられている。なおパーティ ング面は曲面であってもよい。

 第2交換型23は、図4Bに示すように、第2キ ビティ30及び第2キャビティに第2溶融樹脂を 射出するための射出ゲート29が設けられてい 。第2キャビティ30は、樹脂成形体10の第2樹 成形部12を形成するためのものであり、貫 孔12aを形成するためのピン31が設けられてい る。ピン31は、回路パターンの給電部14aが位 する箇所に設けられていればよく、ピン31 高さは、型閉め時にインサートフィルムの 路パターンに接触する高さに構成されてい 。本実施形態ではピン31は円柱形の部材で構 成されているが、給電部14aを傷つけないよう に、給電部14aを覆うことができるような筒状 のものを用いてもよい。

 上記金型20を用いた樹脂成形体10のインサ ート成形は次の手順により行う。図5A、図5B 図5C、図5D、図5E、図5Fは、図1Aの樹脂成形体 インサート成形するための工程を示す図で る。

 まず、加飾フィルム13の一方の面と基体 ィルム15の回路パターンが設けられていない 側の面とを貼り合わせて製造される図2Aに示 インサートフィルム17を金型20内に送り込む 。インサートフィルムは、基体フィルム15が 1交換型22のパーティング面26に対向する向 に送り込まれる。インサートフィルム17は、 図5Aに示すように枚葉のものを一枚ずつ送り んでもよいし、長尺のインサートフィルム 必要部分を間欠的に送り込んでもよい。

 送り込まれたインサートフィルム17は、 引穴25からの吸引により、第1交換型22のパー ティング面26に吸着保持される。インサート ィルム17が送り込まれた後、図5Bに示すよう に、共通型21を移動させて型閉じする。

 次いで、図5Cに示すように、第1交換型22 設けられた射出ゲート24から第1溶融樹脂を り込む。射出ゲート24はゲート27と連通して り、第1溶融樹脂は、第1キャビティ28内に充 填され、第1成形樹脂部11を形成する。第1溶 樹脂の冷却固化によりインサートフィルム17 の加飾フィルム13は第1樹脂成形部と接着し一 体化する。

 第1溶融樹脂が固化したのち、共通型21と 1交換型22とを開き、第1交換型22を第2交換型 23に交換する(図5D)。

 次いで、共通型21と第2交換型23を型閉じ る(図5E)。このとき、第2交換型23のピン31の 端は、第1樹脂成形部11に接着されているイ サートフィルム17の基体フィルム15の表面に 着し、基体フィルム15の表面の回路パター の給電部14aを被覆するようになっている。

 この状態で、第2交換型23の射出ゲート29 り第2溶融樹脂を射出し、第2キャビティ内に 充填させる(図5F)。上記のように第2キャビテ 30には、ピン31が設けられているため、当該 ピン31の部分には溶融樹脂は流れ込むことが い。第2溶融樹脂の冷却固化によりインサー トフィルム17の基体フィルム15は、第2樹脂成 部と接着し一体化する。

 第2樹脂成形部12を冷却固化した後、金型 開いて樹脂成形品を取り出し、必要に応じ 樹脂成形品の周縁のインサートフィルム17 不要部分を除去して、樹脂成形体10が完成す る。ピン31が設けられている位置には、溶融 脂は流れ込まないため、当該樹脂成形体10 第2共通型23から抜き取ることで、第2樹脂成 部側に貫通孔12aが形成される。

 なお、変形例として、共通型を用いず2組 の金型を利用して樹脂成形体を製造すること も可能である。すなわち、2つの金型は、イ サートフィルムを挿入した状態で第1樹脂成 部11を成形する第1金型40と、第1金型によっ 製造された第1樹脂成形部11を挿入した状態 、第2樹脂成形部を成形する第2金型50である 。

 図6Aは、上記変形例にかかる樹脂成形体 製造するための第1金型の概略構成を示す図 ある。第1樹脂成形金型40は、第1樹脂成形第 1金型41と第1樹脂成形第1金型と組み合わされ 用いられる第1樹脂成形第2金型42を備える。

 第1樹脂成形第1金型41と第1樹脂成形第2金 42は、互いに開閉可能に構成されている。 実施形態では第1樹脂成形第1金型41を可動型 し、第1樹脂成形第2金型42を固定型とする。

 第1樹脂成形第1金型41は、図6Aに示すよう 、第1樹脂成形部11を成形するための第1キャ ビティ48が設けられており、当該第1キャビテ ィに第1溶融樹脂を射出するためのゲート47が 金型面に沿って設けられている。ゲート47は 第1樹脂成形第2金型42の射出ゲート44と連通 ており、第1樹脂成形第2金型42の射出ゲート 44から射出された第1溶融樹脂が第1キャビテ 内に射出されるようになっている。

 第1樹脂成形第2金型42は、図6Aに示すよう 、パーティング面46が平らに構成されてお 、当該面にインサートフィルム17を保持する 。第1樹脂成形第2金型42には、インサートフ ルム17の保持のための吸引穴45が設けられて る。なおパーティング面は曲面であっても い。

 図6Bは、上記変形例にかかる樹脂成形体 製造するための第2樹脂成形金型の概略構成 示す図である。第2樹脂成形金型50は、第2樹 脂成形第1金型51と第2樹脂成形第1金型と組み わされて用いられる第2樹脂成形第2金型52を 備える。

 第2樹脂成形第1金型51と第2樹脂成形第2金 52は、互いに開閉可能に構成されている。 実施形態では第2樹脂成形第1金型51を可動型 し、第2樹脂成形第2金型52を固定型とする。

 図6Bに示すように、第2樹脂成形第1金型51 、第1樹脂成形金型40によって成形された第1 樹脂成形部11を収納し固定するための固定用 部58を備える。固定用凹部58の深さ寸法は、 第1樹脂成形部11の厚み寸法よりも小さくても よい。この場合、後述するように第2樹脂成 第1金型51に第1樹脂成形部11を固定した場合 第1樹脂成形部は第2樹脂成形金型50のパーテ ング面から突出する。

 第2樹脂成形第2金型52は、第2キャビティ53 及び第2キャビティ53に第2溶融樹脂を射出す ための射出ゲート59が設けられている。第2 ャビティ53は、樹脂成形体10の第2樹脂成形部 12を形成するためのものであり、貫通孔12aを 成するためのピン54が設けられている。ピ 54は、回路パターンの給電部14aが位置する箇 所に設けられていればよく、ピン54の高さは 型閉め時にインサートフィルムの回路パタ ンに接触する高さに構成されている。本実 形態ではピン54は円柱形の部材で構成され いるが、給電部14aを傷つけないように、給 部14aを覆うことができるような筒状のもの 用いてもよい。

 上記金型40、50を用いた樹脂成形体10のイ サート成形は次の手順により行う。図7A,図7 B,図7Cは上記変形例にかかる金型を用いて図1A の樹脂成形体をインサート成形するための工 程を示す図である。なお、当該製造工程のう ち、第1樹脂成形金型40を用いて第1樹脂成形 11を作成する工程は、図4A,図4Bに示す金型を いて行う工程と共通するので、説明を省略 る。

 図5Aから図5Cに示す工程と同様の工程で第 1樹脂成形金型40によって製造された第1樹脂 形体を第1樹脂成形金型40から取り出し、図7A に示すように、インサートフィルム側が露出 するように第2樹脂成形金型50に挿入する。

 次いで、第1樹脂成形体11を第2樹脂成形第 1金型51の固定用凹部58に嵌め込むことによっ 固定及び位置あわせを行い、第2樹脂成形第 1金型51と第2樹脂成形第2金型52を型閉じし、 1樹脂成形体11を第2キャビティ53内に収納す (図7B)。このとき、第2樹脂成形第2金型52のピ ン54の先端は、第1樹脂成形部11に接着されて るインサートフィルム17の基体フィルム15の 表面に密着し、基体フィルム15の表面の回路 ターンの給電部14aを被覆するようになって る。

 この状態で、第2樹脂成形第2金型52の射出 ゲート59より第2溶融樹脂を射出し、第2キャ ティ内に充填させる。上記のように第2キャ ティ53には、ピン54が設けられているため、 当該ピン54の部分には溶融樹脂は流れ込むこ がない。第2溶融樹脂の冷却固化によりイン サートフィルム17の基体フィルム15は、第2樹 成形部と接着し一体化する(図7C)。

 第2樹脂成形部12を冷却固化した後、第2樹 脂成形金型50を開いて樹脂成形品を取り出し 必要に応じて樹脂成形品の周縁のインサー フィルム17の不要部分を除去して、樹脂成 体10が完成する。ピン54が設けられている位 には、溶融樹脂は流れ込まないため、当該 脂成形体10を第2樹脂成形第2金型52から抜き ることで、第2樹脂成形部側に貫通孔12aが形 成される。

 以上説明したように、本実施形態にかか 樹脂成形体の製造方法は、金型の間にイン ートフィルムを送り込み、二色成形により ンサートフィルムの両面に樹脂成形部を設 る構成であるため、インサートフィルムを 装した樹脂成形体を容易に製造することが きる。また、第2交換型に設けられたピンに よって、インサートフィルムの表面に設けら れた回路パターンの給電部に連通する貫通孔 を設けることができ、回路パターンからの給 電を確実にすることができる。さらに、貫通 孔の裏側には第1樹脂成形部が設けられてい ため、インサートフィルムのふくれを押さ ることができ、バネで付勢されたピン等を 通孔に挿入して回路パターンからの給電を 保する場合でも、フィルムのふくれが生じ ことがない。

 なお、本発明は上記実施形態に限定され ものではなく、その他種々の態様で実施可 である。

 例えば、図1Aに示す例では、インサート ィルムは樹脂成形体の主面とほぼ同じ面積 持つように構成されており、樹脂成形体の 面側に露出するように構成されているが、 ンサートフィルムを小さくして内側に納め ようにすることもできる。

 本発明は、添付図面を参照しながら好ま い実施形態に関連して充分に記載されてい が、この技術の熟練した人々にとっては種 の変形や修正は明白である。そのような変 や修正は、添付した請求の範囲による本発 の範囲から外れない限りにおいて、その中 含まれると理解されるべきである。