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Title:
WATER TREATMENT APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/005016
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a water treatment apparatus for treating an object water with a chemical agent, which can simply detect information about the consumption of the chemical agent and thus can provide a technique useful for optimizing chemical agent treatment. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A water treatment apparatus (100) comprises a disinfection tank (120) in which a disinfectant (122) contained within a chemical agent cylinder (121) is dissolved in object water to disinfect the object water. Further, magnetism of a magnet of which the housing position is variable depending upon the remaining amount of the disinfectant (122) provided within the chemical agent cylinder (121), is detected with a magnetic sensor (140) provided on the outside of the chemical agent cylinder (121) to detect information about the consumption of the disinfectant (122).

Inventors:
SUZUKI EIICHI (JP)
DOI YUKIO (JP)
HIBINO JUN (JP)
YAMASHITA HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061772
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
June 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUJI CLEAN CO LTD (JP)
SUZUKI EIICHI (JP)
DOI YUKIO (JP)
HIBINO JUN (JP)
YAMASHITA HIROSHI (JP)
International Classes:
C02F1/00; C02F3/00; G01F23/62
Foreign References:
JPH09150160A1997-06-10
JPH07112188A1995-05-02
JP2005002656A2005-01-06
JPS5428467U1979-02-24
JPH01152220U1989-10-20
Attorney, Agent or Firm:
IWATA, Tetsuyuki et al. (4-8-13 Masaki, Naka-ku,Nagoya-sh, Aichi 24, JP)
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Claims:
 被処理水の水処理を行う水処理装置であって、
 複数の水処理領域を収容する処理槽本体と、
 前記複数の水処理領域のうち、被処理水の薬剤処理を行う薬剤処理領域と、
 前記薬剤処理領域において被処理水が流通する流通路と、
 前記流通路上に配設され、前記流通路を流れる被処理水に対し溶出する薬剤を収容する薬剤収容ハウジングと、
 前記薬剤収容ハウジングに収容されるとともに、当該薬剤収容ハウジング内における前記薬剤の消費に応じて収容位置が可変とされる磁石と、
 前記薬剤収容ハウジングの外面側に取り付けられ、前記磁石において生じる磁気を検知する磁気センサと、
 前記磁気センサが検知する磁気に基づいて、前記薬剤の消費に関する薬剤情報を出力する薬剤情報出力部と、
を備える構成であることを特徴とする水処理装置。
 請求項1に記載の水処理装置であって、
 前記薬剤は、固形状に形成された複数の固形薬剤が上下に積み重ねられた状態で前記薬剤収容ハウジングに収容され、最下段の前記固形薬剤から順に前記流通路を流れる被処理水に対し溶出して消費されるとともに、所定段の前記固形薬剤の上に前記磁石が積み重ねられた構成であり、
 前記磁気センサは、前記磁石が近接した状態で当該磁石から受ける磁気を検知する構成であり、
 前記薬剤情報出力部は、前記薬剤の溶出に伴って前記磁気センサに対し前記磁石が自重によって下降しつつ近接することで、前記薬剤情報を出力する構成であることを特徴とする水処理装置。
 請求項2に記載の水処理装置であって、
 前記磁石は、最上段の前記固形薬剤の上に積み重ねられる構成であり、
 前記磁気センサは、前記薬剤収容ハウジングの外面側の各部位のうち最下段の前記固形薬剤に対応した部位に取り付けられる構成であり、
 前記薬剤情報出力部は、前記薬剤の溶出に伴って前記磁気センサに対し前記磁石が自重によって下降しつつ近接することで、前記薬剤情報として前記薬剤の残量が無くなったことを出力する構成であることを特徴とする水処理装置。
 請求項2または3に記載の水処理装置であって、
 前記磁石は、N極及びS極が上下方向に連接して配設された両面2極構造とされ、
 前記磁気センサは、磁性材料からなる二つの磁性体リード片が隙間をもって相対したリードスイッチを含む構成であり、
 両面2極構造とされた前記磁石が当該リードスイッチを上方から下方へと横切る方向に近接することで、前記二つの磁性体リード片が前記磁石から受ける磁気により前記隙間において互いに接触する構成であることを特徴とする水処理装置。
 請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の水処理装置であって、
 前記処理槽本体に前記薬剤収容ハウジングを取り付ける第1ホルダ部と、
 前記薬剤収容ハウジングの外面側に前記磁気センサを取り付ける第2ホルダ部と、
を備え、
 前記第1ホルダ部及び第2ホルダ部が一体状に構成されていることを特徴とする水処理装置。
 請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の水処理装置であって、
 前記処理槽本体に前記薬剤収容ハウジングを取り付ける第1ホルダ部と、
 前記薬剤収容ハウジングの外面側に前記磁気センサを取り付ける第2ホルダ部と、
を備え、
 前記磁気センサが取り付けられる前記第2ホルダ部は、前記第1ホルダ部に対し上下方向に関する移動が許容された構成であることを特徴とする水処理装置。
 請求項5または6に記載の水処理装置であって、
 前記薬剤収容ハウジングは、ハウジング内外を連通する第1及び第2のハウジング開口部を備える一方、前記第1ホルダ部は、前記薬剤収容ハウジングの外面側に被着されるとともに、前記薬剤収容ハウジングに対する被着部分のうち前記第1及び第2のハウジング開口部のそれぞれに合致する部位に第1及び第2のホルダ開口部を備える構成であり、これにより、前記流通路を流通する被処理水は、前記第1のホルダ開口部及び第1のハウジング開口部を通じて薬剤収容ハウジング内に流入して前記薬剤に接触した後、前記第2のハウジング開口部及び第2のホルダ開口部を通じて薬剤収容ハウジング外へと流出する構成であることを特徴とする水処理装置。
 請求項1から7のうちのいずれか一項に記載の水処理装置であって、
 前記薬剤収容ハウジングは、上下方向に延在する筒形状に構成されるとともに、ハウジング上部を塞ぐ蓋を備える構成であり、
 更に、前記蓋と前記磁石とを接続する長尺状の接続手段を備え、この接続手段は、前記蓋がハウジング上部に装着された状態で、前記薬剤収容ハウジング内における前記磁石の上下移動を許容する一方、ハウジング上部を開放する際の前記蓋の上向きの開放動作に伴って、前記磁石を上方へと引き上げ可能とする延在長さを有する構成であることを特徴とする水処理装置。
Description:
水処理装置

 本発明は、被処理水の水処理を行う水処 装置に係り、詳しくは被処理水に対し薬剤 溶出させて当該被処理水の薬剤処理を行う 術に関するものである。

 従来、一般家庭等から排出される生活排水 、産業廃水等の汚水などの被処理水を処理 る水処理装置においては、被処理水を消毒 理する構成が知られており、本構成では、 毒処理の過不足を解消するべく、消毒処理 の水の水質を適正とする水質管理を行うこ が必要とされる。例えば下記特許文献1には 、浄化槽において、消毒処理後の水に含まれ る残留塩素を残留塩素センサによって検出す る技術が開示されている。このような技術に よれば、被処理水の消毒処理が適正に遂行さ れているか否かを把握することが可能となる ものの、残留塩素センサのような高価なセン サを用いるため装置コストが高くなるという 問題が生じる。そこで、被処理水の消毒処理 をはじめ、各種の薬剤処理を行うこの種の水 処理装置の設計に際しては、所定の薬剤処理 が適正に遂行されているか否かを簡便に把握 する技術に対する要請がある。

特開平4-235798号公報

 そこで本発明は、上記の点に鑑みてなさ たものであり、薬剤を用いて被処理水の薬 処理を行う水処理装置において、薬剤の消 に関する情報を簡便に検出することができ 以って薬剤処理の適正化を図るのに有効な 術を提供することを課題とする。

 前記課題を解決するために、本発明が構 される。なお、本発明は、一般家庭等から 出される生活排水や産業廃水等の被処理水 浄化処理を行う水処理装置に対し好適に用 られる。

 本発明にかかる水処理装置は、被処理水の 処理を行う装置であって、処理槽本体、薬 処理領域、流通路、薬剤収容ハウジング、 石及び磁気センサを少なくとも備える。
 処理槽本体は、複数の水処理領域を収容す 槽状体として構成される。薬剤処理領域は 処理槽本体に収容されるこれら複数の水処 領域のうち、被処理水の薬剤処理を行う領 として構成される。この薬剤処理領域にお て被処理水が流通する流通路上に薬剤収容 ウジングが配設され、流通路を流れる被処 水に対し溶出する薬剤がこの薬剤収容ハウ ングに収容される。本構成に関し、流通路 、薬剤処理領域の全部または一部を構成す ことができる。また、本構成に関し、薬剤 容ハウジングは、典型的には上下方向に長 状に延在する筒状部材として構成される。 剤は、典型的には所定の収容体に収容され 固形状の薬剤とされ、被処理水の流れによ て溶出する構成とされる。この薬剤を、水 理装置の一構成要素とすることもできる。 通路を流れる被処理水にこの薬剤が溶出す ことで当該被処理水の薬剤処理がなされる 磁石は、薬剤収容ハウジングに収容される ともに、当該薬剤収容ハウジング内におけ 薬剤の消費に応じて収容位置が可変とされ 。この場合、薬剤収容ハウジング内におけ 磁石の収容位置は、薬剤の消費に応じて可 とされればよく、薬剤収容ハウジングの上 の延在方向に関し薬剤の消費高さに概ね合 して変化する構成であってもよいし、或い 薬剤の消費高さとは独立して変化する構成 あってもよい。磁気センサは、薬剤収容ハ ジングの外面側に取り付けられ、磁石にお て生じる磁気を検知するセンサとして構成 れる。この磁気センサは、磁石から受ける 気によってオン-オフ動作するスイッチとし て構成されてもよいし、或いは磁石から受け る磁気の強さないし強弱の度合いを検出する 検出体として構成されてもよい。薬剤情報出 力部は、磁気センサが磁石から受ける磁気に 基づいて、薬剤の消費に関する薬剤情報を出 力する機能を有する。この薬剤情報出力部は 、典型的には磁気センサと有線ないし無線に よって接続される。

 なお、ここでいう「薬剤の消費に関する 剤情報」には、薬剤の有無や薬剤の残量を じめ、薬剤の消費量や消費速度、薬剤が無 なった旨の情報や、薬剤が無くなりそうな の情報、また正常に薬剤処理が行われてい 旨の情報や、正常に薬剤処理が行われてい い旨の情報、更には薬剤の消費に伴う薬剤 充時期や補充量等、薬剤の消費に関する種 の情報が広く包含される。また、薬剤情報 力部による出力態様に関しては、文字、数 、図柄などを表示器に表示出力する態様、 声、警報等をスピーカーに音出力する態様 更には磁気センサによって検知された情報 、水処理装置から離間した場所において複 の水処理装置の遠隔監視を行う遠隔監視装 に向けて信号出力する態様などを適宜用い ことが可能である。

 このような構成によれば、水処理装置の 用者や管理者は、薬剤収容ハウジング内に いて薬剤の残量に応じて収容位置が変化す 磁石の磁気を、薬剤収容ハウジング外に配 された磁気センサによって検知することに って、薬剤の消費に関する情報を簡便に把 することが可能となり、以って薬剤処理の 正化を図ることが可能となる。特に、接続 ーブル等を伴わない磁石を薬剤収容ハウジ グ内に配設するとともに、接続ケーブル等 伴う磁気センサを薬剤収容ハウジング外に 設する構成を採用することによって、薬剤 容ハウジング内の構造をより簡素化するこ が可能となり、これにより当該磁気センサ 薬剤収容ハウジング内に配設する場合に生 る問題、具体的には磁気センサと薬剤との 渉の発生を防止するのに効果的である。

 また、本発明にかかる更なる形態の水処 装置では、前記の薬剤は、固形状に形成さ た複数の固形薬剤が上下に積み重ねられた 態で薬剤収容ハウジングに収容され、最下 の固形薬剤から順に流通路を流れる被処理 に対し溶出して消費されるとともに、所定 の固形薬剤の上に磁石が積み重ねられた構 であるのが好ましい。この場合、所定段の 形薬剤は、複数の固形薬剤のうちの最上段 固形薬剤であってもよいし、或いは最上段 固形薬剤と最下段の固形薬剤との間に介在 る所定の固形薬剤であってもよい。また、 記の磁気センサは、磁石が近接した状態で 該磁石から受ける磁気を検知する構成であ のが好ましい。この場合、所定段の固形薬 は、磁石を下方から支持する支持手段とし 構成される。また、前記の薬剤情報出力部 、薬剤の溶出に伴って磁気センサに対し磁 が自重によって下降しつつ近接することで 薬剤情報を出力するする構成であるのが好 しい。この場合、磁石の収容位置の変化量 、薬剤収容ハウジングの上下の延在方向に し薬剤の消費高さに概ね合致する。

 このような構成によれば、水処理装置の 用者や管理者は、所定段の固形薬剤の上に み重ねられた磁石の収容位置の変化に応じ 薬剤情報出力部から出力される情報によっ 、所定の薬剤情報を認識することが可能と る。この場合、所定段の固形薬剤が最上段 固形薬剤に合致する構成においては、所定 薬剤情報として例えば薬剤の残量が無くな たことが出力される。一方、所定段の固形 剤が最上段の固形薬剤と最下段の固形薬剤 の間に介在する固形薬剤である構成におい は、所定の薬剤情報として薬剤の残量が残 少なくなったことが出力される。本構成を 用した場合には、磁石よりも上方に未使用 薬剤が残留することとなり、薬剤が完全に くなるまでの時間的猶予が付与されること なる。

 また、本発明にかかる更なる形態の水処 装置では、前記の磁石は、最上段の固形薬 の上に積み重ねられる構成であるのが好ま い。また、前記の磁気センサは、薬剤収容 ウジングの外面側の各部位のうち最下段の 形薬剤に対応した部位に取り付けられる構 であるのが好ましい。また、前記の薬剤情 出力部は、薬剤の溶出に伴って磁気センサ 対し磁石が自重によって下降しつつ近接す ことで、薬剤情報として薬剤の残量が無く ったことを出力する構成であるのが好まし 。このような構成によれば、水処理装置の 用者や管理者は、最上段の固形薬剤の上に み重ねられた磁石の収容位置の変化に応じ 薬剤情報出力部から出力される情報によっ 、薬剤情報として薬剤の残量が無くなった とを認識することが可能となる。

 また、本発明にかかる更なる形態の水処 装置では、前記の磁石は、N極及びS極が上 方向に連接して配設された両面2極構造とさ るのが好ましい。また、前記の磁気センサ 、磁性材料からなる二つの磁性体リード片 隙間をもって相対したリードスイッチを含 構成であるのが好ましい。このような構成 おいて、両面2極構造とされた磁石が当該リ ードスイッチを上方から下方へと横切る方向 に近接することで、二つの磁性体リード片が 磁石から受ける磁気により隙間において互い に接触する。このような構成によれば、二つ の磁性体リード片が磁石から受ける磁気によ り隙間において互いに接触する作動範囲(典 的には、磁石の移動方向と交差する方向に する作動範囲)を極力拡張することができ、 ードスイッチの作動精度を高めるのに効果 である。

 また、本発明にかかる更なる形態の水処 装置は、処理槽本体に前記の薬剤収容ハウ ングを取り付ける第1ホルダ部と、この薬剤 収容ハウジングの外面側に磁気センサを取り 付ける第2ホルダ部を備え、これら第1ホルダ 及び第2ホルダ部が一体状に構成されるのが 好ましい。このような構成によれば、処理槽 本体に薬剤収容ハウジングを取り付ける機能 と、薬剤収容ハウジングの外面側に磁気セン サを取り付ける機能が、第1ホルダ部及び第2 ルダ部が一体状に構成された単一のホルダ よって兼用化されるため合理的である。

 また、本発明にかかる更なる形態の水処理 置では、処理槽本体に前記の薬剤収容ハウ ングを取り付ける第1ホルダ部と、この薬剤 収容ハウジングの外面側に磁気センサを取り 付ける第2ホルダ部を備え、磁気センサが取 付けられる前記第2ホルダ部は、前記第1ホル ダ部に対し上下方向に関する移動が許容され た構成であるのが好ましい。第2ホルダ部の り付け構造に関しては、第1ホルダ部に対す 第2ホルダ部の上下方向に関する相対位置を 複数段階にて設定可能であるとともに、所望 の設定位置において第1ホルダ部に対し第2ホ ダ部を固定することが可能な構成を種々採 することができる。
 このような構成によれば、磁気センサによ て磁石の磁気が検出される時点において残 する薬剤の量を設定することが可能となる 薬剤の消費速度は、水量や窒素濃度などの 因で現場毎に異なるのが一般的であるとこ 、第1ホルダに対する第2ホルダまたは磁気 ンサの固定位置を、その現場に最適な位置 設定することで、メンテナンスの時期を適 に把握することができ、メンテナンスをし くすることが可能となる。

 また、本発明にかかる更なる形態の水処理 置では、前記の薬剤収容ハウジングは、ハ ジング内外を連通するハウジング開口部を える一方、前記の第1ホルダ部は、薬剤収容 ハウジングの外面側に被着されるとともに、 薬剤収容ハウジングに対する被着部分のうち 第1及び第2のハウジング開口部のそれぞれに 致する部位に第1及び第2のホルダ開口部を える構成であるのが好ましい。このような 成では、ホルダ開口部及びハウジング開口 がいずれも流通路上に配設されるため、流 路を流通する被処理水は、第1のホルダ開口 及び第1のハウジング開口部を通じて薬剤収 容ハウジング内に流入して薬剤に接触した後 、薬剤が溶出した水となって第2のハウジン 開口部及び第2のホルダ開口部を通じて薬剤 容ハウジング外へと流出することとなる。 型的には、第1のホルダ開口部を第1のハウ ング開口部よりも大きい開口部分として構 し、第2のホルダ開口部を第2のハウジング開 口部よりも大きい開口部分として構成する。
 このような構成によれば、薬剤収容ハウジ グ内に流入した後に薬剤収容ハウジング外 と流出する被処理水の流れに関し、当該被 理水が薬剤に接触するのを妨げることのな 円滑な流れを形成させることが可能となる 特には、処理槽本体に薬剤収容ハウジング 取り付ける第1ホルダ部に対し、被処理水の 円滑な流れを形成させる機能を付与した合理 的な構成が提供されることとなる。

 また、本発明にかかる更なる形態の水処理 置では、前記の薬剤収容ハウジングは、上 方向に延在する筒形状に構成されるととも 、ハウジング上部を塞ぐ蓋を備える構成で り、更に、蓋と磁石とを接続する長尺状の 続手段を備える構成であるのが好ましい。 の接続手段は、蓋がハウジング上部に装着 れた状態で、薬剤収容ハウジング内におけ 磁石の上下移動を許容する一方、ハウジン 上部を開放する際の記蓋の上向きの開放動 に伴って、磁石を上方へと引き上げ可能と る延在長さを有する構成とされる。典型的 は、接続手段が紐状ないしケーブル状の柔 性材料によって構成され、またこの接続手 の直線的な延在長さが、薬剤収容ハウジン のハウジング上部に装着された蓋の下面か 、薬剤収容ハウジング内の最下段ないしそ よりも下方位置までの長さに概ね合致する 成とされる。
 このような構成によれば、使用中は接続手 によって磁石の動作が阻害されることはな が、一方で薬剤を補充するべく蓋を開放す 際に、同時に磁石が接続手段を介して持ち げられるので、磁石の上に薬剤が誤って補 されるのを防止することができ、以って磁 の下に薬剤を確実に補充することが可能と る。

 以上のように、本発明によれば、薬剤を いて被処理水の薬剤処理を行う水処理装置 おいて、特に薬剤とともに薬剤収容ハウジ グに収容され、薬剤の残量に応じて収容位 が可変とされる磁石の磁気を、薬剤収容ハ ジングの外面側に取り付けられる磁気セン によって検知する構成を採用することによ て、薬剤の消費に関する情報を簡便に検出 ることができ、以って薬剤処理の適正化を ることが可能となった。

 以下に、本発明における一実施の形態の 処理装置の構成等を図面に基づいて説明す 。なお、本実施の形態は、一般家庭等から 出される排水(被処理水)の処理を行う水処 装置について説明するものである。

 本発明における「水処理装置」の一実施 形態の水処理装置100の概要が図1に示される 。図1に示すように、本実施の形態の水処理 置100は、槽状に成形された処理槽本体101を し、この処理槽本体101には、複数の水処理 域として上流側処理槽110、消毒槽120及び貯 槽130が収容されている。流入部102を通じて 理槽本体101内に流入した排水は、上流側処 槽110、消毒槽120及び貯留槽130において順次 理され、処理後の水は流出部103を通じて処 槽本体101外へと流出する。この場合、水処 装置100は、処理槽本体101外へと流出した水 そのまま放流する浄化槽として構成されて よいし、或いは処理槽本体101外へと流出し 水をトイレや散水用の水として再利用する 再利用装置として構成されてもよい。ここ いう処理槽本体101が、本発明における「複 の水処理領域を収容する処理槽本体」に相 する。

 上流側処理槽110は、典型的には、被処理 中に含まれる夾雑物を、流入バッフル(図示 省略)などの固液分離手段を用いて被処理水 ら分離する処理を行う夾雑物除去槽、被処 水から泡沫を分離する処理を行う泡沫分離 、被処理水中の有機汚濁物質を嫌気処理(還 )する嫌気濾床槽、被処理水中の有機汚濁物 質を好気処理(酸化)する接触ばっ気槽、被処 水中の浮遊物質を沈殿・除去する沈澱槽な のうちの1または複数の処理槽によって構成 される。なお、本実施の形態では、各槽にお いて処理される排水および当該排水を処理す る処理過程において流れる水を「被処理水」 ないし「水」と記載する。

 消毒槽120は、上流側処理槽110から流入し 水に対し消毒剤を供給する機能を有する処 槽として構成される。この消毒槽120は、被 理水の消毒処理を行うための固形状の消毒 122が充填された薬剤筒121を薬筒棚120a(「越 樋」ともいう)内に備えており、被処理水の れにともなって当該被処理水に消毒剤122が 出するように構成されている。詳細につい は後述するが、この薬剤筒121は、処理槽本 101に取り付けられ、また薬剤筒121の外面に 気センサ140が取り付けられるようになって る。詳細については後述するが、この磁気 ンサ140は、薬剤筒121に収容された後述の磁 124からの磁気を受けて作動する構成とされ 。また、この磁気センサ140は、ケーブル141 よって送信部150に接続されており、磁気セ サ140からの情報が送信部150に伝送され、更 送信部150からの情報が水質管理装置200側の 信部210に無線送信され、出力部220において 力されるように構成されている。この水質 理装置200は、水処理装置100から離間して配 された遠隔監視装置として構成され、複数 水処理装置における水質に関する情報を遠 監視することが可能とされる。

 消毒槽120において消毒剤122が溶出した被 理水は、この消毒槽120にて消毒処理がなさ た後、貯留槽130に流入する。この貯留槽130 は、流出部103を通じて流出する前の水が一 的に貯留されるとともに、この貯留状態に いて消毒処理が継続される。従って、この 留槽130を被処理水の消毒処理を行う「消毒 」と称呼するとともに、この貯留槽130へと 毒剤122を供給する前述の消毒槽120を貯留槽1 30に関する「薬剤供給装置」と称呼すること できる。なお、ここでいう消毒槽120、或い 消毒槽120とその下流の貯留槽130は、被処理 の消毒処理(薬剤処理)に関与する処理槽で り、本発明における「被処理水の薬剤処理 行う薬剤処理領域」を構成する。貯留槽130 ら流出した水は、水処理装置100が水再利用 置として構成される場合には、トイレや散 装置へと移送され、また水処理装置100が浄 槽として構成される場合には、そのまま下 道に放流される。本構成に関連して、貯留 130の下流に、更に別の槽、例えば放流用の ンプが設置された放流ポンプ槽などを設け もよい。

 上記薬剤筒121の具体的な構成及び動作に しては、図2及び図3が参照される。図2には 図1中の消毒槽120に設けられた薬剤筒121の消 毒剤使用前における断面構造が示され、図3 は、図1中の消毒槽120に設けられた薬剤筒121 消毒剤使用中における断面構造が示されて る。

 図2に示すように、本実施の形態の薬剤筒 121は、中空状の収容空間121aを有する薬剤筒 ウジングとして構成され、この収容空間121a 複数(図2に示す例では4つ)の消毒剤122が上下 に積み重ねられて収容される。また、この薬 剤筒121は、上下方向に延在する筒形状のハウ ジング上部を塞ぐ蓋128を備える構成とされる 。この蓋128は、使用時にハウジング上部に装 着される一方、消毒剤122の充填時やメンテナ ンス時等に開放される。消毒剤122は、薬剤筒 121の内径を下回る径の固形消毒剤、典型的に は塩素系の固形消毒剤として構成される。こ のような塩素系の固形消毒剤を使用する場合 には、薬剤筒121の内壁部分にコーティング層 (例えばフッ素樹脂コーティング)を設けるか 或いは薬剤筒121自体の材質を選ぶことによ 薬剤筒121の耐塩素性を確保するのが好まし 。ここでいう薬剤筒121が、本発明における 薬剤収容ハウジング」に相当し、またここ いう消毒剤122が、本発明における「薬剤」 び「固形薬剤」に相当する。また、薬剤筒1 21の筒壁のうちこの収容空間121aの下部領域、 すなわち最下段の消毒剤122が位置する部位に は、上流側処理槽110から流入した水が流通す るハウジング流通路123を備える。このハウジ ング流通路123は、上流側処理槽110から消毒槽 120へと流入した水が流れる流通路126上に配設 されている。ここでいう流通路126が、本発明 における「流通路」に相当する。

 本構成では、流通路126を流通する被処理 がこの薬剤筒121のハウジング流通路123を流 する被処理水によって、上下に積み重ねら た複数の消毒剤122のうちの下段の消毒剤122 ら順に被処理水に連続的に溶出し、当該被 理水の消毒処理(塩素消毒処理)に供するよ になっている。また、本実施の形態では、 容空間121aの最上段の消毒剤122の上に磁石124 積み重ねられて配置(載置)されるようにな ている。すなわち、最上段の消毒剤122によ て磁石124が下方から支持される構成になっ いる。

 また、本実施の形態の薬剤筒121は、ホル (ブラケット)125を介して処理槽本体101に取 付けられる構成とされる。このホルダ125は 第1保持部125a及び第2保持部125bを備える。第1 保持部125aは、薬剤筒121の下部を外面から保 する部位として構成される。第2保持部125bは 、薬剤筒121の下部の側方(外表面)に磁気セン 140を収容保持する部位として構成される。 なわち、本実施の形態では、処理槽本体101 薬剤筒121を取り付ける第1保持部125aと、薬 筒121の外面側に磁気センサ140を取り付ける 2保持部125bが一体状に構成されている。この ような構成によれば、処理槽本体101に対し薬 剤筒121が取り付けられるとともに、薬剤筒121 に対する磁気センサ140の位置決めがなされる こととなる。これにより、処理槽本体101に薬 剤筒121を取り付ける機能と、薬剤筒121の外面 側に磁気センサ140を取り付ける機能が、第1 持部125a及び第2保持部125bが一体状に構成さ た単一のホルダ125によって兼用化されるた 合理的である。また、本実施の形態では、 気センサ140を収容保持するこの部位は、収 空間121aに収容された最下段の消毒剤122に対 する部位とされる。ここでいう第1保持部125 a或いはこの第1保持部125aを含むホルダ125によ って本発明における「第1ホルダ部」が構成 れ、またここでいう第2保持部125bが、本発明 における「第2ホルダ部」に相当する。

 なお、本構成に関連して、第2保持部125b 省略した上で、磁気センサ140を薬剤筒121の 表面に直に被着して取り付ける構造を採用 てもよい。また、薬剤筒121の底部に第2保持 125bを設けこの第2保持部124bに磁気センサ140 取り付ける構成や、薬剤筒121の底部に磁気 ンサ140を直に被着して取り付ける構造を採 し、薬剤筒121の底部領域に磁気センサ140を 持するようにしてもよい。

 上記構成の薬剤筒121において、消毒剤122 、被処理水に対する溶出によって消費され ため、複数の消毒剤122の上下方向(図2中の 下方向)に関する積み重ね高さLが徐々に低下 していく。また、図3に示すように、複数の 毒剤122のこの積み重ね高さLの低下(消毒剤消 費)に伴って、収容空間121aにおける磁石124の 置がその自重によって下方へと変位し、磁 124が磁気センサ140に近接する方向に下降し いく。すなわち、本実施の形態の磁石124は 薬剤筒121内における消毒剤122の残量に応じ その収容位置が可変とされる構成になって る。この場合、磁石124の収容位置の変化量 、薬剤筒121の上下の延在方向に関し薬剤の 費高さに概ね合致する。

 ここで、上記薬剤筒121及びホルダ125の更 る具体的な構成に関し、図4及び図5を参照 つつ説明する。図4には、本実施の形態の薬 筒121とホルダ125とが分解状態とされた分解 視図が示され、また図5には、本実施の形態 の薬剤筒121とホルダ125とが組み付け状態とさ れた組み付け斜視図が示される。

 図4及び図5に示すように、本実施の形態 は、薬剤筒121に切り欠き状ないし開口状の ウジング流通路123が設けられる一方、ホル 125に切り欠き状ないし開口状のホルダ流通 126が設けられ、また薬剤筒121とホルダ125と 組み付け状態とされた際にこれらハウジン 流通路123及びホルダ流通路126が合致する構 であるのが好ましい。これらハウジング流 路123及びホルダ流通路126は、図3中の流通路1 27上に配設されて、当該流通路127の一部を形 する。

 ハウジング流通路123は、薬剤筒121のハウ ング内外を連通する構成であり、第1のハウ ジング開口部123a及び第2のハウジング開口部1 23bを少なくとも備える。ホルダ流通路126は、 ホルダ125の内外を連通する構成であり、第1 ホルダ開口部126a及び第2のホルダ開口部126b 少なくとも備える。ホルダ125は、薬剤筒121 外面側に被着されるとともに、薬剤筒121に する被着部分のうち第1及び第2のハウジング 開口部123a,123bのそれぞれに合致する部位に第 1及び第2のホルダ開口部126a,126bを備える構成 される。これにより、図3中の流通路127を流 通する被処理水は、第1のホルダ開口部126a及 第1のハウジング開口部123aを通じて薬剤筒12 1内に流入して消毒剤122に接触した後、当該 毒剤122が溶出した水となって第2のハウジン 開口部123b及び第2のホルダ開口部126bを通じ 薬剤筒121外へと流出する。

 典型的には、第1のホルダ開口部126aを第1 ハウジング開口部123aよりも大きい開口部分 として構成し、第2のホルダ開口部126bを第2の ハウジング開口部123bよりも大きい開口部分 して構成する。このような構成によれば、 剤筒121内に流入した後に薬剤筒121外へと流 する被処理水の流れに関し、当該被処理水 消毒剤122に接触するのを妨げることのない 滑な流れを形成させることが可能となる。 には、処理槽本体101に薬剤筒121を取り付け ホルダ125に対し、被処理水の円滑な流れを 成させる機能を付与した合理的な構成が提 されることとなる。なお、ここでいう第1の ウジング開口部123a、第2のハウジング開口 123b、第1のホルダ開口部126a、第2のホルダ開 部126bが、それぞれ本発明における「第1の ウジング開口部」、「第2のハウジング開口 」、「第1のホルダ開口部」、「第2のホル 開口部」に相当する。

 上記磁石124及び磁気センサ140の具体的な 成及び動作に関しては、図6及び図7が参照 れる。図6には、本実施の形態の磁気センサ1 40の非作動時における磁石124及び磁気センサ1 40の断面構造が示され、図7には、本実施の形 態の磁気センサ140の作動時における磁石124及 び磁気センサ140の断面構造が示される。

 図6に示すように、本実施の形態の磁石124 は、N極及びS極が上下方向に連接して配設さ た、いわゆる「両面2極構造」の永久磁石で あって、典型的には円柱形状、円筒形状ない し環状(ドーナツ状)とされる。この磁石124と て、必要に応じて左右2極、片面2極、左右 極、両面片面多極、円筒内周面多極、円柱2 、円柱多極、円筒外周面多極、(複合)多極 板、スキュー付円筒多極、角形多極、丸形 極、2極セグメント等の永久磁石を採用する ともできる。ここでいう磁石124が、本発明 おける「磁石」に相当する。

 一方、本実施の形態の磁気センサ140は、 わゆる「リードスイッチ」或いは「マグネ トスイッチ」と称呼されるスイッチであり 磁石124において生じる磁気を検知してオン 作及びオフ動作する機能を有する。この磁 センサ140は、具体的には、図6に示すように 不活性ガスが充填されたガラス管142の中に二 本のリード片143,144が封入された構成とされ 。ここでいう磁気センサ140が、本発明にお る「磁気センサ」に相当する。磁気センサ14 0を構成するこれら第1のリード片143及び第2の リード片144は、いずれも磁性材料からなる磁 性体リード片として構成され、第1のリード 143の一端部143aの接点と、第2のリード片144の 一端部144aの接点との間の隙間をもって相対 ている。

 このような構成の磁気センサ140は、磁石1 24からの磁気(磁界)が及ばない領域に離間し 状態では、磁気センサ140が非作動状態(スイ チが切れたオフ状態)とされ、第1のリード 143の一端部143aの接点と、第2のリード片144の 一端部144aの接点の接触が生じない(図6参照) この場合、送信部150は、消毒剤122の残量が ることを示す情報を、水質管理装置200側の 信部210に無線送信するか、或いは情報自体 無線送信しない。

 これに対し、図3において説明したように 磁石124が磁気センサ140に近接する方向に下降 し、両面2極構造とされた磁石124が磁気セン 140を上方から下方へと横切る方向に近接し 、磁気センサ140が磁石124から受ける磁気が 定値に達すると、磁気センサ140が作動状態( イッチが入ったオン状態)とされる。具体的 には、この近接動作に伴って第1のリード片14 3は、一端部143aがN極となり他端部143bがS極と るのに対し、第2のリード片144は、一端部144 aがS極となり他端部144bがN極となるため、第1 リード片143の一端部143a(接点)と第2のリード 片144の一端部144a(接点)が磁気吸引力によって 吸引され、前記の隙間において互いに接触す る(図7参照)。これによって、磁気センサ140が 作動状態とされる。

 磁気センサ140が作動状態になることによ て、ケーブル141を介してこの磁気センサ140 接続された送信部150は、消毒剤122の残量が くなった或いは消毒剤122の残量が残り少な ことを示す情報を、水質管理装置200側の受 部210に無線送信する。この受信部210によっ 受信された情報に基づいて、消毒槽120の点 や、消毒槽120における消毒剤122の補充作業 、水処理装置100の使用者や管理者に対し促 出力が出力部220によって遂行される。この 合の出力部220の出力情報としては、消毒剤1 22の有無や残量をはじめ、消毒剤122の消費量 消費速度、消毒剤122が無くなった旨の情報 、消毒剤122が無くなりそうな旨の情報、ま 正常に消毒処理が行われている旨の情報や 正常に消毒処理が行われていない旨の情報 更には消毒剤122の消費に伴う消毒剤補充時 や補充量等、消毒剤122の消費に関する種々 情報が広く包含される。また、この場合の 力態様に関しては、文字、数字、図柄など 表示器に表示出力する態様、音声、警報等 スピーカーに音出力する態様などを適宜用 ることが可能である。ここでいう出力情報 、本発明における「薬剤の消費に関する薬 情報」に相当する。また、ここでいう送信 150、受信部210及び出力部220は、磁気センサ1 40が検知する磁気に基づいて、消毒剤122の消 に関する薬剤情報を出力する機能を有し、 発明における「薬剤情報出力部」を構成す 。

 なお、本実施の形態では、上記の無線送 構造にかえて或いは加えて、磁気センサ140 作動状態になった場合、消毒剤122の残量が くなった或いは消毒剤122の残量が残り少な ことを示す情報を、現場設置型の出力部(薬 剤情報出力部)によって出力する構成を採用 ることもできる。このような構成によれば 水処理装置100の使用者や管理者は、消毒剤12 2の残量が無くなった或いは消毒剤122の残量 残り少ないことを水処理装置100が設置され いる現場にて把握することが可能となる。

 また、本実施の形態において、磁石124の 径が消毒剤122の外径とほぼ同じか、当該消 剤122の外径を若干下回る構成であるのが好 しい。更には、磁石124の角に円弧状のR部分 を設ける構成や、磁石124全体の形状を上方側 が凹んだ湾曲状とする構成を採用するのが好 ましい。このような構成によれば、消毒剤122 が下段側から順次消費されて磁石124が下降す る場合に、この磁石124が薬剤筒121の内壁に引 っ掛かるのを防止し、磁石124の円滑な下降動 作を確保することができ、これによって消毒 剤122の残量に関する情報を磁気センサ140によ って正確に検知することが可能となる。

 以上のように、本実施の形態によれば、 処理装置100の使用者や管理者は、薬剤筒121 において消毒剤122の残量に応じて収容位置 変化する磁石124の磁気を、薬剤筒121外に配 された磁気センサ140によって検知すること よって、消毒剤122の消費に関する情報を簡 に把握することが可能となり、以って消毒 理の適正化を図ることが可能となる。特に 接続ケーブル等を伴わない磁石124を薬剤筒1 21内に配設するとともに、ケーブル141を伴う 気センサ140を薬剤筒121外に配設する構成を 用することによって、薬剤筒121内の構造を り簡素化することが可能となり、これによ 当該磁気センサ140を薬剤筒121内に配設する 合に生じる問題、具体的には磁気センサ140 消毒剤122との干渉の発生を防止するのに効 的である。

 また、上記実施の形態によれば、両面2極 構造とされた磁石124が磁気センサ140(リード イッチ)を上方から下方へと横切る方向に近 することで、二つの磁性体リード片143,144が 磁石124から受ける磁気により隙間において互 いに接触する構成を採用することによって、 二つの磁性体リード片143,144が磁石124から受 る磁気により隙間において互いに接触する 動範囲(典型的には、磁石124の上下の移動方 と交差する方向に関する作動範囲)を極力拡 張することができ、リードスイッチの作動精 度を高めるのに効果的である。

 上記実施の形態においては、薬剤筒121外 単一の磁気センサ140を配設する構成につい 記載したが、薬剤筒121の上下方向に関し複 の磁気センサ140を異なる位置に配置した構 を採用することもできる。このような構成 よれば、消毒剤122の残量や、消毒剤122の残 が無くなるまでの経過を経時的に把握する とが可能となり、消毒剤122の残量に関しき 細かい管理が可能とされる。

〔他の実施の形態〕
 なお、本発明は上記の実施の形態のみに限 されるものではなく、種々の応用や変形が えられる。例えば、上記実施の形態を応用 た次の各形態を実施することもできる。

 上記実施の形態では、消毒剤122が薬剤筒1 21の収容空間121aにおいて上下に積み重ねられ ることによって規則的に充填される場合につ いて記載したが、本発明では、粒状の薬剤が 不規則充填される構成を採用することもでき る。本構成に関しては図8が参照される。こ 図8には、薬剤筒121内における消毒剤122及び 石124の収容形態に関し別実施の形態が示さ る。図8に示す例では、不規則充填された粒 状の消毒剤122の上に磁石124が積み重ねられて 配設された構成となっている。本例では、磁 石124の外径が粒状の消毒剤122の外径を上回る 構成とされる。

 また、上記実施の形態では、最上段の消 剤122の上に磁石124が配設される場合につい 記載したが、本発明では、複数の消毒剤122 間の所定段に磁石124を介在させて配設する 成を採用することもできる。本構成に関し は図9が参照される。この図9には、薬剤筒12 1内における消毒剤122及び磁石124の収容形態 関し別実施の形態が示される。図9に示す例 は、4つの消毒剤122のうち下側において三段 積みされた消毒剤122の上に磁石124が載置され た構成、すなわち下側から三段目の消毒剤122 と四段目の消毒剤122との間に磁石124が介在す る構成になっている。このような構成によれ ば、下側の3つの消毒剤122が消費された後、 気センサ140によって磁石124の磁気が検知さ た時点では、磁石124よりも上方に未使用の 毒剤122が残留しており、消毒剤122が完全に くなるまでの時間的猶予が付与されること なる。

 また、上記実施の形態では、処理槽本体1 01に薬剤筒121を取り付ける第1保持部125aと、 剤筒121の外面側に磁気センサ140を取り付け 第2保持部125bが一体状に構成されたホルダ125 について記載したが、本発明では、ホルダ125 とは異なる構成のホルダを採用することもで きる。本構成に関しては図10が参照される。 の図10には、別実施の形態のホルダ225の構 が示されている。このホルダ225では、磁気 ンサ140が取り付けられる第2保持部125bは、処 理槽本体101に薬剤筒121を取り付ける第1保持 125aに対し上下方向(図10中の上下方向)に関す る移動が許容された状態で当該第1保持部125a 取り付けられた構成とされる。第2保持部125 bの取り付け構造に関しては、第1保持部125aに 対する第2保持部125bの上下方向に関する相対 置を複数段階にて設定可能であるとともに 所望の設定位置において第1保持部125aに対 第2保持部125bを固定することが可能な構成を 種々採用することができる。

 このような構成によれば、磁気センサ140に って磁石124の磁気が検出される時点におい 残留する消毒剤122の量を設定することが可 となる。例えば、第2保持部125bを図10中の二 点鎖線(仮想線)で示す位置に設定した場合に 、磁気センサ140によって磁石124の磁気が検 された時点においてその後に使用可能な消 剤122は殆ど残留していないが、第2保持部125 bを図10中の実線で示す位置に設定した場合に は、磁気センサ140によって磁石124の磁気が検 出された時点においては、磁石124よりも下方 に消費され始めたばかりの消毒剤122が1つ残 しており、消毒剤122が完全に無くなるまで 時間的猶予が付与されることとなる。
 なお、消毒剤の消費速度は、水量や窒素濃 などの要因で現場毎に異なるのが一般的で るところ、図10に示すような実施形態によ ば、第1保持部125aに対する第2保持部125bまた 磁気センサ140の固定位置を、その現場に最 な位置に設定することで、メンテナンスの 期を適正に把握することができ、メンテナ スをし易くすることが可能となる。

 また、上記実施の形態では、磁石124の下側 消毒剤122が配設されることを前提に構成さ ているが、消毒剤122が完全に消費され、磁 124が薬剤筒121内の最下段に位置した時点で のまま磁石124の上側に消毒剤122が補充され と、所定の情報の検出に支障をきたすこと 想定される。そこで、図11に示す構成を採 するのが好ましい。この図11には、別実施の 形態の蓋228の構成が示されている。この蓋228 は、長尺状の接続手段129を介して磁石124と接 続されている。
 図11に示すように、接続手段129は、蓋228が 剤筒121のハウジング上部に装着された状態 、薬剤筒121内における磁石124の上下移動を 容する一方、薬剤筒121のハウジング上部を 放する際の蓋228の上向きの開放動作に伴っ 、磁石124を上方へと引き上げ可能とする延 長さを有する構成とされる。典型的には、 続手段129が紐状ないしケーブル状の柔軟性 料によって構成され、またこの接続手段129 直線的な延在長さが、薬剤筒121のハウジン 上部に装着された蓋228の下面から、薬剤筒12 1内の最下段ないしそれよりも下方位置まで 長さに概ね合致する構成とされる。ここで う接続手段129が本発明における「接続手段 に相当し、またここでいう蓋228が本発明に ける「蓋」に相当する。

 このような構成によれば、使用中は接続 段129によって磁石124の動作が阻害されるこ はないが、一方で消毒剤122を補充するべく 228を開放する際に、同時に磁石124が接続手 129を介して持ち上げられるので、磁石124の に消毒剤122が誤って補充されるのを防止す ことができ、以って磁石124の下に消毒剤122 確実に補充することが可能となる。

 また、本実施の形態において、磁気セン 140は、磁石124から受ける磁気によってオン- オフ動作するスイッチとして構成したが、本 発明において、磁気センサは、ホール効果を 応用したホール素子磁気センサのように、磁 石から受ける磁気の強さないし強弱の度合い を検出するとともに、検出されたこの磁気の 強さないし強弱の度合いに基づいて、薬剤情 報出力部が薬剤の消費に関する情報を出力す るように構成されてもよい。また、ホール素 子磁気センサ以外として、磁気抵抗効果を応 用した磁気抵抗(MR)素子による磁気センサや いわゆる角型特性のB-Hカーブをもつコアを 用したフラックス・ゲート(磁気変調)型磁気 センサ等を用いることもできる。

 また、本実施の形態では、薬剤筒121内に ける磁石124の収容位置が、薬剤筒121の上下 延在方向に関し消毒剤122の消費高さに概ね 致して変化する構成について記載したが、 発明では、薬剤筒121内における磁石124の収 位置が消毒剤122の消費に応じて収可変とさ ればよく、当該収容位置が消毒剤122の消費 さとは独立して変化する構成を採用するこ もできる。

 また、上記実施の形態では、消毒剤122の 費に伴って収容位置が可変とされる磁石124 薬剤筒121内に配設するとともに、磁石124を 出する磁気センサ140を薬剤筒121外に配設す 場合について記載したが、必要に応じては の構成を採用することもできる。例えば、 毒剤122の消費に伴って収容位置が可変とさ る無線式の磁気センサを薬剤筒121内に配設 るとともに、この無線式の磁気センサによ て検出される磁石を薬剤筒121外に配設した 成を採用することもできる。

 また、上記実施の形態では、磁気センサ1 40は第2保持部125bによって薬剤筒121の側方(外 面)に収容保持される場合について記載した が、本発明では、磁気センサ140の配設位置は 薬剤筒121の側方に限定されるものではなく必 要に応じて種々変更可能である。例えば、薬 剤筒121の底面に磁気センサ140を配設すること もできる。要するに、消毒剤122が消費される ことによって、磁石124と磁気センサ140が近接 し、磁石124の磁気が磁気センサ140にて検出さ れる構成であればよい。

 また、上記実施の形態では、消毒剤の消 に関する情報を出力する場合について記載 たが、消毒剤以外の薬剤の消費に関する情 を出力する構成に本発明を適当することも きる。

 また、上記実施の形態では、家庭用の水 理装置について記載したが、本発明は、家 用の水処理装置のみならず、工場などに設 される各種の水処理装置に対しても同様に 用可能な技術である。

本発明における「水処理装置」の一実 の形態の水処理装置100の概要を示す図であ 。 図1中の消毒槽120に設けられた薬剤筒121 の消毒剤使用前における断面構造を示す図で ある。 図1中の消毒槽120に設けられた薬剤筒121 の消毒剤使用中における断面構造を示す図で ある。 本実施の形態の薬剤筒121とホルダ125と 分解状態とされた分解斜視図である。 本実施の形態の薬剤筒121とホルダ125と 組み付け状態とされた組み付け斜視図であ 。 本実施の形態の磁気センサ140の非作動 における磁石124及び磁気センサ140の断面構 を示す図である。 本実施の形態の磁気センサ140の作動時 おける磁石124及び磁気センサ140の断面構造 示す図である。 薬剤筒121内における消毒剤122及び磁石1 24の収容形態に関し別実施の形態を示す図で る。 薬剤筒121内における消毒剤122及び磁石1 24の収容形態に関し別実施の形態を示す図で る。 別実施の形態のホルダ225の構成を示す 図である。 別実施の形態の蓋228の構成を示す図で ある。

符号の説明

 100…水処理装置
 101…処理槽本体
 102…流入部
 103…流出部
 110…上流側処理槽
 120…消毒槽
 120a…薬筒棚
 121…薬剤筒
 121a…収容空間
 122…消毒剤
 123…ハウジング流通路
 123a…第1のハウジング開口部
 123b…第2のハウジング開口部
 124…磁石
 125,225…ホルダ
 125a…第1保持部
 125b…第2保持部
 126…ホルダ流通路
 126a…第1のホルダ開口部
 126b…第2のホルダ開口部
 127…流通路
 128,228…蓋
 129…接続手段
 130…貯留槽
 140…磁気センサ
 141…ケーブル
 142…ガラス管
 143…第1のリード片
 144…第2のリード片
 143a,144a…一端部
 143b,144b…他端部
 150…送信部
 200…水質管理装置
 210…受信部
 220…出力部