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Title:
CONTROL DEVICE AND CONTROL METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2022/043817
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention provides a control device and a control method that enable a saddle-ride-type vehicle to properly give off an emergency brake signal. In a control device (60) and a control method according to the present invention, control is performed on the motion of a saddle-ride-type vehicle (100) in which antilock brake control is executed on a front wheel (3) and a rear wheel (4); an acquisition unit of the control device (60) acquires an antilock brake operating state indicating on which of the wheels (3, 4) antilock brake control is in effect; a determination unit of the control device (60) determines a threshold value on the basis of said antilock brake operating condition; and an output unit of the control device (60) outputs an emergency brake signal in the case when the deceleration of the saddle-ride-type vehicle (100) is greater than the threshold value.

Inventors:
SUZUKI KOJI (JP)
IWATSUKI JUNYA (JP)
Application Number:
PCT/IB2021/057478
Publication Date:
March 03, 2022
Filing Date:
August 13, 2021
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
B60T8/92
Foreign References:
EP2450247A12012-05-09
EP0024838A11981-03-11
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Claims:
【書類名】請求の範囲

【請求項 1】 前輪 (3) に対するアンチロックブレーキ制御と、後輪 (4) に対するアンチロックブレーキ制御とが実 行される鞍乗り型車両 (1 00) の動作を制御する制御装置 (60) であって、 いずれの車輪 (3、 4 ) に対してアンチロックブレーキ制御が作動しているかを示すアンチロックブレーキ 作動状態を取得する取得部 (62 a) と、 前記アンチロックブレーキ作動状態に基づいて閩値を決定する決定部 (62 d) と、 前記鞍乗り型車両 (1 〇 〇) の減速度が前記閩値より大きい場合に、緊急制動信号指令を出 カする出力部 (62 c) と、 を備える、 制御装置。

【請求項 2】 前記決定部 (6 2 d ) は、前記前輪 (3) に対するアンチロックブレーキ制御のみが作動している場 合、前記後輪 (4) に対するアンチロックブレーキ制御のみが作動している場合と比較して大きな値を前 記閩値として決定する、 請求項 1に記載の制御装置。

【請求項 3】 前記決定部 (6 2 d ) は、前記前輪 (3) に対するアンチロックブレーキ制御、及び、前記後輪 ( 4) に対するアンチロックブレーキ制御の双方が作動している場合、前記前輪 (3) に対するアンチロツ クブレーキ制御のみが作動している場合と等しい値を前記閩値として決定する、 請求項 2に記載の制御装置。

【請求項 4】 前記決定部 (6 2 d ) は、前記前輪 (3) に対するアンチロックブレーキ制御、及び、前記後輪 ( 4) に対するアンチロックブレーキ制御の双方が作動している場合、前記後輪 (4) に対するアンチロツ クブレーキ制御のみが作動している場合と等しい値を前記閩値として決定する、 請求項 2に記載の制御装置。

【請求項 5】 前記決定部 (6 2 d) は、前記閩値を変化させる場合、前記閩値を時間経過に伴って変化させる ヽ 請求項 1〜 4のいずれか一項に記載の制御装置。

【請求項 6】 前記決定部 (62 d) は、前記閩値を大きな値から小さな値に変化させる場合、前記閩値を時間 経過に伴って減少させる、 請求項 5に記載の制御装置。

【請求項 7】 前記決定部 (62 d) は、前記閩値を小さな値から大きな値に変化させる場合、前記閩値を時間 経過に伴って増大させる、 請求項 5又は 6に記載の制御装置。

【請求項 8】 前輪 (3) に対するアンチロックブレーキ制御と、後輪 (4) に対するアンチロックブレーキ制御とが実 行される鞍乗り型車両 (1 〇 〇) の動作の制御方法であって、 制御装置 (6 〇) の取得部 (62 a) が、いずれの車輪 (3、 4) に対してアンチロックブレーキ制 御が作動しているかを示すアンチロックブレーキ作動状態を取得し、 前記制御装置 (6 0) の決定部 (6 2 d) が、前記アンチロックブレーキ作動状態に基づいて閩 値を決定し、 前記制御装置 (6 0) の出力部 (6 2 c) が、前記鞍乗り型車両 (1 0 0) の減速度が前記 閩値より大きい場合に、緊急制動信号指令を出力する、 制御方法。

Description:
【書類名】明細書

【発明の名称】制御装置及び制御方法

【技術分野】

[。 0 0 1 ] この開示は、鞍乗り型車両において適切に緊 急制動信号を発することができる制御装置及 び制御方 法に関する。

【背景技術】

【。 0 0 2】 従来、モータサイクル等の鞍乗り型車両の動 作を制御する制御装置として、アンチロック ブレーキ制御を 実行可能なものがある。例えば、特許文献 1に開示されているように、車輪にロツク又 ロツクの可能性 が生じた場合に、アンチロックブレーキ制御 が実行され、当該車輪に生じる制動力を減少 させる制御が行 われる。それにより、車輪がロックすること を抑制できる。

【先行技術文献】

【特許文献】

【。 0 0 3】

【特許文献 1】特開 2 0 1 8 — 0 2 4 3 2 4号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【。 0 0 4】 ところで、車両が急減速している場合、又は 、アンチロックブレーキ制御が作動して車両 が不安定な挙 動を示している場合等に、周囲の車両に対し て注意を喚起するためにブレーキランプ又は ハザードランプ等 のランプを点滅させることにより、緊急制動 信号が発せられることがある。ここで、鞍乗 り型車両では、前輪 に対するアンチロツクブレーキ制御と、後輪 に対するアンチロツクブレーキ制御とが個別 に実行されることがあ る。このような鞍乗り型車両においても、適 切に緊急制動信号を発することが望ましい。

【。 0 0 5】 本発明は、上述の課題を背景としてなされた ものであり、鞍乗り型車両において適切に緊 急制動信 号を発することができる制御装置及び制御方 法を得るものである。

【課題を解決するための手段】

【。 0 0 6】 本発明に係る制御装置は、前輪に対するアン チロックブレーキ制御と、後輪に対するアン チロックブレー キ制御とが実行される鞍乗り型車両の動作を 制御する制御装置であって、いずれの車輪に 対してアンチ ロックブレーキ制御が作動しているかを示す アンチロックブレーキ作動状態を取得する取 得部と、前記アンチ ロックブレーキ作動状態に基づいて閩値を決 定する決定部と、前記鞍乗り型車両の減速度 が前記閩値 より大きい場合に、緊急制動信号指令を出力 する出力部と、を備える。

【〇 0 0 7】 本発明に係る制御方法は、前輪に対するアン チロックブレーキ制御と、後輪に対するアン チロツクブレー キ制御とが実行される鞍乗り型車両の動作の 制御方法であって、制御装置の取得部が、い ずれの車輪 に対してアンチロックブレーキ制御が作動し ているかを示すアンチロックブレーキ作動状 態を取得し、前記制 御装置の決定部が、前記アンチロックブレー キ作動状態に基づいて閩値を決定し、前記制 御装置の出 カ部が、前記鞍乗り型車両の減速度が前記閩 値より大きい場合に、緊急制動信号指令を出 力する

【発明の効果】

【〇 0 0 8】 本発明に係る制御装置及び制御方法では、前 輪に対するアンチロックブレーキ制御と、後 輪に対する アンチロックブレーキ制御とが実行される鞍 乗り型車両の動作が制御される。制御装置の 取得部が、いず れの車輪に対してアンチロツクブレーキ制御 が作動しているかを示すアンチロツクブレー キ作動状態を取得す る。制御装置の決定部が、アンチロックブレ ーキ作動状態に基づいて閩値を決定する。制 御装置の出力 部が、鞍乗り型車両の減速度が閩値より大き い場合に、緊急制動信号指令を出力する。そ れにより、 各アンチロックブレーキ作動状態において、 鞍乗り型車両に生じることが想定される減速 度に応じて、上記 閩値を変化させることができる。ゆえに、鞍 乗り型車両において適切に緊急制動信号を発 することができ る〇

【図面の簡単な説明】

【。 0 0 9】

【図 1】本発明の実施形態に係る鞍乗り型車両の 略構成を示す模式図である。

【図 2】本発明の実施形態に係るブレーキシステ の概略構成を示す模式図である。

【図 3】本発明の実施形態に係る制御装置の機能 成の一例を示すブロック図である。

【図 4】本発明の実施形態に係る制御装置が行う 急制動信号用の減速度の閩値の決定に関 する処理の流れの一例を示すフローチャート である。

【図 5】 A B S用第 1閩値から A B S用第 2閩値に変化する場合における緊急制動信号 の 減速度の閩値の推移を示す模式図である。

【図 6】 A B S用第 2閩値から A B S用第 1閩値に変化する場合における緊急制動信号 の 減速度の閩値の推移を示す模式図である。

【発明を実施するための形態】

【。 0 1 0】 以下に、本発明に係る制御装置について、図 面を用いて説明する。

【。 0 1 1】 なお、以下では、二輪のモータサイクルに用 いられる制御装置について説明しているが (図 1中の鞍乗 り型車両 1 0 0を参照) 、本発明に係る制御装置は、二輪のモータサ イクル以外の鞍乗り型車両 ( 例えば、三輪のモータサイクル、四輪のバギ ー車等) に用いられるものであってもよい。なお、鞍 乗り型車両 は、ライダーが跨って乗車する車両を意味し 、スクーター等を含む。

【。 0 1 2】 また、以下では、前輪制動機構及び後輪制動 機構が、それぞれ 1つずつである場合を説明しているが (図 2中の前輪制動機構 1 2及び後輪制動機構 1 4を参照) 、前輪制動機構及び後輪制動機 構の少なくとも一方が複数であってもよい。

【〇 0 1 3】 また、以下で説明する構成及び動作等は一例 であり、本発明に係る制御装置及び制御方法 は、そ のような構成及び動作等である場合に限定さ れない。

【。 0 1 4】 また、以下では、同一の又は類似する説明を 適宜簡略化又は省略している。また、各図に おいて、同 — の又は類似する部材又は部分については、符 号を付すことを省略しているか、又は同一の 符号を付し ている。また、細かい構造については、適宜 図示を簡略化又は省略している。

[ 0 0 1 5 ]

<鞍乗り型車両の構成> 図 1〜図 3を参照して、本発明の実施形態に係る鞍乗 型車両 1 〇 〇の構成について説明する。

[ 0 0 1 6 ] 図 1は、鞍乗り型車両 1 〇 〇の概略構成を示す模式図である。図 2は、ブレーキシステム 1 〇の概 略構成を示す模式図である。図 3は、制御装置 6 〇の機能構成の一例を示すブロック図である 。

[ 0 0 1 7 ] 鞍乗り型車両 1 〇 〇は、本発明に係る鞍乗り型車両の一例に相 当する二輪のモータサイクルである 〇鞍乗り型車両 1 0 0は、図 1に示されるように、胴体 1と、胴体 1に旋回自在に保持されている八ン ドル 2と、胴体 1に八ンドル 2と共に旋回自在に保持されている前輪 3と、胴体 1に回動自在に保持さ れている後輪 4と、ブレーキシステム 1 〇と、ブレーキランプ 4 1と、ハザードランプ 4 2と、ブレーキシステム 1 〇に設けられる液圧制御ユニツト 5 〇と、液圧制御ユニット 5 〇に設けられる制御装置 ( E C U ) 6 〇と、前輪車輪速センサ 7 1と、後輪車輪速センサ 7 2とを備える。なお、鞍乗り型車両 1 0 0は、エ ンジン又はモータ等の駆動源を備えており、 当該駆動源から出力される動力を用いて走行 する。

[ 0 0 1 8 ] ブレーキシステム 1 0は、図 1及び図 2に示されるように、第!ブレーキ操作部 1 1と、少なくとも第 1 ブレーキ操作部 1 1に連動して前輪 3を制動する前輪制動機構 1 2と、第 2ブレーキ操作部 1 3と、 少なくとも第 2ブレーキ操作部 1 3に連動して後輪 4を制動する後輪制動機構 1 4とを備える。また、 ブレーキシステム 1 〇は、液圧制御ユニット 5 〇を備え、前輪制動機構 1 2の一部及び後輪制動機構 1 4の一部は、当該液圧制御ユニット 5 〇に含まれる。液圧制御ユニット 5 〇は、前輪制動機構 1 2 によって前輪 3に生じる制動力、及び、後輪制動機構 1 4によって後輪 4に生じる制動力を制御する 機能を担うユニツトである。

[ 0 0 1 9 ] 第 !ブレーキ操作部 1 1は、ハンドル 2に設けられており、ライダーの手によって 作される。第 1ブレー キ操作部 1 1は、例えば、ブレーキレバーである。第 2ブレーキ操作部 1 3は、胴体 1の下部に設けられて おり、ライダーの足によって操作される。第 2ブレーキ操作部 ! 3は、例えば、ブレーキペダルである。ただ 、 スクーター等のブレーキ操作部のように、第 !ブレーキ操作部 1 1及び第 2ブレーキ操作部 1 3の双方が ライダーの手によって操作されるブレーキレ バーであってもよい。

[ 0 0 2 0 ] 前輪制動機構 1 2及び後輪制動機構 1 4のそれぞれは、ピストン (図示省略) を内蔵しているマ スタシリンダ 2 1と、マスタシリンダ 2 1に付設されているリザーバ 2 2と、胴体 1に保持され、ブレーキパッ ド (図示省略) を有しているブレーキキャリパ 2 3と、ブレーキキャリパ 2 3に設けられているホイールシリン ダ 2 4と、マスタシリンダ 2 1のブレーキ液をホイールシリンダ 2 4に流通させる主流路 2 5と、ホイールシリ ンダ 2 4のブレーキ液を逃がす副流路 2 6とを備える。

[ 0 0 2 1 ] 主流路 2 5には、込め弁 ( E V ) 3 1が設けられている。副流路 2 6は、主流路 2 5のうちの、込 め弁 3 1に対するホイールシリンダ 2 4側とマスタシリンダ 2 1側との間をバイパスする。畐リ流路 2 6には 、上流側から順に、弛め弁 ( A V ) 3 2と、アキュムレータ 3 3と、ポンプ 3 4とが設けられている。

[ 0 0 2 2 ] 込め弁 3 1は、例えば、非通電状態で開き、通電状態 閉じる電磁弁である。弛め弁 3 2は、例え ば、非通電状態で閉じ、通電状態で開く電磁 弁である。

[ 0 0 2 3 ] 液圧制御ユニット 5 〇は、込め弁 3 1、弛め弁 3 2、アキュムレータ 3 3及びポンプ 3 4を含むブレー キ液圧を制御するためのコンポーネントと、 それらのコンポーネントが設けられ、主流路 2 5及び畐リ流路 2 6 を構成するための流路が内咅 Bに形成されている基体 5 1と、制御装置 6 〇とを含む。

【。 0 2 4】 なお、基体 5 1は、 1つの部材によって形成されていてもよく、 数の部材によって形成されていてもよ い。また、基体 5 1が複数の部材によって形成されている場合 各コンポーネントは、異なる部材に分かれ て設けられていてもよい。

【。 0 2 5】 液圧制御ユニット 5 〇の上記のコンポーネントの動作は、制御装 置 6 〇によって制御される。それによ り、前輪制動機構 1 2によって前輪 3に生じる制動力、及び、後輪制動機構 1 4によって後輪 4に生 じる制動力が制御される。

【〇 0 2 6】 通常時 (つまり、ライダーによるブレーキ操作に応 た制動力を車輪に生じさせるように設定し いる時 ) には、制御装置 6 〇によって、込め弁 3 1が開放され、弛め弁 3 2が閉鎖される。その状態で、第 1 ブレーキ操作部 1 1が操作されると、前輪制動機構 1 2において、マスタシリンダ 2 1のピストン (図示 省略) が押し込まれてホイールシリンダ 2 4のブレーキ液の液圧が増加し、ブレーキキ リパ 2 3のブレーキ パッド (図示省略) が前輪 3のロータ 3 aに扌甲し付けられて、前輪 3に制動力が生じる。また、第 2ブレ ーキ操作部 1 3が操作されると、後輪制動機構 1 4において、マスタシリンダ 2 1のピストン (図示省 略) が押し込まれてホイールシリンダ 2 4のブレーキ液の液圧が増加し、ブレーキキ リパ 2 3のブレーキパッ ド (図示省略) が後輪 4のロ一夕 4 aに押し付けられて、後輪 4に制動力が生じる。

【〇 0 2 7】 ブレーキランプ 4 1は、鞍乗り型車両 1 〇 〇の胴体 1の後部に設けられている。ブレーキランプ 4 1は、 ライダーによるブレーキ操作が行われている ときに点灯する。

【〇 0 2 8】 ハザードランプ 4 2は、鞍乗り型車両 1 〇 〇の胴体 1の後部の左右両側に設けられている。ハザ ドラ ンプ 4 2は、ライダーによる入力操作に応じて点滅 、緊急時等に用いられる。ハザードランプ 4 2は、方 向指示器の機能も担っている。 【。 0 2 9】 前輪車輪速センサ 7 1は、前輪 3の車輪速 (例えば、前輪 3の単位時間当たりの回転数 [ r p m : 又は単位時間当たりの移動距離 [k m/ h] 等) を検出する車輪速センサであり、検出結果を 出力する。前輪車輪速センサ 7 1が、前輪 3の車輪速に実質的に換算可能な他の物理量 検出す るものであってもよい。前車侖車車侖速セン サ 7 1は、前車侖 3に設けられている。

【。 0 3 0】 後輪車輪速センサ 7 2は、後輪 4の車輪速 (例えば、後輪 4の単位時間当たりの回転数 [ r p m : 又は単位時間当たりの移動距離 [k m/ h] 等) を検出する車輪速センサであり、検出結果を 出力する。後輪車輪速センサ 7 2が、後輪 4の車輪速に実質的に換算可能な他の物理量 検出す るものであってもよい。後車侖車車侖速セン サ 7 2は、後車侖 4に設けられている。

【〇 0 3 1】 制御装置 6 〇は、鞍乗り型車両 1 〇 〇の動作を制御する。

【〇 0 3 2】 例えば、制御装置 6 〇の一部又は全ては、マイコン、マイクロプ ロセッサユニット等で構成されている。ま た、例えば、制御装置 6 〇の一部又は全ては、ファームウェア等の更 新可能なもので構成されてもよく、 C P U等からの扌旨令によって実行されるプログ ムモジュール等であってもよい。制御装置 6 〇は、例えば 、 1つであってもよく、また、複数に分かれて てもよい。

【〇 0 3 3】 図 3に示されるように、制御装置 6 〇は、例えば、記憶部 6 1と、制御部 6 2とを備える。

【〇 0 3 4】 記憶部 6 1は、制御部 6 2が行う処理に用いられる各種情報を記憶す 。例えば、後述される制 御部 6 2の出力部 6 2 cが用いる緊急制動信号用の減速度の閩値は 記憶部 6 1に記憶されてお り、制御部 6 2により書き換えられる。

【〇 0 3 5】 制御部 6 2は、鞍乗り型車両 1 〇 〇の各装置の動作を制御する。特に、制御部 6 2は、前輪 3に 対するアンチロックブレーキ制御と、後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御とを実 可能である。制御部 6 2は、例えば、取得部 6 2 aと、制動制御部 6 2 bと、 出力部 6 2 cと、決定部 6 2 dとを含む

【。 0 3 6】 取得部 6 2 aは、鞍乗り型車両 1 〇 〇に搭載されている各装置から情報を取得す る。例えば、取 得部 6 2 aは、前輪車輪速センサ 7 1及び後輪車輪速センサ 7 2から情報を取得する。

【。 0 3 7】 ここで、取得部 6 2 aは、制動制御部 6 2 bからアンチロックブレーキ作動状態を取得 る。アンチロ ツクブレーキ作動状態は、いずれの車輪に対 してアンチロックブレーキ制御が作動してい るかを示す状態であ る。なお、各車輪に対するアンチロックブレ ーキ制御は、後述されるように、制動制御部 6 2 bによって実 行される。

【〇 0 3 8】 制動制御部 6 2 bは、ブレーキシステム 1 〇の液圧制御ユニツト 5 〇の各コンポーネントの動作を制 御することによって、鞍乗り型車両 1 〇 〇の車輪に生じる制動力を制御する。

【〇 0 3 9】 上述したように、通常時には、制動制御部 6 2 bは、ライダーのブレーキ操作に応じた制動 が車輪に 生じるように、液圧制御ユニツト 5 〇の各コンポーネントの動作を制御する。

【〇 0 4 0】 ここで、制動制御部 6 2 bは、車輪のスリップ度が基準値を超えた場 に、アンチロックブレーキ制御を 実行する。車輪のスリップ度が上限値を超え た場合には、当該車輪にロツク又はロツクの 可能性が生じる 。アンチロックブレーキ制御は、車輪の制動 力を、ロックを回避し得るような制動力に調 整する制御である 〇

【〇 0 4 1】 制動制御部 6 2 bは、例えば、前輪 3の車輪速及び後輪 4の車輪速に基づいて鞍乗り型車両 1 〇 〇の車速 (つまり、車体の速度) を特定し、各車輪の車輪速と車速との比較結 果に基づいて、車 輪のスリップ度を算出する。スリップ度は、 車輪が路面に対して滑っている度合いを示す 扌旨標である。スリ ップ度としては、例えば、車速と車輪速との 差を車速で除算して得られるスリップ率が用 いられる。なお、 スリップ度として、スリップ率以外のパラメ 一夕 (例えば、スリップ率に実質的に換算可能な の物理量) が用いられてもよい。

【。 0 4 2】 アンチロックブレーキ制御の作動時には、制 動制御部 6 2 bは、込め弁 3 1が閉鎖され、弛め弁 3 2 が開放された状態にし、その状態で、ポンプ 3 4を駆動することにより、ホイールシリンダ 2 4のブレーキ液の 液圧を減少させて車輪に生じる制動力を減少 させる。そして、制動制御部 6 2 bは、込め弁 3 1及び 弛め弁 3 2の双方を閉鎖することにより、ホイールシ ンダ 2 4のブレーキ液の液圧を保持し車輪に生じる 制動力を保持する。その後、制動制御部 6 2 bは、込め弁 3 1を開放し、弛め弁 3 2を閉鎖すること により、ホイールシリンダ 2 4のブレーキ液の液圧を増大させて車輪に生 る制動力を増大させる。

【。 0 4 3】 アンチロックブレーキ制御の作動時には、車 輪に生じる制動力を減少させる上記の制御 (つまり、制動 力減少制御) 、車輪に生じる制動力を保持する上記の制御 (つまり、制動力保持制御) 、及び、車 輪に生じる制動力を増大させる上記の制御 (つまり、制動力増大制御) が、この順に繰り返される。な お、制動制御部 6 2 bは、前輪制動機構 1 2及び後輪制動機構 1 4の各々の動作を個別に制御 することによって、前車侖 3に生じる制動力と後車侖 4に生じる制動力とを個別に制御することが きる。

【〇 0 4 4】 出力部 6 2 cは、ブレーキランプ 4 1又はハザードランプ 4 2等のランプに対して緊急制動信号指令を 出力することによって、緊急制動信号を当該 ランプに発させる。緊急制動信号は、鞍乗り 型車両 1 〇 〇 が急減速している場合、又は、アンチロック ブレーキ制御が作動して鞍乗り型車両 ! 〇 〇が不安定な挙 動を示している場合等に、周囲の車両に対し て注意を喚起するために、ブレーキランプ 4 1又はハザードラ ンプ 4 2等のランプを点滅させることにより発せら る信号である。

【〇 0 4 5】 ここで、出力部 6 2 cは、鞍乗り型車両 1 〇 〇の減速度が閩値 (つまり、緊急制動信号用の減速 度の閩値) より大きい場合に、緊急制動信号指令を出力 する。なお、出力部 6 2 cは、例えば、前輪 3 及び後輪 4の車輪速に基づいて鞍乗り型車両 1 〇 〇の車速の推移を特定し、車速の推移から得 ら れる車速の時間変化量に基づいて鞍乗り型車 両 1 〇 〇の減速度を特定することができる。

【。 0 4 6】 決定部 6 2 dは、緊急制動信号用の減速度の閩値を決定 る。特に、決定部 6 2 dは、アンチロ ックブレーキ作動状態に基づいて、緊急制動 信号用の減速度の閩値を決定する。決定部 6 2 dは、例 えば、記憶部 6 1に記憶されている緊急制動信号用の減速度 閩値が決定した値と異なる場合、 当 該閩値を決定した値に書き換える。

【。 0 4 7】 上記のように、制御装置 6 〇では、決定部 6 2 dは、アンチロックブレーキ作動状態に基づ て、緊急 制動信号用の減速度の閩値を決定する。それ により、鞍乗り型車両 1 〇 〇において適切に緊急制動 信号を発することが実現される。なお、制御 装置 6 〇が行う緊急制動信号用の減速度の閩値の決 定 に関する処理については、後述にて言羊細に 説明する。

【〇 0 4 8】

<制御装置の動作> 図 4〜図 6を参照して、本発明の実施形態に係る制御 置 6 〇の動作について説明する。

【〇 0 4 9】 図 4は、制御装置 6 〇が行う緊急制動信号用の減速度の閩値の決 定に関する処理の流れの一例 を示すフローチャー卜である。図 4に示される制御フ口一は、例えば、終了し 後に、予め設定された時間間 隔で繰り返し開始される。図 4におけるステップ S 1 〇 1及びステツプ S 1 〇 8は、図 4に示される制御 フローの開始及び終了にそれぞれ対応する。

【〇 0 5 0】 図 4に示される制御フローが開始されると、ス ップ S 1 〇 2において、取得部 6 2 aは、アンチロック ブレーキ作動状態を取得する。次に、ステッ プ S 1 〇 3において、決定部 6 2 dは、前輪 3及び後輪 4 の少なくとも一方に対してアンチロツクブレ ーキ制御が作動しているか否かを、アンチロ ツクブレーキ作動状態 に基づいて判定する。

[ 0 0 5 1 ] 例えば、決定部 6 2 dは、前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御が開始 れた後、制動力減少制 御、制動力保持制御及び制動力増大制御の 2回目のサイクルが行われていると判断した 合に、前 輪 3に対するアンチロックブレーキ制御が作動 ていると判定する。また、例えば、 決定部 6 2 dは、 同様 に、後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御が開始 れた後、制動力減少制御、制動力保持制御 び 制動力増大制御の 2回目のサイクルが行われていると判断した 合に、後輪 4に対するアンチロックブレ ーキ制御が作動していると判定する。 なお、各車輪に対するアンチロツクブレーキ 制御が作動しているか否 かの判定条件は、上記の例に限定されず、 アンチロックブレーキ制御がある程度継続的 に行われているこ とを判断できる条件であればよい。

【。 0 5 2】 前輪 3及び後輪 4の少なくとも一方に対してアンチロツクブ ーキ制御が作動していると判定された場 合 (ステツプ S 1 0 3 / Y E S ) 、ステップ S 1 〇 4に進む。この場合、後述されるように、決 部 6 2 dは、 A B S用閩値 (具体的には、ステップ S 1 〇 5での A B S用第 1閩値、又は、ステップ S 1 〇 6での A B S用第 2閩値) を緊急制動信号用の減速度の閩値として決定 する。

【。 0 5 3】

—方、前輪 3及び後輪 4のいずれに対してもアンチロツクブレーキ 御が作動していないと判定された 場合 (ステップ S 1 0 3 / N 〇) 、ステップ S 1 〇 7に進み、決定部 6 2 dは、通常閩値を緊急制 動信号用の減速度の閩値として決定し、 図 4に示される制御フローは終了する。

【。 0 5 4】 通常閩値は、 A B S用閩値よりも大きな値 (例えば、 6 [ m / s 2 I 程度) である。ゆえに、 アンチ ロックブレーキ制御の作動時には、アンチロ ックブレーキ制御の非作動時と比べて、 緊急制動信号用の減 速度の閩値が小さな値になる。それにより、 アンチロックブレーキ制御の作動時に、 緊急制動信号を発せ られやすくすることができる。なお、アンチ ロツクブレーキ制御の作動時の閩値を、アン チロツクブレーキ制御の 非作動時の閩イ直よりも小さくすることは、 自動車法規のうちの U N 7 8との法規に準じたものである。 【。 0 5 5】 ステツプ S 1 0 3で Y E Sと判定された場合、ステツプ S 1 〇 4において、決定部 6 2 dは、少なくと も前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御が作動 ているか否かを判定する。

【。 0 5 6】 前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御のみが 動している場合、ステップ S 1 0 4で Y E Sと判定 される。さらに、前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御、及び 後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御 の双方が実行されている場合にも、ステップ S 1 0 4で Y E Sと判定される。ステツプ S 1 0 4で Y E S と判定された場合、ステップ S 1 〇 5に進み、決定部 6 2 dは、 A B S用第 1閩値を緊急制動信号 用の減速度の閩値として決定し、図 4に示される制御フローは終了する。

【〇 0 5 7】

—方、後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御のみが 動している場合、ステップ S 1 0 4で N 0と 判定される。ステツプ S 1 〇 4で N〇と判定された場合、ステツプ S 1 〇 6に進み、決定部 6 2 dは、 A B S用第 2閩値を緊急制動信号用の減速度の閩値とし 決定し、図 4に示される制御フロ一は終 了する。

【〇 0 5 8】

A B S用第 1閩値は、 A B S用第 2閩値よりも大きい。例えば、 A B S用第 1閩値は 5 [ m / s 2 I 程度であり、 A B S用第 2閩値は 3 [ m / s 2 1 程度である。各アンチロックブレーキ作動状 態 では、鞍乗り型車両 1 〇 〇に生じることが想定される減速度が異なり 得る。例えば、前輪 3に対するア ンチロツクブレーキ制御のみが作動している 場合、後輪 4に対するアンチロツクブレーキ制御のみが 動して いる場合よりも、鞍乗り型車両 1 〇 〇に生じることが想定される減速度は大きい 。 A B S用第 1閩値 は、前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御のみが 動している場合に想定される減速度が鞍乗 型車 両 1 〇 〇に生じているときに、緊急制動信号が適切 に発せられるような値に設定される。 A B S用第 2 閩値は、後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御のみが 動している場合に想定される減速度が鞍乗 型車両 1 〇 〇に生じているときに、緊急制動信号が適切 に発せられるような値に設定される。

【〇 0 5 9】 ここで、図 4に示される制御フローでは、決定部 6 2 dは、前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御、 及び、後輪 4に対するアンチロツクブレーキ制御の双方 作動している場合、前輪 3に対するアンチロツク ブレーキ制御のみが作動している場合と等し い値 (つまり、 A B S用第 1閩値) を緊急制動信号用の 減速度の閩値として決定する。ただし、決定 部 6 2 dは、前輪 3に対するアンチロツクブレーキ制御、及 び、後輪 4に対するアンチロツクブレーキ制御の双方 作動している場合、後輪 4に対するアンチロツクブ レーキ制御のみが作動している場合と等しい 値 (つまり、 A B S用第 2閩値) を緊急制動信号用の減 速度の閩イ直として決定してもよい。

【。 0 6 0】 上記のように、決定部 6 2 dは、アンチロックブレーキ作動状態に基づ て緊急制動信号用の減速度 の閩値を決定する。ここで、仮に、アンチロ ツクブレーキ作動状態によらずに一律に緊急 制動信号用の減 速度の閩値が決定されると、特定のアンチロ ックブレーキ作動状態で想定される鞍乗り型 車両 1 〇 〇の 減速度に対して、上記閩値が過度に大きくな る、又は、過度に小さくなる場合がある。

[ 0 0 6 1 ] 上述したように、各アンチロツクブレーキ作 動状態では、鞍乗り型車両 1 〇 〇に生じることが想定される 減速度が異なり得る。ゆえに、仮に、アンチ ロックブレーキ作動状態によらずに A B S用第 1閩値が緊急 制動信号用の減速度の閩値として用いられる と、後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御のみが 動し ている場合に想定される鞍乗り型車両 1 〇 〇の減速度に対して、上記閩値が過度に大き くなる。それに より、後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御が実際 作動しているものの緊急制動信号が発せら な い状況が生じ得る。

【。 0 6 2】

—方、仮に、アンチロックブレーキ作動状 態によらずに A B S用第 2閩値が緊急制動信号用の減速 度の閩値として用いられると、前輪 3に対するアンチロツクブレーキ制御のみが 動している場合に想定さ れる鞍乗り型車両 1 〇 〇の減速度に対して、上記閩値が過度に小さ くなる。それにより、バンプが連続 する悪路を走行しているとき等に前輪 3に対するアンチロツクブレーキ制御が誤作 した場合に緊急制動 信号が誤って発せられてしまう状況が生じ得 る。 【。 0 6 3】 本実施形態では、上述したように、決定部 6 2 dは、アンチロックブレーキ作動状態に基づ て緊急 制動信号用の減速度の閩値を決定する。それ により、各アンチロックブレーキ作動状態に おいて、鞍乗り 型車両 1 〇 〇に生じることが想定される減速度に応じて 、上記閩値を変化させることができる。ゆえ に、 特定のアンチロックブレーキ作動状態で想定 される鞍乗り型車両 1 〇 〇の減速度に対して、上記閩値が 過度に大きくなる、又は、過度に小さくなる ことを抑制できる。よって、アンチロックブ レーキ作動状態に対応 して適切に緊急制動信号を発することができ る。

【。 0 6 4】 特に、決定部 6 2 dは、前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御のみが 動している場合、後輪 4に 対するアンチロックブレーキ制御のみが作動 している場合と比較して大きな値を緊急制動 信号用の減速 度の閩値として決定する。それにより、特定 のアンチロックブレーキ作動状態で想定され る鞍乗り型車両 1 〇 〇の減速度に対して、上記閩値が過度に大き くなる、又は、過度に小さくなることを適切 に抑制で きる。

【〇 0 6 5】 ここで、決定部 6 2 dは、緊急制動信号用の減速度の閩値を変化 せる場合、当該閩値を時間経 過に伴って変化させることが好ましい。それ により、緊急制動信号が発せられている状況 と、緊急制動信 号が発せられていない状況とが急に切り替わ ることを抑制できる。

【〇 0 6 6】 図 5は、 A B S用第 1閩値 T H 1から A B S用第 2閩値 T H 2に変化する場合における緊急制 動信号用の減速度の閩値の推移を示す模式図 である。図 5では、横軸が時間を示し、縦軸が緊急制 動信号用の減速度の閩値を示している。

【〇 0 6 7】 図 5に示される例では、時点 T 1以前において、緊急制動信号用の減速度の 値が A B S用第 1 閩値 T H 1になっている。そして、 H寺点 T 1において、アンチロツクブレーキ作動状態 、例えば、前輪 3 に対するアンチロツクブレーキ制御のみが作 動している状態から後輪 4に対するアンチロツクブレーキ制御 のみが作動している状態に切り替わる。それ に伴い、決定部 6 2 dは、時点 T 1において、緊急制動信 号用の減速度の閩値を A B S用第 1閩値 T H 1から A B S用第 2閩値 T H 2に減少させ始める。

【。 0 6 8】 ここで、決定部 6 2 dは、時点 T 1から時点 T 2にかけて、緊急制動信号用の減速度の閩値 時 間経過に伴って減少させる。そして、 H寺点 T 2において、緊急制動信号用の減速度の閩値 A B S用 第 2閩値 T H 2になる。なお、図 5に示される例では、時点 T 1から時点 T 2にかけて、 緊急制動信 号用の減速度の閩値が一定の時間変化率で減 少しているが、当該閩値を減少させるときの 当該閩値 の時間変化率は、一定でなくてもよい。例え ば、上記時間変化率は、一次遅れ関数を用い て決定され てもよい。上記のように、決定部 6 2 dは、緊急制動信号用の減速度の閩値を大き 値から小さな値 に変化させる場合、当該閩値を時間経過に伴 って減少させてもよい。

【。 0 6 9】 図 6は、 A B S用第 2閩値 T H 2から A B S用第 1閩値 T H 1に変化する場合における緊急制 動信号用の減速度の閩値の推移を示す模式図 である。図 6では、図 5と同様に、横軸が時間を示し 、縦軸が緊急制動信号用の減速度の閩値を示 している。

【〇 0 7 0】 図 6に示される例では、時点 T 3以前において、 緊急制動信号用の減速度の閩値が A B S用第 2 閩値 T H 2になっている。そして、 H寺点 T 3において、アンチロックブレーキ作動状態 、例えば、後輪 4 に対するアンチロックブレーキ制御のみが作 動している状態から前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御 のみが作動している状態に切り替わる。それ に伴い、決定部 6 2 dは、時点 T 3において、緊急制動信 号用の減速度の閩値を A B S用第 2閩値 T H 2から A B S用第 1閩値 T H 1に増大させ始める。

【〇 0 7 1】 ここで、決定部 6 2 dは、時点 T 3から時点 T 4にかけて、緊急制動信号用の減速度の閩値 時 間経過に伴って増大させる。そして、 H寺点 T 4において、緊急制動信号用の減速度の閩値 A B S用 第 1閩値 T H 1になる。なお、図 6に示される例では、時点 T 3から時点 T 4にかけて、 緊急制動信 号用の減速度の閩値が一定の時間変化率で増 大しているが、当該閩値を増大させるときの 当該閩値 の時間変化率は、一定でなくてもよい。例え ば、上記時間変化率は、一次遅れ関数を用い て決定され てもよい。上記のように、決定部 6 2 dは、緊急制動信号用の減速度の閩値を小さ 値から大きな値 に変化させる場合、当該閩値を時間経過に伴 って増大させてもよい。

【。 0 7 2】

<制御装置の効果> 本発明の実施形態に係る制御装置 6 〇の効果について説明する。

【。 0 7 3】 制御装置 6 〇では、取得部 6 2 aは、いずれの車輪に対してアンチロックブ ーキ制御が作動している かを示すアンチロックブレーキ作動状態を取 得する。決定部 6 2 dは、アンチロックブレーキ作動状態に基 づいて閩値 (つまり、緊急制動信号用の減速度の閩値) を決定する。出力部 6 2 cは、鞍乗り型車 両 1 〇 〇の減速度が閩値より大きい場合に、緊急制 動信号指令を出力する。それにより、各アン チロッ クブレーキ作動状態において、鞍乗り型車両 1 〇 〇に生じることが想定される減速度に応じて 、上記閩 値を変化させることができる。ゆえに、鞍乗 り型車両 1 〇 〇において適切に緊急制動信号を発すること が できる。

【〇 0 7 4】 好ましくは、制御装置 6 〇では、決定部 6 2 dは、前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御のみが 動している場合、後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御のみが 動している場合と比較して大きな値を 上記閩値として決定する。それにより、特定 のアンチロツクブレーキ作動状態で想定され る鞍乗り型車両 1 〇 〇の減速度に対して、上記閩値が過度に大き くなる、又は、過度に小さくなることを適切 に抑制で きる。ゆえに、鞍乗り型車両 1 〇 〇において、より適切に緊急制動信号を発す ることができる。

【〇 0 7 5】 好ましくは、制御装置 6 〇では、決定部 6 2 dは、前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御、及び 後輪 4に対するアンチロツクブレーキ制御の双方 作動している場合、前輪 3に対するアンチロツクブレーキ 制御のみが作動している場合と等しい値 (つまり、 A B S用第 1閩値) を上記閩値として決定する。そ れにより、例えば、 A B S用第 2閩値を上記閩値として決定する場合と比べ 、緊急制動信号を発せ られにくくすることができる。ゆえに、バン プが連続する悪路を走行しているとき等にア ンチロックブレーキ制御 が誤作動した場合に緊急制動信号が誤って発 せられてしまうことを抑制できる。

【。 0 7 6】 好ましくは、制御装置 6 〇では、 決定部 6 2 dは、前輪 3に対するアンチロックブレーキ制御、及び 後輪 4に対するアンチロックブレーキ制御の双方 作動している場合、後輪 4に対するアンチロックブレーキ 制御のみが作動している場合と等しい値 (つまり、 A B S用第 2閩値) を上記閩値として決定する。そ れにより、例えば、 A B S用第 1閩値を上記閩値として決定する場合と比べ 、 緊急制動信号を発せ られやすくすることができる。 ゆえに、 アンチロックブレーキ制御が実際に作動して いるものの緊急制動信号 が発せられないことを抑制できる。

【。 0 7 7】 好ましくは、制御装置 6 〇では、 決定部 6 2 dは、 上記閩値を変化させる場合、 上記閩値を時間 経過に伴って変化させる。それにより、 緊急制動信号が発せられている状況と、 緊急制動信号が発せら れていない状況とが急に切り替わることを抑 制できる。 ゆえに、鞍乗り型車両 1 〇 〇の周囲の車両の運 転者を混舌 Lさせてしまうことを抑制できる。

【〇 0 7 8】 好ましくは、制御装置 6 〇では、 決定部 6 2 dは、 上記閩値を大きな値から小さな値に変化させ る 場合、上記閩値を時間経過に伴って減少させ る。それにより、 緊急制動信号が発せられていない状況か ら緊急制動信号が発せられている状況に急に 切り替わることを抑制できる。 ゆえに、鞍乗り型車両 1 〇 〇の周囲の車両の運転者を混舌 Lさせてしまうことを適切に抑制できる。

【〇 0 7 9】 好ましくは、制御装置 6 〇では、 決定部 6 2 dは、 上記閩値を小さな値から大きな値に変化させ る 場合、上記閩値を時間経過に伴って増大させ る。それにより、 緊急制動信号が発せられている状況から 緊急制動信号が発せられていない状況に急に 切り替わることを抑制できる。 ゆえに、鞍乗り型車両 1 〇 〇の周囲の車両の運転者を混舌 Lさせてしまうことを適切に抑制できる。

【〇 0 8 0】 本発明は実施形態の説明に限定されない。例 えば、実施形態の一部のみが実施されてもよ い。

【符号の説明】

[ 0 0 8 1 ]

! 胴体、 2 ハンドル、 3 前輪、 3 a ロータ、 4 後輪、 4 a ロータ、 1 〇 ブレーキシステ 厶、 1 i 第 1ブレーキ操作部、 1 2 前輪制動機構、 1 3 第 2ブレーキ操作部、 1 4 後輪制 動機構、 2 ! マスタシリンダ、 2 2 リザーバ、 2 3 ブレーキキャリパ、 2 4 ホイールシリンダ、 2 5 主流路、 2 6 副流路、 3 1 込め弁、 3 2 弛め弁、 3 3 アキュムレータ、 3 4 ポンプ、 4 1 ブレーキランプ、 4 2 ハザードランプ、 5 〇 液圧制御ユニット、 5 1 基体、 6 〇 制御装置、 6 1 記憶部、 6 2 制御部、 6 2 a 取得部、 6 2 b 制動制御部、 6 2 c 出力部、 6 2 d 決 定部、 7 1 前輪車輪速センサ、 y 2 後輪車輪速センサ、 1 〇 〇 鞍乗り型車両。