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Title:
OPTICAL SHEET, DISPLAY DEVICE AND OPTICAL SHEET MANUFACTURING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/034992
Kind Code:
A1
Abstract:
It is an object to provide an optical sheet, a display device and an optical sheet manufacturing method that can properly absorb ambient light over a wide range to improve contrast. An optical sheet (10, 20, 30) is provided with multiple layers arranged closer to an observer side than a video light source to control the projection of light emitted from the video light source to the observer side, wherein at least one layer of the multiple layers is an optical function sheet layer (11, 21, 31) comprised of prisms (12, 22, 32) arranged in parallel along a sheet surface in a light transmissive manner and wedge portions (13, 23, 33) that are arranged in parallel between the prisms so that they can absorb light and at least another layer of the multiple layers is a light absorption layer (17, 27, 37).

Inventors:
KASHIWAGI TSUYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066311
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
September 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAINIPPON PRINTING CO LTD (JP)
KASHIWAGI TSUYOSHI (JP)
International Classes:
G02B5/00; F21V5/00; F21V5/04; G02B5/04; G02F1/1335; G09F9/00
Foreign References:
JP2006178092A2006-07-06
JP2007514202A2007-05-31
JP2006145611A2006-06-08
JP2006301588A2006-11-02
Attorney, Agent or Firm:
HOSHINO, Tetsuro et al. (3rdFloor, Oak Building Kyobashi, 16-10,Kyobashi 1-chome, Chuou-ku, Tokyo 31, JP)
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Claims:
 映像光源より観察者側に配置され、該映像光源から出射された光を制御して前記観察者側に出射する複数の層を備える光学シートであって、
 前記複数の層のうちの少なくとも1層が、
光を透過可能にシート面に沿って並列されるプリズム部と、
前記プリズム部間に光を吸収可能に並列される楔形部と、を有する光学機能シート層であり、
 さらに前記複数の層のうち他の少なくとも1層が、光を吸収可能な光吸収層である光学シート。
 前記光吸収層は所定の波長の光を吸収することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の光学シート。
 前記楔形部及び前記光吸収層が同一の材料を具備して形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の光学シート。
 前記光吸収層が前記楔形部と一体に形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項~第3項のいずれか一項に記載の光学シート。
 前記楔形部は、該楔形部を構成する材料のみで形成された6μm厚さのシートの透過率測定において、透過率が40~70%となるような光吸収性能を有するように構成されていることを特徴とする請求の範囲第1項~第4項のいずれか一項に記載の光学シート。
 シート厚方向断面において、
 前記光学機能シート層の前記プリズム部は、一方のシート面側に短い上底、他方のシート面側に長い下底を有する台形であり、
前記楔形部は前記一方のシート面側を底辺とする三角形であることを特徴とする請求の範囲第1項~第5項のいずれか一項に記載の光学シート。
 シート厚方向断面において、
 前記光学機能シート層の前記プリズム部は、一方のシート面側に短い上底、他方のシート面側に長い下底を有する台形であり、
前記楔形部は前記一方のシート面側に長い下底、前記他方のシート面側に短い上底を有する台形であることを特徴とする請求の範囲第1項~第5項のいずれか一項に記載の光学シート。
 前記プリズム部の前記上底と前記下底との間に具備される前記台形の斜辺がシート面の法線に対して0度より大きく10度以下であることを特徴とする請求の範囲第6項又は第7項に記載の光学シート。
 前記斜辺が折れ線状、又は曲線からなることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の光学シート。
 前記楔形部に平均粒径が1μm以上の光吸収粒子を含有することを特徴とする請求の範囲第1項~第9項のいずれか一項に記載の光学シート。
 前記プリズム部を形成する材料が屈折率Npであり、前記楔形部を形成する材料が屈折率Nbであり、前記NpとNbとの間にNp≧Nbの関係があるとともに、当該Np及びNbが1.49~1.56の値であることを特徴とする請求の範囲第1項~第10項のいずれか一項に記載の光学シート。
 前記光学機能シート層の前記プリズム部及び前記楔形部が所定の断面を有して長手方向に延在して形成されるとともに、前記光学機能シート層が2層積層され、該2層の光学機能シート層の前記楔形部の長手方向が一方と他方で直交するように積層されることを特徴とする請求の範囲第1項~第11項のいずれか一項に記載の光学シート。
 請求の範囲第1項~第12項のいずれか一項に記載の光学シートが備えられることを特徴とする表示装置。
 請求の範囲第1項~第12項のいずれか一項に記載の光学シートを製造する方法であって、
 前記光吸収層をコーティングにより形成する工程を有し、
 前記工程が、光の照射により硬化する光を吸収可能な樹脂を塗布する工程と、
前記塗布された光を吸収可能な樹脂に光の照射をして該光を吸収可能な樹脂を硬化させる工程と、を含む光学シートの製造方法。
Description:
光学シート、表示装置及び光学 ートの製造方法

 本発明は、映像光源より観察者側に配置 れて映像光や外光を適切に制御することが きる光学シート、表示装置及び光学シート 製造方法に関する。詳しくは広い範囲に亘 て入射する外光を遮断してコントラストを 上させることができる光学シート、表示装 及び光学シートの製造方法に関する。

 プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP 」と記載することがある。)を用いたテレビ の表示装置では、PDPよりも観察者側に光学 ートが配置されている。この光学シートは 観察者により質の高い映像を提供する役割 有する。そのため該光学シートは、シート に沿って並列され、PDPからの映像光を透過 せるプリズム部を具備する。加えて、光学 ートは、該プリズム部間に配置され、映像 や外光を適切に遮断又は反射してコントラ トを向上させたり、ゴーストを抑制したり る楔形部を備えている(特許文献1等)。

特開2006-189867号公報

 特許文献1に記載の光学シートでは、プリ ズム部間に配置された楔形部のみにより外光 を吸収するように形成されている。従って、 画面の法線に対して大きい角度から入射する 外光(例えば天井照明からの光等)はよく吸収 ることができる。ところが画面の法線に対 て小さい角度からの外光を吸収し難い。こ により、全体としてコントラストが十分に られない場合があった。

 そこで本発明は、上記問題点に鑑み、広 範囲で外光を適切に吸収し、コントラスト 向上させることができる光学シート、表示 置及び光学シートの製造方法を提供するこ を課題とする。

 以下、本発明について説明する。なお、 発明の理解を容易にするために添付図面の 照符号を括弧書きにて付記する。しかし、 れにより本発明が図示の形態に限定される のではない。

 請求の範囲第1項に記載の発明は、映像光 源より観察者側に配置され、該映像光源から 出射された光を制御して観察者側に出射する 複数の層を備える光学シート(10、20、30)であ て、複数の層のうちの少なくとも1層が、光 を透過可能にシート面に沿って並列されるプ リズム部(12、22、32)と、プリズム部間に光を 収可能に並列される楔形部(13、23、33)とを する光学機能シート層(11、21、31)であり、さ らに複数の層のうち他の少なくとも1層が、 を吸収可能な光吸収層(17、27、37)である光学 シートを提供することにより前記課題を解決 する。

 請求の範囲第2項に記載の発明は、請求の 範囲第1項に記載の光学シート(10、20、30)にお ける光吸収層(17、27、37)は所定の波長の光を 収することを特徴とする。

 請求の範囲第3項に記載の発明は、請求の 範囲第1項又は第2項に記載の光学シート(10、2 0、30)における楔形部(13、23、33)及び光吸収層 (17、27、37)が同一の材料を具備して形成され いることを特徴とする。

 請求の範囲第4項に記載の発明は、請求の 範囲第1項~第3項のいずれか一項に記載の光学 シート(10、20、30)における光吸収層(17、27、37 )が楔形部(13、23、33)と一体に形成されている ことを特徴とする。

 請求の範囲第5項に記載の発明は、請求の 範囲第1項~第4項のいずれか一項に記載の光学 シート(10、20、30)における楔形部(13、23、33) 、該楔形部を構成する材料のみで形成され 6μm厚さのシートの透過率測定において、透 率が40~70%となるような光吸収性能を有する うに構成されていることを特徴とする。

 ここで「透過率」は、対象であるシート 配置する前後における輝度の比を意味し、 大で100%の値をとる。

 請求の範囲第6項に記載の発明は、請求の 範囲第1項~第5項のいずれか一項に記載の光学 シート(10、20、30)のシート厚方向断面におい 、光学機能シート層(11、21、31)のプリズム (12、22、32)は、一方のシート面側に短い上底 、他方のシート面側に長い下底を有する台形 であり、楔形部(13、23、33)は一方のシート面 を底辺とする三角形であることを特徴とす 。

 請求の範囲第7項に記載の発明は、請求の 範囲第1項~第5項のいずれか一項に記載の光学 シート(10、20、30)のシート厚方向断面におい 、光学機能シート層(11、21、31)のプリズム (12、22、32)は、一方のシート面側に短い上底 、他方のシート面側に長い下底を有する台形 であり、楔形部(13、23、33)は一方のシート面 に長い下底、他方のシート面側に短い上底 有する台形であることを特徴とする。

 請求の範囲第8項に記載の発明は、請求の 範囲第6項又は第7項に記載の光学シート(10、2 0、30)におけるプリズム部(12、22、32)の上底と 下底との間に具備される台形の斜辺がシート 面の法線に対して0度より大きく10度以下であ ることを特徴とする。

 請求の範囲第9項に記載の発明は、請求の 範囲第8項に記載の光学シート(10、20、30)にお ける斜辺が折れ線状、又は曲線からなること を特徴とする。

 ここで、斜辺が曲線状である場合におけ 該曲線とシート面の法線との成す角は、次 ように求める。上記曲線をシート厚方向に1 0等分し、得られる各曲線の端点を結び、直 を得る。そして得られた各直線とシート面 法線との成す角がいずれも0度より大きく10 以下である。

 請求の範囲第10項に記載の発明は、請求 範囲第1項~第9項のいずれか一項に記載の光 シート(10、20)における楔形部(13、23)に平均 径が1μm以上の光吸収粒子を含有することを 徴とする。

 ここで「平均粒径が1μm以上」であること における「平均粒径が1μm」とは、重量分布 による粒度測定で、粒径が0.5μm以上で、1.5μ mより小さい粒子を対象とし、粒度分布にお て標準偏差が0.3以上であることを意味する

 請求の範囲第11項に記載の発明は、請求 範囲第1項~第10項のいずれか一項に記載の光 シート(10、20、30)におけるプリズム部(12、22 、32)を形成する材料が屈折率Npであり、楔形 (13、23、33)を形成する材料が屈折率Nbであり 、NpとNbとの間にNp≧Nbの関係があるとともに 当該Np及びNbが1.49~1.56の値であることを特徴 とする。

 請求の範囲第12項に記載の発明は、請求 範囲第1項~第11項のいずれか一項に記載の光 シート(10’’)における光学機能シート層(11 、11’’)のプリズム部及び楔形部が所定の断 面を有して長手方向に延在して形成されると ともに、光学機能シート層が2層積層され、 2層の光学機能シート層の楔形部の長手方向 一方と他方で直交するように積層されるこ を特徴とする。

 請求の範囲第13項に記載の発明は、請求 範囲第1項~第12項のいずれか一項に記載の光 シート(10、20、30)が備えられることを特徴 する表示装置(1)を提供することにより前記 題を解決する。

 請求の範囲第14項に記載の発明は、請求 範囲第1項~第12項のいずれか一項に記載の光 シート(10、20、30)を製造する方法であって 光吸収層(17、27、37)をコーティングにより形 成する工程を有し、この工程が、光の照射に より硬化する光を吸収可能な樹脂を塗布する 工程と、塗布された光を吸収可能な樹脂に光 の照射をして該光を吸収可能な樹脂を硬化さ せる工程とを含む光学シートの製造方法を提 供することにより前記課題を解決する。

 本発明によれば、広い範囲で外光を適切 吸収しコントラストを向上させることがで る光学シート、該光学シートを備える表示 置を提供することが可能となる。

 また、光学シートにおいて光を吸収可能 材料を塗布してからこれを硬化させること より形成する製造方法によれば、より簡易 光吸収層を形成することができる。

第一実施形態にかかる本発明の光学シ トの断面を示し、その層構成を模式的に表 た図である。 図1に示した光学シートの一部を拡大し て示した図である。 変形例にかかる本発明の光学シートの 部を拡大して示した図である。 楔形部が台形である例における本発明 光学シートの一部を拡大して示した図であ 。 光学機能シートが2層積層された例にお ける本発明の光学シートの層構成を示した図 である。 第二実施形態にかかる本発明の光学シ トの断面を示し、その層構成を模式的に表 た図である。 第三実施形態にかかる本発明の光学シ トの断面を示し、その層構成を模式的に表 た図である。 図7に示した光学シートの一部を拡大し て示した図である。 図7に示した光学シートの変形例である 光学シートの断面を示し、その層構成を模式 的に表した図である。 本発明の光学シートがプラズマテレビ に取り付けられた場面においてPDP及び光学シ ート部分に着目して示した図である。 視野角と相対輝度との関係を示した図 である。 図1に示した光学シートにおける外光 収を説明するための図である。 図6に示した光学シートにおける外光 収を説明するための図である。 従来の例における外光吸収を説明する ための図である。

符号の説明

 1 プラズマテレビ(表示装置)
 2 プラズマディスプレイパネル(PDP)
 10、20、30 光学シート
 11、21、31 光学機能シート層
 12、22、32 プリズム部
 13、23、33 楔形部
 14、24、34 バインダー部
 15、25、35 光吸収粒子
 16、26、36 PETフィルム層
 17、27、37 光吸収層
 18、28、38 粘着剤層

 本発明のこのような作用及び利得は、次 説明する発明を実施するための最良の形態 ら明らかにされる。

 以下本発明を図面に示す実施形態に基づ 説明する。

 図1は第一実施形態にかかる本発明の光学 シート10の断面を示し、その層構成を模式的 表した図である。図1では、見易さのため繰 り返しとなる符号は一部省略することがある (以降に示す各図において同じ。)。光学シー 10は、光学機能シート層11と、基材層として のPETフィルム層16と、光吸収層17と、粘着剤 18とを備えて形成されている。上記各層は図 1で示した断面を維持して紙面奥/手前方向に 在する。以下に各層について説明する。

 光学機能シート層11は、光学シート10のシ ート面に直交する断面において断面が略台形 であるプリズム部12、12、…と、該プリズム 12、12、…の間に配置された楔形部13、13、… とを備えている。図2に1つの楔形部13及びこ に隣接するプリズム部12、12に着目した拡大 を示した。図1、図2、及び適宜示した図を 照しつつ光学機能シート層11について説明す る。

 プリズム部12、12、…は一方のシート面側 が上底、他方のシート面側が下底となるよう に配置された略台形断面を有する要素である 。また、プリズム部12、12、…は、屈折率がNp である光透過性樹脂で構成されている。これ は通常、電離放射線、紫外線等により硬化す る特徴を有する例えばエポキシアクリレート 等により形成されている。Npの大きさは特に 定されることはないが材料の入手性の観点 ら1.49~1.56であることが好ましい。プリズム 12、12、…内を映像光が透過することにより 観察者に映像光が提供される。

 楔形部13、13、…は、プリズム部12、12、 の間に配置される部位である。従って楔形 13、13、…はプリズム部12、12、…の上底側を 底辺とし、これに対向する頂点をプリズム部 12、12、…の下底側とする略三角形である。 楔形部13、13、…は、屈折率がNbである物質 充填されたバインダー部14と、該バインダー 部14に混入された光吸収粒子15、15、…とを備 えている。楔形部13、13、…に外光が入射及 吸収されることにより映像のコントラスト 向上させることができる。

 バインダー部14に充填されるバインダー は、プリズム部12、12、…の屈折率Np以下の 折率Nbである材料により構成される。Nbの大 さは特に限定されることはないが材料の入 性の観点から1.49~1.56であることが好ましい NpとNbとの屈折率の差は特に限定されるもの ではないが、0~0.06であることが好ましい。そ して該バインダー材として用いられるものも 特に限定されることはないが、例えば、電離 放射線、紫外線等により硬化する特徴を有す るウレタンアクリレート等を挙げることがで きる。

 当該屈折率差と映像光の入射角との関係 より、該映像光の一部は光吸収部13、13、… に入射せずにその界面で反射することができ る。当該反射光は観察者に提供されるので、 明るい映像を提供することが可能となる。

 光吸収粒子15、15、…は、入手性及び取扱 いの観点から平均粒径が1μm以上の粒子が好 しい。また光吸収粒子15、15、…はカーボン の顔料又は赤、青、黄等の染料にて所定の 度に着色されている。これには例えば市販 着色樹脂微粒子を使用することもできる。 該光吸収粒子15、15、…の屈折率Nrは特に限 されるものではない。

 ここで、楔形部13、13、…の光吸収性能は 目的によって適宜調整可能である。しかしそ の中でも、楔形部13、13、…を構成する材料 みで形成された6μm厚さのシートの透過率測 において、透過率が40~70%となるような光吸 性能を有するように構成されていることが ましい。透過率が40~70%とするための手段は に限定されるものではないが、例えば光吸 粒子の含有量や光吸収性能を調整して適用 ることを挙げることができる。

 さらに、楔形部13、13、…の斜辺(シート さ方向に延在する2つの辺)のシート面法線に 対する角度θは特に限定されるものではない ただし、適切な外光及び映像光の反射・吸 の観点から多くの場合、0度より大きく10度 下であることが好ましい。0度より大きく6 以下であることがさらに好ましい。

 光学機能シート層11の形状は、図1、図2に示 したように、プリズム部12、12、…が略台形 面を有し、これらに挟まれて形成される楔 部13、13、…は三角形断面を有している。し し、適切に光を制御することができれば、 れら形状は特に限定されることなく適宜適 な形状が採用される。図3に変形例を示した 。図3は図2に対応する図で、1つの楔形部13’ 、その両側に配置されるプリズム部12’、12 ’に注目して示した図である。図3からわか ように、楔形部13’の断面における斜辺(プ ズム部12’、12’の斜辺)は、1つの斜辺から はなく、2つの斜辺13a’、13a’、13b’、13b’ ら構成されている。すなわち断面において れ線状の斜辺を有している。詳しくは、プ ズム部12’、12’の上底(短い側の底)側(紙面 左側)に配置される斜辺13a’、13a’は光学シ トのシート面の法線に対して角度θ 1 を有している。一方、プリズム部12’、12’ 下底(長い側の底)側(紙面右側)に配置される 辺13b’、13b’は光学シートのシート面の法 に対して角度θ 2 を有している。

 この角度θ 1 、θ 2 は、θ 1 2 の関係であるとともにいずれも0度より大き 10度以下の範囲であることが好ましい。さら に好ましい角度は0度より大きく6度以下であ 。また、2つの斜辺13a’、13b’は、光学機能 シート層11の厚み方向(紙面左右方向)にT 1 とT 2 に分ける位置で交差する。T 1 とT 2 とは同じ大きさであることが好ましい。

 当該変形例は、2つの斜辺により構成され ている例である。しかしこれに限らず、さら に多くの斜辺で構成されることにより、断面 において折れ線状であっても良い。さらには これが曲線状であっても良い。

 本実施形態では、楔形部が三角形である 合を示して説明した。しかし、楔形部の形 はこれに限定されるものではなく台形であ てもよい。図4に、楔形部が台形である例に おける光学機能シート層11’’の楔形部13’ 及びこれに隣接するプリズム部12’’、12’ を示した。この形態では図4のように楔形部 13’’が台形である。このときには該台形に ける長い底辺(下底)をPETフィルム層(不図示) とは反対側(紙面左側)に、短い底辺をPETフィ ム層側(紙面右側)に配置することができる ここで図4にBで示した上底の長さは2~25μmの 囲であることが好ましい。

 図1に戻り、光学シート10の他の構成につ て説明する。PETフィルム層16は、該PETフィ ム層16上に上記光学機能シート層11を形成す ためのベースとなるフィルム層である。PET ィルム層11はPETを主成分として形成されて る。当該PETフィルム層16はPETを主成分として 含有していれば良く、他の樹脂が含まれても よい。ここで主成分とはPETフィルム層全体に 対して50質量%以上を意味する。また、各種添 加剤を適宜な量添加してもよい。一般的な添 加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤 、ラクトン系等の安定剤等を挙げることがで きる。

 光吸収層17は光量を減少させる層である 光吸収層は光量を減少させることができる 質を有するものであれば特に限定されるも ではない。ここで光量を減少させるに際し 光の波長に関係なく光量を減少させるもの あってもよいし、所定の範囲の波長の光量 減少させるものであってもよい。所定の波 の光量を減少させる場合にはいわゆる色調 補正もできるので、光量の減少と色調補正 兼ねており、利便性を向上させることが可 である。

 上記光の波長に関係なく光量を減少させ 場合には例えばNDフィルタ(Neutral Density Filt er)層等を適用することができる。また、所定 の範囲の波長の光量を減少させる場合にはTin t層等を適用することができる。

 光吸収層17において減少される光量は、 用されるPDPの明るさや表示装置によって適 選択することができる。一例として光吸収 17において透過率が60%程度となるように該層 の厚さ及び光吸収性能を調整することを挙げ ることができる。

 粘着剤層18は、後述するように例えばプ ズマテレビ1に配置される他のシートや部材 光学シート10を接着させるための粘着剤が 置された層である。粘着剤層18に用いられる 粘着剤は光を透過するとともに、適切に光学 シート10を他に接着させることができればそ 材質は特に限定されるものではない。これ は例えばアクリル系の共重合体等を挙げる とができ、その粘着力は例えば数N/25mm~20N/25 mm程度である。

 以上のような構成を有する光学シート10 より、広範囲に亘る外光を遮断することが 能となり、コントラストが向上する光学シ トを提供することができる。その理由につ ては後で説明する。

 図5は他の変形例にかかる本発明の光学シ ート10’’’の断面で、層構成を模式的に表 た図である。本変形例の光学シート10’’ は、第一実施形態の光学シート10の光学機能 シート層11とPETフィルム層16との間にもう1枚 光学機能シート層11’’’が挟まれて配置 れたものである。このとき、プリズム部12’ ’’及び楔形部(図には表れない。)が光学機 シート層11のプリズム部12、12、…及び楔形 13、13、…と直交するように配置される。従 って、光学機能シート層11’’’のプリズム 12’’’と楔形部とは紙面奥/手前方向に交 に並列されている。

 図6は、第二実施形態にかかる本発明の光 学シート20の断面を示し、その層構成を模式 に表した図である。光学シート20は、光学 能シート層21と、基材層としてのPETフィルム 層26と、光吸収層27と、粘着剤層28とを備えて 形成されている。上記各層は図6に示した断 を維持して紙面奥/手前方向に延在する。

 第二実施形態の光学シート20は、光吸収 27が光学機能シート層21の一面側で、PETフィ ム層26が配置される面とは反対側に備えら ることを特徴する。光吸収層27がこのように 配置されても本発明の光学シートとすること ができる。光学シート20に備えられる各層の いては、光学シート10における説明と共通 るのでここでは説明を省略する。

 光学シート10、20は、例えば次のように製 造される。PETフィルム層16、26の一面側に、 リズム部の材料となる液状体を塗布する。 に、プリズム部形状を形成するロール金型 PETフィルムとの間に、上記プリズム部とな 材料を挟んだ状態で紫外線を照射すること より硬化させてプリズム部12、12、…、22、22 、…を形成する。そして、プリズム部12、12 …、22、22、…の間に、バインダー部の材料 なる透明樹脂中に黒色の光吸収粒子が添加 れた液状体を充填し、スキージする等して 分な材料を取り除く。さらに、紫外線を照 することで硬化させて楔形部13、13、…、23 23、…を形成する。これにより光学機能シ ト層11、21が製造される。このように製造さ た光学機能シート層11、21に上記光吸収層17 27や粘着剤層18、28が積層される。

 ここで、光吸収層17、27が積層される方法 は特に限定されるものではない。これには例 えば予めフィルム状に形成した光吸収層とな る該フィルムを積層させることにより形成し てもよい。また、光吸収層となる光硬化性を 有する材料をシートに液状体のまま塗工し、 これに紫外線等を照射し、硬化させて形成し てもよい。これによれば光吸収層を直接コー ティングすることが可能である。

 図7は第三実施形態にかかる本発明の光学 シート30の断面で、層構成を模式的に表した である。図8は図7の一部を拡大した図であ 。光学シート30は、光学機能シート層31と、 材層としてのPETフィルム層36と、光吸収層37 と、粘着剤層38とを備えて形成されている。 記各層は図7に示した断面を維持して紙面奥 /手前方向に延在する。

 ここで図7、図8からわかるように第三実 形態の光学シート30は、光吸収層37が光学機 シート層31の一面側で、PETフィルム層36が配 置される面とは反対側に備えられる。さらに 楔形部33、33、…のバインダー部34、34、…は 吸収層37と同じ材料により形成されて光吸 作用を有する。ここで光吸収層37と楔形部33 33、…とは一体に形成されている。光吸収 37がこのように配置されても本発明の光学シ ートとすることができる。光学シート30に備 られる各層のついては、光学シート10にお る説明と共通するのでここでは説明を省略 る。これによれば、バインダー部34、34、… おいても光量を減少させる効果、及び/又は 色調補正の効果を備えることが可能となる。

 ここで、光吸収層37の厚さは必要な性能 得ることができれば特に限定されることは い。ただし、製造上の観点から楔形部33、33 …に含まれる光吸収粒子の径以下の厚さで ることが好ましい。また、光吸収層37及び 型部33、33、…のバインダーに用いられる材 は特に限定されるものではない。これには えば黒色顔料を混ぜたウレタンアクリレー を挙げることができる。さらに当該黒色顔 としては、例えばカーボンブラック、アイ リーブラック、アニリンブラック、バイン ラック、ピーチブラック、及びランプブラ ク等を挙げることができる。

 光学シート30は例えば次のように製造さ る。PETフィルム層36の一面側に、プリズム部 の材料となる液状体を塗布する。次に、プリ ズム部形状を形成するロール金型とPETフィル ムとの間に、上記プリズム部となる材料を挟 んだ状態で紫外線を照射することにより硬化 させてプリズム部32、32、…を形成する。そ て黒色の光吸収粒子を分散させた光吸収作 を有するバインダー材料をプリズム部32、32 …間に充填する。その後、プリズム部32、32 、…の上底面側の面にこれを塗工する。さら に、プリズム部32、32、…の上底面側の面に 分散させた光吸収粒子が残らないとともに インダー材が所定の厚さの層を形成するよ にギャップを調整したスキージをおこなっ 余分な材料を取り除く。次に紫外線を照射 て樹脂を硬化させて楔形部33、33及び光吸収 37を形成する。これによれば、楔形部と光 収層を同時に成形することができる。

 ここで、上記では楔形部33、33、…及び光 吸収層37を同時に硬化させる例を示した。し し、同じ材料であるからといって必ずしも 時に硬化させる必要はなく楔形部の硬化と 吸収層の硬化とを別個におこなってもよい

 図9は光学シート30の変形例である光学シ ト30’の断面で、層構成を模式的に表した である。光学シート30’は、光学機能シート 層31’と、基材層としてのPETフィルム層36’ 、光吸収層37’と、粘着剤層38’とを備えて 成されている。上記各層は図9に示した断面 を維持して紙面奥/手前方向に延在する。

 光学シート30’では、光学シート30におけ る光吸収粒子35、35、…(図8参照)が具備され 、バインダー樹脂に光吸収作用を有する光 シートである。このような光学シート30’で あっても本発明の光学シートをすることが可 能である。光学シート30’に備えられる光吸 粒子以外の各層のついては、光学シート30 おける説明と共通するのでここでは説明を 略する。

 以上説明した本発明の光学シート10、20、 30、30’に具備される基材層については、必 しもPETを材料とすることはなく、その他に ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、又は ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂等 「ポリエステル系樹脂」を用いることがで る。本実施形態では、性能に加え、量産性 価格、入手可能性等の観点からPETを主成分 する樹脂が好ましい材料であるとして説明 た。

 さらに本発明の光学シートには、電磁波 遮断するフィルム層、色調を補正するフィ ム層、ネオン線をカットするフィルム層、 外線をカットするフィルム層、反射を防止 るフィルム層、帯電を防止するフィルム層 防眩を目的とするフィルム層等の機能フィ ム層が備えられてもよい。

 次に、以上のような本発明の光学シート1 0が表示装置であるプラズマテレビ1に取り付 られた時の構成について説明する。図10は 学シート10がPDP2の出射側に配置され、当該PD P2及び光学シート10がプラズマテレビ1に備え れたときの該PDP2及び光学シート10が配置さ る部分に注目して示した断面図である。図1 0では紙面右が観察者側である。ここでは、 学シート10が適用された場合について説明す るが、光学シート20、30についても同様であ 。

 図10に示したように、本発明の光学シー 10は、映像源であるPDP2に対してAで示した間 を有して観察者側に配置される。また粘着 層18の観察者側には、ガラス板6やAR、AS、AG 機能を有する各種層(3、4、5)が設けられて る。ここで、「AR」とは「アンチリフレクシ ョン」の略で光の反射率を抑える機能をいう 。「AS」とは「アンチスタティック」の略で 電防止機能を意味する。また「AG」は「ア チグレア」の略でプリズム部表面のぎらつ を防止することができる機能である。

 ここでは、他に備えられる層としてAR、AS 、AGの各種層を例に挙げたが、その他必要に じてさらに他の機能を有する層を備えるこ ができる。これには例えば、電磁波を遮断 る層、赤外線、ネオン線を遮断する層、調 層等を挙げることができる。

 ここで、PDP2と光学シート10との間には間 Aが設けられているが、当該間隙Aは必ずし 設けられる必要はなく、PDP2の面に直接光学 ート10が積層されてもよい。このときには 学シート10のPDP2側の面に粘着剤の層が具備 れる。

 次に本発明の光学シートにより外光がど ように遮断されるかについて説明する。図1 1は横軸に視野角(度)、縦軸に相対輝度(%)をと った場合の光吸収層及び光学機能シート層の それぞれの特性を示したいわゆる視野角特性 のグラフである。ここで視野角とは、画面の 中心からの該画面の法線と、画面の中心へ向 けた視線との角度を意味する。視野角の正負 は図10における紙面上方を正、紙面下方を負 したものである。また、相対輝度とは光学 ートを配置しない場合における輝度を100%と したとき、光学シートを配置したときの輝度 のこれに対する比率(割合)を意味する。

 視野角特性は各視野角における輝度を測 することによりおこなった。測定は3次元変 角光度計(村上色彩研究所製、GP-500)を用いた

 図11からわかるように、光学機能シート は±15度の視野角で、光吸収層よりも相対輝 が高い。従ってこれは当該視野角の範囲で 学機能シート層は外光を吸収し難いことを 味する。一方、光吸収層は広い範囲で相対 度が概ね一定である。しかし、それ故に大 い視野角(絶対値が大きい角度)において相 輝度が高く、外光を吸収し難くなってしま 。

 本発明の光学シート10によれば図12に模式 的に示したように、大きい角度(絶対値が大 い角度)で入射する外光L11は主に楔形部13で 収される。一方、小さい角度(絶対値が小さ 角度)で入射する外光L12は主に光吸収層17で 収される。図13には光学シート20である例を 同様に示した。これによれば大きい角度(絶 値が大きい角度)で入射する外光L21は主に楔 部23で吸収される。一方、小さい角度(絶対 が小さい角度)で入射する外光L22は、プリズ ム部22は透過するが光吸収層27で吸収される

 一方、従来の光学シート110によれば、図1 4に示したように、大きい角度(絶対値が大き 角度)で入射する外光L111は主に楔形部113で 収されるが、小さい角度(絶対値が小さい角 )で入射する外光L112は吸収されずに透過し しまう。従って、当該透過光は、PDPに達し りその他各面、境界において反射したりす ので、映像光に影響を与え、コントラスト 低下を招いてしまう。

 以上のように本発明の光学シートによれ 、広い範囲から入射する外光を適切に吸収 ることができる。従って、コントラストの い光学シートとすることができる。

 以上のような構成を備える光学シートに して、以下に実施例を示し、さらに詳しく 明する。ただし、本発明は実施例の範囲に 定されるものではない。

 実施例として波長の依存性のない光吸収 を備える例(実施例)と、光吸収層を備えな 例(比較例)とにおいて外光入射角を小さくし た場合にコントラストにどのような影響があ るかについて試験した例を示す。以下に条件 、及び結果について説明する。

 <試験試料>
  試験試料として、光吸収層の有無及び積 位置のみを変更した光学シートを製作した 表1に具体的に示した。

 ここで、No.1で示した光学シートは光吸収 層を観察者側に備える実施例(上記光学シー 10に対応)、No.2で示した光学シートは光吸収 を映像源側に備える実施例(上記光学シート 20に対応するもの)である。また、No.3で示し 光学シートは光吸収層を備えていない光学 ートである。

 <コントラスト測定>
  コントラストの測定は次のようにおこな た。PDPの画面中心に上から所定の角度で、 度150lxとなるように外光を照射する。そして 、PDPにより画面を白く表示させた場合と、黒 画面とした場合との輝度の比をコントラスト とした。ここで所定の角度は30度とした。

 評価は上記所定角度(30度)におけるコント ラストの値と、光吸収層が配置されない場合 (No.3と同じ)における外光入射角45度のコント ストの値(基準コントラスト)とを比較した 表2に結果を示す。

 基準コントラストとなる光吸収層を配置 ない場合における外光入射角45度時のコン ラストは54.6であった。これに対し、外光入 角度が浅い30度のときにおける各光学シー のコントラストをみると、比較例No.3ではコ トラストが低下している。一方、本発明の 学シートであるNo.1、及びNo.2では、外光入 角度が浅いにもかかわらず、No.3の外光入射 度が45度のときのコントラストと概ね同じ ントラストを得ることができた。すなわち 光吸収層を備えることにより浅い角度でも 好なコントラストを得ることができ、その 果広い範囲の外光入射角に対しても良好な ントラストを得ることが可能である。

 以上、現時点において最も実践的であり かつ好ましいと思われる実施形態に関連し 本発明を説明したが、本発明は、本願明細 中に開示された実施形態に限定されるもの はなく、請求の範囲及び明細書全体から読 取れる発明の要旨或いは思想に反しない範 で適宜変更可能であり、そのような変更を う光学シート、表示装置及び光学シートの 造方法も本発明の技術的範囲に包含される のとして理解されなければならない。