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Title:
AXIAL GAP TYPE CORELESS ROTATING MACHINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/034991
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an axial gap type rotating machine comprising a coil (3) including a winding (4) made by binding two or more coil element wires (5) having a rectangular section, such that the longer and/or shorter sides of their sections are aligned. The winding (4) has an insulating coating (6) on its outer periphery, and is made such that the longer sides of the sections of the coil element wires (5) and the magnetic pole faces of a permanent magnet are perpendicular to each other.

Inventors:
MIYATA KOJI (JP)
KOBAYASHI HIDEKI (JP)
WATANABE NAOKI (JP)
MINOWA TAKEHISA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066310
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
September 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHINETSU CHEMICAL CO (JP)
MIYATA KOJI (JP)
KOBAYASHI HIDEKI (JP)
WATANABE NAOKI (JP)
MINOWA TAKEHISA (JP)
International Classes:
H02K3/47; H02K16/02; H02K21/24
Foreign References:
JPH11187635A1999-07-09
JPS55122308U1980-08-30
JPH11113204A1999-04-23
JP2002320364A2002-10-31
JP2003348805A2003-12-05
Other References:
See also references of EP 2190103A4
Attorney, Agent or Firm:
OKUYAMA, Shoichi et al. (Akasaka NOA Bldg.2-12, Akasaka 3-chome, Minato-ku, Tokyo 52, JP)
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Claims:
 ハウジングと、
 該ハウジング内に回転自在に支持された回転軸と、
 前記回転軸の軸方向に間隔を置いて対向配置された回転盤を備え前記回転軸と一体に回動可能な2段の回転子であって、前記対向配置された回転盤の対向面の少なくとも一面において、前記回転軸を中心とする円周上に磁極面が回転軸に対して垂直になるように永久磁石を配置している回転子と、
 前記対向配置された回転盤が形成する空隙に配置されハウジングに固定された固定盤、および、前記回転盤の永久磁石が配置された円周と相対する前記固定盤の円周上に配置されたコイルを備えた固定子とを備えたアキシャルギャップ型の回転機であって、
 前記コイルは、長方形断面を有するコイル素線を断面の長辺を揃えてかつ/または短辺を揃えて2本以上束ねてなる巻線からなり、前記巻線は、外周を絶縁被覆されており、前記コイル素線の断面の長辺と前記永久磁石の磁極面とが垂直になるように巻き回されているアキシャルギャップ型回転機。
 ハウジングと、
 該ハウジング内に回転自在に支持された回転軸と、
 前記回転軸の軸方向に間隔を置いて対向配置された端部回転盤を備え、前記回転軸と一体に回動可能な第1と第2の端部回転子と、
 前記第1と第2の端部回転子が形成する空隙に配置された回転盤、および、前記回転盤の両面において、前記回転軸を中心とする円周上に磁極面が回転軸に対して垂直になるように配置された永久磁石を備え、前記回転軸と一体に回動可能な少なくとも1段の両面磁石回転子と、
 前記第1端部回転子、前記少なくとも1段の両面磁石回転子、および、前記第2端部回転子が形成する各空隙に配置されハウジングに固定された固定盤、ならびに、前記回転盤の永久磁石が配置された円周と相対する前記固定盤の円周上に配置されたコイルを備えた固定子とを備えたアキシャルギャップ型の回転機であって、
 前記コイルは、長方形断面を有するコイル素線を断面の長辺を揃えてかつ/または短辺を揃えて2本以上束ねてなる巻線からなり、前記巻線は、外周を絶縁被覆されており、前記コイル素線の断面の長辺と前記永久磁石の磁極面とが垂直になるように巻き回されているアキシャルギャップ型回転機。
 さらに、前記第1と第2の端部回転子の端部回転盤の対向面に磁極面が回転軸に対して垂直になるように配置された永久磁石とを備えた請求項2に記載のアキシャルギャップ型回転機。
 前記コイル素線の断面形状が、断面の長辺の長さ/断面の短辺の長さ≧5の関係にあることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載のアキシャルギャップ型回転機。
 前記コイル素線の各々が外周を絶縁被覆されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のアキシャルギャップ型回転機。
 前記コイル素線の断面の短辺の長さが、0.5mm以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のアキシャルギャップ型回転機。
Description:
アキシャルギャップ型コアレス 転機

 本発明は、モータや発電機等の同期式の 久磁石回転機で、回転子と固定子とが回転 方向に対向したアキシャルギャップ型回転 に関する。

 永久磁石回転機は、構造上の分類からラ アルギャップ型とアキシャルギャップ型と ある。ラジアルギャップ型は、回転子の周 向に複数の永久磁石を配置し、永久磁石の 極は径方向に向いており、永久磁石に対向 るように固定子が配置されている。一般に 定子は回転子に対向する面に複数の歯状を つ鉄芯にコイルが巻かれた構造をしている 芯を用いることで回転子磁極からの磁束を 率よくコイルに鎖交することができ、モー の場合には大きなトルク、発電機の場合に 大きな電圧を生ずることができる。反面、 芯を用いるためにコギングトルクや鉄芯の ステリシス損失に基づくロストルクを生じ 初動トルクを大きくするという問題がある 初動トルクが大きいと、例えば風力発電機 用いた際に微風では回転できず発電できな 。

 鉄芯を取り除けばこのような問題はなく るが、磁気効率が悪くなるのでラジアルギ ップ型では大きな出力が得られない。そこ 、図8に示すようなアキシャルギャップ型が 考えられる。

 図8において、回転軸(シャフト)22には、表 に複数の永久磁石26aを備えた円盤状磁性体( ータヨーク)25がスペーサを介して複数段取 付けられ一体化しており、回転子27を構成 ている。各ロータヨークの間に形成される 隙にはコイル3を備えた固定子1が配置され, ウジング21に固定されている。回転軸22はハ ジング21によりベアリング28を介して回動可 能に支持されている。この構造であればコイ ル3に鉄芯を用いなくても永久磁石26aの磁極 を大きくすることで出力を大きくとること できる。アキシャルギャップ型の回転機で 、コイルに鉄芯を用いない(コアレスと呼ぶ) 構造であるので、初動トルクが無く、高出力 な回転機を得ることができる(例えば、特開20 02-320364号公報、特開2003-348805号公報等を参照) 。コアレス回転機は、巻線のインダクタンス が小さく低インピーダンスになるので高回転 になっても内部損失が少なく高出力高効率に なる。例えば、コアレス発電機として用いた 場合、内部損失はインピーダンスと電流の積 であるので、インピーダンスが小さい分、大 きな電流を供給できることになる。このよう に大電流を供給したい用途には、コアレス回 転機は有利である。なお、流せる電流の大き さは、コイルの発熱を制限するために巻線の 断面積で決められ、巻線の断面積1mm 2 当たり5~15Aとなっている。

 コイルは断面円形の巻線で巻くより、断面 型の巻線で巻いた方がコイルの占有率を向 することができ、高出力化が図れる。そこ 本発明者らは、30Aの電流を得るために、断 寸法1.6mm×1.25mm、断面積2mm 2 の角線を巻いたコイルを製作し、アキシャル ギャップ型のコアレス発電機として3600rpmで 転させたところ、負荷に何も接続しない状 、即ちコイルに電流が流れていないにも拘 らずコイルが発熱した。この発熱は発電機 内部損失となり、発電効率を低下させる要 となる。本発明者らが発熱の原因を究明し ところ、磁場がコイル巻線を鎖交する際に 巻線内部に環状に渦電流が流れて発熱する とが分かった。渦電流を低減する方法とし 、巻線を細くすることが考えられるが、こ では大きな電流を流すことができない。

 本発明は、上記現状に鑑み、巻線内に発 する渦電流を減らし、大きな電流を供給で る高出力高効率のアキシャルギャップ型回 機を提供することを目的とする。

 本発明者は、上記課題を解決するために鋭 検討を行い、巻線内に発生する渦電流を減 し、大きな電流を供給できる高出力高効率 アキシャルギャップ型回転機を実現した。
すなわち、本発明に係るアキシャルギャップ 型回転機は、ハウジングと、該ハウジング内 に回転自在に支持された回転軸と、前記回転 軸の軸方向に
間隔を置いて対向配置された回転盤を備え前 記回転軸と一体に回動可能な2段の回転子で って、前記対向配置された回転盤の対向面 少なくとも一面において、前記回転軸を中 とする円周上に磁極面が回転軸に対して垂 になるように永久磁石を配置している回転 と、前記対向配置された回転盤が形成する 隙に配置されハウジングに固定された固定 、および、前記回転盤の永久磁石が配置さ た円周と相対する前記固定盤の円周上に配 されたコイルを備えた固定子とを備えたア シャルギャップ型の回転機であって、前記 イルは、長方形断面を有するコイル素線を 面の長辺を揃えてかつ/または短辺を揃えて2 本以上束ねてなる巻線からなり、前記巻線は 、外周を絶縁被覆されており、前記コイ
ル素線の断面の長辺と前記永久磁石の磁極面 とが垂直になるように巻き回されていること を特徴とする。

 本発明に係るアキシャルギャップ型回転機 、他の態様として、ハウジングと、該ハウ ング内に回転自在に支持された回転軸と、 記回転軸の軸方向に間隔を置いて対向配置 れた端部回転盤を備え、前記回転軸と一体 回動可能な第1と第2の端部回転子と、前記 1と第2の端部回転子が形成する空隙に配置さ れた回転盤、および、前記回転盤の両面にお いて、前記回転軸を中心とする円周上に磁極 面が回転軸に対して垂直になるように配置さ れた永久磁石を備え、前記回転軸と一体に回 動可能な少なくとも1段の両面磁石回転子と 前記第1端部回転子、前記少なくとも1段の両 面磁石回転子、および、前記第2端部回転子 形成する各空隙に配置されハウジングに固 された固定盤、ならびに、前記回転盤の永 磁石が配置された円周と相対する前記固定 の円周上に配置されたコイルを備えた固定 とを備えたアキシャルギャップ型の回転機 あって、前記コイルは、長方形
断面を有するコイル素線を断面の長辺を揃え てかつ/または短辺を揃えて2本以上束ねてな 巻線からなり、前記巻線は、外周を絶縁被 されており、前記コイル素線の断面の長辺 前記永久磁石の磁極面とが垂直になるよう 巻き回されていることを特徴とする。
 本発明に係るアキシャルギャップ型回転機 、他の態様として、上記第1と第2の端部回 子の端部回転盤の対向面に磁極面が回転軸 対して垂直になるように配置された永久磁 とを備えたものとすることもできる。

 本発明に係るアキシャルギャップ型回転機 、前記コイル素線の断面形状が、断面の長 の長さ/断面の短辺の長さ≧5の関係にある とが好適である。
 本発明に係るアキシャルギャップ型回転機 、前記コイル素線の断面の短辺の長さが、0 .5mm以下であることが好適である。
 本発明に係るアキシャルギャップ型回転機 、前記コイル素線の各々が絶縁被覆されて るものであってもよい。

 本発明により、大電流を流すことができ 巻線断面積でありながら、高出力高効率な キシャルギャップ型コアレス回転機を得る とができる。

本発明の回転機の固定子を示す模式的 面図である。 図1の固定子に収容されているコイル(a) の一態様におけるA-A断面図(b)およびその拡大 図(c)である。 本発明の回転機の固定子の上方を回転 の磁石が通過する様子を回転軸方向からみ 正面図である。 本発明の回転機の固定子の上方を回転 の磁石が通過する様子を図3のA-A断面、B―B 面からみた図である。 図1の固定子に収容されているコイルの 他の態様におけるA-A断面図および1本の巻線 おける素線の配列を示す模式図である。 図1の固定子に収容されているコイルの 他の態様におけるA-A断面図および1本の巻線 おける素線の配列を示す模式図である。 図1の固定子に収容されているコイルの 製造方法および装置の一例を示す模式図であ る。 本発明にかかるアキシャルギャップ型 転機の一態様を示す模式的断面図である。 本発明にかかるアキシャルギャップ型 転機に採用することができる回転子の模式 斜視図である。 本発明にかかるアキシャルギャップ型 回転機の他の態様を示す模式的断面図である 。 本発明にかかるアキシャルギャップ型 回転機の他の態様を示す模式的断面図である 。 本発明にかかるアキシャルギャップ型 回転機の他の態様を示す模式的断面図である 。

符号の説明

1 固定子
2 コイルベース
3 コイル
4 コイル巻線
5 コイル素線
6 絶縁被覆
7 永久磁石
8 巻線内部を鎖交する磁束
9 渦電流の向き
10 コイル製造機
11 素線供給部
12 素線集合部
13 コイル巻き付け部
14 コイル素線源
15 回転体
16 コイル枠
20,30,40,50 アキシャルギャップ型回転機
21,31,41,51 ハウジング
22,32,42,52 回転軸
23、25,33a,33b,44 回転盤(ロータヨーク)
24、27 回転子
26a,34a,34b,45,54,56 永久磁石
28 ベアリング
43a,43b,53a,53b 端部回転盤

 以下、本発明について、図面を参照してさ に詳細に説明する。
 本発明にかかるアキシャルギャップ型回転 の固定子を図1に示す。図1で固定子1は、コ ルベース(固定盤)2の回転軸を中心とする円 上に12個のコイル3を等間隔に配置している コイルの数は、回転子の極数やコイル繋ぎ 単相あるいは三相するかで選ばれ、磁極数 対して単相の場合は、1:1で、三相交流(コア レス)の場合は、磁極数:コイル数=4:3が一般的 で16:9、20:12等もある。図1の例では、16極の回 転子で三相出力を得るために12個のコイルを 相結線したものである。
 なお、固定子は、図1に示したようにコイル ベース2の回転軸を中心とする1つの円周上に 置したものに限られず、コイルベース2にお いて、回転軸を中心とする2つ以上の異径同 円の各円周上に配置した、いわゆる複周構 を採用することもできる。かかる場合にお ては、固定盤のコイルが配置された異径同 円に相対する回転盤の異径同心円の各円周 に永久磁石が備えられていることになる。

 上記固定子に使用されるコイルの巻線構造 ついて図2でさらに詳細に説明する。図2(a)~( c)に示すように、コイル3は外周表面に絶縁被 覆6が施された板状のコイル巻線4を巻いたも となっている。さらに図2(d)に示すように、 板状コイル巻線4は、断面長方形のコイル素 5をその断面の長辺および短辺を揃えて合計1 8本束ねて構成されている。
 コイル巻線4の絶縁被覆6の厚さは、渦電流 減の観点から、好ましい範囲は、0~50μmであ 、より好ましい範囲は、20μm~30μmである。 た巻線の絶縁被覆は、エナメルコーティン によって施される。

 図3および図4では、アキシャルギャップ型 転機の駆動時において、上記板状コイル巻 4の内部に渦電流が流れることを説明する。 3(a)では、前記回転子の永久磁石7が、回転 の回転に伴って前記回転軸を中心とする円 上に配設された特定のコイル3の巻線4の上方 に達した状態を示す。このときのA―A断面図 図4(a)に相当する。
図3(b)では、さらに回転子が回転して、永久 石7が特定のコイル3の巻線4の上方から遠ざ ろうとしている。このときのB―B断面図が図 4(b)に相当する。図3(a)から図3(b)への過程にお いて、図4(a)(b)に示すように、巻線4の内部を く磁束8が刻々減少する。この磁束の減少を 妨げるように巻線4の内部に渦電流9(誘導電流 )が流れる。渦電流9は、磁束が貫く面に多く れるので、磁束に平行な面より磁極面に平 な面、図4(b)では上下面に多く流れる。そこ で本発明者らは、アキシャルギャップ型回転 機のコイルでは、磁極面に平行な面を細分化 すると渦電流経路が寸断されるので渦電流の 低減に効果的となると考え、上述のように同 一断面形状を有する2本以上のコイル素線を の断面の長辺かつ/または短辺を揃えて束ね わせることによって巻線を得ることを着想 た。

 巻線を構成するコイル素線5は長方形断面を 有していることが好ましい。個々の素線5自 も、図2(e)に示すように絶縁被覆6されている ことが渦電流低減の観点から好ましいが、絶 縁被覆6が厚いと巻線の占積率を下げてしま 出力低下につながるので、薄い絶縁被膜が く、例えば、エナメル線を好適に採用する とができる。なお、絶縁被膜が無い場合で 渦電流低減効果はあるので、コイル素線5自 の絶縁被膜は必須条件ではない。コイル素 5に絶縁被覆6を施す場合、その厚さは、渦 流低減の観点から好ましくは、0~50μm、より ましくは、20μm~30μmである。またコイル素 5の絶縁被覆には、巻線の絶縁被覆と同様の 料を採用することができる。
 素線の寸法としては、渦電流が流れ難い値 選ばれる。渦電流が流れ難い値は、磁極数 回転数、磁場強度等によって変わり、有限 素法等を用いた磁場シミュレーションによ て算出することができる。
 素線の断面の短辺の長さは、0.5mm以下が好 しい。素線の断面長辺の寸法を小さくする とも渦電流低減につながるが、素線を細く すぎると巻線化が難しく、巻線の占積率を 下することにもなるので、素線の断面の長 即ちコイルを回転機に配置したときに永久 石の磁極面に対して垂直な辺は、素線の断 の短辺即ち永久磁石の磁極面に対して平行 辺ほど小さな値をとる必要はない。前記コ ル素線の断面形状は、断面の長辺の長さ/断 の短辺の長さ≧5の関係にあることが好まし い。

 図5および図6には、本発明にかかる回転機 用いられるコイルの他の態様を示している 図5では、巻線を構成するコイル素線は、長 形断面となっている点で図2の態様と共通し ているが、正方形断面の巻線を巻き回して構 成されている点において図2の態様と相違す 。
 図6では、長方形断面の巻線を巻き回して構 成されている点において図2の態様と共通す が、コイル素線の断面の短辺が図2に比べて くなっている。
 ただし何れのコイルも、巻線を構成する素 の断面において、断面の短辺の長さは、0.5m m以下になるようにしている。

 図7では、上述したコイル巻線およびコイ ルの製造方法の一例を示す。図7にかかるコ ル製造機10は、7つのコイル素線源14を備え、 回転によってコイル素線5を送り出す素線供 部11と、該素線供給部から供給される素線5 互いに反対方向に回転する2つの回転体15に って巻き込み束ねて1本の断面角型の巻線4を 作る素線集合部12と、該素線集合部で得られ コイル巻線4を中空のコイル枠16に巻きとる イル巻き付け部13とを備えている。例えば かかる製造装置によってコイルを得ること できる。なお、素線集合部12とコイル巻き付 け部との間には、素線集合部12で得られた巻 に絶縁被覆を施す被覆部を設けてもよい。

 上記コイルを備えた固定子は、例えば、以 の図8、図10、図11および図12に示すアキシャ ルギャップ型回転機に好適に用いることがで きる。
 図8にかかるアキシャルギャップ型回転機20 、ハウジング21と、該ハウジング21内に回転 自在に支持された回転軸22と、前記回転軸22 軸方向に間隔を置いて対向配置された回転 23,25を備え前記回転軸と一体に回動可能な2 の回転子であって、前記対向配置された回 盤23,25の対向面の一面において、前記回転軸 を中心とする円周上に磁極面が回転軸に対し て垂直になるように永久磁石26aを配置してい る回転子24,27と、前記対向配置された回転盤2 3,25が形成する空隙に配置されハウジングに 定された固定盤1、および、前記回転盤の永 磁石が配置された円周と相対する前記固定 の円周上に配置されたコイル3を備えた固定 子とを備えている。
 前記回転子の永久磁石から発生する磁束は 前記回転軸の回転に伴って、同心円状に配 された各コイル3の内部を断続的に鎖交する ようになっている。
 図9には、上記アキシャルギャップ型回転機 20で用いられる回転子27が開示されている。 転子27は、ロータヨーク25の表面上に16個の 久磁石7を磁極が交互になるように配置して る。永久磁石の数は偶数個になっている。 久磁石としては、強力な磁力をもつNd-Fe-B系 の焼結磁石を用いることで高出力になる。

 図10にかかるアキシャルギャップ型回転機30 は、対向配置された回転盤35a,35bの対向面の 面において、回転軸32を中心とする円周上に 磁極面が回転軸に対して垂直になるように永 久磁石34a,34bを配置している点において図8の 様と相違している。
 図10の態様は、回転盤(ロータヨーク)の両方 の表面に永久磁石を配置しているので、図8 態様に比べて磁気効率を向上することがで る。なお、回転盤は、1つの磁石を回転盤に 成された貫通孔のなかに嵌め込んで形成し もよい。

 図11にかかるアキシャルギャップ型回転機40 は、ハウジング41と、該ハウジング内に回転 在に支持された回転軸42と、前記回転軸42の 軸方向に間隔を置いて対向配置された端部回 転盤43a,43bを備え、前記回転軸と一体に回動 能な第1と第2の端部回転子と、前記第1と第2 端部回転子が形成する空隙に配置された回 盤44、および、前記回転盤44の両面において 、前記回転軸42を中心とする円周上に磁極面 回転軸に対して垂直になるように配置され 永久磁石45を備え、前記回転軸と一体に回 可能な少なくとも1段の両面磁石回転子と、 記第1端部回転子、前記少なくとも1段の両 磁石回転子、および、前記第2端部回転子が 成する各空隙に配置されハウジングに固定 れた固定盤1、ならびに、前記回転盤の永久 磁石が配置された円周と相対する前記
固定盤の円周上に配置されたコイル3を備え 固定子とを備えている。
 図12にかかるアキシャルギャップ型回転機50 は、第1と第2の端部回転子の端部回転盤53a,53b の対向面に磁極面が回転軸に対して垂直にな るように配置された永久磁石54とを備えてい 点で、図11にかかる態様と相違している。
 図11や図12に示すように軸方向に回転子と固 定子を複数個並べると、出力がコイルの数だ け増えて、より高出力な回転機となる。図11 図12は、3つの回転子と2つの固定子を配置し たものである。固定子の数は2個以上の整数 、回転子の数は固定子の数に1加えたものに る。

 以下、実施例にて詳しく説明する。なお、N d 2 -Fe 14 -B系の永久磁石を用いた場合について説明す が、本発明はNd-Fe-B系磁石に限るものではな い。本永久磁石の特性は、Br:13.7kG,iHc:16kOe,(BH) max:46MGOeであった。
比較例1
 まず、図10に示すアキシャルギャップ型回 機を発電機とした場合の発電量並びに損失 測定した。発電機の構造は16極12コイルであ 、図9は、ロータヨーク27に永久磁石7を配置 して回転子25を得た状態を示す。ロータヨー 27としては、材質がS15Cで外径200mm、厚さ5mm 円盤を用いた。永久磁石7としては、材質が 記Nd-Fe-B系磁石で、大きさが幅20mm、長さ35mm 磁化方向の厚さ3mmのものを用いた。ロータ ーク27表面に磁極面がN極S極交互に16個の磁 を配置し、弾性接着剤(EP001、セメダイン社 )で接着した。磁石は図10に示すように空隙( ギャップ)をはさんで逆極の磁石と対向させ 。ギャップの大きさは8mmで、ギャップには 定子1を配置した。
 固定子1には、図1に示すように、材質がベ クライト製で厚さが5mmのコイルベース2に30 ーン巻かれたコイル3が12個収められている コイル3は三相結線で、各相4個のコイル3を 列に接続したものをスター結線した。なお 各コイル3はコイルベース2にエポキシ系接着 剤(EW2040、住友3M社製)で固定した。コイルの 面は固定子を図10に示すアキシャルギャップ 型回転機に組み込んだときに永久磁石の磁極 面に対して垂直な辺が5mm、永久磁石の磁極面 に対して平行な辺が12mmとなっている。本比 例では、断面の短辺が1.25mm、断面の長辺が1. 6mmの長方形断面を有する1本の素線(材質:銅、 絶縁被覆あり)を巻線として、図10に示すアキ シャルギャップ型回転機に組み込んだときに 各コイル素線の断面の短辺が永久磁石の磁極 面に対して
垂直になるように巻いた。巻線の断面積は2mm 2 である。
 得られたアキシャルギャップ型発電機の回 子を毎分3600回転で回転させ、負荷をつない で線電流30A、線間電圧100V、三相出力5200Wを得 た。発電機の入力側にトルクメータを取付け 、回転数とトルクから発電機の入力電力を測 定した。入力は6500Wであった。巻線の銅損は その抵抗値と電流値から300Wであるので、残 りの損失の1000Wが巻線の渦電流損失になり、 の他の損失である機械損や風損はほとんど 視できることを確認できた。

比較例2
 断面の長辺が5mm、断面の短辺が0.4mmの1本の イル素線を巻線として、図10に示すアキシ ルギャップ型回転機に組み込んだときにコ ル素線の断面の長辺が永久磁石の磁極面に して垂直になるように巻いたほかは比較例1 同様にした。
 得られたアキシャルギャップ型発電機の回 子を毎分3600回転で回転させ、負荷をつない で線電流30A、線間電圧100V、三相出力5200Wを得 た。この時の入力電力は5700Wであった。巻線 銅損は、その抵抗値と電流値から300Wである ので、残りの損失の200Wが巻線の渦電流損失 なることがわかった。巻線の素線を空隙の 角方向に細くすると、巻線の渦電流損失を 減できることがわかった。

実施例1
 断面の長辺が5mm、断面の短辺が0.1mmのコイ 素線を断面の長辺を揃えて4列束ね合わせる とによって、断面の長辺が5mm、断面の短辺 0.4mmの素線集合体を得、これにエナメル被 を施して巻線を得たほかは比較例2と同様と た。
 得られたアキシャルギャップ型発電機の回 子を毎分3600回転で回転させ、負荷をつない で線電流30A、線間電圧100V、三相出力5200Wを得 た。この時の入力電力は5620Wであった。巻線 銅損は、その抵抗値と電流値から300Wである ので、残りの損失の120Wが巻線の渦電流損失 なることがわかった。比較例2に比べて巻線 渦電流損失を低減でき、高効率な発電機を ることができた。

実施例2
 断面の長辺が1.25mm、断面の短辺が0.4mmのコ ル素線を断面の短辺を揃えて4列束ね合わせ ことによって、断面の長辺が5mm、断面の短 が0.4mmの素線集合体を得、これにエナメル 覆を施して巻線を得たほかは比較例2と同様 した。
 得られたアキシャルギャップ型発電機の回 子を毎分3600回転で回転させ、負荷をつない で線電流30A、線間電圧100V、三相出力5200Wを得 た。この時の入力電力は5610Wであった。巻線 銅損は、その抵抗値と電流値から300Wである ので、残りの損失の110Wが巻線の渦電流損失 なる。比較例に比べて巻線の渦電流損失を 減でき、高効率な発電機を得ることができ 。

実施例3
 断面の長辺が1.25mm、断面の短辺が0.1mmのコ ル素線を断面の長辺および短辺を揃えて4行 4列の計16本束ね合わせることによって、断 の長辺が5mm、断面の短辺が0.4mmの素線集合体 を得、これにエナメル被覆を施して巻線を得 たほかは比較例2と同様とした。
 得られたアキシャルギャップ型発電機の回 子を毎分3600回転で回転させ、負荷をつない で線電流30A、線間電圧100V、三相出力5200Wを得 た。この時の入力電力は5550Wであった。巻線 銅損は、その抵抗値と電流値から300Wである ので、残りの損失の50Wが巻線の渦電流損失に なることがわかった。比較例1に比べ、巻線 渦電流損失を1/20、比較例2に比べ1/4にできた のみならず、実施例1や実施例2よりもさらに 効率な発電機を得ることができた。