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Patent Searching and Data


Title:
SOLAR CELL AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123193
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are a solar cell which is manufactured with low cost by having lower cost silicon fine particles as material, and a method for manufacturing such solar cell. In a solar cell (1), on a surface of a transparent electrode (14) coated with a film having a first functional group, a single layer of n-type silicon fine particles (24) each of which is coated with a film having a second functional group is bonded and fixed, and then on such layer, one layer of p-type silicon fine particles (25) each of which is coated with a film having a third functional group is bonded and fixed. The first and the second functional groups and the second and the third functional groups are fixed through bonding generated between coupling reaction group of a coupling agent, respectively.

Inventors:
OGAWA KAZUFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/055430
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
March 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
OGAWA KAZUFUMI (JP)
International Classes:
H01L31/042
Foreign References:
JP2002270923A2002-09-20
JPH1045409A1998-02-17
JP2007173517A2007-07-05
JP2007173516A2007-07-05
JP2007173518A2007-07-05
Attorney, Agent or Firm:
INABA, Yoshiyuki et al. (Roppongi Hills Mori Tower6-10-1, Roppongi, Minato-ku, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 第1の官能基を有する第1の膜化合物の形成する被膜で被覆された透明電極の表面に、第2の官能基を有する第2の膜化合物の形成する被膜で被覆されたn型半導体微粒子が1層結合固定され、前記n型半導体微粒子の層の上には第3の官能基を有する第3の膜化合物の形成する被膜で被覆されたp型半導体微粒子が1層結合固定された太陽電池であって、
 前記被覆されたn型半導体微粒子は、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1の第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1の第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤と、前記第1および前記第2の官能基とのカップリング反応により形成された結合を介して結合固定され、
 前記被覆されたp型半導体微粒子は、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1の第2のカップリング反応基と、前記第3の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1の第3のカップリング反応基とを有する第2のカップリング剤と、前記第2および前記第3の官能基とのカップリング反応により形成された結合を介して結合固定されていることを特徴とする太陽電池。
 請求の範囲第1項記載の太陽電池において、前記透明電極の表面に前記第1の膜化合物の形成する被膜の表面は、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応により結合した前記第1のカップリング剤の形成する被膜でさらに被覆され、
 前記p型半導体微粒子の表面に前記第3の膜化合物の形成する被膜の表面は、前記第3の官能基と前記第3のカップリング反応基とのカップリング反応により結合した前記第2のカップリング剤の形成する被膜でさらに被覆されていることを特徴とする太陽電池。
 請求の範囲第1項記載の太陽電池において、前記n型半導体微粒子の表面に前記第2の膜化合物の形成する被膜の表面は、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により結合した前記第1のカップリング剤の形成する被膜でさらに被覆されていることを特徴とする太陽電池。
 請求の範囲第1項記載の太陽電池において、前記第1~第3の膜化合物とが同一の化合物であることを特徴とする太陽電池。
 請求の範囲第1項記載の太陽電池において、前記第1~第3の膜化合物の形成する被膜は全て単分子膜であることを特徴とする太陽電池。
 第1の官能基を有する第1の膜化合物の形成する被膜で被覆された透明電極の表面に、n型半導体微粒子が前記被覆された透明電極側から裏面電極側に向かって第1層から第x層(xは1以上の整数)まで順次積層し、その上に、p型半導体微粒子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)までさらに順次積層した半導体微粒子層が形成され、
 第m番目(mは、1≦m≦yである整数)の前記半導体微粒子層を形成している前記被覆された半導体微粒子の表面は、第(m+1)の官能基を有する第mの膜化合物の形成する被膜で被覆されており、
 前記半導体微粒子層の第(m-1)層と第m層は、第mの官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1の第mのカップリング反応基と、前記第(m+1)の官能基とカップリング反応して結合を形成する少なくとも1の第(m+1)のカップリング反応基とを有する第mのカップリング剤と、前記第mの官能基と前記第mのカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合、および前記第(m+1)の官能基と前記第(m+1)のカップリング反応基とのカップリング反応により形成された結合を介して互いに固定されていることを特徴とする太陽電池。
 請求の範囲第6項記載の太陽電池において、前記第1~第(y+1)の膜化合物、ならびに前記第1~第yのカップリング剤がそれぞれ同一の化合物であることを特徴とする太陽電池。
 請求の範囲第6項記載の太陽電池において、前記第1~第(y+1)の膜化合物が形成する被膜が全て単分子膜であることを特徴とする太陽電池。
 請求の範囲第1項記載の太陽電池において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN-CH 2 CH(OH)結合であることを特徴とする太陽電池。
 請求の範囲第1項記載の太陽電池において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基またはイミノ基とイソシアネート基との反応により形成されたNH-CONH結合であることを特徴とする太陽電池。
 分子の両端にそれぞれ第1の官能基および第1の結合基を有する第1の膜化合物の形成する被膜で被覆された透明電極の表面に、分子の両端にそれぞれ第2の官能基および第2の結合基を有する第2の膜化合物の形成する被膜で被覆されたn型半導体微粒子が配列した第1の微粒子層が結合固定され、前記n型半導体微粒子層の上には分子の両端にそれぞれ第3の官能基および第3の結合基を有する第3の膜化合物の形成する被膜で被覆されたp型半導体微粒子が配列した第2の微粒子層が結合固定された太陽電池の製造方法であって、
 前記第1の膜化合物を含む溶液を透明電極の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記透明電極の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記透明電極の表面が被覆された被覆透明電極を調製する工程Aと、
 第2の官能基を有する第2の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記第1の微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第2の膜化合物の形成する被膜で前記n型半導体微粒子の表面が被覆された被覆n型半導体微粒子を調製する工程Bと、
 前記第3の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第3の膜化合物の形成する被膜で前記p型半導体微粒子の表面が被覆された被覆p型半導体微粒子を調製する工程Cと、
 前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤を、前記被覆された透明電極および前記被覆n型半導体微粒子の表面にそれぞれ接触させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応、および前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により結合を形成させ、前記被覆n型半導体微粒子からなる1層のn型半導体微粒子層を、前記被覆透明電極の表面に結合固定し、次いで、前記被覆透明電極の表面に固定されなかった前記被覆n型半導体微粒子を除去する工程Dと、
 前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基と、前記第3の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第3のカップリング反応基とを有する第2のカップリング剤を、前記n型半導体微粒子層および前記被覆p型半導体微粒子の表面にそれぞれ接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応、および前記第3の官能基と前記第3のカップリング反応基とのカップリング反応により結合を形成させ、前記被覆p型半導体微粒子からなる1層のp型半導体微粒子層を、前記n型半導体微粒子層の上に結合固定し、次いで、前記n型半導体微粒子層の上に固定されなかった前記被覆p型半導体微粒子を除去する工程Eと、
 前記p型半導体微粒子層の上に裏面電極を形成する工程Fとを有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第11項記載の太陽電池の製造方法において、前記工程Dでは、前記第1のカップリング剤を、まず、前記被覆透明電極の被覆された表面に接触させ、該第1のカップリング剤の被膜を有する反応性透明電極を調製し、次いで、該反応性透明電極の表面に前記被覆n型半導体微粒子を接触させ、該反応性透明電極の表面に前記被覆n型半導体微粒子を固定し、
 前記工程Eでは、まず前記第2のカップリング剤を前記被覆p型半導体微粒子に接触させ、該第2のカップリング剤の被膜を有する反応性p型半導体微粒子を調製し、次いで前記被覆n型半導体微粒子の上に前記反応性p型半導体微粒子を接触させ、前記反応性p型半導体微粒子を固定することを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第11項記載の太陽電池の製造方法において、前記工程Dでは、まず、前記被覆n型半導体微粒子の表面に前記第1のカップリング剤を接触させ、前記第1のカップリング剤の被膜を有する反応性n型半導体微粒子を調製し、次いで、該反応性n型半導体微粒子の表面を前記被覆透明電極と接触させ、該被覆透明電極の表面に前記反応性n型半導体微粒子を固定し、
 前記工程Eでは、前記反応性n型半導体微粒子の上に前記被覆p型半導体微粒子を接触させ、前記反応性p型半導体微粒子を固定することを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第11項記載の太陽電池の製造方法において、前記第1~第3の膜化合物とが同一の化合物であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第11項記載の太陽電池の製造方法において、前記工程A、B、およびCにおいて、未反応の前記第1~第3の膜化合物は洗浄除去され、前記第1~第3の膜化合物が被膜は全て単分子膜であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
 分子の両端にそれぞれ第1の官能基および第1の結合基を有する第1の膜化合物の形成する被膜で被覆された透明電極の表面に、n型半導体微粒子が前記被覆された透明電極側から裏面電極側に向かって第1層から第x層(xは2以上の偶数)まで順次積層し、その上に、p型半導体微粒子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)までさらに順次積層した半導体微粒子層が形成された太陽電池の製造方法であって、
 前記第1の膜化合物を含む溶液を透明電極の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記透明電極の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記透明電極の表面が被覆された被覆透明電極を調製する工程Aと、
 分子の両端にそれぞれ第2の官能基および第2の結合基を有する第2の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第2の膜化合物の形成する被膜で前記n型半導体微粒子の表面が被覆された被覆n型半導体微粒子を調製する工程Bと、
 前記第2の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第2の膜化合物の形成する被膜で前記p型半導体微粒子の表面が被覆された被覆p型半導体微粒子を調製する工程Cと、
 前記被覆透明電極の前記被覆された表面に前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤を接触させ、該第1のカップリング剤の被膜を有する反応性透明電極を調製する工程Dと、
 分子の両端にそれぞれ第3の官能基および第3の結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、さらにその表面に、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基と、前記第3の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第3のカップリング反応基とを有する第2のカップリング剤を接触させ、前記第3の官能基と前記第3のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して固定された前記第2のカップリング剤の形成する被膜を表面に有する反応性n型半導体微粒子を調製する工程Eと、
 分子の両端にそれぞれ第4の官能基および第4の結合基を有する第4の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第4の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、さらにその表面に、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基と、前記第4の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第4のカップリング反応基とを有する第3のカップリング剤を接触させ、前記第4の官能基と前記第4のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して固定された前記第3のカップリング剤の形成する被膜を表面に有する反応性p型半導体微粒子を調製する工程Fと、
 前記反応性透明電極の表面に、前記被覆n型半導体微粒子および前記反応性n型半導体微粒子を交互に積層させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応を介して固定し、第1層から第x層まで順次積層したn型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を形成する工程Gと、
 前記工程Gで形成された前記半導体微粒子膜の表層に位置する前記反応性n型半導体微粒子の微粒子層の上に、前記被覆p型半導体微粒子および前記反応性p型半導体微粒子を交互に積層させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応を介して固定し、第(x+1)層から第y層まで順次積層したp型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を形成する工程Hと、
 前記工程Hで形成された前記半導体微粒子膜の表層に裏面電極を形成する工程Iとを有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
 分子の両端にそれぞれ第1の官能基および第1の結合基を有する第1の膜化合物の形成する被膜で被覆された透明電極の表面に、n型半導体微粒子が前記被覆された透明電極側から裏面電極側に向かって第1層から第x層(xは1以上の奇数)まで順次積層し、その上に、p型半導体微粒子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)までさらに順次積層した半導体微粒子層が形成された太陽電池の製造方法であって、
 前記第1の膜化合物を含む溶液を透明電極の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記透明電極の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記透明電極の表面が被覆された被覆透明電極を調製する工程Aと、
 分子の両端にそれぞれ第2の官能基および第2の結合基を有する第2の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第2の膜化合物の形成する被膜で前記n型半導体微粒子の表面が被覆された被覆n型半導体微粒子を調製する工程Bと、
 前記第2の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第2の膜化合物の形成する被膜で前記p型半導体微粒子の表面が被覆された被覆p型半導体微粒子を調製する工程Cと、
 前記被覆透明電極の前記被覆された表面に前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤を接触させ、該第1のカップリング剤の被膜を有する反応性透明電極を調製する工程Dと、
 分子の両端にそれぞれ第3の官能基および第3の結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、さらにその表面に、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基と、前記第3の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第3のカップリング反応基とを有する第2のカップリング剤を接触させ、前記第3の官能基と前記第3のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して固定された前記第2のカップリング剤の形成する被膜を表面に有する反応性n型半導体微粒子を調製する工程Eと、
 分子の両端にそれぞれ第4の官能基および第4の結合基を有する第4の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第4の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、さらにその表面に、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基と、前記第4の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第4のカップリング反応基とを有する第3のカップリング剤を接触させ、前記第4の官能基と前記第4のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して固定された前記第3のカップリング剤の形成する被膜を表面に有する反応性p型半導体微粒子を調製する工程Fと、
 前記反応性透明電極の表面に、前記被覆n型半導体微粒子および前記反応性n型半導体微粒子を交互に積層させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応を介して固定し、第1層から第x層まで順次積層したn型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を形成する工程Gと、
 前記工程Gで形成された前記半導体微粒子膜の表層に位置する前記被覆n型半導体微粒子の微粒子層の上に、前記反応性p型半導体微粒子および前記被覆p型半導体微粒子を交互に積層させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応を介して固定し、第(x+1)層から第y層まで順次積層したp型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を形成する工程Hと、
 前記工程Hで形成された前記半導体微粒子膜の表層に裏面電極を形成する工程Iとを有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の太陽電池の製造方法において、前記第1~第4の膜化合物、および前記第1~第3のカップリング剤がそれぞれ同一の化合物であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の太陽電池の製造方法において、前記工程A、B、C、E、およびFにおいて、未反応の前記第1~第4の膜化合物は洗浄除去され、前記第1~第4の膜化合物が形成する被膜は、単分子膜であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
 分子の両端にそれぞれ第1の官能基および第1の結合基を有する第1の膜化合物の形成する被膜で被覆された透明電極の表面に、n型半導体微粒子が前記被覆された透明電極側から裏面電極側に向かって第1層から第x層(xは2以上の偶数)まで順次積層し、その上に、p型半導体微粒子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)までさらに順次積層した半導体微粒子層が形成された太陽電池の製造方法であって、
 前記第1の膜化合物を含む溶液を透明電極の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記透明電極の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記透明電極の表面が被覆された被覆透明電極を調製する工程Aと、
 前記第1の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記n型半導体微粒子の表面が被覆された被覆n型半導体微粒子を調製する工程Bと、
 前記第1の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記p型半導体微粒子の表面が被覆された被覆p型半導体微粒子を調製する工程Cと、
 分子の両端にそれぞれ第2の官能基および第2の結合基を有する第2の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、さらにその表面に、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤を接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して固定された前記第1のカップリング剤の形成する被膜を表面に有する反応性n型半導体微粒子を調製する工程Eと、
 分子の両端にそれぞれ第3の官能基および第3の結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、さらにその表面に、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第1のカップリング反応基と、前記第3の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第3のカップリング反応基とを有する第2のカップリング剤を接触させ、前記第3の官能基と前記第3のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して固定された前記第2のカップリング剤の形成する被膜を表面に有する反応性p型半導体微粒子を調製する工程Fと、
 前記被覆透明電極の表面に、前記反応性n型半導体微粒子および前記被覆n型半導体微粒子を交互に積層させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応を介して固定し、第1層から第x層まで順次積層したn型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を形成する工程Gと、
 前記工程Gで形成された前記半導体微粒子膜の表層に位置する前記被覆n型半導体微粒子の微粒子層の上に、前記反応性p型半導体微粒子および前記被覆p型半導体微粒子を交互に積層させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応を介して固定し、第(x+1)層から第y層まで順次積層したp型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を形成する工程Hと、
 前記工程Hで形成された前記半導体微粒子膜の表層に裏面電極を形成する工程Iとを有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
 第1の官能基を有する第1の膜化合物の形成する被膜で被覆された透明電極の表面に、n型半導体微粒子が前記被覆された透明電極側から裏面電極側に向かって第1層から第x層(xは1以上の奇数)まで順次積層し、その上に、p型半導体微粒子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)までさらに順次積層した半導体微粒子層が形成された太陽電池の製造方法であって、
 前記第1の膜化合物を含む溶液を透明電極の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記透明電極の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記透明電極の表面が被覆された被覆透明電極を調製する工程Aと、
 前記第1の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記n型半導体微粒子の表面が被覆された被覆n型半導体微粒子を調製する工程Bと、
 前記第1の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記p型半導体微粒子の表面が被覆された被覆p型半導体微粒子を調製する工程Cと、
 分子の両端にそれぞれ第2の官能基および第2の結合基を有する第2の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、さらにその表面に、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第1のカップリング反応基と、前記第2の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第2のカップリング反応基とを有する第1のカップリング剤を接触させ、前記第2の官能基と前記第2のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して固定された前記第1のカップリング剤の形成する被膜を表面に有する反応性n型半導体微粒子を調製する工程Eと、
 分子の両端にそれぞれ第3の官能基および第3の結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ、さらにその表面に、前記第1の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第1のカップリング反応基と、前記第3の官能基とカップリング反応して結合を形成する1または2以上の第3のカップリング反応基とを有する第2のカップリング剤を接触させ、前記第3の官能基と前記第3のカップリング反応基とのカップリング反応により形成させた結合を介して固定された前記第2のカップリング剤の形成する被膜を表面に有する反応性p型半導体微粒子を調製する工程Fと、
 前記被覆透明電極の表面に、前記反応性n型半導体微粒子および前記被覆n型半導体微粒子を交互に積層させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応を介して固定し、第1層から第x層まで順次積層したn型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を形成する工程Gと、
 前記工程Gで形成された前記半導体微粒子膜の表層に位置する前記反応性n型半導体微粒子の微粒子層の上に、前記被覆p型半導体微粒子および前記反応性p型半導体微粒子を交互に積層させ、前記第1の官能基と前記第1のカップリング反応基とのカップリング反応を介して固定し、第(x+1)層から第y層まで順次積層したp型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を形成する工程Hと、
 前記工程Hで形成された前記半導体微粒子膜の表層に裏面電極を形成する工程Iとを有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第20項記載の太陽電池の製造方法において、前記第1~第3の膜化合物、および前記第1および第2のカップリング剤がそれぞれ同一の化合物であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第20項記載の太陽電池の製造方法において、前記工程A、B、C、E、およびFにおいて、未反応の前記第1~第3の膜化合物は洗浄除去され、前記第1~第3の膜化合物が形成する被膜は、単分子膜であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第11項記載の太陽電池の製造方法において、前記第1および第2の膜化合物は全てアルコキシシラン化合物であり、前記第1および第2の膜化合物を含む溶液は、さらに縮合触媒として、カルボン酸金属塩、カルボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エステル、およびチタン酸エステルキレートからなる群から選択される1または2以上の化合物を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第11項記載の太陽電池の製造方法において、前記第1~第3の膜化合物は全てアルコキシシラン化合物であり、前記第1~第3の膜化合物を含む溶液は、さらに縮合触媒として、ケチミン化合物、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、およびアミノアルキルアルコキシシラン化合物からなる群より選択される1または2以上の化合物をさらに含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の太陽電池の製造方法において、前記第1~第4の膜化合物は全てアルコキシシラン化合物であり、前記第1~第4の膜化合物を含む溶液は、さらに縮合触媒として、カルボン酸金属塩、カルボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エステル、およびチタン酸エステルキレートからなる群から選択される1または2以上の化合物を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の太陽電池の製造方法において、前記第1~第3の膜化合物は全てアルコキシシラン化合物であり、前記第1~第3の膜化合物を含む溶液は、さらに縮合触媒として、ケチミン化合物、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、およびアミノアルキルアルコキシシラン化合物からなる群より選択される1または2以上の化合物をさらに含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第24項記載の太陽電池の製造方法において、さらに助触媒として、ケチミン化合物、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、およびアミノアルキルアルコキシシラン化合物からなる群より選択される1または2以上の化合物をさらに含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第11項記載の太陽電池の製造方法において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN-CH 2 CH(OH)結合であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
 請求の範囲第11項記載の太陽電池の製造方法において、前記カップリング反応により形成された結合が、アミノ基またはイミノ基とイソシアネート基との反応により形成されたNH-CONH結合であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
Description:
太陽電池およびその製造方法

 本発明は、太陽電池およびその製造方法 関する。さらに詳しくは、微粒子の表面に 入された反応性基と架橋剤との架橋反応に り微粒子を含む塗膜を硬化して得られる太 電池およびその製造方法に関する。

 従来知られているシリコン太陽電池とし は、ガラス基板の表面にプラズマCVD法を用 て製膜したアモルファスシリコン太陽電池 シリコンの単結晶または多結晶を切断して 状に加工した後不純物拡散したシリコン結 型太陽電池等が挙げられる(例えば、特許文 献1参照)。

特開平10-247629号公報

しかしながら、アモルファスシリコン太陽 電池の製造には高価な真空機器を必要とする という問題点がある。また、シリコン結晶型 太陽電池の製造には、高純度のシリコン単結 晶または多結晶を大量に必要とするため、製 造コストが高くなるという問題点がある。

 本発明は、前記課題に鑑み、より安価な 導体微粒子を原料として低コストで製造可 な太陽電池とその製造方法を提供すること その目的とする。

 前記目的に沿う第1の発明に係る太陽電池は 、第1の官能基を有する第1の膜化合物の形成 る被膜で被覆された透明電極の表面に、第2 の官能基を有する第2の膜化合物の形成する 膜で被覆されたn型半導体微粒子が1層結合固 定され、前記n型半導体微粒子の層の上には 3の官能基を有する第3の膜化合物の形成する 被膜で被覆されたp型半導体微粒子が1層結合 定された太陽電池であって、前記被覆され n型半導体微粒子は、前記第1の官能基とカ プリング反応して結合を形成する少なくと 1の第1のカップリング反応基と、前記第2の 能基とカップリング反応して結合を形成す 少なくとも1の第2のカップリング反応基とを 有する第1のカップリング剤と、前記第1およ 前記第2の官能基とのカップリング反応によ り形成された結合を介して結合固定され、前 記被覆されたp型半導体微粒子は、前記第2の 能基とカップリング反応して結合を形成す 少なくとも1の第2のカップリング反応基と 前記第3の官能基とカップリング反応して結 を形成する少なくとも1の第3のカップリン 反応基とを有する第2のカップリング剤と、 記第2および前記第3の官能基とのカップリ グ反応により形成された結合を介して結合 定されている。
 なお、「カップリング反応」とは、官能基 の付加反応、または縮合反応により生成す 任意の反応をいい、熱反応、および光反応 いずれであってもよい。

 第1の発明に係る太陽電池において、前記 透明電極の表面に前記第1の膜化合物の形成 る被膜の表面は、前記第1の官能基と前記第1 のカップリング反応基とのカップリング反応 により結合した前記第1のカップリング剤の 成する被膜でさらに被覆され、前記p型半導 微粒子の表面に前記第3の膜化合物の形成す る被膜の表面は、前記第3の官能基と前記第3 カップリング反応基とのカップリング反応 より結合した前記第2のカップリング剤の形 成する被膜でさらに被覆されていてもよい。

 第1の発明に係る太陽電池において、前記 n型半導体微粒子の表面に前記第2の膜化合物 形成する被膜の表面は、前記第2の官能基と 前記第2のカップリング反応基とのカップリ グ反応により結合した前記第1のカップリン 剤の形成する被膜でさらに被覆されていて よい。

 第1の発明に係る太陽電池において、前記第 1~第3の膜化合物とが同一の化合物であること が好ましい。
 また、前記第1~第3の膜化合物の形成する被 が全て単分子膜であることが好ましい。

 第2の発明に係る太陽電池は、第1の官能 を有する第1の膜化合物の形成する被膜で被 された透明電極の表面に、n型半導体微粒子 が前記被覆された透明電極側から裏面電極側 に向かって第1層から第x層(xは1以上の整数)ま で順次積層し、その上に、p型半導体微粒子 、第y層(yは、y≧x+1である整数)までさらに順 次積層した半導体微粒子層が形成され、第m 目(mは、1≦m≦yである整数)の前記半導体微 子層を形成している前記被覆された半導体 粒子の表面は、第(m+1)の官能基を有する第m 膜化合物の形成する被膜で被覆されており 前記半導体微粒子層の第(m-1)層と第m層は、 mの官能基とカップリング反応して結合を形 する少なくとも1の第mのカップリング反応 と、前記第(m+1)の官能基とカップリング反応 して結合を形成する少なくとも1の第(m+1)のカ ップリング反応基とを有する第mのカップリ グ剤と、前記第mの官能基と前記第mのカップ リング反応基とのカップリング反応により形 成された結合、および前記第(m+1)の官能基と 記第(m+1)のカップリング反応基とのカップ ング反応により形成された結合を介して互 に固定されている。

 第2の発明に係る太陽電池において、前記第 1~第(y+1)の膜化合物、ならびに前記第1~第yの ップリング剤がそれぞれ同一の化合物であ ことが好ましい。
 また、前記第1~第(y+1)の膜化合物が形成する 被膜が全て単分子膜であることが好ましい。

 第1および第2の発明に係る太陽電池におい 、前記カップリング反応により形成された 合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ との反応により形成されたN-CH 2 CH
(OH)結合であってもよい。

 第1および第2の発明に係る太陽電池にお て、前記カップリング反応により形成され 結合が、アミノ基またはイミノ基とイソシ ネート基との反応により形成されたNH-CONH結 であってもよい。

 第3の発明に係る太陽電池の製造方法は、 分子の両端にそれぞれ第1の官能基および第1 結合基を有する第1の膜化合物の形成する被 膜で被覆された透明電極の表面に、分子の両 端にそれぞれ第2の官能基および第2の結合基 有する第2の膜化合物の形成する被膜で被覆 されたn型半導体微粒子が配列した第1の微粒 層が結合固定され、前記n型半導体微粒子層 の上には分子の両端にそれぞれ第3の官能基 よび第3の結合基を有する第3の膜化合物の形 成する被膜で被覆されたp型半導体微粒子が 列した第2の微粒子層が結合固定された太陽 池の製造方法であって、前記第1の膜化合物 を含む溶液を透明電極の表面に接触させ、前 記第1の結合基と前記透明電極の表面との間 結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成 る被膜で前記透明電極の表面が被覆された 覆透明電極を調製する工程Aと、第2の官能 を有する第2の膜化合物を含む溶液をn型半導 体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結合 と前記第1の微粒子の表面との間で結合を形 させ、前記第2の膜化合物の形成する被膜で 前記n型半導体微粒子の表面が被覆された被 n型半導体微粒子を調製する工程Bと、前記第 3の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の 面に接触させ、前記第3の結合基と前記p型 導体微粒子の表面との間で結合を形成させ 前記第3の膜化合物の形成する被膜で前記p型 半導体微粒子の表面が被覆された被覆p型半 体微粒子を調製する工程Cと、前記第1の官能 基とカップリング反応して結合を形成する1 たは2以上の第1のカップリング反応基と、前 記第2の官能基とカップリング反応して結合 形成する1または2以上の第2のカップリング 応基とを有する第1のカップリング剤を、前 被覆された透明電極および前記被覆n型半導 体微粒子の表面にそれぞれ接触させ、前記第 1の官能基と前記第1のカップリング反応基と カップリング反応、および前記第2の官能基 と前記第2のカップリング反応基とのカップ ング反応により結合を形成させ、前記被覆n 半導体微粒子からなる1層のn型半導体微粒 層を、前記被覆透明電極の表面に結合固定 、次いで、前記被覆透明電極の表面に固定 れなかった前記被覆n型半導体微粒子を除去 る工程Dと、前記第2の官能基とカップリン 反応して結合を形成する1または2以上の第2 カップリング反応基と、前記第3の官能基と ップリング反応して結合を形成する1または 2以上の第3のカップリング反応基とを有する 2のカップリング剤を、前記n型半導体微粒 層および前記被覆p型半導体微粒子の表面に れぞれ接触させ、前記第2の官能基と前記第 2のカップリング反応基とのカップリング反 、および前記第3の官能基と前記第3のカップ リング反応基とのカップリング反応により結 合を形成させ、前記被覆p型半導体微粒子か なる1層のp型半導体微粒子層を、前記n型半 体微粒子層の上に結合固定し、次いで、前 n型半導体微粒子層の上に固定されなかった 記被覆p型半導体微粒子を除去する工程Eと 前記p型半導体微粒子層の上に裏面電極を形 する工程Fとを有する。

 第3の発明に係る太陽電池の製造方法にお いて、前記工程Dでは、前記第1のカップリン 剤を、まず、前記被覆透明電極の被覆され 表面に接触させ、該第1のカップリング剤の 被膜を有する反応性透明電極を調製し、次い で、該反応性透明電極の表面に前記被覆n型 導体微粒子を接触させ、該反応性透明電極 表面に前記被覆n型半導体微粒子を固定し、 記工程Eでは、まず前記第2のカップリング を前記被覆p型半導体微粒子に接触させ、該 2のカップリング剤の被膜を有する反応性p 半導体微粒子を調製し、次いで前記被覆n型 導体微粒子の上に前記反応性p型半導体微粒 子を接触させ、前記反応性p型半導体微粒子 固定してもよい。

 第3の発明に係る太陽電池の製造方法にお いて、前記工程Dでは、まず、前記被覆n型半 体微粒子の表面に前記第1のカップリング剤 を接触させ、前記第1のカップリング剤の被 を有する反応性n型半導体微粒子を調製し、 いで、該反応性n型半導体微粒子の表面を前 記被覆透明電極と接触させ、該被覆透明電極 の表面に前記反応性n型半導体微粒子を固定 、前記工程Eでは、前記反応性n型半導体微粒 子の上に前記被覆p型半導体微粒子を接触さ 、前記反応性p型半導体微粒子を固定しても い。

 第3の発明に係る太陽電池の製造方法にお いて、前記第1~第3の膜化合物とが同一の化合 物であることが好ましい。

 第3の発明に係る太陽電池の製造方法にお いて、前記工程A、B、およびCにおいて、未反 応の前記第1~第3の膜化合物は洗浄除去され、 前記第1~第3の膜化合物が被膜は全て単分子膜 であることが好ましい。

 第4の発明に係る太陽電池の製造方法は、 分子の両端にそれぞれ第1の官能基および第1 結合基を有する第1の膜化合物の形成する被 膜で被覆された透明電極の表面に、n型半導 微粒子が前記被覆された透明電極側から裏 電極側に向かって第1層から第x層(xは2以上の 偶数)まで順次積層し、その上に、p型半導体 粒子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)まで らに順次積層した半導体微粒子層が形成さ た太陽電池の製造方法であって、前記第1の 化合物を含む溶液を透明電極の表面に接触 せ、前記第1の結合基と前記透明電極の表面 との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合 の形成する被膜で前記透明電極の表面が被 された被覆透明電極を調製する工程Aと、分 の両端にそれぞれ第2の官能基および第2の 合基を有する第2の膜化合物を含む溶液をn型 半導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の 合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で 合を形成させ、前記第2の膜化合物の形成す る被膜で前記n型半導体微粒子の表面が被覆 れた被覆n型半導体微粒子を調製する工程Bと 、前記第2の膜化合物を含む溶液をp型半導体 粒子の表面に接触させ、前記第2の結合基と 前記p型半導体微粒子の表面との間で結合を 成させ、前記第2の膜化合物の形成する被膜 前記p型半導体微粒子の表面が被覆された被 覆p型半導体微粒子を調製する工程Cと、前記 覆透明電極の前記被覆された表面に前記第1 の官能基とカップリング反応して結合を形成 する1または2以上の第1のカップリング反応基 と、前記第2の官能基とカップリング反応し 結合を形成する1または2以上の第2のカップ ング反応基とを有する第1のカップリング剤 接触させ、該第1のカップリング剤の被膜を 有する反応性透明電極を調製する工程Dと、 子の両端にそれぞれ第3の官能基および第3の 結合基を有する第3の膜化合物を含む溶液をn 半導体微粒子の表面に接触させ、前記第3の 結合基と前記n型半導体微粒子の表面との間 結合を形成させ、さらにその表面に、前記 2の官能基とカップリング反応して結合を形 する1または2以上の第2のカップリング反応 と、前記第3の官能基とカップリング反応し て結合を形成する1または2以上の第3のカップ リング反応基とを有する第2のカップリング を接触させ、前記第3の官能基と前記第3のカ ップリング反応基とのカップリング反応によ り形成させた結合を介して固定された前記第 2のカップリング剤の形成する被膜を表面に する反応性n型半導体微粒子を調製する工程E と、分子の両端にそれぞれ第4の官能基およ 第4の結合基を有する第4の膜化合物を含む溶 液をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前 第4の結合基と前記p型半導体微粒子の表面と の間で結合を形成させ、さらにその表面に、 前記第2の官能基とカップリング反応して結 を形成する1または2以上の第2のカップリン 反応基と、前記第4の官能基とカップリング 応して結合を形成する1または2以上の第4の ップリング反応基とを有する第3のカップリ ング剤を接触させ、前記第4の官能基と前記 4のカップリング反応基とのカップリング反 により形成させた結合を介して固定された 記第3のカップリング剤の形成する被膜を表 面に有する反応性p型半導体微粒子を調製す 工程Fと、前記反応性透明電極の表面に、前 被覆n型半導体微粒子および前記反応性n型 導体微粒子を交互に積層させ、前記第2の官 基と前記第2のカップリング反応基とのカッ プリング反応を介して固定し、第1層から第x まで順次積層したn型半導体微粒子からなる 半導体微粒子層を形成する工程Gと、前記工 Gで形成された前記半導体微粒子膜の表層に 置する前記反応性n型半導体微粒子の微粒子 層の上に、前記被覆p型半導体微粒子および 記反応性p型半導体微粒子を交互に積層させ 前記第2の官能基と前記第2のカップリング 応基とのカップリング反応を介して固定し 第(x+1)層から第y層まで順次積層したp型半導 微粒子からなる半導体微粒子層を形成する 程Hと、前記工程Hで形成された前記半導体 粒子膜の表層に裏面電極を形成する工程Iと 有する。

 第5の発明に係る太陽電池の製造方法は、分 子の両端にそれぞれ第1の官能基および第1の 合基を有する第1の膜化合物の形成する被膜 で被覆された透明電極の表面に、n型半導体 粒子が前記被覆された透明電極側から裏面 極側に向かって第1層から第x層(xは1以上の奇 数)まで順次積層し、その上に、p型半導体微 子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)までさ に順次積層した半導体微粒子層が形成され 太陽電池の製造方法であって、前記第1の膜 合物を含む溶液を透明電極の表面に接触さ 、前記第1の結合基と前記透明電極の表面と の間で結合を形成させ、前記第1の膜化合物 形成する被膜で前記透明電極の表面が被覆 れた被覆透明電極を調製する工程Aと、分子 両端にそれぞれ第2の官能基および第2の結 基を有する第2の膜化合物を含む溶液をn型半 導体微粒子の表面に接触させ、前記第2の結 基と前記n型半導体微粒子の表面との間で結 を形成させ、前記第2の膜化合物の形成する 被膜で前記n型半導体微粒子の表面が被覆さ た被覆n型半導体微粒子を調製する工程Bと、 前記第2の膜化合物を含む溶液をp型半導体微 子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前 記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形 させ、前記第2の膜化合物の形成する被膜で 記p型半導体微粒子の表面が被覆された被覆 p型半導体微粒子を調製する工程Cと、前記被 透明電極の前記被覆された表面に前記第1の 官能基とカップリング反応して結合を形成す る1または2以上の第1のカップリング反応基と 、前記第2の官能基とカップリング反応して 合を形成する1または2以上の第2のカップリ グ反応基とを有する第1のカップリング剤を 触させ、該第1のカップリング剤の被膜を有 する反応性透明電極を調製する工程Dと、分 の両端にそれぞれ第3の官能基および第3の結 合基を有する第3の膜化合物を含む溶液をn型 導体微粒子の表面に接触させ、前記第3の結 合基と前記n型半導体微粒子の表面との間で 合を形成させ、さらにその表面に、前記第2 官能基とカップリング反応して結合を形成 る1または2以上の第2のカップリング反応基 、前記第3の官能基とカップリング反応して 結合を形成する1または2以上の第3のカップリ ング反応基とを有する第2のカップリング剤 接触させ、前記第3の官能基と前記第3のカッ プリング反応基とのカップリング反応により 形成させた結合を介して固定された前記第2 カップリング剤の形成する被膜を表面に有 る反応性n型半導体微粒子を調製する工程Eと 、分子の両端にそれぞれ第4の官能基および 4の結合基を有する第4の膜化合物を含む溶液 をp型半導体微粒子の表面に接触させ、前記 4の結合基と前記p型半導体微粒子の表面との 間で結合を形成させ、さらにその表面に、前 記第2の官能基とカップリング反応して結合 形成する1または2以上の第2のカップリング 応基と、前記第4の官能基とカップリング反 して結合を形成する1または2以上の第4のカ プリング反応基とを有する第3のカップリン グ剤を接触させ、前記第4の官能基と前記第4 カップリング反応基とのカップリング反応 より形成させた結合を介して固定された前 第3のカップリング剤の形成する被膜を表面 に有する反応性p型半導体微粒子を調製する 程Fと、前記反応性透明電極の表面に、前記 覆n型半導体微粒子および前記反応性n型半 体微粒子を交互に積層させ、前記第2の官能 と前記第2のカップリング反応基とのカップ リング反応を介して固定し、第1層から第x層 で順次積層したn型半導体微粒子からなる半 導体微粒子層を形成する工程Gと、前記工程G 形成された前記半導体微粒子膜の表層に位 する前記被覆n型半導体微粒子の微粒子層の 上に、前記反応性p型半導体微粒子および前 被覆p型半導体微粒子を交互に積層させ、前 第2の官能基と前記第2のカップリング反応 とのカップリング反応を介して固定し、第(x +1)層から第y層まで順次積層したp型半導体微 子からなる半導体微粒子層を形成する工程H と、
 前記工程Hで形成された前記半導体微粒子膜 の表層に裏面電極を形成する工程Iとを有す 。

 第4および第5の発明に係る太陽電池の製造 法において、前記第1~第4の膜化合物、およ 前記第1~第3のカップリング剤がそれぞれ同 の化合物であることが好ましい。
 また、前記工程A、B、C、E、およびFにおい 、未反応の前記第1~第4の膜化合物は洗浄除 され、前記第1~第4の膜化合物が形成する被 は、単分子膜であることが好ましい。

 第6の発明に係る太陽電池の製造方法は、 分子の両端にそれぞれ第1の官能基および第1 結合基を有する第1の膜化合物の形成する被 膜で被覆された透明電極の表面に、n型半導 微粒子が前記被覆された透明電極側から裏 電極側に向かって第1層から第x層(xは2以上の 偶数)まで順次積層し、その上に、p型半導体 粒子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)まで らに順次積層した半導体微粒子層が形成さ た太陽電池の製造方法であって、前記第1の 化合物を含む溶液を透明電極の表面に接触 せ、前記第1の結合基と前記透明電極の表面 との間で結合を形成させ、前記第1の膜化合 の形成する被膜で前記透明電極の表面が被 された被覆透明電極を調製する工程Aと、前 第1の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒 の表面に接触させ、前記第1の結合基と前記n 型半導体微粒子の表面との間で結合を形成さ せ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で前 n型半導体微粒子の表面が被覆された被覆n型 半導体微粒子を調製する工程Bと、前記第1の 化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の表面 に接触させ、前記第1の結合基と前記p型半導 微粒子の表面との間で結合を形成させ、前 第1の膜化合物の形成する被膜で前記p型半 体微粒子の表面が被覆された被覆p型半導体 粒子を調製する工程Cと、分子の両端にそれ ぞれ第2の官能基および第2の結合基を有する 2の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒子 表面に接触させ、前記第2の結合基と前記n型 半導体微粒子の表面との間で結合を形成させ 、さらにその表面に、前記第1の官能基とカ プリング反応して結合を形成する1または2以 上の第1のカップリング反応基と、前記第2の 能基とカップリング反応して結合を形成す 1または2以上の第2のカップリング反応基と 有する第1のカップリング剤を接触させ、前 記第2の官能基と前記第2のカップリング反応 とのカップリング反応により形成させた結 を介して固定された前記第1のカップリング 剤の形成する被膜を表面に有する反応性n型 導体微粒子を調製する工程Eと、分子の両端 それぞれ第3の官能基および第3の結合基を する第3の膜化合物を含む溶液をp型半導体微 粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基と 記p型半導体微粒子の表面との間で結合を形 させ、さらにその表面に、前記第1の官能基 とカップリング反応して結合を形成する1ま は2以上の第1のカップリング反応基と、前記 第3の官能基とカップリング反応して結合を 成する1または2以上の第3のカップリング反 基とを有する第2のカップリング剤を接触さ 、前記第3の官能基と前記第3のカップリン 反応基とのカップリング反応により形成さ た結合を介して固定された前記第2のカップ ング剤の形成する被膜を表面に有する反応 p型半導体微粒子を調製する工程Fと、前記 覆透明電極の表面に、前記反応性n型半導体 粒子および前記被覆n型半導体微粒子を交互 に積層させ、前記第1の官能基と前記第1のカ プリング反応基とのカップリング反応を介 て固定し、第1層から第x層まで順次積層し n型半導体微粒子からなる半導体微粒子層を 成する工程Gと、前記工程Gで形成された前 半導体微粒子膜の表層に位置する前記被覆n 半導体微粒子の微粒子層の上に、前記反応 p型半導体微粒子および前記被覆p型半導体 粒子を交互に積層させ、前記第1の官能基と 記第1のカップリング反応基とのカップリン グ反応を介して固定し、第(x+1)層から第y層ま で順次積層したp型半導体微粒子からなる半 体微粒子層を形成する工程Hと、前記工程Hで 形成された前記半導体微粒子膜の表層に裏面 電極を形成する工程Iとを有する。

 第7の発明に係る太陽電池の製造方法は、 第1の官能基を有する第1の膜化合物の形成す 被膜で被覆された透明電極の表面に、n型半 導体微粒子が前記被覆された透明電極側から 裏面電極側に向かって第1層から第x層(xは1以 の奇数)まで順次積層し、その上に、p型半 体微粒子が、第y層(yは、y≧x+1である整数)ま でさらに順次積層した半導体微粒子層が形成 された太陽電池の製造方法であって、前記第 1の膜化合物を含む溶液を透明電極の表面に 触させ、前記第1の結合基と前記透明電極の 面との間で結合を形成させ、前記第1の膜化 合物の形成する被膜で前記透明電極の表面が 被覆された被覆透明電極を調製する工程Aと 前記第1の膜化合物を含む溶液をn型半導体微 粒子の表面に接触させ、前記第1の結合基と 記n型半導体微粒子の表面との間で結合を形 させ、前記第1の膜化合物の形成する被膜で 前記n型半導体微粒子の表面が被覆された被 n型半導体微粒子を調製する工程Bと、前記第 1の膜化合物を含む溶液をp型半導体微粒子の 面に接触させ、前記第1の結合基と前記p型 導体微粒子の表面との間で結合を形成させ 前記第1の膜化合物の形成する被膜で前記p型 半導体微粒子の表面が被覆された被覆p型半 体微粒子を調製する工程Cと、分子の両端に れぞれ第2の官能基および第2の結合基を有 る第2の膜化合物を含む溶液をn型半導体微粒 子の表面に接触させ、前記第2の結合基と前 n型半導体微粒子の表面との間で結合を形成 せ、さらにその表面に、前記第1の官能基と カップリング反応して結合を形成する1また 2以上の第1のカップリング反応基と、前記第 2の官能基とカップリング反応して結合を形 する1または2以上の第2のカップリング反応 とを有する第1のカップリング剤を接触させ 前記第2の官能基と前記第2のカップリング 応基とのカップリング反応により形成させ 結合を介して固定された前記第1のカップリ グ剤の形成する被膜を表面に有する反応性n 型半導体微粒子を調製する工程Eと、分子の 端にそれぞれ第3の官能基および第3の結合基 を有する第3の膜化合物を含む溶液をp型半導 微粒子の表面に接触させ、前記第3の結合基 と前記p型半導体微粒子の表面との間で結合 形成させ、さらにその表面に、前記第1の官 基とカップリング反応して結合を形成する1 または2以上の第1のカップリング反応基と、 記第3の官能基とカップリング反応して結合 を形成する1または2以上の第3のカップリング 反応基とを有する第2のカップリング剤を接 させ、前記第3の官能基と前記第3のカップリ ング反応基とのカップリング反応により形成 させた結合を介して固定された前記第2のカ プリング剤の形成する被膜を表面に有する 応性p型半導体微粒子を調製する工程Fと、前 記被覆透明電極の表面に、前記反応性n型半 体微粒子および前記被覆n型半導体微粒子を 互に積層させ、前記第1の官能基と前記第1 カップリング反応基とのカップリング反応 介して固定し、第1層から第x層まで順次積層 したn型半導体微粒子からなる半導体微粒子 を形成する工程Gと、前記工程Gで形成された 前記半導体微粒子膜の表層に位置する前記反 応性n型半導体微粒子の微粒子層の上に、前 被覆p型半導体微粒子および前記反応性p型半 導体微粒子を交互に積層させ、前記第1の官 基と前記第1のカップリング反応基とのカッ リング反応を介して固定し、第(x+1)層から y層まで順次積層したp型半導体微粒子からな る半導体微粒子層を形成する工程Hと、前記 程Hで形成された前記半導体微粒子膜の表層 裏面電極を形成する工程Iとを有する。

 第6および第7の発明に係る太陽電池の製造 法において、前記第1~第3の膜化合物、およ 前記第1および第2のカップリング剤がそれぞ れ同一の化合物であることが好ましい。
 また、前記工程A、B、C、E、およびFにおい 、未反応の前記第1~第3の膜化合物は洗浄除 され、前記第1~第3の膜化合物が形成する被 が、単分子膜であることが好ましい。

 第3、第6および第7の発明に係る太陽電池の 造方法において、前記第1および第2の膜化 物は全てアルコキシシラン化合物であり、 記第1および第2の膜化合物を含む溶液は、さ らに縮合触媒として、カルボン酸金属塩、カ ルボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩 ポリマー、カルボン酸金属塩キレート、チタ ン酸エステル、およびチタン酸エステルキレ ートからなる群から選択される1または2以上 化合物を含んでいてもよい。
 あるいは、前記第1~第3の膜化合物は全てア コキシシラン化合物であり、前記第1~第3の 化合物を含む溶液は、さらに縮合触媒とし 、ケチミン化合物、有機酸、アルジミン化 物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合 、およびアミノアルキルアルコキシシラン 合物からなる群より選択される1または2以 の化合物をさらに含んでいてもよい。

 第4および第5の発明に係る太陽電池の製造 法において、前記第1~第4の膜化合物は全て ルコキシシラン化合物であり、前記第1~第4 膜化合物を含む溶液は、さらに縮合触媒と て、カルボン酸金属塩、カルボン酸エステ 金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、カル ン酸金属塩キレート、チタン酸エステル、 よびチタン酸エステルキレートからなる群 ら選択される1または2以上の化合物を含んで いてもよい。
 また、前記第1~第3の膜化合物は全てアルコ シシラン化合物であり、前記第1~第3の膜化 物を含む溶液は、さらに縮合触媒として、 チミン化合物、有機酸、アルジミン化合物 エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、 よびアミノアルキルアルコキシシラン化合 からなる群より選択される1または2以上の 合物をさらに含んでいてもよい。

 これらの場合において、さらに助触媒と て、ケチミン化合物、有機酸、アルジミン 合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化 物、およびアミノアルキルアルコキシシラ 化合物からなる群より選択される1または2 上の化合物をさらに含むことが好ましい。

 第3~第7の発明に係る太陽電池の製造方法に いて、前記カップリング反応により形成さ た結合が、アミノ基またはイミノ基とエポ シ基との反応により形成されたN-CH 2 CH(OH)結合であってもよい。
 あるいは、前記カップリング反応により形 された結合が、アミノ基またはイミノ基と ソシアネート基との反応により形成されたN H-CONH結合であることを特徴とする太陽電池の 製造方法。

 請求の範囲第1項~第10項に記載の太陽電池お よび請求の範囲第11項~第30項に記載の太陽電 の製造方法においては、半導体性半導体微 子を用い、半導体微粒子本来の機能を損な ことなく、任意の透明基板表面に、およびP 型半導体微粒子を1層ずつ製膜した粒子サイ レベルで均一厚みの半導体微粒子膜太陽電 や、nおよびp型半導体微粒子を1層のみ並べ 膜を複数層累積した半導体微粒子膜積層型 陽電池およびそれらの製造方法を低コスト 提供できる格別の効果がある。
 また、透明電極の表面に半導体微粒子が1層 結合固定されているので、太陽電池の剥離強 度を高めることができる。
 さらに、カップリング反応により形成され 結合を介して半導体微粒子膜を1層ずつ積層 固定するので、微粒子膜の膜厚を容易に制御 できる。

(A)は本発明の第1の実施の形態に係る太 陽電池の断面構造を模式的に表した説明図、 (B)は本発明の第2の実施の形態に係る太陽電 の断面構造を模式的に表した説明図である 本発明の一実施の形態に係る太陽電池 製造方法において、エポキシ化ITOガラス板 製造する工程を説明するために分子レベル で拡大した概念図であり、(A)は反応前のITO ラス板の断面構造、(B)はエポキシ基を有す 膜化合物の単分子膜が形成されたITOガラス の断面構造をそれぞれ表す。 同太陽電池の製造方法において、エポ シ化n型シリコン微粒子を製造する工程を説 明するために分子レベルまで拡大した概念図 であり、(A)は反応前のn型シリコン微粒子の 面構造、(B)はエポキシ基を有する膜化合物 単分子膜が形成されたn型シリコン微粒子の 面構造をそれぞれ表す。 (A)、(B)はエポキシ化ITOガラス板の表面 、エポキシ基と2-メチルイミダゾールのア ノ基とのカップリング反応により形成され 結合を介して固定された2-メチルイミダゾー ルの被膜を有する反応性ITOガラス板の断面構 造を模式的に表した説明図である。 太陽電池の製造に用いられる膜化合物 よびカップリング剤の組み合わせを模式的 表した説明図である。

 続いて、添付した図面を参照しつつ、本発 を具体化した実施の形態につき説明し、本 明の理解に供する。
 ここで、図1(A)は本発明の第1の実施の形態 係る太陽電池の断面構造を模式的に表した 明図、図1(B)は本発明の第2の実施の形態に係 る太陽電池の断面構造を模式的に表した説明 図、図2は本発明の一実施の形態に係る太陽 池の製造方法において、エポキシ化ITOガラ 板を製造する工程を説明するために分子レ ルまで拡大した概念図であり、図2(A)は反応 のITOガラス板の断面構造、図2(B)はエポキシ 基を有する膜化合物の単分子膜が形成された ITOガラス板の断面構造をそれぞれ表し、図3 同太陽電池の製造方法において、エポキシ n型シリコン微粒子を製造する工程を説明す ために分子レベルまで拡大した概念図であ 、図3(A)は反応前のn型シリコン微粒子の断 構造、図3(B)はエポキシ基を有する膜化合物 単分子膜が形成されたn型シリコン微粒子の 断面構造をそれぞれ表し、図4(A)、(B)はエポ シ化ITOガラス板の表面に、エポキシ基と2-メ チルイミダゾールのアミノ基とのカップリン グ反応により形成された結合を介して固定さ れた2-メチルイミダゾールの被膜を有する反 性ITOガラス板の断面構造を模式的に表した 明図、図5は太陽電池の製造に用いられる膜 化合物およびカップリング剤の組み合わせを 模式的に表した説明図である。

 次に、本発明の第1の実施の形態に係る太陽 電池1について説明する。
 図1(A)に示すように、太陽電池1は、反応性IT Oガラス板(反応性透明電極の一例)32の表面に エポキシ化n型シリコン微粒子(被覆n型半導 微粒子の一例)24が配列した微粒子層が1層結 合固定されている。エポキシ化n型シリコン 粒子24の上には、反応性p型シリコン微粒子( 応性p型半導体微粒子の一例)43が1層結合固 され、さらにその上にアルミニウム電極(裏 電極の一例)51が形成されている。

 反応性ITOガラス板32のITO被膜(図1(A)および図 2において、斜線を付した長方形で図示して る)側の表面は、エポキシ基を有する膜化合 (第1の膜化合物の一例)の単分子膜13で被覆 れ、さらにその表面は、2-メチルイミダゾー ル(第1のカップリング剤の一例)のアミノ基( 1のカップリング反応基の一例)とエポキシ基 とのカップリング反応により形成された結合 を介して固定された2-メチルイミダゾールの 膜で被覆されている(図2参照)。
 反応性ITOガラス板32の表面には、エポキシ n型シリコン微粒子24が1層結合固定されてい 。
 エポキシ化n型シリコン微粒子24の上に結合 定されている反応性p型シリコン微粒子43の 面は、エポキシ基を有する膜化合物(第3の 化合物の一例)の単分子膜23で被覆され、2-メ チルイミダゾール(第3のカップリング剤の一 )のアミノ基(第3のカップリング反応基の一 )とエポキシ基とのカップリング反応により 形成された結合を介して固定された2-メチル ミダゾールの被膜でさらに被覆されている( 図1(A)、図3参照)。
 反応性ITOガラス板32とエポキシ化n型シリコ 微粒子24、およびエポキシ化n型シリコン微 子24と反応性p型シリコン微粒子43との間は エポキシ基と2-メチルイミダゾールのアミノ 基またはイミノ基とのカップリング反応によ り形成された結合を介して互いに結合固定さ れている。

 太陽電池1の製造方法は、図2(A)、(B)、図3( A)、(B)、図4に示すように、エポキシ基を有す るアルコキシシラン化合物(第1の膜化合物の 例)を含む溶液をITOガラス板(基材の一例)11 表面に接触させ、アルコキシシリル基(第1の 結合基の一例)とITOガラス板11の表面との間で 結合を形成させ、エポキシ化ITOガラス板14(被 覆基材の一例)を調製する工程A(図2参照)と、 ポキシ基を有するアルコキシシラン化合物( 第2の膜化合物の一例)をn型シリコン微粒子(n 半導体微粒子の一例)21の表面に接触させ、 ルコキシシリル基(第2の結合基の一例)とn型 シリコン微粒子21の表面との間で結合を形成 せ、エポキシ化n型シリコン微粒子24を調製 る工程B(図3参照)と、エポキシ基を有するア ルコキシシラン化合物(第3の膜化合物の一例) をp型シリコン微粒子(p型半導体微粒子の一例 )の表面に接触させ、アルコキシシリル基(第3 の結合基の一例)とp型シリコン微粒子21の表 との間で結合を形成させ、エポキシ化p型シ コン微粒子(被覆p型半導体微粒子の一例)25 調製する工程Cと、まず、エポキシ化ITOガラ 板14の表面に、2-メチルイミダゾールを接触 させ、エポキシ基とアミノ基とをカップリン グ反応させて反応性ITOガラス板32を調製し、 いで、反応性ITOガラス板32の表面にエポキ 化n型シリコン微粒子24を接触させ、エポキ 基とイミノ基(第2のカップリング反応基の一 例)とのカップリング反応により結合を形成 せ、反応性ITOガラス板32の表面にエポキシ化 n型シリコン微粒子24を固定し、次いで、固定 されなかったエポキシ化n型シリコン微粒子24 を除去する工程D(図4(A)参照)と、エポキシ化 ルコキシシラン化合物を含む溶液をp型シリ ン微粒子の表面に接触させ、アルコキシシ ル基とp型シリコン微粒子の表面との間で結 合を形成させ、エポキシ化p型シリコン微粒 25を調製し、次いで、エポキシ化p型シリコ 微粒子25の表面に、2-メチルイミダゾール(第 2のカップリング剤の一例)を接触させ、エポ シ基(第3の官能基の一例)とアミノ基とのカ プリング反応により形成させた結合を介し 固定された2-メチルイミダゾールの形成す 被膜を表面に有する反応性p型シリコン微粒 43を調製し、エポキシ化n型シリコン微粒子2 4の微粒子層の上に反応性p型シリコン微粒子4 3を接触させ、エポキシ基とイミノ基とのカ プリング反応により結合を形成させ、反応 p型シリコン微粒子43をエポキシ化n型シリコ 微粒子24の上に結合固定し、次いで、結合 定されなかった反応性p型シリコン微粒子43 除去する工程Eと、反応性p型シリコン微粒子 43の層の上にアルミニウム電極51を形成する 程Fとを有する。

 以下、工程A~Fについてより詳細に説明する
 工程Aでは、エポキシ基を有する膜化合物を ITOガラス板11に接触させ、エポキシ基を有す 膜化合物の単分子膜13で表面が覆われたエ キシ化ITOガラス板14を製造する(図2)。
 なお、ITOガラス板11の大きさには特に制限 ない。

 エポキシ基を有する膜化合物としては、I TOガラス板11の表面に吸着または結合し、自 組織化により単分子膜を形成することので る任意の化合物を用いることができるが、 鎖状アルキレン基の一方の末端にエポキシ (オキシラン環)を含む官能基を、他方の末端 にアルコキシシリル基(第1の結合基の一例)を それぞれ有し、下記の一般式(化1)で表される アルコキシシラン化合物が好ましい。

 上式において、官能基Eはエポキシ基を有す る官能基を、mは3~20の整数を、Rは炭素数1~4の アルキル基をそれぞれ表す。
 用いることのできるエポキシ基を有する膜 合物の具体例としては、下記(1)~(12)に示し アルコキシシラン化合物が挙げられる。

(1) (CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 3 Si(OCH 3 ) 3
(2) (CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 7 Si(OCH 3 ) 3
(3) (CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 11 Si(OCH 3 ) 3
(4) (CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 2 Si(OCH 3 ) 3
(5) (CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 4 Si(OCH 3 ) 3
(6) (CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 6 Si(OCH 3 ) 3
(7) (CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 3 Si(OC 2 H 5 ) 3
(8) (CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 7 Si(OC 2 H 5 ) 3
(9) (CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 11 Si(OC 2 H 5 ) 3
(10) (CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 2 Si(OC 2 H 5 ) 3
(11) (CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 4 Si(OC 2 H 5 ) 3
(12) (CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 6 Si(OC 2 H 5 ) 3

 ここで、(CH 2 OCH)CH 2 O-基は、化2で表される官能基(グリシジル基) 表し、(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH-基は、化3で表される官能基(3,4-エポキシ クロヘキシル基)を表す。

 エポキシ化ITOガラス板14の製造は、エポ シ基およびアルコキシシリル基(第2の結合基 の一例)を含むアルコキシシラン化合物と、 ルコキシシリル基とITOガラス板11の表面のヒ ドロキシル基12との縮合反応を促進するため 縮合触媒と、非水系の有機溶媒とを混合し 反応液をITOガラス板11の表面に塗布し、室 の空気中で反応させることにより行われる 塗布は、ドクターブレード法、ディップコ ト法、スピンコート法、スプレー法、スク ーン印刷法等の任意の方法により行うこと できる。

 縮合触媒としては、カルボン酸金属塩、カ ボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩 リマー、カルボン酸金属塩キレート、チタ 酸エステルおよびチタン酸エステルキレー 等の金属塩が利用可能である。
 縮合触媒の添加量は、好ましくはアルコキ シラン化合物の0.2~5質量%であり、より好ま くは0.5~1質量%である。

 カルボン酸金属塩の具体例としては、酢 第1スズ、ジブチルスズジラウレート、ジブ チルスズジオクテート、ジブチルスズジアセ テート、ジオクチルスズジラウレート、ジオ クチルスズジオクテート、ジオクチルスズジ アセテート、ジオクタン酸第1スズ、ナフテ 酸鉛、ナフテン酸コバルト、2-エチルヘキセ ン酸鉄が挙げられる。

 カルボン酸エステル金属塩の具体例として 、ジオクチルスズビスオクチリチオグリコ ル酸エステル塩、ジオクチルスズマレイン エステル塩が挙げられる。
 カルボン酸金属塩ポリマーの具体例として 、ジブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジ チルスズメルカプトプロピオン酸塩ポリマ が挙げられる。
 カルボン酸金属塩キレートの具体例として 、ジブチルスズビスアセチルアセテート、 オクチルスズビスアセチルラウレートが挙 られる。

 チタン酸エステルの具体例としては、テト ブチルチタネート、テトラノニルチタネー が挙げられる。
 チタン酸エステルキレート類の具体例とし は、ビス(アセチルアセトニル)ジ-プロピル タネートが挙げられる。

 アルコキシシリル基とITOガラス板11の表 のヒドロキシル基12とが縮合反応を起こし、 下記の化4で示されるような構造を有するエ キシ基を有する膜化合物の単分子膜13を生成 する。なお、酸素原子から延びた3本の単結 はITOガラス板11の表面または隣接するシラン 化合物のケイ素(Si)原子と結合しており、そ うち少なくとも1本はITOガラス板11の表面の イ素原子と結合している。

 アルコキシシリル基は、水分の存在下で分 するので、反応は相対湿度45%以下の空気中 行うことが好ましい。なお、縮合反応は、I TOガラス板11の表面に付着した油脂分や水分 より阻害されるので、ITOガラス板11をよく洗 浄して乾燥することにより、これらの不純物 を予め除去しておくことが好ましい。
 縮合触媒として上述の金属塩のいずれかを いた場合、縮合反応の完了までに要する時 は2時間程度である。

 上述の金属塩の代わりに、ケチミン化合 、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化 物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキ アルコキシシラン化合物からなる群より選 される1または2以上の化合物を縮合触媒と て用いた場合、反応時間を1/2~2/3程度まで短 できる。

 あるいは、これらの化合物を助触媒とし 、上述の金属塩と混合(質量比1:9~9:1の範囲 使用可能だが、1:1前後が好ましい)して用い と、反応時間をさらに短縮できる。

 例えば、縮合触媒として、ジブチルスズ キサイドの代わりにケチミン化合物である ャパンエポキシレジン社のH3を用い、その の条件は同一にしてエポキシ化n型シリコン 粒子21の製造を行うと、エポキシ化n型シリ ン微粒子21の品質を損なうことなく反応時 を1時間程度にまで短縮できる。

 さらに、縮合触媒として、ジャパンエポ シレジン社のH3とジブチルスズビスアセチ アセトネートとの混合物(混合比は1:1)を用い 、その他の条件は同一にしてエポキシ化n型 リコン微粒子21の製造を行うと、反応時間を 20分程度に短縮できる。

 なお、ここで用いることができるケチミ 化合物は特に限定されるものではないが、 えば、2,5,8-トリアザ-1,8-ノナジエン、3,11-ジ メチル-4,7,10-トリアザ-3,10-トリデカジエン、2 ,10-ジメチル-3,6,9-トリアザ-2,9-ウンデカジエ 、2,4,12,14-テトラメチル-5,8,11-トリアザ-4,11- ンタデカジエン、2,4,15,17-テトラメチル-5,8,11 ,14-テトラアザ-4,14-オクタデカジエン、2,4,20,2 2-テトラメチル-5,12,19-トリアザ-4,19-トリエイ サジエン等が挙げられる。

 また、用いることができる有機酸として 特に限定されるものではないが、例えば、 酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、マロン酸 が挙げられる。

 反応液の製造には、有機塩素系溶媒、炭 水素系溶媒、フッ化炭素系溶媒、シリコー 系溶媒、およびこれらの混合溶媒を用いる とができる。アルコキシシラン化合物の加 分解を防止するために、乾燥剤または蒸留 より使用する溶媒から水分を除去しておく とが好ましい。また、溶媒の沸点は50~250℃ あることが好ましい。

 具体的に使用可能な溶媒としては、非水系 石油ナフサ、ソルベントナフサ、石油エー ル、石油ベンジン、イソパラフィン、ノル ルパラフィン、デカリン、工業ガソリン、 ナン、デカン、灯油、ジメチルシリコーン フェニルシリコーン、アルキル変性シリコ ン、ポリエーテルシリコーン、ジメチルホ ムアミド等を挙げることができる。
 さらに、メタノール、エタノール、プロパ ール等のアルコール系溶媒、あるいはそれ の混合物を用いることもできる。

 また、用いることができるフッ化炭素系 媒としては、フロン系溶媒、フロリナート( 米国3M社製)、アフルード(旭硝子株式会社製) がある。なお、これらは1種単独で用いても 良いし、良く混ざるものなら2種以上を組み わせてもよい。さらに、ジクロロメタン、 ロロホルム等の有機塩素系溶媒を添加して よい。

 反応液におけるアルコキシシラン化合物 好ましい濃度は、0.5~3質量%である。

 反応後、溶媒で洗浄し、未反応物として 面に残った余分なアルコキシシラン化合物 よび縮合触媒を除去すると、エポキシ基を する膜化合物の単分子膜13で表面が覆われ エポキシ化ITOガラス板14が得られる。このよ うにして製造されるエポキシ化ITOガラス板14 断面構造の模式図を図2(B)に示す。

 洗浄溶媒としては、アルコキシシラン化 物を溶解できる任意の溶媒を用いることが きるが、安価であり、溶解性が高く、風乾 より容易に除去することのできるジクロロ タン、クロロホルム、N-メチルピロリドン が好ましい。

 反応後、生成したエポキシ化ITOガラス板1 4を溶媒で洗浄せずに空気中に放置すると、 面に残ったアルコキシシラン化合物の一部 空気中の水分により加水分解を受け、生成 たシラノール基がアルコキシシリル基と縮 反応を起こす。その結果、エポキシ化ITOガ ス板14の表面にポリシロキサンよりなる極薄 のポリマー膜が形成される。このポリマー膜 は、エポキシ化ITOガラス板14の表面に必ずし 共有結合により固定されていないが、エポ シ基を含んでいるため、エポキシ化ITOガラ 板14に対してエポキシ基を有する膜化合物 単分子膜13と同様の反応性を有している。そ のため、洗浄を行わなくても、工程C以降の 造工程に特に支障をきたすことはない。

 なお、本実施の形態においては、エポキシ を有するアルコキシシラン化合物を用いた 、直鎖状アルキレン基の一方の末端にアミ 基を、他方の末端にアルコキシシリル基を れぞれ有し、下記の一般式(化5)で表される ルコキシシラン化合物を用いてもよい。
 なお、アミノ基と反応するカップリング剤 しては、両端にグリシジル基を有するもの 使用できる。

 上式において、mは3~20の整数を、Rは炭素数1 ~4のアルキル基をそれぞれ表す。
 用いることのできるアミノ基を有する膜化 物の具体例としては、下記(21)~(28)に示した ルコキシシラン化合物が挙げられる。

(21) H 2 N(CH 2 ) 3 Si(OCH 3 ) 3
(22) H 2 N(CH 2 ) 5 Si(OCH 3 ) 3
(23) H 2 N(CH 2 ) 7 Si(OCH 3 ) 3
(24) H 2 N(CH 2 ) 9 Si(OCH 3 ) 3
(25) H 2 N(CH 2 ) 5 Si(OC 2 H 5 ) 3
(26) H 2 N(CH 2 ) 5 Si(OC 2 H 5 ) 3
(27) H 2 N(CH 2 ) 7 Si(OC 2 H 5 ) 3
(28) H 2 N(CH 2 ) 9 Si(OC 2 H 5 ) 3

 ただし、この場合に反応液において用いる とのできる縮合触媒のうち、スズ(Sn)塩を含 む化合物は、アミノ基と反応して沈殿を生成 するため、アミノ基を有するアルコキシシラ ン化合物に対しては縮合触媒として用いるこ とができない。
 したがって、アミノ基を有するアルコキシ ラン化合物を用いる場合には、カルボン酸 ズ塩、カルボン酸エステルスズ塩、カルボ 酸スズ塩ポリマー、カルボン酸スズ塩キレ トを除き、エポキシ基を有するアルコキシ ラン化合物の場合と同様の化合物を単独で たは2種類以上を混合して縮合触媒として用 いることができる。
 用いることのできる助触媒の種類およびそ らの組み合わせ、溶媒の種類、アルコキシ ラン化合物、縮合触媒、および助触媒の濃 、反応条件ならびに反応時間についてはエ キシ基を有するアルコキシシラン化合物の 合と同様であるので、説明を省略する。

 本実施の形態においては、ITOガラス板を基 として用いたが、その表面にヒドロキシル 、アミノ基等の活性水素基を有する透明導 層が形成された任意の透明基材を用いるこ ができる。
(以上工程A)

 工程Bでは、工程Aにおいて用いたものと 様のエポキシ基を有する膜化合物をn型シリ ン微粒子21と接触させ、エポキシ基を有す 膜化合物の単分子膜23で表面が覆われたエポ キシ化n型シリコン微粒子24を製造する(図3参 )。

 用いることのできるn型シリコン微粒子21 粒径に特に制限はないが、1nm~100nmの範囲内 あることが好ましい。用いるn型シリコン微 粒子21の粒径により、得られる太陽電池1の吸 収波長を制御できる。

 エポキシ化n型シリコン微粒子24の製造は エポキシ基を含むアルコキシシラン化合物 、アルコキシシリル基とn型シリコン微粒子 21の表面のヒドロキシル基22との縮合反応を 進するための縮合触媒と、非水系の有機溶 とを混合した反応液中にn型シリコン微粒子2 1を分散させ、室温の空気中で反応させるこ により行われる。

 工程Bにおいて用いることのできるエポキ シ基を有するアルコキシシラン化合物の種類 、縮合触媒、助触媒の種類およびそれらの組 み合わせ、溶媒の種類、アルコキシシラン化 合物、縮合触媒、および助触媒の濃度、反応 条件ならびに反応時間については工程Aと同 であるので、説明を省略する。

 反応後、溶媒で洗浄し、未反応物として 面に残った余分なアルコキシシラン化合物 よび縮合触媒を除去すると、エポキシ基を する膜化合物の単分子膜23で表面が覆われ エポキシ化n型シリコン微粒子24が得られる このようにして製造されるエポキシ化n型シ コン微粒子24の断面構造の模式図を図3(B)に す。

 洗浄溶媒としては、工程Aと同様の洗浄溶媒 を用いることができる。
 反応後、生成したエポキシ化n型シリコン微 粒子24を溶媒で洗浄せずに空気中に放置する 、表面に残ったアルコキシシラン化合物の 部が空気中の水分により加水分解を受け、 成したシラノール基がアルコキシシリル基 縮合反応を起こす。その結果、エポキシ化n 型シリコン微粒子24の表面にポリシロキサン りなる極薄のポリマー膜が形成される。こ ポリマー膜は、エポキシ化n型シリコン微粒 子24の表面に共有結合により固定されていな が、エポキシ基を含んでいるため、エポキ 化n型シリコン微粒子24に対してエポキシ基 有する膜化合物の単分子膜23と同様の反応 を有している。そのため、洗浄を行わなく も、以下の製造工程に特に支障をきたすこ はない。

 なお、本実施の形態においてはエポキシ基 有するアルコキシシラン化合物を用いたが 工程Aと同様、直鎖状アルキレン基の一方の 末端にアミノ基を、他方の末端にアルコキシ シリル基をそれぞれ有するアルコキシシラン 化合物を用いてもよい。
 また、本実施の形態においては工程Aと同一 のアルコキシシラン化合物を用いているが、 異なるアルコキシシラン化合物を用いてもよ い。ただし、工程Cにおいて用いるカップリ グ剤のカップリング反応基と反応して結合 形成する官能基を有するものでなければな ない。

 また、本実施の形態においては、微粒子 してn型シリコン微粒子を用いたが、任意の n型半導体微粒子を用いることができる。

 本実施の形態においては、第1および第2の 化合物として、ともにエポキシ基を有する 化合物を用いているが、両者は同一の化合 であってもよく、また異なる化合物であっ もよい。さらに、第1および第2の膜化合物が 異なる官能基(例えば、一方がエポキシ基で 方がイソシアネート基)を有していてもよい
(以上工程B)

 工程Cでは、エポキシ化p型シリコン微粒子25 を調製する。原料としてp型シリコン微粒子 用いる以外は、その粒径、用いることがで る膜化合物、および反応条件等については 程Bと同様であるので、詳しい説明を省略す 。
 なお、本実施の形態においては、微粒子と てp型シリコン微粒子を用いたが、任意のp 半導体微粒子を用いることができる。
(以上工程C)

 工程Dでは、まず、エポキシ化ITOガラス板 14の表面に、2-メチルイミダゾールを接触さ 、エポキシ基とアミノ基とをカップリング 応させて反応性ITOガラス板32を調製し、次い で、反応性ITOガラス板32の表面にエポキシ化n 型シリコン微粒子24を接触させ、エポキシ基 イミノ基とのカップリング反応により結合 形成させ、エポキシ化ITOガラス板14の表面 エポキシ化n型シリコン微粒子24を固定し、 いで、固定されなかったエポキシ化n型シリ ン微粒子24を除去する

 2-メチルイミダゾールはエポキシ基と反 するアミノ基およびイミノ基をそれぞれ1-位 および3-位に有しており、下記の化6に示すよ うな架橋反応により結合を形成する。

 反応性ITOガラス板32の製造は、2-メチルイミ ダゾールと溶媒とを混合した反応液をエポキ シ化ITOガラス板14の表面に塗布し、加熱して 応させることにより行われる。塗布は、ド ターブレード法、ディップコート法、スピ コート法、スプレー法、スクリーン印刷法 の任意の方法により行うことができる。
 膜前駆体の製造には、2-メチルイミダゾー が可溶な任意の溶媒を用いることができる 、価格、室温での揮発性、および毒性等を 慮すると、イソプロピルアルコール、エタ ール等の低級アルコール系溶媒が好ましい
 2-メチルイミダゾールの添加量、塗布する 液の濃度、反応温度および反応時間は、用 る基材および微粒子の種類、形成する太陽 池の膜厚等に応じて適宜調節される。

 反応後、溶媒で洗浄し、未反応物として 面に残った余分な2-メチルイミダゾールを 去すると、反応性単分子膜31で表面が覆われ た反応性ITOガラス板32が得られる(図4参照)。

 このようにして得られた反応性ITOガラス板3 2の表面にエポキシ化n型シリコン微粒子24の 散液を塗布後加熱し、エポキシ化n型シリコ 微粒子21上のエポキシ基と、反応性単分子 31上の2-メチルイミダゾールに由来するイミ 基とのカップリング反応によりエポキシ化n 型シリコン微粒子24を反応性ITOガラス板32の 面に結合固定し、単層の微粒子層を有する 粒子膜1を製造する。
 加熱温度は、100~200℃が好ましい。加熱温度 が100℃未満だと、カップリング反応の進行に 長時間を要し、200℃を上回ると、エポキシ基 を有する単分子膜23や反応性単分子膜31の分 反応が起こり、均一な太陽電池1が得られな 。

 反応後、水やアルコール等の溶媒で洗浄 ることにより、余分のエポキシ化n型シリコ ン微粒子24を除去する。

 本実施の形態においては、カップリング として2-メチルイミダゾールを用いたが、 記化7で表される任意のイミダゾール誘導体 用いることができる。

 化7で表されるイミダゾール誘導体の具体例 としては、下記(31)~(38)に示すものが挙げられ る。
(31) 2-メチルイミダゾール(R 2 =Me、R 4 =R 5 =H)
(32) 2-ウンデシルイミダゾール(R 2 =C 11 H 23 、R 4 =R 5 =H)
(33) 2-ペンタデシルイミダゾール(R 2 =C 15 H 31 、R 4 =R 5 =H)
(34) 2-メチル-4-エチルイミダゾール(R 2 =Me、R 4 =Et、R 5 =H)
(35) 2-フェニルイミダゾール(R 2 =Ph、R 4 =R 5 =H)
(36) 2-フェニル-4-エチルイミダゾール(R 2 =Ph、R 4 =Et、R 5 =H)
(37) 2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチル ミダゾール(R 2 =Ph、R 4 =Me、R 5 =CH 2 OH)
(38) 2-フェニル-4,5-ビス(ヒドロキシメチル)イ ミダゾール(R 2 =Ph、R 4 =R 5 =CH 2 OH)
 なお、Me、Et、およびPhは、それぞれメチル 、エチル基、およびフェニル基を表す。

 また、エポキシ樹脂の硬化剤として用い れる無水フタル酸、無水マレイン酸等の酸 水物、ジシアンジアミド、ノボラック等の ェノール誘導体等の化合物をカップリング として用いてもよい。この場合、カップリ グ反応を促進するためにイミダゾール誘導 を触媒として用いてもよい。

 なお、本実施の形態においては官能基とし エポキシ基を有する膜化合物を用いた場合 ついて説明しているが、官能基としてアミ 基またはイミノ基を有する膜化合物を用い 場合には、カップリング反応基として2もし くは3以上のエポキシ基または2もしくは3以上 のイソシアネート基を有するカップリング剤 を用いる。イソシアネート基を有する化合物 の具体例としては、ヘキサメチレン-1,6-ジイ シアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネー 、トルエン-2,4-ジイソシアネート等が挙げら れる。
 これらのジイソシアネート化合物の添加量 、2-メチルイミダゾールの場合と同様、エ キシ化シリカ微粒子の5~15重量%が好ましい。 この場合、膜前駆体の製造に用いることので きる溶媒としては、キシレン等の芳香族有機 溶媒が挙げられる。
 また、アミノ基を有する膜化合物を用いる 合には、架橋剤としては、エチレングリコ ルジグリシジルエーテル等の2または3以上 エポキシ基を有する化合物を用いることも きる。

 次いで、反応性ITOガラス板32の表面に被 n型シリコン微粒子24を接触させ、エポキシ とイミノ基とのカップリング反応により結 を形成させ、被覆n型シリコン微粒子24を反 性ITOガラス板32の表面に結合固定し、次いで 、結合固定されなかった被覆n型シリコン微 子42を除去する。

 本実施の形態においては、第3の膜化合物と して、ともにエポキシ基を有する膜化合物を 用いているが、第1および第2の膜化合物の一 または双方と同一の化合物であってもよく また異なる化合物であってもよい。さらに 第1および第2の膜化合物と異なる官能基(例 ば、アミノ基)を有していてもよい。
(以上工程D)

 工程Eでは、まず、エポキシ化アルコキシシ ラン化合物を含む溶液をp型シリコン微粒子 表面に接触させ、アルコキシシリル基とp型 リコン微粒子の表面との間で結合を形成さ 、エポキシ化p型シリコン微粒子25を調製し 次いで、エポキシ化p型シリコン微粒子25の 面に、2-メチルイミダゾールを接触させ、 ポキシ基と2-メチルイミダゾールに由来する アミノ基とのカップリング反応により形成さ せた結合を介して固定された2-メチルイミダ ールの形成する被膜を表面に有する反応性p 型シリコン微粒子43を調製する。
 用いられる2-メチルイミダゾール溶液の濃 、反応条件等は、溶液を塗布するのではな 、エポキシ化p型シリコン微粒子25を溶液中 分散させて加熱することを除くと、工程Cに ける反応性ITOガラス板32の調製の場合と同 であるので、詳しい説明を省略する。他に いることのできるカップリング剤について 、工程Dにおける反応性ITOガラス板42の調製 場合と同様である。

 次いで、反応性ITOガラス板32の表面に結合 定されたエポキシ化n型シリコン微粒子24の に反応性p型シリコン微粒子43を接触させ、 ポキシ基とイミノ基とのカップリング反応 より結合を形成させ、反応性p型シリコン微 子43をエポキシ化n型シリコン微粒子24の微 子層の上に結合固定し、次いで、結合固定 れなかった反応性p型シリコン微粒子43を除 する。
 工程Eにおける反応条件については、工程C およびDと同様であるので、詳しい説明を省 する。
(以上工程E)

 工程Fでは、工程Eで形成した反応性p型シリ ン微粒子43の層の上にアルミニウム電極51を 裏面電極として形成する。アルミニウム電極 51の形成には、蒸着、スパッタリング等の任 の公知の手段を用いることができ、その厚 については特に制限されない。
 また、導電性を有する他の金属を用いても い。
(以上工程F)

 次に、本発明の第2の実施の形態に係る太陽 電池2について説明する。
 図1(B)に示すように、太陽電池2は、エポキ 化ITOガラス板(被覆透明電極の一例)14の表面 、反応性n型シリコン微粒子(反応性n型半導 微粒子の一例)42が配列した微粒子層が1層結 合固定されている。エポキシ化n型シリコン 粒子24の上には、エポキシ化p型シリコン微 子25が1層結合固定され、さらにその上にア ミニウム電極51が形成されている。

 エポキシ化ITOガラス板14のITO被膜(図1(B)およ び図2において、斜線を付した長方形で図示 ている)側の表面は、エポキシ基を有する膜 合物(第1の膜化合物の一例)の単分子膜13で 覆されている(図2参照)。
 エポキシ化ITOガラス板14の表面には、反応 n型シリコン微粒子42が1層結合固定されてい 。反応性n型シリコン微粒子42の表面は、エ キシ基を有する膜化合物(第2の膜化合物の 例)の単分子膜23で被覆され、2-メチルイミダ ゾール(第2のカップリング剤の一例)のアミノ 基(第2のカップリング反応基の一例)とエポキ シ基とのカップリング反応により形成された 結合を介して固定された2-メチルイミダゾー の被膜でさらに被覆されている(図1(B)、図3 照)。
 反応性n型シリコン微粒子42の上に結合固定 れている被覆p型シリコン微粒子25の表面は エポキシ基を有する膜化合物(第3の膜化合 の一例)の単分子膜23で被覆されている(図1(B) 、図3参照)。
 エポキシ化ITOガラス板14と反応性n型シリコ 微粒子42、および反応性n型シリコン微粒子4 2とエポキシ化p型シリコン微粒子25との間は エポキシ基と2-メチルイミダゾールのアミノ 基またはイミノ基とのカップリング反応によ り形成された結合を介して互いに結合固定さ れている。

 太陽電池2の製造方法は、図2(A)、(B)、図3( A)、(B)、図4に示すように、エポキシ基を有す るアルコキシシラン化合物(第1の膜化合物の 例)を含む溶液をITOガラス板(基材の一例)11 表面に接触させ、アルコキシシリル基(第1の 結合基の一例)とITOガラス板11の表面との間で 結合を形成させ、エポキシ化ITOガラス板14を 製する工程A(図2参照)と、エポキシ基を有す るアルコキシシラン化合物(第2の膜化合物の 例)をn型シリコン微粒子21の表面に接触させ 、アルコキシシリル基(第2の結合基の一例)と n型シリコン微粒子21の表面との間で結合を形 成させ、エポキシ化n型シリコン微粒子24を調 製する工程B(図3参照)と、エポキシ基を有す アルコキシシラン化合物(第3の膜化合物の一 例)をp型シリコン微粒子の表面に接触させ、 ルコキシシリル基(第3の結合基の一例)とp型 シリコン微粒子21の表面との間で結合を形成 せ、エポキシ化p型シリコン微粒子25を調製 る工程Cと、まず、被覆n型シリコン微粒子24 の表面に、2-メチルイミダゾールを接触させ エポキシ基とアミノ基とをカップリング反 させて反応性n型シリコン微粒子42を調製し 、次いで、エポキシ化ITOガラス板14の表面 反応性n型シリコン微粒子42を接触させ、エ キシ基とイミノ基とのカップリング反応に り結合を形成させ、エポキシ化ITOガラス板14 の表面に反応性n型シリコン微粒子42を固定し 、次いで、固定されなかった反応性n型シリ ン微粒子42を除去する工程D(図4(B)参照)と、 ポキシ化アルコキシシラン化合物を含む溶 をp型シリコン微粒子の表面に接触させ、ア コキシシリル基とp型シリコン微粒子の表面 との間で結合を形成させ、エポキシ化p型シ コン微粒子25を調製し、次いで、反応性n型 リコン微粒子42の微粒子層の上にエポキシ化 p型シリコン微粒子25を接触させ、エポキシ基 とイミノ基とのカップリング反応により結合 を形成させ、エポキシ化p型シリコン微粒子25 を反応性n型シリコン微粒子42の上に結合固定 し、次いで、結合固定されなかったエポキシ 化p型シリコン微粒子25を除去する工程Eと、 応性p型シリコン微粒子43の層の上にアルミ ウム電極51を形成する工程Fとを有する。

 工程A~Fにおける、エポキシ化ITOガラス板1 4、エポキシ化n型シリコン微粒子24、エポキ 化p型シリコン微粒子25、反応性ITOガラス板32 、反応性n型シリコン微粒子42、反応性p型シ コン微粒子43の調製、ならびにこれらの反応 については、第1の実施の形態にかかる太陽 池1の場合と同様であるので、詳しい説明は 略する。

 以上、n型シリコン微粒子およびp型シリコ 微粒子を、透明電極と裏面電極との間に1層 つ積層した太陽電池1および2、ならびにそ らの製造方法について説明したが、被覆n型 リコン微粒子24および反応性シリコン微粒 42を交互に積層し、その上に被覆p型シリコ 微粒子25および反応性シリコン微粒子43を交 に積層して、n型シリコン微粒子およびp型 リコン微粒子を、透明電極と裏面電極との に2層以上の複数層ずつ積層した太陽電池を 造することもできる。
 かかる方法は、エポキシ化ITOガラス板14を 造する工程A、エポキシ化n型シリコン微粒子 24を製造する工程B、エポキシ化p型シリコン 粒子25を製造する工程C、反応性ITOガラス板32 を製造する工程D(場合によっては省略可能で る)、反応性n型シリコン微粒子42を製造する 工程E、反応性p型シリコン微粒子43を調製す 工程F、被覆n型シリコン微粒子24および反応 シリコン微粒子42を交互に積層する工程G、 覆p型シリコン微粒子25および反応性シリコ 微粒子43を交互に積層する工程H,およびアル ミニウム電極51を形成する工程Iとを有する。

 各工程において用いられる膜化合物、およ カップリング剤の組み合わせは、反応性ITO ラス板32およびエポキシ化ITOガラス板14のい ずれを透明電極として用いるか、および積層 されるn型シリコン微粒子の層の数が奇数で るか偶数であるかにより異なる。
 (A)透明電極として反応性ITOガラス板32を用 、積層されるn型シリコン微粒子の層の数が 数である場合、(B)透明電極として反応性ITO ラス板32を用い、積層されるn型シリコン微 子の層の数が奇数である場合、(C)透明電極 してエポキシ化ITOガラス板14を用い、積層 れるn型シリコン微粒子の層の数が偶数であ 場合、および(D)透明電極としてエポキシ化I TOガラス板14を用い、積層されるn型シリコン 粒子の層の数が奇数である場合である場合 ついて、太陽電池の製造に用いられる膜化 物およびカップリング剤の組み合わせを模 的に表した説明図を図5に示す。

 図5において、官能基およびカップリング 反応基を表すのに用いた各記号の意味は、下 記の表1に示すとおりである。

 また、(A)~(D)の各場合において、エポキシ 化ITOガラス板14、エポキシ化n型シリコン微粒 子24、エポキシ化p型シリコン微粒子25、反応 ITOガラス板32、反応性n型シリコン微粒子42 および反応性p型シリコン微粒子43において いられる官能基、ならびにカップリング剤 用いられるカップリング反応基の組み合わ を下記の表2に示す。なお、表2中、「第n」 は、エポキシ化n型シリコン微粒子24、エポ シ化p型シリコン微粒子25、反応性ITOガラス 32、反応性n型シリコン微粒子42、および反応 性p型シリコン微粒子43の製造に第n(nは1~4の整 数)の膜化合物を用いることを意味し、「第m& amp;第n」とは、第1~第3のカップリング剤の有 るカップリング反応基が、第m、および第n カップリング反応基であることを意味して る。

 次に、本発明の作用効果を確認するため 行った実施例について説明する。

(1)エポキシ化ITOガラス板の調製
 ITOガラス板を用意し、洗浄後よく乾燥した
 3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラ (化8、信越化学工業株式会社製)0.99重量部、 よびジブチルスズビスアセチルアセトナー (縮合触媒)0.01重量部を秤量し、これを100重 部のヘキサメチルジシロキサン溶媒に溶解 、反応液を調製した。

 このようにして得られた反応液をITOガラス のITO被膜側に塗布し、空気中(相対湿度45%) 2時間程度反応させた。
 その後、クロロホルムで洗浄し、余分なア コキシシラン化合物およびジブチルスズビ アセチルアセトナートを除去した。

(2)エポキシ化n型シリコン微粒子の調製
 粒径が100nmの無水のn型シリコン微粒子を用 し、よく乾燥した。
 3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラ (化8)0.99重量部、およびジブチルスズビスア チルアセトナート(縮合触媒)0.01重量部を秤 し、これを100重量部のヘキサメチルジシロ サン溶媒に溶解し、反応液を調製した。

 このようにして得られた反応液中にn型シリ コン微粒子を混合し、撹拌しながら空気中( 対湿度45%)で2時間程度反応させた。
 その後、トリクレンで洗浄し、余分なアル キシシラン化合物およびジブチルスズビス セチルアセトナートを除去した。

(3)エポキシ化p型シリコン微粒子の調製
 粒径が100nmの無水のp型シリコン微粒子を用 て、(2)と同様の方法で調製した。

(4)反応性ITOガラス板の調製
 実施例1で調製したエポキシ化ITOガラス板の 表面に、2-メチルイミダゾールのエタノール 液を塗布し、100℃で加熱すると、エポキシ と2-メチルイミダゾールのアミノ基とが反 して反応性ITOガラス板が得られた。エタノ ルで洗浄することにより余分な2-メチルイミ ダゾールを除去した。

(5)反応性n型シリコン微粒子の調製
 (2)で調製したエポキシ化n型シリコン微粒子 を、2-メチルイミダゾールのエタノール溶液 に分散して、100℃で加熱すると、エポキシ と2-メチルイミダゾールのアミノ基とが反 して反応性ITOガラス板が得られた。エタノ ルで洗浄することにより余分な2-メチルイミ ダゾールを除去した。

(6)反応性p型シリコン微粒子の調製
 (3)で調製したエポキシ化p型シリコン微粒子 を用いて、(5)と同様の方法で調製した。

(7)太陽電池の調製<1>
 (4)で調製した反応性ITOガラス板の表面に、( 2)で調製したエポキシ化n型シリコン微粒子の エタノール分散液を塗布し、100℃で加熱した 。反応後、水で洗浄し、余分なエポキシ化n シリコン微粒子を除去した。
 次いで、(6)で調製した反応性p型シリコン微 粒子のエタノール分散液をさらに塗布し、100 ℃で加熱した。反応後、水で洗浄し、余分な 反応性p型シリコン微粒子を除去し、その上 アルミニウム電極を蒸着すると太陽電池が られた。

(8)太陽電池の調製<2>
 (1)で調製したエポキシ化ITOガラス板の表面 、(5)で調製した反応性n型シリコン微粒子の エタノール分散液を塗布し、100℃で加熱した 。反応後、水で洗浄し、余分な反応性n型シ コン微粒子を除去した。
 次いで、(3)で調製したエポキシ化p型シリコ ン微粒子のエタノール分散液をさらに塗布し 、100℃で加熱した。反応後、水で洗浄し、余 分なエポキシ化p型シリコン微粒子を除去し その上にアルミニウム電極を蒸着すると太 電池が得られた。