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Title:
SPUTUM SUCTION APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136176
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a sputum suction apparatus that minimizes a caregiver's burden. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] Sputum suction apparatus (1) comprises a suction catheter (17) for suctioning sputum; a suction pump (55) for the suctioning; a tube (A3) for connecting the suction catheter (17) with the suction pump (55); a T-shaped tube (B1) disposed at a midstream area of the tube (A3); a human-body-side negative pressure switch (95) connected to the T-shaped tube (B1); and an intratracheal suction solenoid (40) for opening and closing of the tube (A3) disposed on the suction pump (55) side of the T-shaped tube (B1) along the tube (A3).

Inventors:
HINAMI SHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000840
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
April 01, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HINAMI SHIRO (JP)
International Classes:
A61M1/00; A61M16/04
Domestic Patent References:
WO2006009283A22006-01-26
Foreign References:
JPH02139616U1990-11-21
JPH05212105A1993-08-24
JP2006130015A2006-05-25
JP2005270319A2005-10-06
JP2007117273A2007-05-17
JP2002219175A2002-08-06
JP2004283329A2004-10-14
JPH059556U1993-02-09
Attorney, Agent or Firm:
NAGATA, Yoshiaki et al. (7th Floor Shiroguchi Bldg.2-15, Kakuda-cho, Kita-k, Osaka-shi Osaka 17, JP)
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Claims:
 痰を吸引するカテーテルと、
吸引を行う吸引ポンプと、
前記カテーテルと前記吸引ポンプとを接続するチューブと、
該チューブの途中に設けられた第1分岐部と、
該第1分岐部に接続された第1陰圧計と、
前記チューブにおける前記第1分岐部の前記吸引ポンプ側に該チューブの開閉を行う開閉弁とを備えた
痰吸引装置。
 前記開閉弁を、前記チューブを外部から押圧/開放し、これによってチューブ内の通路を開閉する押圧手段で構成した
請求項1記載の痰吸引装置。
 開閉可能で閉状態のときに前記第1分岐部を覆う開閉カバーを備え、
該開閉カバーに、前記開閉弁を装着した
請求項1または2記載の痰吸引装置。
 前記開閉弁が開状態になって吸引開始され、前記第1陰圧計で基準値以下の陰圧を所定時間検知した後に前記開閉弁を閉状態に駆動させる第1制御手段を備えた
請求項1、2または3記載の痰吸引装置。
 警報を行う警報手段と、
前記第1陰圧計で陰圧の上昇を検知したのち、所定時間が経過しても陰圧が基準値以下に下がらなければ、吸引を継続したまま前記警報手段による警報を行う第2制御手段とを備えた
請求項1から4のいずれか1つに記載の痰吸引装置。
 前記チューブにおける前記吸引ポンプと前記第1分岐部の間に位置して陰圧を貯留するタンクを備えた
請求項1から5のいずれか1つに記載の痰吸引装置。
 前記チューブにおける前記タンクと前記吸引ポンプとの間に位置する第2分岐部と、
該第2分岐部に接続された第2陰圧計とを備えた
請求項7記載の痰吸引装置。
 前記カテーテルを気管内の痰を吸引する気管内吸引カテーテルとし、
口腔内の痰を吸引する口腔内吸引カテーテルを備えた
請求項1から4のいずれか1つに記載の痰吸引装置。
 前記気管内吸引カテーテルによる気管内吸引と、前記口腔内吸引カテーテルによる口腔内吸引とを、いずれか一方を実行した後に他方を続けて実行する構成にした
請求項8記載の痰吸引装置。
 気管切開上部に送気して患者の発声訓練を可能にする発声用送気手段を備えた
請求項1から9のいずれか1つに記載の痰吸引装置。
Description:
痰吸引装置

 この発明は、例えば気管切開された患者 気管や口腔から痰を吸引するような痰吸引 置に関する。

 脳卒中、脳外傷、ALS(amyotrophic lateral scler osis)、重症呼吸器疾患等を発症した患者は、 に大病院で救命処置を受ける。このような 者は、気管切開や胃瘻が施された状態が続 ことがある。患者がこのような状態であっ も、病院は、1ヶ月程度経過すると患者家族 に患者の退院を促すことがある。そうすると 、患者家族は、介護施設などに入所を打診す ることになる。ここで、ほとんどの介護施設 は、胃瘻が施された患者は受け入れるが、気 管切開された患者は受け入れない。

 気管切開が施されても、患者の気管内や 腔内には分泌物(痰)がたまる。患者は、こ 痰を自力で排出できない。このため、看護 や患者家族などの介護者が痰を除去する必 がある。この痰を除去する処置は、患者自 の痰による窒息を防ぐものである。

 ここで、気管切開が施された患者は、MRSA (Methicillin-Resistant Staphylococcus Aureus)や緑膿菌 どの保菌者であることが多い。このため、 護者は、自分自身が汚染されることを防止 なければならない。また、患者自身の新た 感染も防止しなければならない。したがっ 、介護者は、消毒した手袋を着用し、吸引 テーテルを摂氏でつまみ、吸引カテーテル 気管内に挿入し痰を吸引し、抜き取った吸 カテーテルをヒビテン水等で消毒するとい た一連の処置を行う。

 一方、気管切開が施された患者は、意思 示ができないことも多い。そして、意思表 が出来ない患者は、痰がたまっても介護者 伝えることができない。その上、意思表示 出来ない患者は、上述したように自力で痰 排出することもできない。このため、介護 は、気管切開部に取り付けられたカニュー に痰がたまってゴロゴロ音がしたときや咳 したときに初めて気づき、急いで処置する とになる。そして、こういったことは度々 こる。

 従って、痰吸引の処置は、介護者にとっ 、処置する負担だけでなく精神的にも非常 大きな負担となる。

 このような痰吸引の負担を軽減できるも として、人工呼吸システムおよび気管カニ ーレが提案されている(特許文献1参照)。こ 気管カニューレは、送気および排気用の呼 路と吸引路とが二重管構造で別々に設けら ており、吸引路から痰を吸引するものであ 。

 しかし、この気管カニューレは、呼吸路 存在のために吸引路が細くなるものである 吸引路は、細くなると、呼吸抵抗が増大す という問題点と、吸引した痰が詰まりやす という問題点がある。また吸引路は、痰が まると交換あるいは清掃が必要になり、こ が頻繁に発生すると介護者の負担が過大に るという問題点がある。

特開2004-283329号公報

 この発明は、上述の問題に鑑み、痰によ 窒息の危険から患者を保護し、介護者の負 をなるべく軽減できる痰吸引装置を提供す ことを目的とする。

 この発明は、痰を吸引するカテーテルと、 引を行う吸引ポンプと、前記カテーテルと 記吸引ポンプとを接続するチューブと、該 ューブの途中に設けられた第1分岐部と、該 第1分岐部に接続された第1陰圧計と、前記チ ーブにおける前記第1分岐部の前記吸引ポン プ側に該チューブの開閉を行う開閉弁とを備 えた痰吸引装置であることを特徴とする。 
 好ましくは、気管切開上部に送気して患者 発声訓練を可能にする発声用送気手段を備 ることができる。

 この発明により、痰による窒息の危険か 患者を保護し、介護者の負担をなるべく軽 できる痰吸引装置を提供することができる

痰吸引装置の外観構成を示す斜視図。 開閉駆動ユニットの拡大斜視図。 痰吸引装置の吸引に関する構成を示す 成図。 痰吸引装置の回路構成を示す構成図。 痰吸引装置の回路構成を部分的に詳し 示す構成図。 痰吸引装置の回路構成を部分的に詳し 示す構成図。 痰吸引装置の制御部が実行する動作を すフローチャート。 他の実施例の痰吸引装置の構成を示す ロック図。 他の実施例の痰吸引装置の吸引に関す 構成を示す構成図。

符号の説明

1…痰吸引装置、17…吸引カテーテル、31… 部、35…台部、40…気管内吸引ソレノイド、 51…吸引排液ビン、53…貯陰圧タンク、55…吸 引ポンプ、68…ポンプ側陰圧スイッチ、95… 体側陰圧スイッチ、100…制御部、105…カテ テル詰まり警報ランプ、137…送吸引管、A3… チューブ、B1,B3…T字管

 この発明の一実施形態を以下図面と共に 明する。 

 図1は、痰吸引装置1の外観構成を示す斜 図であり、図2は、開閉駆動ユニット30の拡 斜視図であり、図3は、痰吸引装置1の吸引に 関する構成を示す構成図である。

 痰吸引装置1は、図3に示すように、吸引 統として、主に気管切開チューブユニット10 、吸引カテーテル17、ピストル型吸引器20、 閉駆動ユニット30、本体装置60、吸引排液ビ 51、貯陰圧タンク53、吸引ポンプ55、および 吸引管(ダブルルーメンチューブ)137がチュ ブA1~A10で接続されて構成されている。

 また、痰吸引装置1は、加湿吸入系統とし て、気管切開チューブユニット10にY字管151、 153を介して接続される超音波ネブライザー161 、および蒸留水貯留部163が備えられている。

 また、痰吸引装置1は、送気系統として、 送吸引管137に接続される減圧弁145、コンプレ ッサー140、および送気ソレノイド147が備えら れている。

 これらの各ユニットは、図1に示すように 、支柱2に装着された台3に主に取り付けられ いる。支柱2は、下方に図示省略する足が設 けられており、該足の底面に図示省略するキ ャスターが設けられている。これにより、痰 吸引装置1は、容易に移動できる。

 気管切開チューブユニット10は、気管切 された部位から患者の気管内に挿入する気 カニューレ15が下方に設けられており、上面 からこの気管カニューレ15に連通する挿通孔1 2が設けられている。この挿通孔12には、吸引 カテーテル17を挿入できるようになっている また、気管切開チューブユニット10の側面 は、超音波ネブライザー161(図3参照)や人工 吸器(図示省略)などの他の装置を接続できる 接続部13が設けられている。

 吸引カテーテル17は、内部が中空の柔軟 のあるチューブであり、同様に内部が中空 柔軟性のあるチューブA1に一端が接続されて いる。吸引カテーテル17の他端は、気管切開 ューブユニット10の挿通孔12に挿入される。

 この吸引カテーテル17は、例えば先端を 管カニューレ15の先端から1.5~2cm程度突き出 た状態にし、吸引カテーテル17の先端から1~1 .5cmの間に5mm間隔に直径3mmの側孔を開けると い。また、吸引カテーテル17の先端は、グラ インダーなどで角を丸めるとよい。

 気管切開チューブユニット10の接続部13に は、図3に示すようにY字管151が接続されてい 。このY字管151の一方には、リザーバーが接 続され、他方にはY字管153が接続されている また、Y字管151には、患者の気管に痰が溜ま た際に発生する音および咳の音(以下、ゴロ 音という)を検知する集音手段としてのゴロ 検知マイク90が設けられている。

 Y字管153の一方には、結露ドレーン155が接 続され、他方には、超音波ネブライザー161が 接続されている。超音波ネブライザー161は、 蒸留水貯留部163とチューブ162とで構成される 点滴セットが接続されている。これにより、 蒸留水貯留部163から供給される蒸留水を超音 波ネブライザー161が霧状にして加湿空気を生 成し、この加湿空気をY字管151、153を介して 続部13から気管切開チューブユニット10に送 出し、患者に投与することができる。

 ピストル型吸引器20は、略L字型で一方に ンドル部を有する本体22と、該本体22の略中 間部分のL字内側に支軸23で軸支された操作レ バー21と、カテーテル27とで構成されている 操作レバー21は、本体22のハンドル部と略並 に設けられている。本体22のハンドル部側 一端には、チューブA4が挿入されており、本 体22の他端には、カテーテル27が挿入されて る。このカテーテル27とチューブA4は、本体2 2の内部で空気及び痰を挿通可能に接続され いる。操作レバー21は、本体22の内側に向け 図示省略する押圧突起を有している。この 圧突起は、カテーテル27あるいはチューブA4 を押圧(圧迫)して空気の通過を遮断して閉状 にしている。介護者によって操作レバー21 ハンドル部側に向かって握りこまれると、 圧突起は、カテーテル27あるいはチューブA4 押圧を開放し、空気および痰が通過する開 態になる。介護者が操作レバー21を離すと 図示省略するバネなどの付勢手段によって 押圧突起は、カテーテル27あるいはチューブ A4を押圧し、閉状態に戻る。

 送吸引管137は、カテーテルであり、途中 二股に分かれている。この送吸引管137は、 股の一方が、チューブA5を介してピストル 吸引器20より少し人体側のY字管B2に接続され ている。チューブA5の中間には、口腔内吸引 レノイド130が設けられており、この口腔内 引ソレノイド130のON/OFFによって口腔内吸引 実行/停止が切り替えられる。

 ここで、この実施例でいう口腔内吸引と 、厳密には気管切開部上部の気管内の吸引 ことを指す。そして、気管切開チューブユ ット10のサイドラインの機械側をダブルル メンチューブとすることで、吸引と発声送 の切替を可能にしている。

 なお、厳密に口腔内を吸入するには、サ ドラインに替えて、気管切開部より上行性 声帯を超えて別途の吸引カテーテル(図示省 略)の先端を口腔内に留置するか、経鼻又は 口的に別途の吸引カテーテル(図示省略)の先 端を口腔内に留置しても良い。この場合、送 吸引管137は、ダブルルーメンではなくシング ルルーメンチューブを用いれば良い。この場 合も口腔内の吸引を実行できる。

 送吸引管137の二股の他方は、チューブA21, A23を介してコンプレッサー140に接続されてい る。チューブA21の途中には、送気ソレノイド 147が設けられている。この送気ソレノイド147 のON/OFFにより、送気の実行/停止が切り替え れる。また、チューブA21の途中における送 ソレノイド147よりコンプレッサー140側に、 圧弁145が設けられている。減圧弁145とコン レッサー140の間を繋ぐチューブA21,A23の間に 、T字管B5が設けられている。このT字管B5の は、チューブA22を介してエアーシリンダー 接続されている。

 開閉駆動ユニット30は、図2に示すように 概略長方形な板状の台部35と、概略長方形 板状の蓋部31とが折りたたみ開閉可能に蝶番 (図示省略)で接続され、その下方に気管内吸 ソレノイド40および口腔内吸引ソレノイド13 0が取り付けられて構成されている。蓋部31の 蝶番と反対側には、ロック係合部32が複数設 られている。台部35の蝶番と反対側には、 記ロック係合部32に係合して蓋部31と台部35 開かないようにロックするロック操作部38が 、前記ロック係合部32に対応して設けられて る。

 台部35の蓋部31との重なり合う面には、一直 線状の溝36,37が平行に設けられていると共に ソレノイド蓋外れ検知スイッチ67が設けら ている。 
 ソレノイド蓋外れ検知スイッチ67は、台部35 と蓋部31が重なり合ってしっかり固定されて ればOFFになり、蓋部31が少しでも開くとONに なる。

 溝36には、チューブA1,A3と、これらの間に 連結されたT字管B1が嵌め込まれている。溝36 一部には、上下に貫通する貫通孔36aが設け れている。この貫通孔36aには、気管内吸引 レノイド40の鉄心である押圧突起43が下方か ら上方へ向かって挿通されている。この気管 内吸引ソレノイド40は、図示省略するバネな の付勢手段によって押圧突起43を常時上方( ューブA3側)に向かって押圧している。これ より、チューブA3を押圧突起43と蓋部31の内 面とで挟み込み、チューブA3を押しつぶし 空気および痰が通過しない閉状態にする。 管内吸引ソレノイド40がONになると、押圧突 43を下方(チューブA3から離れる側)へ向かっ 移動させ、チューブA3を開放して空気およ 痰の通過を許容する開状態になる。

 溝37には、チューブA5が嵌め込まれている 。溝37の一部には、上下に貫通する貫通孔37a 設けられている。この貫通孔37aには、口腔 吸引ソレノイド130の鉄心である押圧突起131 下方から上方へ向かって挿通されている。 の口腔内吸引ソレノイド130は、図示省略す バネなどの付勢手段によって押圧突起131を 時上方(チューブA5側)に向かって押圧してい る。これにより、チューブA5を押圧突起43と 部31の内側面とで挟み込み、チューブA5を押 つぶして空気および痰が通過しない閉状態 する。口腔内吸引ソレノイド130がONになる 、押圧突起131を下方(チューブA5から離れる )へ向かって移動させ、チューブA5を開放し 空気および痰の通過を許容する開状態にな 。

 蓋部31には、ロック係合部32側の端部から 開閉基部(蝶番側)へ向かって真っ直ぐ伸びる 孔33が設けられている。この溝孔33は、蓋部 31と台部35が閉じられた状態で溝36の位置まで 到達する長さで、T字管B1およびチューブA2が 通する程度の幅に形成されている。この溝 33は、T字管B1の位置を位置決めするととも 、蓋部31を開閉する際にT字管B1が邪魔になら ないようにしている。チューブA2は、図3に示 すように人体側陰圧スイッチ95に接続されて る。なお、チューブA2の中間には、液体貯 部49(図1参照)が設けられている。これにより 、水滴が人体側陰圧スイッチ95に送り込まれ ことを防止している。

 チューブA3の吸引ポンプ55側には、Y字管B2 を介してT字管B3が接続されている。このT字 B3には、ピストル型吸引器20に繋がるチュー A4と、第1貯陰圧タンクでもある吸引排液ビ 51に繋がるチューブA6が接続されている。

 本体装置60は、図1に示すように、スイッ 類、センサ類、ランプ類などの各種素子を えた電気回路が内蔵されており、操作部と 示部などが正面に配置されている。本体装 60の正面には、電源スイッチ61、電源ランプ 62、吸引中ランプ89(気管内吸引中ランプ89a、 腔内吸引中ランプ89b)、カテーテル詰まり警 報ランプ105、タンク蓋外れ警報ランプ75、ソ ノイド蓋外れ警報ランプ71、スタートスイ チ126(126a,126b)、自動吸引ランプ84、モード切 スイッチ81、および手動吸引ランプ83が設け られている。本体装置60の左側面には、ナー コールを接続する接続端子59が設けられて る。

 吸引排液ビン51および貯陰圧タンク53は、 図3に示すように、吸引する空気の流れに対 て直列的に設けられている。詳述すると、 引排液ビン51と貯陰圧タンク53は、チューブA 7により接続されている。吸引排液ビン51は、 チューブA6により最終的に吸引カテーテル17 よびピストル型吸引器20に繋がれている。貯 陰圧タンク53は、チューブA8により最終的に 引ポンプ55に接続されている。

 チューブA8には、T字管B4が接続され、このT 管B4にポンプ側陰圧スイッチ68に繋がるチュ ーブA9と、吸引ポンプ55に繋がるチューブA10 接続されている。チューブA10には、逆流防 弁9が設けられている。 
 吸引ポンプ55は、吸引を行うポンプであり スイッチONされると吸引を行う。

 また、痰吸引装置1には、全体の制御を行 う制御部100が設けられている。この制御部100 は、ポンプ側陰圧スイッチ68、人体側陰圧ス ッチ95、およびゴロ音検知マイク90に接続さ れており、これらの検出信号を受けて各種ソ レノイド等の駆動制御を行う。

 図4は、痰吸引装置1の回路構成を示す構 図であり、図5および図6は、痰吸引装置1の 路構成を部分的に詳しく示す構成図である

 痰吸引装置1の回路構成は、主に、電源ス イッチ61がONとなっている間常時動作する常 動作部、モード切替スイッチ81が自動81aに設 定されると動作する自動時動作部、および、 モード切替スイッチ81が手動81bに設定される 動作する手動時動作部により構成されてい 。

 常時動作部には、図5に示すように、電源 スイッチ61、4Aヒューズ63、コンプレッサー140 、口腔内吸引ソレノイド130、気管内吸引ソレ ノイド40、吸引ポンプ55、トランス77、図4に すように+150kPa(1.5気圧)圧力スイッチ65、ソレ ノイド蓋外れ検知スイッチ67、ポンプ側陰圧 イッチ68、ソレノイド蓋外れ警報ランプ71、 タンク蓋外れ警報スイッチ73、およびタンク 外れ警報ランプ75が設けられている。

 ソレノイド蓋外れ検知スイッチ67は、開 駆動ユニット30の蓋部31の開閉を検知する。 レノイド蓋外れ検知スイッチ67は、蓋部31が 開いているとONになり、ソレノイド蓋外れ警 ランプ71を点灯させる。ソレノイド蓋外れ 知スイッチ67は、蓋部31が閉まっていればOFF なる。これにより、ロック操作部38とロッ 係合部32が外れて蓋部31が少しでも開くと、 引ポンプ55が作動しないようにしている。

 ポンプ側陰圧スイッチ68は、所定陰圧を 知しているときにONとなり、それ以外のとき にOFFとなるスイッチである。この実施例のポ ンプ側陰圧スイッチ68は、0~-40kPaの陰圧を検 しているときにONとなるように構成されてい る。別の表現をすれば、ポンプ側陰圧スイッ チ68による判定は、例えば-40kPa以上なら吸引 ンプ正常作動、-40kPa未満なら吸引力不足と る。

 タンク蓋外れ警報スイッチ73は、吸引排 ビン51か貯陰圧タンク53の蓋が外れて十分な 圧が得られない場合にタンク蓋外れ警報ラ プ75を点灯させるスイッチである。なお、 ンク蓋外れ警報スイッチ73は、吸引排液ビン 51か貯陰圧タンク53の蓋が外れた場合だけで く、陰圧系チューブが外れて十分な陰圧が られない場合にもタンク蓋外れ警報ランプ75 を点灯させる構成にしてもよい。また、タン ク蓋外れ警報スイッチ73は、十分な陰圧が得 れないことを検知した後に一定時間(例えば 30秒)経過してからタンク蓋外れ警報ランプ75 点灯させる構成にしてもよい。

 トランス77は、コンセントから入力されるAC 100Vの商用電源をDC12Vに変圧する変圧器である 。 
 コンプレッサー140は、エアシリンダーおよ 発声送気用のコンプレッサーである。

 自動時動作部には、気管内吸引ソレノイ 40、自動吸引ランプ84、タンク蓋外れ検知タ イマ85、ゴロ音アンプ電源86、吸引間隔タイ 87、吸引間隔スイッチ88、気管内吸引中ラン 89a、口腔内吸引中ランプ89b、人体側陰圧ス ッチ95,96、最短吸引時間計測タイマ97、カテ ーテル詰まり検知タイマ101、口腔内スタート スイッチ126a、カテーテル詰まり警報スイッ 103、カテーテル詰まり警報ランプ105、口腔 吸引タイマ108、口腔内吸引停止スイッチ110 気管内吸引切替スイッチ111、最短吸引時間 測スイッチ112、カテーテル詰まり検知スイ チ113、気管内スタートスイッチ126b、および 腔内吸引ソレノイド130が設けられている。 れらの構成要素のうち、特にタンク蓋外れ 知タイマ85、吸引間隔タイマ87、最短吸引時 間計測タイマ97、カテーテル詰まり検知タイ 101、および口腔内吸引タイマ108は、モード 替スイッチ81が自動81aに設定されている場 にのみ駆動する。

 気管内吸引ソレノイド40は、吸引カテー ル17からの気管内吸引の実行と停止を制御す る電磁弁である。

 タンク蓋外れ検知タイマ85は、吸引排液 ン51か貯陰圧タンク53の蓋が外れていること 検知するためのタイマである。このタンク 外れ検知タイマ85は、吸引排液ビン51か貯陰 圧タンク53の蓋が外れていることに限らず、 の他の陰圧吸引系の漏れも検知できるもの ある。

 このタンク蓋外れ検知タイマ85は、ポン 側陰圧スイッチ68により駆動される。まず、 ポンプ側陰圧スイッチ68がONのときは正常で るので特別な動作は行わない。ポンプ側陰 スイッチ68がOFFときは、吸引ポンプ55が長時 空運転することになり、吸引排液ビン51か 陰圧タンク53の蓋が外れているなどの異常が 発生していると考えられる。このため、吸引 ポンプ55がOFFになるとタンク蓋外れ検知タイ 85が時間経過の測定を開始し、所定時間(こ 実施例では30秒)が経過するとタンク蓋外れ 報スイッチ73をONにしてタンク蓋外れ警報ラ ンプ75を点灯させる。

 気管内吸引中ランプ89aは、気管内吸引ソレ イド40がONになって吸引カテーテル17からの 管内吸引が実行されている間点灯し、それ 外は消灯するパイロットランプである。 
 口腔内吸引中ランプ89bは、口腔内吸引ソレ イド130がONになって送吸引管137からの口腔 吸引が実行されている間点灯し、それ以外 消灯するパイロットランプである。

 ゴロ音アンプ電源86は、図6に示すように 周波トランス91、ブリッジ92、感度メーター 93、および定圧力出力回路94等により構成さ ている。これにより、ゴロ音検知マイク90か らの検知信号の入力を受け、痰詰まりが発生 している場合に、ゴロ音および咳を検知する ことができる。このゴロ音アンプ電源86は、 ード切替スイッチ81が自動81aに切り替えら ている場合に作動する。

 図5に示すRvoisce120は、発声送気スイッチ12 1がONとなっている時間に2秒加算した時間の は痰溜まり音を検出しない構成となってい 。これにより、発声送気音および発声音を 溜まり音と誤検知することを防止している

 人体側陰圧スイッチ95,96は、気管内吸引 レノイド40よりも人体側(カテーテル17)で生 る陰圧を検知し、所定陰圧になるとON/OFFを り替える。この実施例では、0~-20kPaの陰圧( ンプ側陰圧スイッチ68の切替陰圧より弱い陰 圧)でOFF、それより強い陰圧でONとしている。 ONのときは、吸引中でありカテーテル詰まり 知タイマ101に時間測定を行わせる。OFFのと は、必要な吸引が終了しているから最短吸 時間計測タイマ97に時間測定を行わせる。 の表現をすれば、人体側陰圧スイッチ95,96に よる判定は、例えば-20kPa以上なら痰あり、-20 kPa未満なら痰なしと設定することができる。

 最短吸引時間計測タイマ97は、吸引終了 知から最短吸引時間(この実施例では1.5秒)の 経過を検知し、この最短吸引時間経過後に最 短吸引時間計測スイッチ112をOFFにして気管内 吸引ソレノイド40をOFFにし、吸引停止を行う これにより、吸引カテーテル17から吸引し 痰をチューブA1、A3内で搬送して気管内吸引 レノイド40による圧迫部分まで確実に到達 せることができる。なお、最短吸引時間は 適宜設定することができ、例えば1秒に設定 ることもできる。

 カテーテル詰まり検知タイマ101は、最長 引時間(この実施例では20秒)の経過を検知し 、この最長吸引時間が経過するとカテーテル 詰まり警報スイッチ103をONにし、カテーテル まり警報ランプ105を点灯させる。また、カ ーテル詰まり検知タイマ101は、これと同時 ナースコールを連動させる。これにより、 動制御で吸引している際に吸引カテーテル1 7等で痰詰まりが発生すると、警報すること できる。このため、介護者は、痰詰まりに づいて詰まった痰を除去することができる また、これと同時にカテーテル詰まり検知 イッチ113のON/OFFを切り替える。これにより 吸引を継続し続けることができる。このた 、吸引カテーテル17の先端に痰が吸着して詰 まっているような場合でも、この痰を落とさ ずに吸着し続けることができる。したがって 、詰まった痰を除去した後にさらに患者の気 管内の痰を手作業で除去する作業を省略でき 、患者の気管を傷つけることも防止できる。

 口腔内吸引タイマ108は、口腔内吸引を実 する口腔内吸引時間(この実施例では5秒)の 過を検知し、この口腔内吸引時間経過後に 腔内吸引停止スイッチ110をOFFにして口腔内 引ソレノイド130をOFFにし、吸引停止を行う これにより、口腔内吸引を行う時間を一定 間にすることができる。また、口腔内吸引 イマ108は、口腔内吸引停止スイッチ110をOFF すると同時に気管内吸引切替スイッチ111をO Nにし、気管内吸引ソレノイド40をONにして気 内吸引を実行する。これにより、口腔内吸 が終了すると続けて気管内吸引を実行する うにしている。なお、口腔内吸引時間は、 えば3秒に設定してもよい。

 口腔内吸引ソレノイド130は、口腔内吸引 止スイッチ110によりOFFに制御され、吸引間 スイッチ88によりONに制御される。そして、 この口腔内吸引ソレノイド130は、ON状態のと に送吸引管137に連なる口腔内吸引カテーテ またはボーカレイドのサイドラインにより 腔内の痰吸引を実行する。

 口腔内スタートスイッチ126aは、スイッチ ONにされると、口腔内吸引ソレノイド130をON する。これにより、送吸引管137に連なる口 内吸引カテーテルまたはボーカレイドのサ ドラインにより口腔内の痰の吸引を実行で る。そして、引き続き気管内吸引を即時・ 時に実行できる。

 気管内スタートスイッチ126bは、スイッチ ONにされると、気管内吸引ソレノイド40をONに する。これにより、吸引カテーテル17から気 内の痰の吸引を即時・随時に実行できる。

 手動時動作部には、気管内吸引ソレノイ 40、および気管内吸引中ランプ89aが設けら ている。この手動時動作部は、モード切替 イッチ81が手動81bに切り替えられると通電し 、気管内吸引ソレノイド40がONになり、気管 吸引中ランプ89aが点灯して、吸引を行い続 る。これにより、従来の吸引ポンプを用い 場合と同様に、介護者が確認しながら連続 に吸引を行うことができるようにしている モード切替スイッチ81が自動81aに切り替えら れると、気管内吸引ソレノイド40がOFFになり 気管内吸引中ランプ89aが消灯する。

 流量調節機能付き電磁弁122(図5参照)は、 ンプレッサー140からの送気の流量を調節す 機能が付いている電磁弁である。これによ 、送吸引管137から患者に供給する送気の流 を調節するようにしている。発声送気スイ チ121は、ON/OFFの切替によって患者への送気 実行/停止を切り替える。

 図7は、痰吸引装置1の制御部100が実行する 作を示すフローチャートである。 
 痰吸引装置1は、電源スイッチ61がONされる で待機し(ステップS1:No)、電源スイッチ61がON されると(ステップS1:Yes)、吸引ポンプ55によ 吸引を開始する(ステップS2)。このとき、気 内吸引ソレノイド40はOFFの状態であり、チ ーブA3が閉状態に押しつぶされて吸引カテー テル17からの吸引は行わない。また同様に、 腔内吸引ソレノイド130もOFFの状態であり、 ューブA5が閉状態に押しつぶされて送吸引 137からの吸引は行わない。このため、吸引 液ビン51および貯陰圧タンク53内の陰圧が序 に高まり、吸引排液ビン51および貯陰圧タ ク53内に陰圧が貯留される。

 吸引開始したにもかかわらずポンプ側陰 スイッチ68がON(予め定められた陰圧である-4 0kPaより検知陰圧が強い状態)にならない場合( ステップS3:No)、痰吸引装置1は、タンク蓋外 検知タイマ85による計時を行って30秒間待機 る(ステップS4:No)。30秒経過してもポンプ側 圧スイッチ68がONにならない場合(ステップS4 :Yes)、タンク蓋外れ警報スイッチ73を切り替 てタンク蓋外れ警報ランプ75を点灯させて警 告し(ステップS5)、処理を終了する。

 前記ステップS3でポンプ側陰圧スイッチ68 がONになれば(ステップS3:Yes)、モード切替ス ッチ81が自動81aと手動81bのいずれに切り替え られているかによって以降の処理を異ならせ る(ステップS6)。

 モード切替スイッチ81が手動81bに切り替 られている場合(ステップS6:手動)、痰吸引装 置1は、気管内吸引ソレノイド40をONにし、吸 カテーテル17からの痰吸引を実行する(ステ プS7)。この痰吸引は、モード切替スイッチ8 1が他のモード(自動81a)に切り替えられるまで 継続して行う。

 モード切替スイッチ81が自動81aに切り替 られている場合(ステップS6:自動)、痰吸引装 置1は、気管内吸引ソレノイド40がONであればO FFにし、口腔内吸引ソレノイド130がONであれ OFFにする(ステップS8)。

 痰吸引装置1は、ゴロ音検知マイク90がゴロ を検知すると(ステップS9:Yes)、ステップS16 処理を進める。 
 痰吸引装置1は、スタートスイッチ126が操作 されて気管内スタートスイッチ126b側がONにさ れれば(ステップS10:Yes)、ステップS16に処理を 進める。

 痰吸引装置1は、スタートスイッチ126が操 作されて口腔内スタートスイッチ126a側がONに されれば(ステップS11:Yes)、ステップS13に処理 を進める。

 ゴロ音検知マイク90がゴロ音を検知せず( テップS9:No)、気管内スタートスイッチ126bと 口腔内スタートスイッチ126aがいずれも操作 れなければ(ステップS10:No、ステップS11:No)、 痰吸引装置1は、予め定められた吸引実行間 である10分が経過するまで待機する(ステッ S12:No)。なお、この吸引時間間隔は、適宜設 することができ、例えば30分と設定するこ もできる。

 口腔内スタートスイッチ126aがON操作され か(ステップS11:Yes)、吸引実行間隔が経過す と(ステップS12:Yes)、痰吸引装置1は、口腔内 吸引ソレノイド130をONにして送吸引管137によ 口腔内の痰吸引を実行する(ステップS13)。 のとき、吸引排液ビン51および貯陰圧タンク 53内に陰圧が貯留されているため、送吸引管1 37からの吸引は、吸引排液ビン51および貯陰 タンク53無しで吸引ポンプ55により直接吸引 る場合よりも強力で安定した陰圧で実行さ る。また、口腔内吸引ソレノイド130は、吸 排液ビン51および貯陰圧タンク53よりも送吸 引管137に近い位置に設けられているため、チ ューブA5を開状態にするとタイムラグなく強 な陰圧で痰を周囲の空気ごと一気に吸引で る。

 痰吸引装置1は、口腔内吸引時間である5秒 経過するまで、口腔内吸引を継続する(ステ プS14:No)。なお、この口腔内吸引時間は、適 宜設定することができ、例えば3秒に設定す こともできる。 
 5秒が経過すると(ステップS14:Yes)、痰吸引装 置1は、口腔内吸引ソレノイド130をOFFしてチ ーブA5を閉状態にし、口腔内吸引を停止する (ステップS15)。

 そして、痰吸引装置1は、気管内吸引ソレ ノイド40をONにして吸引カテーテル17による気 管内の痰吸引を実行する(ステップS16)。この きも、吸引排液ビン51および貯陰圧タンク53 内に陰圧が貯留されているため、吸引カテー テル17からの吸引は、吸引排液ビン51および 陰圧タンク53無しで吸引ポンプ55により直接 引する場合よりも強力で安定した陰圧で実 される。また、気管内吸引ソレノイド40は 吸引排液ビン51よりも吸引カテーテル17に近 位置に設けられているため、チューブA3を 状態にするとタイムラグなく強力な陰圧で を周囲の空気ごと一気に吸引できる。

 痰吸引装置1は、痰吸引の陰圧によって人 体側陰圧スイッチ95がONになると(ステップS17: Yes)、カテーテル詰まり検知タイマ101により まり検知時間である20秒経過を検知するまで 待機する(ステップS18:No)。なお、この詰まり 知時間は、適宜設定することができ、例え 15秒に設定することもできる。

 20秒経過すると(ステップS18:Yes)、痰吸引 置1は、吸引カテーテル17内などに痰が詰ま たと考えられるため、カテーテル詰まり警 スイッチ103を切り替えてカテーテル詰まり 報ランプ105を点灯させて警報し(ステップS19) 、処理を終了する。このとき、気管内吸引ソ レノイド40はONの状態を保ち、吸引ポンプ55は 吸引を継続する。これにより、吸引カテーテ ル17の先端に痰が詰まっているような状況で っても、この痰を落とすことなく警報によ て駆けつけた介護者に除去させることがで る。

 前記ステップS17で人体側陰圧スイッチ95 OFFになると(ステップS17:No)、痰吸引装置1は 予め定められた痰搬送時間である1.5秒が経 するまで気管吸引を継続する(ステップS20:No) 。1.5秒が経過すると(ステップS20:Yes)、痰吸引 装置1は、気管内吸引ソレノイド40をOFFにして チューブA3を閉状態にし、気管内吸引を停止 る(ステップS21)。

 以上の構成および動作により、口腔内の 吸引と気管内の痰吸引を自動制御にて実行 ることができる。したがって、介護者が常 患者のそばにいて手作業によって痰吸引を う労力を削減でき、患者は痰による窒息か 開放される。

 また、自動運転中に異常が発生すれば、 の異常の種類に応じて警告が行われるため 介護者は警告内容を把握して容易に対応し 正常状態に戻すことができる。

 また、介護者は、このように警告された きだけ作業を行えばよいため、患者の様子 常に見ながら痰を手作業で除去しなければ らないという精神的負担から開放される。

 また、10分間隔に実行する自動吸引だけ なく、手動吸引、および自動運転中の気管 スタートスイッチ126bや口腔内スタートスイ チ126aの操作により、介護者が任意のタイミ ングで口腔内の痰吸引および気管内の痰吸引 を実行できる。

 また、気管内吸引ソレノイド40や口腔内 引ソレノイド130を、痰吸引を行う先端部分 なる吸引カテーテル17や送吸引管137に近い位 置に配置したため、吸引開始当初から強力な 陰圧で一気に吸引することができる。したが って、口腔内や気管内に粘りつきやすい痰を 、周囲の空気ごと塊で一気に吸引することが でき、取り残しが発生することを極力防止で きる。

 また、吸引排液ビン51および貯陰圧タンク53 に陰圧を貯留することにより、吸引開始時の 陰圧を強力にすることができ、かつ、吸引力 を安定化させることができる。 
 またこの吸引排液ビン51および貯陰圧タン 53により、余陰圧を得ることができ、長時間 の吸引によって吸引ポンプ55の吸引力が弱ま ても吸引排液ビン51および貯陰圧タンク53の 余陰圧で十分な吸引力の吸引を行うことがで きる。

 また、開閉駆動ユニット30は、蓋部31をワ ンタッチでロック/アンロックして開閉でき ため、チューブA3の交換等の作業を短時間で 容易に実行することができる。特に、チュー ブA3における気管内吸引ソレノイド40による 圧部分は消耗が激しいと考えられるが、こ 部分の交換を容易にかつ短時間で実行でき ため、自動運転を長時間停止するといった とを回避できる。この押圧部分の消耗に対 ては、チューブA3の先端を例えば3cm程度切り 捨てるなどし、気管内吸引ソレノイド40に押 される部分をずらすことで、チューブA3の 用期間を長くすることもできる。

 また、開閉駆動ユニット30の蓋部31には、 T字管B1を位置固定する溝孔33が設けられてい ため、気管内吸引ソレノイド40によるチュ ブA3の押圧位置を常時一定の場所にすること ができる。これにより、気管内吸引ソレノイ ド40の押圧による消耗部分を特定することが き、その部分だけを交換するといった運用 容易に実現できる。

 また、開閉駆動ユニット30の台部35には、 チューブA3を嵌め込む溝36が設けられており この溝36上に気管内吸引ソレノイド40の押圧 起43が通る貫通孔36aが設けられている。こ ため、チューブA3を適切な位置に配置するこ とを容易に行える。またこれにより、気管内 吸引ソレノイド40がチューブA3をきちんと押 できずに閉状態で空気漏れが生じるといっ ことを防止できる。また、開閉駆動ユニッ 30の台部35と蓋部31がきちんと閉まっていな れば、ソレノイド蓋外れ検知スイッチ67で検 出することができる。

 また、ピストル型吸引器20も設けられて るため、口腔内などの任意の場所の痰など 、ピストル型吸引器20によって個別に吸引し 除去することもできる。

 また、超音波ネブライザー161から加湿空気 気管内に供給することもできる。 
 また、コンプレッサー140からの送気を送吸 管137から口腔内に供給することができる。 れにより、患者が発声すること、および発 訓練することが可能となる。

 なお、気管内吸引ソレノイド40、口腔内吸 ソレノイド130、および送気ソレノイド147は いずれもソレノイドによって構成したが、 れに限らずエアーシリンダー等の適宜の駆 手段で構成することができる。これにより 作動時のカチカチという音を小さくできる  
 また、このようにエアーシリンダーで構成 た場合には、チューブA3,A5,A21を閉状態にす ための押圧力を高めることができるため、 ューブA3,A5,A21に肉厚の厚いものを用いるこ ができる。これにより、耐用期間を長期化 ることができる。また、肉厚を厚くできる とにより、チューブA3,A5,A21の耐圧を強くで 、より強い陰圧での吸引に耐えることがで る。また、肉厚を厚くできることにより、 ューブA3,A5,A21の管内直径を大きくすること できるため、吸引によるチューブ内の痰の 送を良好にでき、痰が途中で詰まることを 止できる。

 また、貯陰圧タンクとして機能する吸引 液ビン51および貯陰圧タンク53は2つに限ら 、さらに多数の貯陰圧タンクを用いる、あ いは1つの貯陰圧タンクで構成するなど、適 の構成とすることができる。この場合、吸 カテーテル17から見て1つめの貯陰圧タンク 吸引排液ビン51に設定すると良い。また、 のように貯陰圧タンクを増加させる場合、 とえば台3(図1参照)の肉厚を厚くしてその中 空洞を作成し、この空洞部分を貯陰圧タン として利用する構成にしてもよい。この台3 に設けた貯陰圧タンクは、吸引用のタンクと 、エアーコンプレッサ用のタンクの両方に利 用すると良い。この場合、タンクの容量を増 加することができるとともに、タンクの設置 に必要なスペースを極力少なくすることがで きる。

 また、ゴロ音検知マイク90に熱電対を並 してもよい。これにより、患者の呼吸数、 吸深度等を測定することが可能になる。

 また、以上の実施例では、接続部13に超音 ネブライザー161を接続したが、これに限ら 人工呼吸器を接続してもよい。この場合、 管内への空気経路が閉鎖系にされて空気漏 が防止され、人工呼吸器から患者の肺に空 が送られる。 
 このように人工呼吸器が接続された場合は 人工呼吸器による送気と連動して気管内吸 を実行する構成にすればよい。詳述すると 人工呼吸器の加圧値または送気量が最大値 達した時点で気管内吸引を行うと良い。そ て、この気管内吸引を行っている間は、人 呼吸器からの加圧送気を継続するか、空気 路を開放系に切り替えると良い。これによ 、患者の肺の中の空気がなくなって肺が収 するといったことを防止できる。従って、 気を送り込む人工呼吸と、これとは逆に空 を吸引する痰吸引を並存させて、いずれも 好に実施することができる。

 また、痰吸引装置1は、上述した実施例1 ように各種スイッチ等を用いた構成に限ら 、図8のブロック図に示すように制御基板を いて構成してもよい。この場合、制御部201 、電源スイッチ61、ポンプ側陰圧スイッチ68 、モード切替スイッチ81、ゴロ音検知マイク9 0、人体側陰圧スイッチ95、スタートスイッチ 126、気管内吸引ソレノイド40、吸引ポンプ55 発声送気スイッチ121、流量調節機能付き電 弁122、口腔内吸引ソレノイド130、コンプレ サー140、減圧弁145、送気ソレノイド147、超 波ネブライザー161、および警報部202を接続 ればよい。

 制御部201は、CPU、ROM、RAM等により構成す ばよい。この制御部201は、タイマ機能を有 て時間測定も行う構成とすればよい。そし 、このタイマ機能により、次の(1)~(5)各時間 を計測する構成にすると良い。

 (1)タンク蓋外れを検知するために、吸引 ンプ55による吸引を開始してからポンプ側 圧スイッチ95がOFFのままの場合に計測する所 定時間(この実施例では30秒)。

 (2)カテーテル詰まりを検知するために、 引開始後に人体側陰圧スイッチ95が所定値( の実施例では-20kPa)以上を検知してから当該 所定値以下にならない最長吸引時間(この実 例では20秒)。

 (3)吸引した痰を気管内吸引ソレノイド40 で搬送するために、吸引開始後に人体側陰 スイッチ95で所定値(この実施例では-20kPa)以 への陰圧低下を検知してから気管内吸引ソ ノイド40をOFFにするまでの最短吸引時間(痰 去から吸引停止までの時間。この実施例で 1.5秒)。

 (4)口腔内吸引を十分に行うために必要な 腔内吸引時間(この実施例では5秒)。

 (5)ゴロ音検知マイク90が発声送気音、発 音を痰溜まり音と誤検知することを防止す ために、気管内吸引ソレノイド40がONとなっ から検知を中断する検知中断時間(この実施 例では、気管内吸引ソレノイド40がONとなっ いる時間に2秒加算した時間)。

 警報部202は、上述した実施例1のソレノイ ド蓋外れ警報ランプ71、タンク蓋外れ警報ラ プ75、およびカテーテル詰まり警報ランプ10 5で構成する、または警告メッセージを表示 る液晶ディスプレイ等の表示装置で構成す 、あるいは警告メッセージをアナウンスす 音声出力装置などで構成する、もしくは、 ースコールから携帯型電話機に通報する通 装置で構成すると良い。

 また、人体側陰圧スイッチ95およびポン 側陰圧スイッチ68は、陰圧を測定して測定値 を制御部201に出力する陰圧測定器で構成する と良い。そして、制御部201が、受け取った測 定値が基準値に対して大きいか小さいかとい った判定を行い、各種制御を実行する構成と すればよい。

 他の構成および動作は、実施例1と同一であ るので、その詳細な説明を省略する。 
 以上の構成および動作により、実施例1と同 一の作用効果を奏することができる。

 図9の構成図に示すように、痰吸引装置1 チューブ162を二本管により構成してもよい この場合、超音波ネブライザー161の水位を 定に保つことが出来る。

 また、図1、図2に仮想線で示したように 蓋部31にネジ孔Naを形成し、このネジ孔Naに ジNを螺入してもよい。この場合、ネジNは蓋 部31の外側から螺入し、ネジNの先端がチュー ブA3を圧迫するように構成するとよい。また ネジNは、吸引カテーテル17の太さおよび長 に相関した大きさに構成するとよい。これ より、吸引カテーテル17に細いカテーテル るいは長いカテーテルを使用することが可 になる。また、図9に示すように、T字管B1を 引カテーテル17の根部に直結あるいは近接 せることが好ましい。これにより、人体側 圧スイッチ95の指示値が安定する。

 この発明の構成と、上述の実施形態との対 において、
この発明のカテーテルおよび気管内吸引カテ ーテルは、実施形態の吸引カテーテル17に対 し、
以下同様に、
開閉カバーは、蓋部31および台部35に対応し
開閉弁および押圧手段は、気管内吸引ソレノ イド40に対応し、
タンクは、吸引排液ビン51および貯陰圧タン 53に対応し、
第2陰圧計は、ポンプ側陰圧スイッチ68に対応 し、
第1陰圧計は、人体側陰圧スイッチ95に対応し 、
第1制御手段は、ステップS20を実行する制御 100に対応し、
第2制御手段は、ステップS19を実行する制御 100に対応し、
警報手段は、カテーテル詰まり警報ランプ105 に対応し、
口腔内吸引カテーテルは、送吸引管137に対応 し、
チューブは、チューブA3に対応し、
第1分岐部は、T字管B1に対応し、
第2分岐部は、T字管B4に対応し、
基準値以下の陰圧は、-20kPa以下の陰圧に対応 し、
所定時間は、1.5秒に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限 定されるものではなく、多くの実施の形態を 得ることができる。

 以上のように、本発明にかかる痰吸引装 は、痰による窒息の危険から患者を保護し 介護者の負担をなるべく軽減するのに適し いる。