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Title:
VEHICLE BRAKE CONTROL DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122644
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a vehicle brake control device which can easily be assembled even when the device is contained in a water-proof case and a plurality of electric cables and hydraulic pipes should be connected. The vehicle brake control device is connected to a hydraulic brake via a plurality of brake pipes (116a to 116e) so as to control a hydraulic pressure of the hydraulic brake. The brake control device is contained in a water-proof case (100). A pipe support member (101) is arranged in the case (100) so that the brake pipes (116a to 116e) can be introduced from outside to inside of the case (100). The pipe support member (101) and the case (100) are detachably attached via a seal member (102).

Inventors:
HAYASHI KOSEI (JP)
ITO SHINJI (JP)
NAGASAKI MASANOBU (JP)
MURASAWA NAOKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000597
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
February 16, 2009
Export Citation:
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Assignee:
HONDA MOTOR CO LTD (JP)
HAYASHI KOSEI (JP)
ITO SHINJI (JP)
NAGASAKI MASANOBU (JP)
MURASAWA NAOKI (JP)
International Classes:
B60T17/04; B60T8/34; B62J99/00; B62L3/00
Foreign References:
JP2007176466A2007-07-12
JPH0292375U1990-07-23
JPH10119558A1998-05-12
JP2007176466A2007-07-12
Other References:
See also references of EP 2263925A4
Attorney, Agent or Firm:
KUSHIBUCHI, Masayuki et al. (JP)
Masayuki Kushibuchi (JP)
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Claims:
 油圧式ブレーキと複数のブレーキ配管を介して接続され、前記油圧式ブレーキの油圧を制御する車両用ブレーキ制御装置において、
 防水性を有するケース内に収容され、前記ケースに前記複数のブレーキ配管を前記ケースの外部から内部に配管可能な配管支持部材を設け、前記配管支持部材と前記ケースとをシール部材を介して着脱自在に構成したことを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
 前記配管支持部材は、ケース内部のブレーキ配管と、ケース外部のブレーキ配管とを着脱自在に接続することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ制御装置。
 前記ケースは、複数の部品から構成され、前記配管支持部材は、ケースの合わせ面に挟まれるように配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ブレーキ制御装置。
 車両の後端で後輪を支持するリヤアームの前端を車体に揺動自在に取り付けるピボット軸の下方に前記ケースを配置したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の車両用ブレーキ制御装置。
 車体の幅方向一側に配置されるリヤアーム内に後輪を駆動するドライブシャフトを配置し、前記ケースを車体の幅方向他側に偏位して配置し、平面視でドライブシャフトと前記ケースとが重ならないようにしたことを特徴とする請求項4に記載の車両用ブレーキ制御装置。
 前記ケースに一端を接続したブリーザーチューブの他端を車体上方へ延ばして大気に開放したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の車両用ブレーキ制御装置。
Description:
車両用ブレーキ制御装置

 本発明は、自動2輪車におけるブレーキ制 御装置、特にアンチロックブレーキシステム ユニット(以下、ABSユニットという)のブレー 制御装置に関する。

 従来、自動2輪車において、ABSユニットを搭 載したものが知られている。このABSユニット 用のブレーキ制御装置は、一般的にシート下 や車体カバーに覆われた部分であって、車両 外部から見え難い位置に配置されている。一 方、車体カバーを設けない、いわゆるアメリ カンタイプの自動2輪車では、このブレーキ 御装置が見え難い(目立たない)ように、スイ ングアームの下側に配置している(例えば、 許文献1参照)。

特開2007-176466号公報

 ブレーキ制御装置をスイングアームの下 に配置した場合、その取付位置が低いため 走行中に車輪が水を跳ね上げる等により、 がかかるおそれがある。そのため、ブレー 制御装置をケースに入れることが考えられ が、ブレーキ制御装置には複数本の油圧配 が接続されるため、防水構造の機能を確保 たままそれぞれの配管を防水ケースに配管 るのは手間がかかる。

 本発明は、上述した事情を鑑みてなされ ものであり、ケース内に収容して、複数本 電気配線や油圧配管を接続する場合であっ も、配管が容易な車両用ブレーキ制御装置 提供することにある。

 上述課題を解決するため、本発明は、油圧 ブレーキと複数のブレーキ配管を介して接 され、前記油圧式ブレーキの油圧を制御す 車両用ブレーキ制御装置において、ケース に収容され、前記ケースに前記複数のブレ キ配管を前記ケースの外部から内部に配管 能な配管支持部材を設け、前記配管支持部 と前記ケースとをシール部材を介して着脱 在に構成したことを特徴とする。
 この構成によれば、複数の配管をケース外 からケース内部に配管する際に、それぞれ 配管とケースとの支持部分をシールできる

 また、前記配管支持部材は、ケース内部の レーキ配管と、ケース外部のブレーキ配管 を着脱自在に接続することもできる。
 この構成によれば、ケース内部のブレーキ 管を予め配管支持部材に接続しておき、車 に組み付ける時にケース外部のブレーキ配 を配管支持部材に接続できる。

 さらに、前記ケースは、複数の部品から構 され、前記配管支持部材は、ケースの合わ 面に挟まれるように配置されていてもよい
 この構成によれば、ケース内の部品の組み てを容易に行うことができる。

 また、車両の後端で後輪を支持するリヤア ムの前端を車体に揺動自在に取り付けるピ ット軸の下方に前記ケースを配置してもよ 。
 この構成によれば、ブレーキ制御装置を車 の下側に配置することができる。

 さらに、車体の幅方向一側に配置されるリ アーム内に後輪を駆動するドライブシャフ を配置し、前記ケースを車体の幅方向他側 偏位して配置し、平面視でドライブシャフ と前記ケースとが重ならないようにしても い。
 この構成によれば、ブレーキ制御装置をド イブシャフトと上下方向に干渉しないよう 配置することができる。

 さらにまた、前記ケースに一端を接続した リーザーチューブの他端を車体上方へ延ば て大気に開放することもできる。
 この構成によれば、ブリーザーチューブの 口から水が入りにくくすることができる。

 本発明に係る車両用ブレーキ制御装置は 防水性を有するケース内に収容され、前記 ースに前記複数のブレーキ配管を前記ケー の外部から内部に配管可能な配管支持部材 設け、前記配管支持部材と前記ケースとを ール部材を介して着脱自在に構成している で、配管支持部材とケースとの間を防水構 にすることができ、複数の電気配線および 圧配管のそれぞれと防水ケースとを防水構 で組み立てる必要がない。そのため、配線 よび配管作業を容易に行うことができ、組 立て性が向上する。

 また、前記配管支持部材は、ケース内部 ブレーキ配管と、ケース外部のブレーキ配 とを着脱自在に接続しているので、配管支 部材にケース外のブレーキ配管を接続する けで接続作業が完了する。そのため、容易 防水構造を確保することができると共に、 み立て作業を容易に行うことができる。

 さらに、前記ケースは、複数の部品から 成され、前記配管支持部材は、ケースの合 せ面に挟まれるように配置しているので、 ース内の部品の組み立てを容易に行うこと でき、組み立て性が向上する。

 また、車両の後端で後輪を支持するリヤ ームの前端を車体に揺動自在に取り付ける ボット軸の下方に前記ケースを配置してい ので、ブレーキ制御装置を車体の下側の位 に配置することで、車体の低重心化を図る とができる。

 さらに、車体の幅方向一側に配置される ヤアーム内に後輪を駆動するドライブシャ トを配置し、前記ケースを車体の幅方向他 に偏位して配置し、平面視でドライブシャ トと前記ケースとが重ならないようにして るので、ブレーキ制御装置がドライブシャ トと上下方向において干渉しないように配 することで、ブレーキ制御装置を車体の下 の位置に配置することができる。

 さらにまた、前記ケースに一端を接続し ブリーザーチューブの他端を車体上方へ延 して大気に開放しているので、ブリーザー ューブの開口からケース内に水が入りにく することができ、ケース内への水分の侵入 防止することができる。

車両用ブレーキ制御装置を備えた自動2 輪車の左側面図である。 図1の平面図である。 車体フレーム及びV型エンジン部分を示 す斜視図である。 車体フレームを斜め前側から見た斜視 である。 ブレーキ制御装置の取付部分を後方斜 下側から見た斜視図である。 図5を車体右側の後方斜め下側から見た 斜視図である。 ブレーキ制御装置の上ケースを外した 態を示す斜視図である。 図7を上側から別の角度で見た斜視図で ある。 図7から下ケースを外した状態を示す斜 視図である。 配管支持部材と上ケース及び下ケース とのシール構造を示す断面図である。 外側ブレーキ配管の配管図である。 防水ケースを車体側に取り付けた状態 を示す左側面図である。

符号の説明

 1 車体フレーム
 2 メインパイプ
 5 センターフレーム
 10 V型エンジン
 19 クランクケース
 28 前輪
 30 前輪ブレーキ
 31 ピボット軸
 32 リヤアーム
 33 後輪
 34 ドライブシャフト
 36 リヤクッションユニット
 37 ブレーキ制御装置
 38 下クロスパイプ
 39 プレッシャーコントロールバルブ
 40 フロントマスターシリンダ
 50 空間
 51 上クロスパイプ
 100 防水ケース(ケース)
 100a 上ケース
 100b 下ケース
 101 配管支持部材
 101a~101f 導通穴
 102 シール部材
 103 取付部材
 104 ドレン口
 105 呼吸口
 107 ベース部材
 108、109 ボルト
 111 ABSモジュレータ
 112 コントロールユニット
 113a~113e ブレーキ配管
 114 取付金具
 115、117 接続端子
 116a~116e 外側ブレーキ配管
 118 中継端子
 119 ボルト
 120 溝部
 121 突部
 130 ブリーザーチューブ
 130a 開口
 134 リヤフェンダー
 140 サイドカバー
 C 車体中心
 X 分割面

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照して説明する。なお、図中、左、右、 、下、前、後は、各々車両の運転者から見 方向を示す。

 図1は本発明に係る車両用ブレーキ制御装置 を備えた自動2輪車の左側面図である。
 この自動2輪車の車体フレーム1は、車体前 に位置するヘッドパイプ26から車体後方に延 びるメインパイプ2と、ヘッドパイプ26から後 方斜め下側に延びるダウンパイプ3と、この ウンパイプ3の下側から後方に延びるロアパ プ4と、メインパイプ2の後端及びロアパイ 4の後端を繋ぐセンターフレーム5とを備え、 これらのパイプが側面視略四辺形枠状に形成 されている。

 センターフレーム5は、メインパイプ2と 接続部からさらに後方へ延出するシートス ー6の機能を有し、その上にシート7が支持さ れる。シート7前方のメインパイプ2上には燃 タンク8が支持される。燃料タンク8下方に 、エアクリーナ9及びV型エンジン10が配置さ ている。

 V型エンジン10は、車体フレーム1に支持さ れている。このV型エンジン10の前気筒11と後 筒12によって形成されるV字状の空間であるV バンク13には、エアクリーナ9が設けられる。 図示の車体左側には、エアクリーナ9の気化 ケース14が見えている。これらの前気筒11及 後気筒12は、燃料タンク8及びエアクリーナ9 より混合気を上方から吸気し、排気管15、16 り排気する。排気管15、16は車体右側へ出て フラー17、18に接続されている。

 図中の符号19はクランクケース、20はクラ ンクシャフト、21はメイン軸、22はカウンタ 軸、23は出力軸ギヤである。24はチェンジペ ルであり、クランクケース19の前方下部側 に軸着されている。25はステップであり、チ ェンジペダル24近傍のダウンパイプ3へ取り付 けられている。なお、これらの軸はいずれも 概略的かつ模式的に示すものであり、実際は 軸上のギヤにより噛み合ってギヤ列を構成し 、順次回転動力を伝達するようになっている 。

 車体フレーム1の前端部に位置するヘッド パイプ26には、フロントフォーク27の上部が 動自在に支持され、フロントフォーク27の下 端に支持された前輪28がフロントフォーク27 上端部側に連結されたハンドル29により操向 される。符号30は前輪ブレーキであり、油圧 のデイスクブレーキとして構成されている

 センターフレーム5には、ピボット軸31によ リヤアーム32の前端部が揺動自在に支持さ る。このリヤアーム32は、上面視で略U字形 を有しており、ピボット軸31から車体後方に 向けて後輪33を挟む態様で左右にアームが延 している。この左側のアームは中空形状に 成されており、この中空形状の内部にドラ ブシャフト34が前後方向に通されている。 のリヤアーム32の後端には、後輪33が支持さ 、リヤアーム32内に設けられたドライブシ フト34及びギヤボックス35を介してシャフト 動される。ドライブシャフト34は、出力軸23 aにより回転駆動力を伝達される。図示を省 してあるが、後輪33にも油圧式の後輪ブレー キが設けられている。リヤアーム32とメイン イプ2の前後方向中間部間には、リヤクッシ ョンユニット36が設けられている。
 なお、符号140は、V型エンジン10の後方側部 それぞれ覆うサイドカバーである。

 図2は自動2輪車の平面図(シートは省略)であ る。
 フロントフォーク27、ステップ25、ハンドル 29、ロアパイプ4、センターフレーム5、シー ステー6は、前後方向における車体中心に対 て、左右一対で設けられている。また、メ ンパイプ2も前後方向の途中から後半側が左 右一対になっている。一方、排気管15、16及 マフラー17、18からなる排気系部品並びにエ クリーナ9は、車体右方へ張り出して配置さ れている。

 リヤアーム32の左側前端部に設けられた ライブシャフト34のジョイント部には、ジョ イント用ラバーブーツ49が取り付けられ、ド イブシャフト34と出力軸23aとのジョイント を覆っている。

 図2において、符号40はフロントマスターシ ンダであり、右側のハンドル29における右 レーキレバー41近傍に設けられ、右ブレーキ レバー41の操作により油圧を発生させる。
 また、符号45、46、47は左右のシートステー6 間に設けられるクロスプレートである。左右 のシートステー6の後端間は、平面視略略U字 の部材48で連結されている。これらのクロ プレート45、46、47の上側には、図1に示すよ に、後輪33の上方を覆うリヤフェンダー134 設けられている。このリヤフェンダー134の 端は、リヤアーム32の近傍まで延びており、 後輪33の前方までを覆っている。このリヤフ ンダー134の前端部は、走行中に後輪33が巻 上げる水が後述するブリーザーチューブ130 開口130aが開放されている空間に行くのを防 でいる。

 図3は車体フレーム1及びV型エンジン10部 を車体左側の後方斜め上側から見た斜視図 ある。なお、エアクリーナ9は省略してある また、図4は、図3からエンジン10を取り外し たものであって、車体フレーム1を車体左側 斜め前方から見た斜視図である。

 メインパイプ2は、図3に示すように、車体 心に沿う一本の前部2aと、左右に分かれて略 平行する2本の部分からなる後部2bで構成され る。左右の後部2bは前後方向中間部がクロス レート42で連結される。
 クロスプレート42にはリヤクッションユニ ト36(図1参照)の前端が支持される。左右の後 部2bは、クロスプレート42から左右へ拡開し がらさらに後方へ延びて、左右のセンター レーム5の各肩部外側へ溶接される。

 センターフレーム5は軽合金等の各種金属等 、剛性を有する適宜材料を用いて鋳造等適宜 方法で形成されるプレート状部材であり、シ ートステー6と連続一体である。メインパイ 2の後端が接続する部分を境界とし、これよ 上方側は屈曲して後方へ延びるシートステ 6をなす。
 左右のセンターフレーム5の中間部間は、図 4に示すように、上クロスパイプ51で連結され 、下端部はそれぞれ左右のロアパイプ4の後 部へ溶接される。左右のロアパイプ4の後端 間は、下クロスパイプ38で連結される。

 図5は、空間50にブレーキ制御装置37を取 付けた状態を車体左側の後方斜め下側から た斜視図である。また、図6は、図5を車体右 側の後方斜め下側から見た斜視図である。な お、図6では、位置関係を明確にするために ヤアーム32を記載している。

 V型エンジン10の後端には、図5に示すように 、ピボット軸支持部材52が取り付けられてお 、このピボット軸支持部材52にピボット軸31 (図1参照)が上クロスパイプ51と平行かつその 方に掛け渡されている。このピボット軸31 は、図6に示すリヤアーム32が揺動自在に取 付けられる。
 これらの車体フレーム側部材により、左右 センターフレーム5と、上クロスパイプ51と 下クロスパイプ38とで囲まれた空間50(図3~図 5参照)が形成され、この空間50を利用して、 述する防水ケース100内に収容されて取り付 られるブレーキ制御装置37が配置されている 。

 より詳細には、ブレーキ制御装置37は、 の空間50内であって、ピボット軸31よりも下 に配置されている(図12参照)。また、ブレー キ制御装置37は、リヤアーム32(図1及び図6参 )の左側のアームの内側に配置されたドライ シャフト34(図1参照)と車体幅方向において 側(他側)に偏った位置(偏位した位置)、すな ち、平面視において、ドライブシャフト34 ブレーキ制御装置37(防水ケース100)とが重な ないように配置されている。

 本実施例のブレーキ制御装置37は、前後 ABS形式である。このブレーキ制御装置37は、 車速等の検出情報に基づいて、前輪28及び後 33がロックしそうな状態になったとき、前 ブレーキ30及び後輪ブレーキ(図示せず)の油 を制御して各ブレーキの作動を自動制御し 前輪28及び後輪33のロックを防止するもので ある。

 ブレーキ制御装置37は、車体下側に位置 る空間50に取り付けられるため、走行中に前 輪28が跳ね上げる水等で濡れてしまうおそれ ある。そのため、ブレーキ制御装置37の外 を、防水性を備えた防水ケース100で覆って る。この防水ケース100は、上下に2分割に構 されており、上ケース100aと、下ケース100b 、上ケース100a及び下ケース100bに挟まれるよ うに配置される配管支持部材101とで構成され ている。また、これらの上ケース100a及び下 ース100bは、樹脂成形によりそれぞれ成形さ ている。

 上ケース100aと下ケース100bとの分割面Xは 図5に示すように、防水ケース100の背面100R は底面の位置にあり、防水ケース100の側面10 0Sでは、車体前方に向かって斜め上側に延び ように分割されている。これにより、詳細 後述するが、下ケース100b内でのブレーキ配 管113の引き回しの作業性を向上させると共に 、このブレーキ配管113の配管支持部材101への 接続作業を容易に行えるようにしている(図8 照)。

 また、図5に示すように、防水ケース100の後 方下側であって、下ケース100b側面の後端部 は、車体外側方に向かって延在するドレン 104が形成されている。このドレン口104は、 体外側方に向けて突出するパイプ状に形成 れている。このドレン口104には、図示しな 排水チューブ等が取付可能になっている。
 さらに、図6に示すように、防水ケース100の 前方上側であって、上ケース100a側面の前側 部には、車体前後方向に向かって延びる呼 口105が形成されている。

 また、呼吸口105には、図12に示すように、 リーザーチューブ130の一端が取り付けられ いる。このブリーザーチューブ130は、上ケ ス100aから上方へと延び、その他端に形成さ たブリーザーチューブ130の開口130aがシート 7の下側の部分(図1参照)に位置している。こ 開口130aは、図1に示すように、シート7によ て上方を覆われ、シリンダによって前方を われ、リヤフェンダ134によって後方を覆わ 、サイドカバー140によって側部を覆われて り、各々の方向から雨水等が入り込みにく なっている。これにより、ブリーザーチュ ブ130を介して呼吸口105から防水ケース100内 外気が取り込まれることになる。
 なお、図6において、符号39は、コントロー バルブであり、クランクケース19(図1、6、11 参照)の右側後端部に配置されている。

 配管支持部材101は略直方体形状をなして り、金属製で形成されている。また、配管 持部材101には、防水ケース100の外側から内 まで貫通する5個の導通穴101a、101b、101c、101 d、101e(図8参照)が形成されている。この導通 101a~101eの開口部には、油圧配管を接続する めのねじ加工がそれぞれ施されている。

 ブレーキ制御装置37は、図5に示すように 鋼板を加工して形成されたベース部材107を して下クロスパイプ38に取り付けられてい 。このベース部材107は、略L字形状に形成さ ており、その下側が下クロスパイプ38に溶 で固定されている。ブレーキ制御装置37は、 ベース部材107の下側から挿入されるボルト108 (後述する下ケース100bに締結される)と、車体 側方側から挿入されるボルト109(後述する上 ース100aに締結される)とによって、ベース部 材107に取り付けられる。

 ブレーキ制御装置37がベース部材107に取 付けられた状態では、図5、図6及び図11に示 ように、ブレーキ制御装置37の底面は、後 下側に少し傾斜している。これにより、上 したドレン口104の位置が防水ケース100の最 端となり、防水ケース100内に入り込んだ水 ドレン口104から排出できるようにしている

 このように、ブレーキ制御装置37を空間50 に配置することで、ブレーキ制御装置37の下 がロアパイプ4の下側に突出しないようにす ることができると共に、車体側方から見て、 ブレーキ制御装置37をロアパイプ4とセンター フレーム5とで極力見えない(目立たせない)よ うにすることができる。

 図7は、ブレーキ制御装置37の上ケース100a を取り外した状態を示す斜視図である。また 、図8は図7を別の角度から見た斜視図である さらに、図9は、図7の下ケース100bを取り外 た状態での斜視図である。

 上ケース100aと下ケース100bとは、ねじ等 締結部材(図示せず)によって着脱自在に取り 付けられており、防水ケース100の分割面Xは 上ケース100aと下ケース100bとを組み立てたと きに、シール構造によって防水になるように 形成されている。

 ブレーキ制御装置37であって、防水ケー 100の内部には、図7~図9に示すように、ABSモ ュレータ111と、コントロールユニット112が 容されている。これらのABSモジュレータ111 びコントロールユニット112は、図9に示すよ に、取付金具114に載置され、下ケース100bの 下側からボルト119によって取り付けられてい る。なお、図9に示す4つの取付穴114aは、この ボルト119を挿通させるためのものであり、2 の取付穴114bは、図5に示すベース部材107に取 り付けるボルト108を挿通させるためのもので あり、取付穴114cは、配管支持部材110と共締 するためのものである。

 ABSモジュレータ111には、5本のブレーキ配管 113a、113b、113c、113d、113eが接続されている。 り詳細には、ブレーキ配管113d及び113eは、 れぞれフロントマスターシリンダ40(図2参照) およびリヤマスターシリンダ(図示せず)と接 されており、ブレーキ配管113a~113cは、フロ トブレーキキャリパおよび1つのリヤブレー キキャリパに接続されている。
 一方、コントロールユニット112には、例え 、前輪28及び後輪33の回転状態を検出する車 輪速センサ(図示せず)からのそれぞれの入力 号、ABS警告灯への出力信号等の電気配線(図 示せず)が接続されている。

 コントロールユニット112は、車速センサ らの信号に基づいてABSモジュレータ111を制 する。すなわち、ABSモジュレータ111は、コ トロールユニット112からの信号に基づいて ABSモジュレータ111内のポンプ(モータポンプ )でブレーキオイルをそれぞれのブレーキ配 113a~113cへ圧送する。

 これらのブレーキ配管113a~113eは、金属のパ プで形成されており、ゴム製と比較して外 が細くかつ膨張しないものである。これら 5本のブレーキ配管113a~113eは、図8に示すよ に、防水ケース100内を引き回されて、配管 持部材101の5つの導通穴101a~101e(101fは不使用) 接続開口部(防水ケース100の内側に面する接 続開口部)にそれぞれ接続される。この接続 、それぞれのブレーキ配管113a~113eの先端に けられた接続端子115を接続開口に螺合する とにより行われる。この接続端子115は、ブ ーキ配管113a~113eを接続した状態で、接続開 部から導通穴101a~101eの内部に雨水等が侵入 るのを防止する機能を有している。
 なお、使用していない導通穴101fは、配管支 持部材101と取付金具114の取付穴114cとをボル 132(図12参照)で共締めするためのものである

 図10は、配管支持部材101と上ケース100a及び ケース100bとのシール構造を示す断面図であ る。また、図11は、外側ブレーキ配管116a~116c 配管図である。
 配管支持部材101は、図10に示すように、角 形状の1つの面が防水ケース100の外側に表出 ており、その反対側の面及び4つの側面が防 水ケース100の内側に面するように取り付けら れている。上述した導通穴101a~101cは、外表面 から反対側の面まで貫通し、導通穴101d~101fは 、外表面から側面(図10の反対側の側面。図8 照)まで貫通している。

 配管支持部材101の上面及び両側面には、図1 0に示すように、溝部120が延びるように形成 れている。この溝部120には、環状のシール 材102が嵌め込まれ、さらに上ケース100aが嵌 込まれる。
 また、配管支持部材101の下面には、図10に すように、幅方向に延びる突部121が形成さ ている。この突部121は、下ケース100bに形成 れた溝部に上述したシール部材102が嵌め込 れた後に嵌合する。
 すなわち、配管支持部材101は、上ケース100a および下ケース100bと嵌合により取り付けら ているので、これらの上ケース100aおよび下 ース100bとの分割面Xに挟まれる態様で配置 れ、着脱自在に構成されると共に、その嵌 部にシール部材102が嵌め込まれているので この嵌合部が防水構造を有するようになる
 なお、シール部材102は、Oリングなどの弾力 性のあるゴム製パッキンである。また、シー ル性を有するコーキング材であってもよい。

 配管支持部材101には、図10に示すように、 続端子117を介して外側ブレーキ配管116a、116b 、116c、116d、116eが接続される。これらのブレ ーキ配管116a~116eは、金属のパイプで形成され ており、ゴム製と比較して外径が細くかつ膨 張しないものである。外側ブレーキ配管116a~1 16eの接続は、それぞれの外側ブレーキ配管116 a~116eの先端に設けられた接続端子117を接続開 口に螺合することにより行われる。この接続 端子117は、接続端子115と同様に、ブレーキ配 管113a~113eを接続した状態で、外側に面する接 続開口部から導通穴101a~101eの内部に雨水等が 侵入するのを防止する機能を有している。
 なお、符号の添字a~eは、ブレーキ配管113a~11 3eのそれぞれと対応して接続されることを示 。また、導通穴101a~101eのそれぞれとも対応 る。

 これらの外側ブレーキ配管116a~116eのうち、 号116a、116c、116dの配管は、図11に示すよう 、右側のセンターフレーム5、右側のメイン イプ2に沿って配管され、ヘッドパイプ26の 傍に配置された中継端子118に接続されてい 。この中継端子118からは、116a、116cが前輪 のブレーキキャリパに接続され、116dはフロ トマスターシリンダ40に接続されている。
 一方、外側ブレーキ配管116bは後輪側のブレ ーキキャリパに接続され、116eはリヤマスタ シリンダ(図示せず)に接続されている。

 本発明の実施の形態に係る車両用ブレー 制御装置によれば、ブレーキ制御装置37を 水性を備えた防水ケース100内に収納してい ので、雨水等(雨水の他、車輪が跳ね上げる 水なども含む)のかかり易い位置に配置する 場合であっても、ブレーキ制御装置37を十分 保護することができる。特に、車体下側の 置に配置して車体重心をなるべく低くした きに、車輪が跳ね上げる泥水がかかり易く るが、防水ケース100で保護することで、ブ ーキ制御装置37やABSモジュレータ111に泥水 かからないようにすることができる。これ より、ブレーキ制御装置37の信頼性を向上さ せることができる。

 また、防水ケース100内に収納されるABSモ ュレータ111と防水ケース100外に配置される 後輪用ブレーキとを接続するブレーキ配管1 13a~113e、116a~116eを複数本備えると共に、その 数のブレーキ配管113、116を接続する配管支 部材101を防水ケース100に取り付け、この配 支持部材101と防水ケース100とをシール部材1 02を介して着脱自在に構成しているので、配 支持部材101と防水ケース100との間を防水構 にすることができる。そのため、複数本の レーキ配管113、116を防水性を有する接続端 115、117で接続することで、防水ケース100の 水性を維持したまま、ブレーキ配管113、116 容易に接続することができる。そのため、 管作業を容易に行うことができる。

 また、配管支持部材101は、上ケース100aお よび下ケース100bと嵌合によって着脱自在に 成しているので、防水ケース100を容易に組 立てることができる。また、シール部材102 容易に組み込むことができる。

 さらに、防水ケース100を上ケース100aと下ケ ース100bとで2分割構造にし、配管支持部材101 上ケース100aと下ケース100bとの分割面Xに挟 れるように配置している。また、防水ケー 100内にブレーキ制御装置37やABSモジュレー 111を容易に組み立てることができる。特に ブレーキ配管113a~113eをブレーキ制御装置37に 配管する作業を容易に行うことができる。
 また、上ケース100aと下ケース100bとの合わ 面にシール部材を設けることで、容易に防 構造にすることができる。

 また、車両の後端で後輪33を支持するリ アーム32の前端を車体に揺動自在に取り付け るピボット軸31の下方に防水ケース100を配置 ているので、比較的重量のあるブレーキ制 装置37を車体の下側の位置に配置すること より、車両の低重心化を図ることができる

 さらに、車体の幅方向一側に配置される ヤアーム32内に後輪33を駆動するドライブシ ャフト34を配置し、防水ケース100を車体の幅 向他側に偏位して配置し、平面視でドライ シャフト34と防水ケース100とが重ならない うにしているので、ブレーキ制御装置37がド ライブシャフト34と上下方向において干渉し いように配置することで、ブレーキ制御装 37を車体の下側の位置に配置することがで る。特に、ドライブシャフト34はリヤアーム 32とともに上下に揺動するので、上下方向に いて干渉しない位置に配置することで、空 50内のスペースを無駄なく活用することが きる。

 また、防水ケース100に一端を接続したブ ーザーチューブ130の他端を車体上方へ延ば て大気に開放しているので、防水ケース100 の空気を排出できると共に、ブリーザーチ ーブ130の開口130aからケース内に水が入りに くくすることができ、ケース内への水分の侵 入を防止することができる。

 さらにまた、ブレーキ制御装置37を空間50 に配置することで、ブレーキ制御装置37の周 をセンターフレーム5、上クロスパイプ51、 クロスパイプ38で囲うようになり、車体外 方から見てブレーキ制御装置37を見え難く( 立たない)ようにすることができる。これに り、車体カバーで側部を覆わない車種では 車体の外観性を向上させることができる。

 以上、本発明の実施の形態について述べた 、本発明の技術思想に基づいて各種の変形 よび変更が可能である。
 例えば、本実施の形態では、防水ケース100 上ケース100aと下ケース100bで2分割に構成し いるが、防水構造が得られる構造であれば 体であっても構わない。例えば、防水ケー 本体を上下一体に構成すると共に、この防 ケースに配管支持部材101を取り付ける開口 設け、この開口に配管支持部材101を嵌め込 等によって取り付けることもできる。この 造であっても、ケース全体として防水構造 得られるようになる。なお、この場合には ABSモジュレータ111等は、上記開口からケー 内部に組み込むことになる。
 また、逆に、防水構造を得ることができれ 、防水ケース100を2分割以上にし、各合わせ 面を防水構造にすることで、同様の効果を得 ることもできる。

 また、本実施の形態では、ブレーキ配管1 13a~113eと116a~116eとを別個に設け、配管支持部 101の導通穴101a~101eで中継する構造としたが ブレーキ配管を一体にして取り付けること できる。例えば、ブレーキ配管113a、116aを1 で構成し、配管支持部材101の導通穴101aに挿 通させるようにしてもよい。この場合でも、 導通穴101aを接続端子で塞ぐことにより、防 構造を得るようにしてもよい。

 他方、本実施の形態では、ブレーキ制御 置37を下クロスパイプ38の上側の空間50に設 したが、この位置に限定されない。すなわ 、雨水等がかかるおそれのある部分にブレ キ制御装置37を設置する場合には、本実施 形態のような防水構造を適用することがで る。