Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
JET BATH DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123051
Kind Code:
A1
Abstract:
A jet bath device has a bathtub; a suction opening open to the wall of the bathtub and into which water contained inside the bathtub is sucked; a pressurizing device for sucking the water from the suction opening, pressurizing the water, and discharging the pressurized water; and a jet nozzle having a single-walled tube body held below the edge of the bathtub relative to the wall and jetting the water, which is introduced to the inside of the tubular body, to the inside of the bathtub while changing the direction of the jetting water. Inside the tubular body are provided a water flow introduction section to which the water fed from the pressurizing device is introduced; a restricted flow path section communicated, on the downstream side of the water flow introduction section, with the water flow introduction section and having a flow path cross-section that is small relative to the flow path cross-section of the water flow introduction section; and a chamber, communicated on the downstream of the restricted flow path section, with the restricted flow path section, having, at its end on the upstream side, a sharply expanded flow path section having a flow path cross-section that is sharply expanded relative to the flow path cross-section of the restricted flow path section, and having, at its end on the downstream side, a jetting opening facing the inside of the bathtub.

Inventors:
KITAURA HIDEKAZU (JP)
URYU KATSUSHI (JP)
SUYAMA HIROTOMO (JP)
MIYAHARA HIDETAKA (JP)
HATAKEYAMA MAKOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054921
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
March 18, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
TOTO LTD (JP)
KITAURA HIDEKAZU (JP)
URYU KATSUSHI (JP)
SUYAMA HIROTOMO (JP)
MIYAHARA HIDETAKA (JP)
HATAKEYAMA MAKOTO (JP)
International Classes:
A47K3/00; A61H23/00
Foreign References:
JP2004000513A2004-01-08
JP2005245987A2005-09-15
JPH01214365A1989-08-28
Other References:
See also references of EP 2130524A4
Attorney, Agent or Firm:
HYUGAJI, Masahiko et al. (4-1Onoe-cho, 1-chome,Naka-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 15, JP)
Download PDF:
Claims:
 浴槽と、
 前記浴槽の壁に開口され前記浴槽の内部に貯留された水が吸い込まれる吸入口と、
 前記吸入口から水を吸入し加圧して吐出する加圧装置と、
 前記浴槽の縁より下で前記壁に対して保持される一重の筒体を有し、前記筒体の内部に導入された水を、噴出方向を変化させながら前記浴槽の内部に噴出する噴流ノズルと、
 を備え、
 前記筒体の内部に、
 前記加圧装置から送られる水が導入される流水導入部と、
 前記流水導入部より下流側で前記流水導入部に連通し、前記流水導入部に対して流路断面が縮小された流路断面収縮部と、
 前記流路断面収縮部より下流側で前記流路断面収縮部に連通し、前記流路断面収縮部に対して流路断面が急拡大された流路断面急拡大部を上流側の端部に有し、且つ前記浴槽の内部に臨む噴出口を下流側の端部に有するチャンバーと、
 が設けられたことを特徴とする噴流浴装置。
 前記筒体は前記浴槽における第一の短辺側壁に保持され、前記噴出口は第二の短辺側壁に対向していることを特徴とする請求項1記載の噴流浴装置。
 前記流水導入部の流路断面は、前記流路断面収縮部に向けて徐々に狭まっていることを特徴とする請求項1または2に記載の噴流浴装置。
 前記噴流ノズルは、前記噴出口の近傍に設けられて流路の一部を遮る遮蔽体をさらに有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の噴流浴装置。
 前記遮蔽体は、前記遮蔽体と前記チャンバーの内壁部との間に放射状に設けられた3つ以上の支持部を介して前記チャンバーの内壁部に対して支持されていることを特徴とする請求項4記載の噴流浴装置。
 前記遮蔽体、前記支持部および前記チャンバーの内壁部が一体に成形されたことを特徴とする請求項5記載の噴流浴装置。
 前記チャンバーにおいて前記噴出口に続く内壁部を、前記筒体の軸中心に向けて傾斜させたことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の噴流浴装置。
Description:
噴流浴装置

 本発明は、浴槽内に噴流を噴出させる噴 ノズルを備えた噴流浴装置に関し、特にノ ル中心軸まわりに旋回した噴流が噴出され 噴流浴装置に関する。

 従来、壁に噴流ノズルを設けて、そのノ ルから噴流を浴槽内に噴出させるものがあ が、その多くは、まっすぐに噴流を噴出さ るものであり、噴流が入浴者の体の一部に 所的にあたり、噴流により受ける刺激が単 で飽きやすく、多様なマッサージ感は得ら 難かった。

 特許文献1には、外形形状が略円形で内部 に設けた噴流孔の噴流口が軸芯位置より偏心 すると共にユニット噴流口カバー内に回転自 在に収容配置されたノズル本体と、バスタブ 内の水を所定圧力でノズル本体の噴流孔内に 噴射するオリフィスとを備えたノズル装置が 開示されている。バスタブ内の水は、オリフ ィスを介してノズル本体の噴流孔内に所定圧 力で噴射され、空気と混合して気泡混合噴流 となり、噴流孔の噴流口からバスタブ内にジ ェット噴流として噴射される。この時、ノズ ル本体の噴流口が軸芯位置に対して偏心した 位置に設けられていることから、オリフィス からの噴流によってノズル本体が回転し、こ れにより、ジェット噴流の噴射方向が変化す る回転噴流が得られる。

 しかし、特許文献1では、ノズル本体を回 転させることで回転噴流を生じさせる構成で あるため、そのノズル本体を回転自在に支持 するための構造が複雑になり、安価に作製で きない。さらには、回転摺動部分の摩耗やゴ ミ詰まりなどによる回転性能の低下が懸念さ れる。

 また、特許文献1では、壁に対して取り付 けられる筒状の取付部材と、この取付部材の 内部で回転自在に設けられた筒状のノズル本 体とが二重になった入れ子構造となっている 。したがって、構造が複雑になるとともに、 内筒に相当するノズル本体と、外筒に相当す る取付部材との間に細い隙間が形成されてお り、その隙間にゴミ等がつまる目詰まりの心 配もある。

 また、特許文献2では、下流側に向かって 流路幅を漸次拡大する案内壁を内面に有する 構造体(内筒に相当)と、壁に取り付けられる 造体(外筒に相当)の内壁面との間に、下流 流れてきた水の一部を上流側に還流させる 路が細い隙間として形成されており、特許 献2においても二重構造となっている。した って、構造が複雑になると共に、狭い流路( 隙間)の目詰まりの心配がある。

 また、特許文献3においても、二重構造の ノズルとなっており、やはり同様に、構造が 複雑になると共に、狭い流路(隙間)の目詰ま の心配がある。

 また、特許文献4では、噴流の運動が往復運 動であるため、人体への刺激範囲が直線状の 軌跡となり、刺激範囲としては不十分であっ た。また、さらに、特許文献4で開示の噴流 ズルは水を空気中に噴出させるためのもの 、腰、背中、脇腹、腕、脹脛、足裏等の、 常の入浴姿勢において水中に存在する身体 一部については、刺激を与えることができ い。

特開2001-8998号公報

特開平2-128765

特開平4-61859

特開平4-176461

 本発明は、簡単な構造で旋回噴流を実現 る噴流浴装置を提供する。

 本発明の一態様によれば、浴槽と、前記 槽の壁に開口され前記浴槽の内部に貯留さ た水が吸い込まれる吸入口と、前記吸入口 ら水を吸入し加圧して吐出する加圧装置と 前記浴槽の縁より下で前記壁に対して保持 れる一重の筒体を有し、前記筒体の内部に 入された水を、噴出方向を変化させながら 記浴槽の内部に噴出する噴流ノズルと、を え、前記筒体の内部に、前記加圧装置から られる水が導入される流水導入部と、前記 水導入部より下流側で前記流水導入部に連 し、前記流水導入部に対して流路断面が縮 された流路断面収縮部と、前記流路断面収 部より下流側で前記流路断面収縮部に連通 、前記流路断面収縮部に対して流路断面が 拡大された流路断面急拡大部を上流側の端 に有し、且つ前記浴槽の内部に臨む噴出口 下流側の端部に有するチャンバーと、が設 られたことを特徴とする噴流浴装置が提供 れる。

(a)は、本発明の実施形態に係る噴流ノ ルの模式断面図であり、(b)は、(a)におけるA -A断面図である。 本発明の実施形態に係る噴流浴装置の 略構成を表す模式図である。 同噴流浴装置において浴槽を側面方向 ら見た模式図である。 (a)は、本実施形態に係る噴流ノズル要 の断面図であり、(b)は図4(a)におけるA-A断面 図である。 (a)は、他の具体例の噴流ノズル要部の 面図であり、(b)は図5(a)におけるB-B断面図で ある。 (a)は、さらに他の具体例の噴流ノズル 部の断面図であり、(b)は図6(a)におけるC-C断 面図である。 (a)は、さらに他の具体例の噴流ノズル 部の断面図であり、(b)は図7(a)におけるD-D断 面図である。 本実施形態に係る噴流ノズルにて旋回 流が形成される様子を説明するための模式 である。 噴出流に気泡を混入させて噴出流を可 化した状態で、本実施形態に係る噴出ノズ から旋回噴流を噴出させた様子を表す写真 である。 他の具体例に係る噴流ノズルの要部断 面図である。 本実施形態に係る噴流ノズルの噴出口 近傍に圧力計を設け、噴出口から噴出される 旋回噴流の圧力の測定実験を説明するための 模式図である。 図11に表す圧力計で測定された旋回噴 圧力の時間変化データを高速フーリエ変換( FFT:Fast Fourier Transform)して、旋回噴流圧力の 回周波数スペクトルを算出したグラフ図で る。 図11に表す圧力計によって測定された 力の時間変化から、噴流の旋回周波数の時 変化を求めた結果を示す図である。 流量と、噴出流の旋回周波数との関係 を示すグラフ図である。 本実施形態に係る噴流ノズルにおける 流路断面収縮部の内径(チャンバーへの流入 径)dを様々に変えて、流量(リットル/分)と、 圧力(MPa)とを測定した結果を表すグラフ図で る。 流路断面収縮部の形状の違いによる圧 損の大きさの違いを示すグラフ図である。 本実施形態に係る噴流ノズルにおいて 、旋回噴流の噴出角度の時間変化を示すグラ フ図である。 本実施形態に係る噴流ノズルにおいて 、(a)は噴流角度が13°の場合を、(b)は噴流角 が-23°の場合の写真図である。 他の具体例に係る噴流浴装置の概略構 成を表す模式図である。 さらに他の具体例に係る噴流浴装置の 概略構成を表す模式図である。 さらに他の具体例に係る噴流浴装置の 概略構成を表す模式図である。 さらに他の具体例に係る噴流浴装置の 概略構成を表す模式図である。 さらに他の具体例に係る噴流浴装置の 概略構成を表す模式図である。 さらに他の具体例に係る噴流浴装置の 概略構成を表す模式図である。 他の具体例に係る噴流ノズルの模式断 面図である。 本発明の実施形態に係る噴流ノズルに おいてチャンバー下流端の構造の他の具体例 を表す模式図である。 本発明の実施形態に係る噴流ノズルに おいて遮蔽体を設ける位置の変形例を表す模 式図である。 本発明の実施形態に係る噴流浴装置に おいてポンプの取付形態の他の具体例を表す 図である。 本発明の実施形態に係る噴流浴装置に おいて入浴者の姿勢規制手段を設けた具体例 を表す図である。

符号の説明

 1 浴槽
 5 吸入口
 11 噴流ノズル
 20 筒体
 22 流水導入部
 23 流路断面収縮部
 24 流路断面急拡大部
 25 チャンバー
 26 噴出口
 27 遮蔽体
 31~33 支持部

 以下、図面を参照し、本発明の実施形態に いて説明する。
 図2は、本発明の実施形態に係る噴流浴装置 の概略構成を表す模式図である。 図3は、同 噴流浴装置において浴槽を側面方向から見た 模式図である。

 本実施形態に係る噴流浴装置は、図2に表 すように、浴槽1と、浴槽1の壁3bに開口され 吸入口5と、循環路13、14と、循環路13、14の 中に設けられた加圧装置であるポンプ7と、 4aに対して保持された噴流ノズル11とを備え る。

 浴槽1は、略平行に相対向する一対の長辺 側壁3a、3bと、略平行に相対向する一対の短 側壁4a、4bとを有する。

 吸入口5は長辺側壁3bに形成されている。 ンプ7が駆動されると、浴槽1の内部に貯留 れた水は吸入口5を介して循環路13へと吸い まれる。

 一般に、入浴者は、第一の短辺側壁(図2 表す具体例では短辺側壁4a)に背をもたれか て、第二の短辺側壁(図2に表す具体例では短 辺側壁4b)に足を向けた姿勢で入浴するため、 吸入口5を短辺側壁に形成した場合には、入 者の背中や足裏で吸入口5がふさがれポンプ7 に過剰の負荷がかかることが懸念される。し たがって、吸入口5は、入浴者の身体の一部 によってふさがれにくい長辺側壁に形成す のが望ましい。なお、図2に表す具体例では 吸入口5を、長辺側壁3bに形成したが長辺側 3aに形成してもよい。

 循環路13の一端は吸入口5に接続され、他 はポンプ7の吸入口に接続されている。循環 路14の一端はポンプ7の吐出口に接続され、他 端は噴流ノズル11の流水導入口に接続されて る。ポンプ7は、吸入口5から循環路13内に水 を吸い込むと共に、その吸い込んだ水を加圧 してポンプ7の下流側の循環路14に吐出する。 このポンプ7から吐出された加圧水は、噴流 ズル11の流水導入口に流入する。使用してい ないときに、ポンプ7内部の残留水を抜くた に、ポンプ7は吸入口5よりも上方に設けるこ とが望ましい。

 本具体例では、図2に表すように、第一の 短辺側壁4aに、2つの噴流ノズル11を取り付け いる。2つの噴流ノズル11は、略同じ高さ(本 実施形態では、浴槽1の底面から概ね230(mm))に 所定距離隔てて(本実施形態では、2つの噴流 ズル11間の距離は概ね160(mm)で、且つ、2つの 噴流ノズル11の設置位置の中心と短辺側壁4a 向の中央部が一致するように)設けられてい 。噴流ノズル11が取り付けられた第一の短 側壁4aの反対側の第二の短辺側壁4bの上方に 浴槽側水栓が設けられる。したがって、通 、入浴者は自然と噴流ノズル11が設けられ 側の短辺側壁4aに背中を向けた姿勢で入浴す る。

 図1(a)は、本発明の実施形態における噴流 ノズル11の模式断面図であり、図1(b)は、図1(a )におけるA-A断面図である。

 噴流ノズル11は、一端(上流端)に、循環路 14と連通される流水導入口21が設けられ、他 (下流端)に噴出口26が設けられた略円筒状の 体20を備える。

 筒体20は、噴出口26を浴槽1の内部に臨ま て、上記第一の短辺側壁4aに保持されている 。筒体20は浴槽1の縁より下で、壁4aに対して 持されている。ここで、「縁」とは、浴槽1 内に水をためていったとき、最初に浴槽1内 ら溢れる部分の浴槽1の縁を意味する。この うな構成のため、噴流ノズル11からの噴流 水中に噴出させることができる。

 噴流ノズル11の噴出口26は、第二の短辺側 壁4bに向いている。流水導入口21は、浴槽1の 部で、循環路14に接続されている。

 流水導入口21と噴出口26との間の筒体20内 には、上流側(流水導入口21側)から順に、流 水導入部22、流路断面収縮部23、チャンバー25 が設けられ、これらを介して流水導入口21と 出口26との間は連通している。

 流水導入部22は、流水導入口21と流路断面 収縮部23との間に設けられ、その流路断面は 水導入口21から流路断面収縮部23に向かうに したがって徐々に狭められている。流路断面 収縮部23は、筒体20の軸中心に位置し、流水 入口21及び流水導入部22に対して流路断面が 小されている。

 流路断面収縮部23の下流側には、流路断 収縮部23に対して流路断面が急拡大(例えば が3倍以上急拡大された)された流路断面急拡 大部24を一端部(上流側端部)に有するチャン ー25が設けられている。チャンバー25は、流 断面急拡大部24の内径寸法のまま噴出口26近 傍まで続いている。すなわち、チャンバー25 上流側端部が流路断面急拡大部24として機 し、チャンバー25の下流側端部が噴出口26と て機能する。

 流路断面収縮部23から流路断面急拡大部24 にかけての筒体20内空間を囲む壁面23a、24aは 垂直に変化している。すなわち、流路断面 縮部23まわりの壁面23aは、筒体20の軸方向に 対して略平行であるのに対して、流路断面急 拡大部24として機能するチャンバー25の上流 端部の壁面24aは、壁面23aに対して略垂直に いて径外方に広がって形成されている。こ 流路壁面の急変化により、後述するように 路断面急拡大部24にて、壁面からの流れの剥 離が生じる。

 なお、壁面24aは、壁面23aに対して略垂直 広がっていることに限らず、流路断面急拡 部24にて、流れの剥離が生じる程度に、下 側に向けて流路断面が広がる漏斗(またはラ パ)状に形成されていてもよい。ただし、壁 面23aに対して略垂直に続くように壁面24aが形 成されている方が、流路断面急拡大部24にお る流れの剥離を促進させやすい。

 チャンバー25の内壁面は、流路断面急拡 部24から、噴出口26の近傍に至るまでは筒体2 0の軸中心Cに対して略平行に延在している。 ャンバー25の下流側において噴出口26に続く 内壁面は、筒体20の軸中心Cに向けて傾斜され た環状の傾斜面28となっている。また、図26 表すように、筒体20の下流端に、チャンバー 25の内周面に対して略直角につながるリップ 20aを設け、そのリップ部20aの内周端に傾斜 28を設けてもよい。この構造でも、図1に表 構造の傾斜面28とした場合と同様の効果が られる。

 噴出口26近傍のチャンバー25内には、噴出 口26へと通じるチャンバー25内流路の一部を る遮蔽体27が設けられている。

 図4(a)は、遮蔽体27が設けられた部分にお る筒体20及びチャンバー25の断面図であり、 図4(b)は図4(a)におけるA-A断面図である。

 遮蔽体27は円盤状に形成され、その中心 筒体20の軸中心Cに一致させて、チャンバー25 の内部に設けられている。遮蔽体27は、チャ バー25内流路のすべてを遮蔽しておらず、 蔽体27とチャンバー25の内壁部25bとの間には チャンバー25から噴出口26への水の流れを許 容する流路25aが確保されている。

 遮蔽体27は、遮蔽体27とチャンバー25の内 部25bとの間に放射状に設けられた3本の棒状 の支持部31を介してチャンバー25の内壁部25b 対して支持されている。支持部31の一端は遮 蔽体27の内部に嵌入されて固定され、他端は ャンバー25の内壁部25bに形成された孔に嵌 されて固定されている。3本の支持部31は、 蔽体27の外周面のまわりに周方向に沿って等 間隔で設けられている。

 遮蔽体27は、流水導入口21から導入されチ ャンバー25を経て噴出口26へと流れる加圧水 圧力を受けるため、支持部31が1本だけであ と前記圧力に耐え得る十分な強度が得られ 遮蔽体27が外れてしまう可能性があり、支持 部31が2本だけであると、遮蔽体27表面に作用 る前記圧力が軸中心Cに対して非軸対称分布 になることにより生じる支持部周りのモーメ ントの影響を受け、遮蔽体27が回転してしま 可能性がある。したがって、支持部31は、3 以上設けるのが望ましい。

 例えば、図5(a)及びそのB-B断面図である図 5(b)に表すように、遮蔽体27の外周面のまわり に周方向に沿って90°おきに4本の支持部31を けてもよい。

 また、図6(a)及びそのC-C断面図である図6(b )に表すように、遮蔽体27及びチャンバー25の 壁部25bに対して一体に支持部32を設けても い。これにより、部品数を少なくすること でき、安価に作製することができる。

 図7(a)及びそのD-D断面図である図7(b)に表 ように、筒体20及び遮蔽体27を一体に成形し 後、支持部33を残すようにして遮蔽体27のま わりをくり抜いて、チャンバー25から噴出口2 6への水の流れを許容する流路25aを形成する うにしてもよい。

 次に、本発明の実施形態に係る噴流浴装 の作用について、図2を参照して説明する。

 浴槽1近傍に設けられた図示しないコント ローラのスイッチを入浴者が操作すると、ポ ンプ7が起動し、浴槽1内に貯留された水が吸 口5から循環路13内へと吸入される。この吸 された水は、ポンプ7にて加圧されて、循環 路14を介して、噴流ノズル11の流水導入口21に 導入される。噴流ノズル11内に導入された加 水は、以下に説明するように、噴出方向を 規則に変化させた旋回噴流として浴槽1内に 噴出される。

 図8(a)~(d)は、噴流ノズル11にて旋回噴流が 形成される作用を説明するための模式図であ る。

 流水導入口21から導入された加圧水は、 水導入部22、流路断面収縮部23および流路断 急拡大部24を順に経てチャンバー25内に噴流 となって流入する。加圧水が、流路断面収縮 部23からチャンバー25内に流入する際、流路 面の急拡大により、筒体11内壁面に沿って流 れることができなくなり、すなわち流路内壁 面に対して流れの剥離が生じる。

 一般的に、噴流は、外部流体との運動量 換により外部流体を加速し、噴流内部に巻 込む。このとき、噴流近傍に壁面が存在す と、外部流体を内部に引き込むように作用 る引きつけ力の反作用により、噴流自身が 面に向かって曲げられ、再び流れが壁面に うようになる。つまり、チャンバー25の内 面の周の一部に流れが再付着する。

 チャンバー25の内壁面に付着した主流は そのままチャンバー25内壁面に沿い、遮蔽体 27の外周面とチャンバー25内壁面との間を噴 口26に向かって流れ、噴出口26の手前(上流側 )で筒体11の軸中心に向かうように傾斜して形 成された傾斜面28に沿って軸中心Cに対して傾 斜した噴流として噴出口26から浴槽1内に噴出 する。

 以上のようにして、噴流ノズル11内に、 流(図8(a)において太線矢印aで表す)が形成さ る。

 流路断面収縮部23に比べて噴出口26の流路 断面が大きく、流れは下流に向かって減速、 すなわち、チャンバー25内部では下流に向か て静圧が増加する逆圧力勾配が形成される と、さらにチャンバー25内に流路の一部を るように遮蔽体27が設けられていることによ って、前述した主流の一部は、噴出口26から 出されず、図8(b)において矢印bで表すよう 、チャンバー25の上流側に戻される。

 その上流側に戻された流れが、図8(c)に表 すように、流路断面急拡大部24付近にて主流 剥離したよどみ領域に流れ込むことで、図8 (d)に表すように、流路断面急拡大部24付近で 心軸Cまわりに旋回流が形成され、これによ り、主流の内壁面に対する再付着位置が周方 向で不規則に変化し、噴出口26からは中心軸C まわりに不規則に旋回した噴流が噴出される 。

 噴出流に気泡を混入させて噴出流を可視 した状態で、本実施形態に係る噴出ノズル1 1から旋回噴流を噴出させた様子を、図9(a)~(d) の写真図に表す。上述したように、チャンバ ー25内は、噴出口26面に比べ圧力が低く、ノ ル11が図3中に示すような高さ位置に取り付 られるのであれば、チャンバー25内は概ね負 圧を生じており、チャンバー壁の任意の位置 に空気流入口を設けることで空気を自給させ ることができる。

 入浴者は、噴流ノズル11から噴出される 回噴流を、腰、背、肩、手、足等の身体の 部に受けることにより、マッサージ効果を ることができる。噴流ノズル11から噴出され る噴流は、一般的に広く知られる気泡浴装置 による細く強い直線的な噴流とは異なり、太 くやわらかい旋回噴流であるため、腰を包み 込む、背中、腰全体を押すようにもみほぐす など、局所的に強い刺激感ではなく、広範囲 をもみほぐすような手もみに近いマッサージ 感を得ることができ、長時間入浴していても 飽きがなくゆったりとリラックスできる。ま た、直線的な強い噴流を局所的に受ける場合 には、所望の部位にその噴流を受けるべく姿 勢を保つために緊張状態になりがちであった が、本実施形態の旋回噴流は広範囲にわたっ てやわらかい刺激を与えるため、入浴者に緊 張を強いることなく、力を抜いたリラックス した状態にさせやすい。

 本実施形態に係る噴流ノズル11から噴出 れる噴流は旋回しているので、気泡が混入 れなくても、マッサージ感を受けるのに十 な刺激感が得られる。むしろ気泡混入では られない水で押されるような手もみに近い ッサージ感が得られる。また、気泡を混入 ない分、噴流の噴出音及び気泡混入時の音 低減して、静かな環境でよりリラックスで る。もちろん、上記したように、容易に気 を混入することが可能であるので、本実施 態に係る旋回噴流に気泡を混入してもよく その場合、気泡を混入しない場合よりも噴 の旋回力が弱まる。

 本発明者等は、9人の被験者に対して、気 泡混入有りと無しの場合それぞれについて感 応試験を行った。その結果を表1、2に示す。

 表1の結果より、気泡混入噴流の方が刺激を 強く感じる傾向にあり、また、表2の結果よ 、気泡混入なしの方が噴流の旋回を感じや いとの結果が得られた。したがって、使用 の好みに応じて、気泡混入有無の切り替え しくは気泡混入量の調整により、多彩な刺 感を実現することが可能である。 
 例えば、気泡混入量が多いと噴流全体の流 が大きくなり強い刺激を実現することが可 であるし、気泡混入量が少ないと数mm程度 径の小さな気泡を多数発生させることがで 、小さな気泡につつまれる柔らかい刺激感 実現することが可能である。さらには、数 μmの微細気泡を混入させると、気泡により 濁した噴流が実現されるため視覚的に楽し る。

 また、本実施形態に係る噴流ノズル11は 噴流ノズル11内に導入された流体自身が、前 述したようにチャンバー25内での還流作用に って、噴出口26から噴出される噴流の旋回 励起する構成となっているため、特許文献1 ような回転摺動部分が不要であり、ノズル 造が単純化され、安価に作製することがで 、またメンテナンスも容易になる。さらに 、回転摺動部分における摩耗やゴミ詰まり どによる旋回性能低下の心配もない。

 また、前述したように、特許文献1のノズ ルは二重になった入れ子構造となっている。 したがって、構造が複雑になるとともに、内 筒に相当するノズル本体と、外筒に相当する 取付部材との間に細い隙間が形成されており 、その隙間にゴミ等がつまる目詰まりの心配 もある。同様に、特許文献2、3においても、 ズルが二重構造となっている。したがって 構造が複雑になると共に、狭い流路(隙間) 目詰まりの心配がある。

 これに対して本実施形態では、特許文献1 ~3のように中心の流路の外側に別の流路が細 隙間として形成されておらず、筒体20は一 構造である。すなわち、ひとつの筒体20によ って周囲が囲まれる単一空間(流路)内で、噴 口26へと向かう主流、および主流とは逆方 に流れる還流が形成され、水中に旋回噴流 して噴出される。したがって、構造が単純 され、安価に作製することができ、またメ テナンスも容易になる。さらには、目詰ま による旋回性能低下の心配もない。

 本実施形態において、前述したように、 ャンバー25内静圧は、浴槽1内に貯留された の静圧より低く、チャンバー25内部では下 側に向かって静圧が増加する逆圧力勾配が 成されるため、遮蔽体27を設けなくても、主 流の一部をチャンバー25上流側に戻す還流を 成することは可能である。ただし、遮蔽体2 7を設けた方が、逆静圧勾配(流れ方向に対し 静圧が上昇)による還流形成に比べ、より安 定した(確実性の増した)還流が形成されるこ から、噴流の旋回が安定する。

 噴出口26の手前(上流側)に傾斜面28を設け くても、上述したように主流がチャンバー2 5内壁の周の一部に偏ることから偏向した噴 が実現されるが、傾斜面28を設け、その傾斜 面28に主流を沿わせることで、主流の偏向を 進することができ、より広範囲にわたるや らかな旋回噴流を形成しやすくなる。

 図10に表すように、流水導入部42の内径は 、流水導入口21から流路断面収縮部43aにかけ 略同じとしてもよい。この場合、流水導入 42とチャンバー25との境界に、軸中心Cに対 て略垂直な隔壁43を設け、その隔壁43の中央 孔を設け、流路断面収縮部43aをオリフィス 状にて構成している。

 ただし、図1に表す前述した実施形態のよ うに、流水導入部22の流路断面を、流水導入 21から流路断面収縮部23に向けて徐々に狭め ることで、噴流ノズル11内での圧力損失が小 くなり、噴出に際して大きな圧力を与えな て済む。すなわち、ポンプ7を大きなものに しなくて済み、設置スペース及びコスト低減 が図れる。

 次に、本発明者等は、図11に表すように 噴出口26の近傍に圧力計45を設け、噴出口26 ら噴出される旋回噴流の圧力を測定した。 力計45は、噴出口26から30(mm)離れ、且つ軸中 Cから10(mm)上方の位置に設けた。

 噴流ノズル11において図1に表す各寸法d、D D CB 、h、D out 、L、Xは、それぞれ以下のように設計した。 路断面収縮部23の内径d=8.3(mm)、流路断面拡 部24及びチャンバー25の内径D=27.8(mm)、遮蔽体 27の外径D CB =20.9(mm)、遮蔽体27の軸方向厚さh=5.8(mm)、噴出 26の口径D out =22.3(mm)、チャンバー25の長さL=76.6(mm)、遮蔽体 27の軸方向の中心から噴出口26までの距離X=10. 4(mm)。

 噴流が計測点を通過する際には、噴流の動 が加味されるため、計測される圧力は大き 値をとる。すなわち、横軸に時間を、縦軸 圧力計45の測定値をとったグラフにおいて 図11に表すような噴流の通過に同期した波形 が得られる。この波形の時間変動周波数は、 噴流の通過する周波数と一致することから、 この圧力計45で測定された旋回噴流圧力の時 変化データを高速フーリエ変換(FFT:Fast Fouri er Transform)して、旋回噴流圧力の旋回周波数 ペクトルを算出した。
 そのグラフ図を、図12に表す。図12において 、a、b、c、d、eは、それぞれ、噴出流の流量 15、20、25、30、35(リットル/分)に設定した場 合のグラフを表す。

 図12の結果より、噴出流の旋回周波数は ね1~6Hz程度であり、これは、人の手によるも みマッサージに近い刺激を入浴者に与える。 また、旋回周波数が一定ではなく不規則に変 化するので自然なマッサージ感が得られ、入 浴者に緊張感を与えにくい。

 図13は、圧力計45によって測定された圧力 の時間変化から、一連のデータを規定時間ご とに分けて高速フーリエ変換を行うことによ り得られた噴流の旋回周波数の時間変化を求 めた結果を示す。図13において、縦軸に周波 、横軸に時間をとり、色の濃淡が周波数ス クトルのパワーの大きさを示し、色が薄い どパワーが大きい。

 本実施形態では、作動流体自身の乱れに り噴流の旋回運動が形成されるため、図13 示すように、不規則に旋回周波数が変化し ゆらいでいる時間帯と、ほぼ一定周波数で 回している時間帯と、旋回していない時間 とが不規則に存在する。結果として特別な 御をしなくても自然なゆらぎを持った旋回 流を実現することができる。これにより、 による手もみ感覚に近づけることができ、 化に富んだ刺激が得られ、飽きがこない。

 特許文献1の構成では、一定の旋回周波数 となっており、飽きやすく、変化に富んだ多 彩なマッサージ感が得られない。

 一方、人が刺激を皮膚等を介して感じる きに、刺激を感じる受容器は人や刺激を受 る場所によっても異なるが、十数Hz~数百Hz 範囲で刺激を受けると、刺激を連続して、 しくは、連続と同様な刺激を受けているよ な錯覚を生じる。したがって、旋回による 激を感じるには、旋回周波数は1~6Hz程度が望 ましい。

 次に、図14は、流量と旋回周波数との関 を示すグラフ図である。横軸は、ポンプ7の 流側に接続された循環路14に設けた流量計 て測定された流量(リットル/分)を表し、縦 は、噴流の時間平均旋回周波数(Hz)を表す。 ラフ中、丸は、本実施形態の構成において ャンバー25の内径D=27.8(mm)とした場合を、四 はD=33.2(mm)とした場合を、三角は特許文献1 構成を表す。

 特許文献1の構成では、流量と旋回周波数 とは比例関係にあり、旋回周波数を遅くさせ たい場合、流量を小さくする必要があり、刺 激感が減少し、逆に、流量を大きくして刺激 感を強くしたい場合、旋回周波数が速くなっ てしまう。

 本実施形態では、特許文献1に比べて、流 量の変化に対する旋回周波数の変化が小さく 、また流量40(リットル/分)以上では旋回周波 はほぼ一定になり、旋回周波数はノズルの 状(チャンバー径D)によりほぼ決定され、旋 周波数が流量に大きく依存しない。したが て、手もみ感を得るべく所望の旋回周波数 維持したまま、流量の変更すなわち刺激感 調整が可能となる。

 次に、流路断面収縮部の内径(チャンバー 25への流入口径)dを様々に変えて、流量(リッ ル/分)と、圧力(MPa)とを測定した。この測定 結果を図15に表す。流量は、ポンプ7の下流側 に接続された循環路14に設けた流量計にて測 し、圧力は、その循環路14において流量計 り下流側であって噴流ノズル11の手前(上流 )に設けた圧力計にて測定した。

 図15において、a、b、c、d、e、f、g、hは、そ れぞれ、流路断面収縮部の内径dを6.0、7.0、8. 0、8.3、8.5、9.0、10.0、12.0(mm)に設定した場合 グラフを表す。他の部分の寸法D、D CB 、h、D out 、L、Xは、前述と同様である。

 図15中の各曲線上に記した記号は旋回感( 流の旋回を感じる程度)と刺激感(噴流の刺 強さの程度)の官能評価を行った結果を示す 号である。ここで、バツ印(×)、白抜き三角 (△)、黒塗り三角(▲)、白抜き丸(○)は、それ ぞれ、旋回感及び刺激感共に不十分の場合、 旋回感は十分だが刺激感が不十分の場合、旋 回感は不十分だが刺激感が十分の場合、旋回 感及び刺激感共に十分の場合、を示している 。

 図15の結果より、流路断面収縮部の内径d 大きい方が、噴流ノズル11手前の循環路14内 における圧力が小さい、すなわちノズル部で の圧損が小さい。ただし、流路断面収縮部の 内径dをあまり大きくすると、噴出流の旋回 能が低下してしまう(図15中領域Z)ので、圧損 を小さくしつつ所望の旋回性能を得るには、 流路断面収縮部の内径dは概ね9.0(mm)以下が望 しい。 

 流路断面収縮部の内径dが概ね9.0(mm)以下 あっても、流量が20(リットル/分)より小さい と噴流が弱すぎ、噴流の旋回もわずかしか感 じとれない。さらに、流量が25(リットル/分) 上であれば噴流の旋回を感じるが、流路断 収縮部の内径dが小さすぎると、噴流の太さ が細く感じられ、噴流浴装置としての刺激感 としては物足りなさを感じる(図15中領域X)。 上の点から、旋回感と刺激感を両立する、 なわち、手もみマッサージに近い感覚を得 には、流路断面収縮部の内径dが8.0~9.0(mm)、 つ、流量は30(リットル/分)以上であること 望ましい(図15中領域Y)。

 流路断面収縮部の形状の違いによる圧損の きさの違いを図16に示す。 
 圧損の計測は、上記の方法と同様に行った グラフ中の白抜き丸(○)は、図1に示す流路 面収縮部23とした場合の結果であり、白抜 三角(△)は、図10に示す流路断面収縮部43aと た場合の結果である。

 流路断面収縮部の内径dは5.5(mm)とし、他の 分の寸法D、D CB 、h、D out 、L、Xは、前述と同様である。本条件におい は、同流量時で比較すると、流路断面が流 方向に向かってなだらかに縮小する図1に示 した流路断面収縮部23とした場合のノズル部 損の大きさは、流量が10~50(リットル/分)の 囲内においては、急激に断面が縮小する図10 に示す流路断面収縮部43aの場合の概ね60%程度 となり、低圧損化のためには図1に示す流路 面収縮部23のようななだらかに断面が収縮す る形状がよい。

 次に、図17は、本実施形態に係る噴流ノ ル11において、旋回噴流の噴出角度の時間変 化を示すグラフ図である。

 噴流角度は、旋回噴流を横方向から見た 合において、噴流ノズル11の中心軸Cに対す ある瞬間の角度を表す。中心軸C(角度0°)に して上方に傾いている場合を正の値、下方 傾いている場合を負の値とし、例えば、図1 8(a)は噴流角度が13°の場合を、図18(b)は噴流 度が-23°の場合の写真図である。

 実際に人がマッサージをする場合におい 、人体表面に対して荷重を加えながら、そ 荷重位置を移動させるため、人体表面に対 る荷重の方向は概ね人体表面に対して斜め 向となる。本実施の形態の旋回噴流は、人 手によるマッサージと同様に、中心軸Cから 偏向して噴出し、且つ、噴流衝突点が移動し 、人体表面に対して斜め方向から衝突するの で、人の手に近い手もみマッサージ感覚を得 やすい。

 また、図17に示したように、本実施の形 の旋回噴流は、噴流ノズル11の中心軸Cから0 ~30°傾いて噴出するため、噴出口26からの距 により刺激感が異なる。噴出口26からの距 が概ね20(mm)以下の場合には、狭い範囲を強 押されるような刺激感が得られる。噴出口26 からの距離が概ね20~100(mm)の位置では、噴流 旋回が顕著に感じられ、噴流によるもみ感 得られる。噴出口26からの距離が概ね100(mm) 上の位置では、旋回により大きく拡散した 流によって、広範囲を押されるような刺激 が得られる。

 図17の結果より、噴出角度が時間的に不 則に揺らいでいるのがわかる。これにより 特別な制御をしなくても変化に富んだ旋回 流を実現することができる。旋回噴流の噴 角度が不規則に変化することで、旋回噴流 あたる範囲が不規則に変化し、飽きをまね ない。

 ここで、図3に表されるように、入浴者が 短辺側壁4aに背をもたれて、くつろいで入浴 る場合、臀部を短辺側壁4aからやや離れた 置に置き、図示しない浴槽用枕等に頭部を せたり、首、肩あるいは背の一部を短辺側 4aに接触させた入浴姿勢をとることから、入 浴者の上半身は自然と短辺側壁4aに対して傾 し、噴流ノズル11が設置されている高さ(本 施の形態では底面より230mm)では、短辺側壁4 aと入浴者との間には概ね30~100(mm)程度の隙間 生じる。また、一方で、噴流ノズル11は互 に着脱自在な少なくとも2つ以上の複数のノ ル構成部品からなり、これら複数のノズル 成部品によって、短辺側壁4aに開口する穴 に、例えばフランジ等の接続手段を用いて 短辺側壁4aを挟み込むようにして保持される から、噴流ノズル11の先端つまり、噴出口26 、短辺側壁4aに対して、概ね5~10(mm)浴槽内部 位置する。

 すなわち、噴流ノズル11を短辺側壁4aに配 置することで、噴出口26から人体までの距離 概ね20~95(mm)程度となり、短辺側壁4aに背を たれた入浴者の身体の一部に的確に噴流を てることができ、十分な手もみ感を与える とができる。

 噴流ノズル11から噴出される噴流は、特 気泡を混入しない場合には、前述したよう 、やわらかい刺激の旋回噴流であるため、 線的な強い刺激を与える噴流の場合に比べ 、入浴者は噴出口26に近づきやすく、場合に よっては噴出口26を背中で塞いでしまうこと 起こり得る。

 そこで、噴流ノズル11の先端部を、この 流ノズル11が取り付けられた短辺側壁4aの内 より浴槽内方に例えば10mm出っ張らせれば、 入浴者がその背をぴったり短辺側壁4aの内面 沿わせたとしても、噴流ノズル11の出張部 背に当たり不快に感じるため、入浴者は自 と背を短辺側壁4aから離す姿勢をとることに なり、噴出口26が入浴者の背で塞がれてしま のを防ぐことができる。

 噴流ノズル11先端部の、壁内面からの出 張り長さが5mm以下では入浴者が感触として 流ノズル11の出っ張りを感じにくく、また、 出っ張り長さが30mm以上ではその出っ張った 分が入浴中に邪魔となり、またデザイン性 損ねる。したがって、噴流ノズル11先端部の 、壁内面からの出っ張り長さは5~30mmの間に設 定するのが望ましい。

 浴槽底面よりリム面までの高さが525mmの 槽の短辺側壁に、先端部を10mm浴槽内方に出 張らせて噴流ノズル11を設けた構成におい 、身長が155~175cmの入浴者が、リムに頭から の部分をもたれかけるように、背中の上部 壁面に接触させて浴槽内に入った(底面に座 た)場合、噴流ノズル11先端から、入浴者の 中または腰までの距離は30~80mmとなり、前述 した噴流ノズル11からの旋回噴流を、入浴者 背または腰の一部に的確に当てて、十分な もみ感または指圧感を与えることができる

 噴流ノズル11から噴出される旋回噴流は 直線的に噴出される噴流に比べて、噴出口 人体との間の距離の変動によって、噴流が 体に当たる範囲(衝突範囲)が変わりやすく、 入浴者と噴出口との間の距離によっては手も み感または指圧感を得られない場合がある。 しかし、前述したように、噴出ノズル11先端 の出っ張り長さを適切に設定することで、 出口と人体との間の距離を例えば30~80mmに自 然とさせることができ、十分な手もみ感また は指圧感を与えることが可能となる。

 また、図29に示すように、噴流ノズル11が 取り付けられた短辺側壁4aの上部(噴流ノズル 11取付位置よりも上方の部分)に、浴槽内方に 向けて出っ張った枕101や背当て102を設けるこ とで、入浴者を所望の姿勢に規制して、噴出 口26と、入浴者の背または腰との間に所望の 隔(30~80mm)が自然と形成されるようにするこ もできる。

 枕101や背当て102の厚みを、(噴流ノズル11 出っ張り長さ)+(30~80mm)とすれば、入浴者が から首さらに背にかけての部分を枕101と背 て102にもたれかけた姿勢で浴槽底面に座っ 場合、入浴者の背または腰が噴流ノズル11先 端から自然と30~80mm程度離れ、手もみ感また 指圧感を得るのに最適な姿勢とすることが きる。なお、枕101と背当て102は、いずれか 方のみを設けてもよい。

 遮蔽体27とチャンバー25内壁面との隙間は 、子供の指が入らないように5mm以内であるこ とが望ましい。また、噴出口26の内周縁部は 指がかかっても安全なように、エッジ状で なく曲面状に形成するのが望ましい。

 また、噴流ノズル11の、浴槽底面からの さは、噴流ノズル11から噴出される噴流が浴 槽1内に貯留された水の水面から飛び出さな 範囲内で適宜設定できる。

 図25は、噴流ノズルの他の具体例を表す この噴流ノズルにおける遮蔽体47は、噴出口 26に向き合う面の反対側(上流側)の面が曲面 に形成されている。チャンバー25内を流れて きた水が当たる面を曲面状にすることで、水 中に含まれる砂等の異物の、遮蔽体47に対す 衝突を緩和でき、遮蔽体47が外れたり破損 るのを防止できる。

 吸入口5の数は1つに限らず複数設けても い。

 また、浴槽内に砂等が混入する可能性も り、循環路13、14内の流速が速すぎると砂等 が管内壁面に衝突し損傷させるおそれがある ので、循環路13、14内の流速が概ね2(m/秒)以下 になるように循環路内径が設計されることが 望ましい。

 ポンプ7は、図示しないが、噴流ノズル11 流水導入口21側に一体に設けてもよい。

 噴流ノズル11は2つに限らず、図19に表す うに、1つの噴流ノズル11を短辺側壁4aに設け てもよい。もちろん、3つ以上の噴流ノズル11 を設けてもよい。

 また、図20、図21に表すように、一対の長 辺側壁3a、3bにおいて短辺側壁4aに近い位置( 辺側壁4aに背を向けた姿勢で入浴する入浴者 の胴部の横に位置する位置)にそれぞれ噴流 ズル11を設けてもよい。図20の場合には、各 流ノズル11の噴出口26から、入浴者の胴部側 面から脚に向けて旋回噴流が噴出される。図 21の場合には、各噴出口26は自身が設けられ 長辺側壁3a、3bに対向する長辺側壁3a、3bに向 けられ、各噴出口26からは浴槽1の長辺方向に 対して略垂直に、入浴者の側部に向けて旋回 噴流が噴出される。

 また、図22に表すように、入浴者の足が けられる短辺側壁4bに、例えば浴槽短辺方向 に離間して2つの噴流ノズル51を設けてもよい 。この噴流ノズル51は、前述した噴流ノズル1 1と同様な旋回噴流を噴出するノズルであっ もよいし、まっすぐに噴流を噴出するノズ であってもよい。また、噴流ノズル51は気泡 が混入された噴流を噴出する気泡噴流ノズル であってもよい。各噴流ノズル51の噴出口51a 、反対側の短辺側壁4aに対向し、各噴出口51 aからは入浴者の足裏、下肢、体部前面など 向けて噴流が噴出される。

 ポンプ7の吸込口は、循環路13を介して、 えば長辺側壁3bに開口された吸入口5に接続 れている。ポンプ7の吐出口は、切替手段( えば三方弁)53を介して、循環路14と循環路52 接続されている。循環路14は、第一の短辺 壁4aに設けられた噴流ノズル11に接続され、 環路52は、第二の短辺側壁4bに設けられた噴 流ノズル51に接続されている。

 切替手段53は、ポンプ7から吐出される加 水の供給先を循環路14または循環路52に選択 的に切り替える。この切り替え制御は、循環 路14、52のうち一方だけをポンプ7に接続させ 開閉制御であってもよいし、両循環路14、52 をポンプ7と接続させ、両循環路14、52に対す 流量比可変制御であってもよい。

 また、複数の噴流ノズル11、51を設けた場 合には、図23に表すように、各噴流ノズル11 51への水の供給経路(循環経路)を複数系統設 てもよい。

 例えば、長辺側壁3bに2つの吸入口5、55が 成され、一方の吸入口5は、循環路13、ポン 7、循環路14を介して第一の短辺側壁4aに設 られた噴流ノズル11に接続され、他方の吸入 口55は、循環路56、ポンプ57、循環路54を介し 第二の短辺側壁4bに設けられた噴流ノズル51 に接続されている。

 また、循環系統及びポンプを2つ設けた場 合であっても、図24に表すように、各系統で1 つの吸入口5を共用してもよい。

 また、図28に表すように、噴流ノズル11が 取り付けられた壁4aの外壁面にポンプ60を設 てもよい。

 壁4aに吸入口5が形成されている。ポンプ6 0内には、吸入通路、吐出通路を介して、吸 口5と、噴流ノズル11の流水導入部に通じる ンプ室62が形成されている。ポンプ室62内に ポンプモータ61によって回転駆動されるイ ペラ63が配置されている。ポンプモータ61の 動によりインペラ63が回転すると、吸入口5 び吸入通路を介して浴槽内の水が吸い込ま てポンプ室62に入り、さらに吐出通路を介 て噴流ノズル11内に導入され、浴槽内に噴出 される。

 また、遮蔽体27は、図27に表すように、チ ャンバー25より外側の噴出口26に臨む位置に けてもよく、この場合でも、主流の一部を ャンバー25の上流側に戻して前述したような 作用にて旋回噴流を形成することができる。

 筒体20は、前述した実施の形態で示した うな略円筒形状のみに限定されるものでは く、略楕円筒形状であってもよい。