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Patent Searching and Data


Title:
DIAGNOSING DEVICE, DIAGNOSING METHOD AND DIAGNOSING PROGRAM FOR ELECTRONIC DEVICE HAVING SOLDER-JOINTED PORTION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149445
Kind Code:
A1
Abstract:
A solder-jointed portion in a printed circuit board of a BGA structure is so weak against a strain or a stress that it is easily cracked by the strain or the stress. Provided is a diagnosing device for the solder-jointed portion of the printed circuit board of the BGA structure, which is built in an electronic device. The diagnosing device divides a pad on the printed circuit board at a portion to be easily cracked at the solder-jointed portion, into a plurality in a direction perpendicular to the easily cracking direction, to prepare test pads, and diagnoses the conduction between the divided test pads periodically, so that it diagnoses the occurrence of cracks if the conduction is deteriorated.

Inventors:
FUKUDA TAKASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/061567
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
June 07, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
FUKUDA TAKASHI (JP)
International Classes:
H05K3/34; G01N27/20
Foreign References:
JP2005251815A2005-09-15
JP2003273506A2003-09-26
JP2007035889A2007-02-08
JP2001244359A2001-09-07
Attorney, Agent or Firm:
AOKI, Atsushi et al. (Toranomon 37 Mori Bldg.5-1, Toranomon 3-chome, Minato-k, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 電子部品が半田接合されるプリント回路基板上の電極パッドの近傍に、前記電子部品と半田結合される診断用の電極パッドを少なくとも1個設け、
 前記診断用の電極パッドは、互いに絶縁された複数の独立パッドに分割し、
 前記複数の独立パッドには、それぞれ引き出し配線を接続し、
 これらの引き出し配線間の導通の有無を検出することにより、前記半田結合部の破断状態を診断することを特徴とする半田接合部を有する電子装置の診断装置。
 請求項1に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記独立パッドは、前記診断用の電極パッドを短冊状に分割したものであることを特徴とする診断装置。
 請求項2に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記診断用の電極パッドの一端にある前記短冊状の独立パッドを基準パッドとし、この基準パッドと他の独立パッドとの間の導通を検出することによって、前記半田結合部の破断度合を診断することを特徴とする診断装置。
 請求項3に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記独立パッドをその分割方向に直交する方向で2分割して2つのグループに分割すると共に、
 一方のグループの基準パッドは、前記診断用の電極パッドの一端に設け、他方のグループの基準パッドは、前記診断用の電極パッドの他端に設け、双方向からの前記半田結合部の破断度合を診断できるようにしたことを特徴とする診断装置。
 請求項1に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、前記独立パッドは、
 前記診断用の電極パッドを、同心円のリング状パッドに分割し、
 更に、前記リング状パッドを、所定角度毎の半径方向の分断線で円周方向に更に分断して円周方向に複数のグループに分けたことを特徴とする診断装置。
 請求項5に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記診断用の電極パッドの中央部にある独立パッドを基準パッドとし、この基準パッドに対して半径方向に位置する同一グループの他の独立パッドとの間の導通を検出することによって、前記半田結合部の破断度合を診断することを特徴とする診断装置。
 請求項1から6の何れか1項に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記電子部品を前記プリント回路基板上に半田接合する電極パッドが、前記プリント回路基板上にマトリクス状に配置されており、
 前記診断用の電極パッドを、マトリクス状に配置された前記電極パッドの四隅の位置に、それぞれ少なくとも1つずつ設けたことを特徴とする診断装置。
 請求項7に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記診断用の電極パッドを、マトリクス状に配置された前記電極パッドの四辺の中央部の位置に、それぞれ少なくとも1つずつ設けたことを特徴とする診断装置。
 請求項7又は8に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記基準パッド、或いは少なくとも1個の基準パッドを、前記診断用の電極パッドの設置位置におけるストレスの印加方向の最も後方の位置に設けたことを特徴とする診断装置。
 請求項1から9の何れか1項に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記半田結合部の破断状態の診断は、比較的長い所定の周期で行い、
 前記半田結合部に破断状態が検出された場合は、破断状態に応じて診断周期を短縮することを特徴とする診断装置。
 請求項10に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記半田結合部の破断状態が第1の閾値を超えた場合は、早期のプリント回路基板の交換を促し、
 前記半田結合部の破断状態が第1の閾値より破断状態が大きい第2の閾値を超えた場合は、アラームを出力すると共に、前記電子装置の動作を停止させることを特徴とする診断装置。
 請求項1から11の何れか1項に記載の半田接合部を有する電子装置の診断装置であって、
 前記電子部品がBGAパッケージであることを特徴とする診断装置。
 電子部品が半田により接合されるプリント回路基板を内蔵する電子装置における電子装置の診断方法であって、
 前記プリント回路基板上の電極パッドの近傍に、前記電子部品と半田結合される診断用の電極パッドを少なくとも1個設け、
 前記診断用の電極パッドは、互いに絶縁された複数の独立パッドに分割し、
 前記複数の独立パッドにはそれぞれ引き出し配線を介して診断装置を接続し、
 前記独立パッドの1つを基準パッドとし、
 この基準パッドと他の独立パッドとの間の導通を前記診断装置によって検出し、
 前記基準パッドと他の独立パッド間に全て導通があった場合に、前記プリント回路基板は正常と判定し、
 前記基準パッドと他の独立パッド間の導通数が減った場合に、前記プリント回路基板は異常判定することを特徴とする半田接合部を有する電子装置の診断方法。
 請求項13に記載の半田接合部を有する電子装置の診断方法であって、
 前記基準パッドと他の独立パッドとの間の導通の検出を、前記診断装置に所定周期で行わせるようにしたことを特徴とする診断方法。
 請求項14に記載の半田接合部を有する電子装置の診断方法であって、
 前記基準パッドと他の独立パッド間の導通数が減った場合に、前記診断装置の前記検出周期を、前記所定周期より短い周期で行わせるようにしたことを特徴とする診断方法。
 請求項15に記載の半田接合部を有する電子装置の診断方法であって、
 前記基準パッドと他の独立パッド間の導通数が第1の閾値を超えて減った場合は、早期のプリント回路基板の交換を促し、
 前記第1の閾値より大きい第2の閾値を超えた場合は、アラームを出力すると共に、前記電子装置の動作を停止させることを特徴とする診断方法。
 電子部品が半田により接合されるプリント回路基板を内蔵する電子装置における電子装置において、前記プリント回路基板上の電極パッドの近傍に、前記電子部品と半田結合される診断用の電極パッドを少なくとも1個設け、前記診断用の電極パッドは、互いに絶縁された複数の独立パッドに分割し、前記複数の独立パッドにはそれぞれ引き出し配線を介して診断装置を接続し、前記診断装置に内蔵されたコンピュータに、
 前記独立パッドの1つを基準パッドとして認識させる手順、
 この基準パッドと他の独立パッドとの間の導通を検出する手順、
 前記基準パッドと他の独立パッド間に全て導通があった場合に、前記プリント回路基板は正常と判定する手順、
 前記基準パッドと他の独立パッド間の導通数が減った場合に、前記プリント回路基板は異常判定する手順、を実行させるための診断プログラム。
 請求項17に記載の診断プログラムであって、
 前記基準パッドと他の独立パッドとの間の導通の検出を、前記診断装置に所定周期で行わせるようにする手順を実行させるプログラムを追加したことを特徴とするプログラム。
 請求項18に記載の診断プログラムであって、
 前記基準パッドと他の独立パッド間の導通数が減った場合に、前記診断装置の前記検出周期を、前記所定周期より短い周期で行わせる手順を実行させるプログラムを追加したことを特徴とするプログラム。
 請求項18に記載の診断プログラムであって、
 前記基準パッドと他の独立パッド間の導通数が第1の閾値を超えて減った場合は、早期のプリント回路基板の交換を促す手順と、
 前記第1の閾値より大きい第2の閾値を超えた場合は、アラームを出力すると共に、前記電子装置の動作を停止させる手順を実行させるプログラムを追加したことを特徴とするプログラム。
Description:
半田接合部を有する電子装置の 断装置、診断方法、及び診断プログラム

 本発明は、半田接合部を有する電子装置 診断装置、診断方法、及び診断プログラム 関し、特に、LSI(大規模集積回路)が半田で 合された回路基板を有する電子機器の半田 合部のクラックを検出することにより、電 装置の正常、異常状態を診断する診断装置 診断方法、及び診断プログラムに関する。

 従来、電子装置における回路基板への部 実装は、回路基板に設けられた部品取付孔 部品のリード線を挿入した後に、孔の裏面 に突出するリード線を、孔の周囲に設けら た回路パターンに半田付けを行うフロー半 付け方式が主流であった。しかし、集積回 (IC)や大規模集積回路(以後LSIと記す)は、リ ドフレームを利用したデュアル・インライ ・パッケージ(チップの両側にリードフレー ムがあるもの)にしても、クアッド・フラッ ・パッケージ(チップの四辺にリードフレー があるもの)にしても、電極配列が周辺構造 であるため、電極をチップの周辺からしか引 き出せず、入出力用のピン数の増大や、ピッ チを小さくすることには限界があった。

 そこで近年、フロー半田付け方式に代わ て、回路基板の表側にパッドと呼ばれる電 をマトリクス状に配置し、これらのパッド にボール状の半田ペーストを載せ、この上 LSI等の回路部品を載せ、回路基板をリフロ 熔融装置に入れてこの半田ペーストを熱で かし、回路部品を基板上の回路に接続する ールグリッドアレイ(以後BGAと記す)と呼ば る表面実装技術が主流になってきている。 の実装方式は電極配列がマトリクス状であ ため、ICチップの底面を利用して電極を引き 出すことができ、入出力端子の増大、小型化 に有利である。

 しかしながら、回路基板上に実装するLSI 、高機能要求により内蔵する集積回路数が 大して大型化しており、LSIの端子数が増え 半田結合部は微細化している。このため、 板を精密に作る必要が生じている。一方、 路基板上には電源供給回路や入出力回路等 あり、これらの回路部品にはコンデンサの うな基板への端子の取り付けピッチが比較 大きなものもある。すると、1つの回路基板 上に回路パターンが微細なものとそうでない ものが混在することになり、プリント回路基 板の製造が困難になっている。

 そこで、微細化された半田接合部を、BGA の中継基板によって他の回路部品と同じ実 密度に拡大するBGAパッケージが実用化され いる。BGAパッケージの中継基板は、その表 に入出力端子数の多いLSI用の微細化された 細端子を備え、裏面にはこの微細端子にそ ぞれ接続すると共に、ピッチ及びパッド径 大きくされたマトリクス状に配置された端 を備えている。入出力端子数の多いLSI用は 継基板の表側に、特許文献1に示されるよう にワイヤボンディングで接続されるか、或い は特許文献2に示されるようにボールボンデ ングで接続される。中継基板の上に実装さ るLSIは、特許文献3に示されるように、その 気接続部が樹脂で封止される。

特開2001-308257号公報

特開2001-203435号公報

特開2001-168239号公報

 しかしながら、BGAパッケージにおける半 接合部は、従来のフロー半田付け方式によ 半田結合部に比べて、歪や応力に弱く、経 寿命が短いという問題点がある。即ち、BGA ッケージにおける半田接合部は、歪や応力 よってクラックが入り易く、クラックが入 てしまうとLSIとプリント回路基板との電気 接続が失われ、プリント回路基板を組み込 だ電子装置が誤動作する虞があった。

 そこで本発明は、BGAパッケージにおける 田接合部に発生するクラックの有無を検出 ることにより、BGA実装が行われた回路基板 内蔵する電子装置の半田接合部を有する電 装置の装置異常を予め診断し、システムダ ン以前に、例えば部品交換等の対策を施す とができる診断装置、診断方法、及び診断 ログラムを提供することを目的としている

 前記目的を達成する本発明の診断装置は 電子部品が半田接合されるプリント回路基 上の電極パッドの近傍に、電子部品と半田 合される診断用の電極パッドを少なくとも1 個設け、診断用の電極パッドは、互いに絶縁 された複数の独立パッドに分割し、複数の独 立パッドには、それぞれ引き出し配線を接続 し、これらの引き出し配線間の導通の有無を 検出することにより、半田結合部の破断状態 を診断することを特徴としている。

 前記目的を達成する本発明の診断方法は 電子部品が半田により接合されるプリント 路基板を内蔵する電子装置における電子装 の診断方法であって、プリント回路基板上 電極パッドの近傍に、電子部品と半田結合 れる診断用の電極パッドを少なくとも1個設 け、診断用の電極パッドは、互いに絶縁され た複数の独立パッドに分割し、複数の独立パ ッドにはそれぞれ引き出し配線を介して診断 装置を接続し、独立パッドの1つを基準パッ とし、この基準パッドと他の独立パッドと 間の導通を診断装置によって検出し、基準 ッドと他の独立パッド間に全て導通があっ 場合に、プリント回路基板は正常と判定し 基準パッドと他の独立パッド間の導通数が った場合に、プリント回路基板は異常と判 することを特徴としている。

 前記目的を達成する本発明の診断プログ ムは、電子部品が半田により接合されるプ ント回路基板を内蔵する電子装置における 子装置において、プリント回路基板上の電 パッドの近傍に、電子部品と半田結合され 診断用の電極パッドを少なくとも1個設け、 診断用の電極パッドは、互いに絶縁された複 数の独立パッドに分割し、複数の独立パッド にはそれぞれ引き出し配線を介して診断装置 を接続し、診断装置に内蔵されたコンピュー タに、独立パッドの1つを基準パッドとして 識させる手順、この基準パッドと他の独立 ッドとの間の導通を検出する手順、基準パ ドと他の独立パッド間に全て導通があった 合に、プリント回路基板は正常と判定する 順、基準パッドと他の独立パッド間の導通 が減った場合に、プリント回路基板は異常 定する手順、を実行させるためのプログラ であることを特徴とするものである。

 本発明の半田接合部を有する電子装置の 断装置、診断方法、及び診断プログラムに れば、電子装置に内蔵されるプリント回路 板の半田結合部の破断の進行状態を常時把 することが可能となり、半田結合部が電気 に完全に破断する前段階で装置異常を検出 、システムダウンを部品交換等の対策で未 に防止することができる。

Aは従来のBGAの構成を説明する組立図、 BはAのBGA用の基板を裏面側から見た底面図、C は基板に実装されたBGAの構造を示す側面図で ある。 図2は図1のCを平面視した平面図である Aは図1のCのP部の部分拡大断面図、BはA 半田付部分にクラックが生じた状態を示す 分拡大断面図、CはAの半田付部分がクラッ によって破断された状態を示す部分拡大断 図である。 Aは本発明の基本構成における動作を説 明する図1のCのP部の部分拡大断面図、BはAの 田付部分の一部にクラックが生じた状態を す部分拡大断面図、CはBの半田付部分に生 たクラックが更に大きくなった状態を示す 分拡大断面図である。 Aは本発明の半田接合部を有する電子装 置の診断装置の第1の実施例の構成を示す平 図、BはAの一部分の部分拡大平面図である。 図6は図5のBに示した診断装置の動作の 例を示すフローチャートである。 Aは本発明の半田接合部を有する電子装 置の診断装置の第2の実施例の構成を示す平 図、Bはテストパッドの別の分割形態を示す 面図、Cはテストパッドの更に別の分割形態 を示す平面図である。 図8は図7に示した半田接合部を有する 子装置の動作の一例を示すフローチャート ある。 Aは本発明の半田接合部を有する電子装 置の診断装置におけるテストパッドの位置の 、別の実施例の構成を示すテストパッド部の 部分拡大平面図、Bは本発明の半田接合部を する電子装置の診断装置におけるテストパ ドの位置の、更に別の実施例の構成を示す 断装置の要部平面図である。

 以下、図面を用いて本発明の好適な実施 を説明するが、まず、図1のAから図3のCによ り、本発明が適用されるBGA構造の従来の構成 及び問題点について説明する。

 図1のAは、従来のBGAの構成を説明する組 図である。図1のAにおいて、符号1がLSI,2が中 継基板であるBGA基板、3がプリント回路基板 示している。この例では、LSI1は半田ボール 用いたBGAによってBGA基板2に実装される。BGA 基板2の裏面にはマトリクス状に端子が設け れており、各端子には図1のBに示すように、 半田ボール5が取り付けられている。そして プリント回路基板3の上には、半田ボール5に 対応する位置に回路パターンに接続する導電 性のパッド6が設けられている。

 図1のCはプリント回路基板3にBGA基板2を介 してLSI1が実装されたBGAパッケージ10を側面か ら見たものであり、図2はBGAパッケージ10を平 面視したものである。なお、プリント回路基 板2には他の回路パターンは図示していない この状態でBGAパッケージ10を加熱すると、半 田ボール5が溶けて半田接合部となる。

 図3のAは、図1のCのP部を部分的に拡大し 示すものであるが、厚さ方向の寸法は実際 寸法を示すものではない。BGA基板2の裏面上 もパッド7があり、プリント回路基板3の上 パッド6とBGA基板2の裏面上にもパッド7が半 接合部5Aで電気的に接続されている。この半 田接合部5Aは、図1のCに示した半田ボール5が 加えられた熱で溶けた後に固まったもので る。

 前述のように、BGAパッケージ10における 田接合部5Aは歪や応力に弱いので、歪や応力 が印加され続けると、図3のBに示すように、 ラック9が入ってしまう。このクラック9が 行すると、図3のCに示すように、クラック9 半田接合部5Aの全面に入り、プリント回路基 板3の上のパッド6とBGA基板2の裏面上にもパッ ド7との電気的な接続が妨げられる。すると プリント回路基板3を組み込んだ電子装置が 動作する虞があり、電子装置内でシステム 害が生じる虞があった。

 一方、本発明者は、図1のCと図2に示すよ なBGA構造においては、一般的にBGA基板2の外 形周辺部、特に、BGA基板2の四隅、即ち図1のC の符号5Cで示す部分に多くのストレスが印加 れ、半田接合部にクラックが発生して半田 合部が破断する不具合もこの部分で発生す ことを見出した。本発明はこの事実から、B GA基板2に対してストレスが発生し易い場所で 半田接合部の破断を、診断用の電極パッドを 設けることによって診断し、半田接合部が完 全に破断する前に予め検出することによって 、電子機器のシステム障害を事前に予防する 診断装置及び方法を実現したので、以下に説 明する。

 図4のAは本発明の診断装置の基本構成に ける動作を説明するものである。図4のAに示 す部位は、図1のCのP部と同じ部位である。な お、本発明を説明するに当たっては、図1のA ら図3のCで説明した部材と同じ構成部材に いては、同じ符号を付して説明する。

 本発明では、プリント回路基板3の上の所 望のパッド6を、診断用の電極パッド16とし、 この診断用の電極パッド16を少なくとも2つの 独立したテストパッドに分割し、分割したテ ストパッド間の導通を定期的に診断できる装 置を設ける。図4のAに示した構成では、プリ ト回路基板3の上の所望のパッド6を、4つの 立したパッドであるテストパッド16A,16B,16C び16Rに分割する。そしてテストパッド16Rを 準として、テストパッド16R-16A間に導通チェ カ8A,テストパッド16R-16B間に導通チェッカ8B, テストパッド16R-16C間に導通チェッカ8Cを設け る。

 半田接合部5Aにクラックの発生がない場 は、導通チェック時に、導通チェッカ8A,8B,8C の全てが導通を検出する。一方、半田接合部 5Aにクラック9が発生し、クラック9がテスト ッド16Cの部分まで発生した場合は、導通チ ック時に、導通チェッカ8A,8Bは導通を検出す るが、導通チェッカ8Cは導通を検出しない。 って、クラック9が僅かに入ったことが検出 できる。更に、半田接合部5Aのクラック9が進 行し、クラック9がテストパッド16Bの部分ま 進行した場合は、導通チェック時に、導通 ェッカ8Aは導通を検出するが、導通チェッカ 8B,8Cは導通を検出しない。よって、クラック9 が半田接合部5Aの半分迄進行したことが検出 きる。

 図5Aは、本発明の半田接合部を有する電 装置の診断装置の第1の実施例の構成を示す のであり、図5のBは図5のAの一部分の部分拡 大図である。第1の実施例では、半田接合部 診断を行うプリント回路基板3の上にマトリ ス状に設けられているパッド6のうち、BGA基 板2の四隅に対応するパッド6を、図5のBに示 ように診断用の電極パッド16とし、これらを それぞれテストパッド16A,16B,16C及び16Rに分割 る。診断用の電極パッド16は半田接合部に ラックが入りやすい方向(ストレスが印加さ る方向)に直交する方向に分割する。

 テストパッド16A,16B,16C及び16Rは、それぞ リード線21により診断装置20に接続する。診 装置20には、図5のBに示すように、導通チェ ッカ8A、8B,8Cの機能を備えた診断部22がある。 診断部22にはコンピュータのような演算回路 ある。テストパッド16A,16B,16C及び16Rは、そ ぞれリード線21により診断部22の端子C,B,A,Rに 接続している。4つの診断装置20は全て同じ診 断動作を行う。

 図6は、図5のBに示した診断装置20の診断 22の動作の一例を示すフローチャートである 。診断装置20は電子装置に内蔵されたプリン 回路基板の半田接合部の診断を常時行う必 はなく、電子装置が動作中の所定時間置き 例えば、1日置き或いは1週間置き、等の長 周期で診断を行えばよい。従って、例えば 図6に示す診断手順は、1日に1回程度行えば い。

 診断時には、まず、ステップ601において 端子Cに導通が有るか否かが判定される。こ れは図5のBに示した診断部が端子Rと端子Cの に導通が有るか否かを判定する動作である 端子Cに導通が有る場合は、半田結合部にク ックの発生はないとしてこのままこのルー ンを終了する。一方、端子Cに導通がない場 合はステップ602に進む。

 ステップ602では、端子Bに導通が有るか否 かが判定される。これは図5のBに示した診断 が端子Rと端子Bの間に導通が有るか否かを 定する動作である。端子Bに導通が有る場合 、半田結合部にクラックの発生はあるが、 れほど大きくはないとしてステップ604に進 。ステップ604では、半田結合部にクラック 発生しているので、要注意監視体制とし、 ラックの検出周期を半日置き程度に短縮し このルーチンを終了する。一方、端子Bに導 通がない場合はステップ603に進む。

 ステップ603では、端子Aに導通が有るか否 かが判定される。これは図5のBに示した診断 が端子Rと端子Aの間に導通が有るか否かを 定する動作である。端子Aに導通が有る場合 、半田結合部に発生したクラックがかなり 行したと判定してステップ605に進む。ステ プ605では、半田結合部に発生したクラック かなり大きくなってきたので、早い機会の ニット交換を促し、クラックの検出周期を3 時間置き程度と、更に短縮してこのルーチン を終了する。一方、端子Aに導通がない場合 ステップ606に進む。

 端子Aに導通がない場合は、クラックが非 常に大きくなってきた場合であるので、ステ ップ606においてアラームを出力し、電子装置 の動作の停止指示がなされてこのルーチンが 終了する。この結果、半田接合部が破断する 前に電子機器を安全に停止させることができ る。

 図7のAは本発明の半田接合部を有する電 装置の診断装置の第2の実施例の構成を示す のである。第2の実施例が第1の実施例と異 る点は、第1の実施例では、各テストパッド に診断装置20が設けられていたが、第2の実 例では診断装置20が4つのテストパッドに対 て1つしか設けられていない点のみである。

 図8は図7に示した半田接合部を有する電 装置の診断装置20の動作の一例を示すフロー チャートである。この動作も1日に1回程度実 される。この実施例では、診断時に診断装 20が4箇所のテストパッドの診断を順番に行 ので診断動作の度に診断回数nの値がクリア される。なお、診断周期Tの初期値は1日のよ な固定値であり、診断時に変更されると、 期値には戻らない。

 診断時には、まず、ステップ801において 診断回数nの値が1ずつ増やされる。診断回 nはこの診断の開始時にクリアされるので、 テップ801に最初に進んできた時には診断回 の値が1になる。この実施例では、図7のAに すように、4ヶ所のテストパッドの位置をそ れぞれ位置1、位置2、位置3及び位置4として 明する。ステップ801が終了するとステップ80 2に進む。

 ステップ802では、位置1の端子Cに導通が るか否かが判定される。端子Cに導通が有る 合は、半田結合部にクラックの発生はない してステップ807に進み、診断回数が4回に達 したか否かが判定される。診断回数が4回に した時はこのままこのルーチンを終了する 、診断回数が4回に達していない時はステッ 801に戻り、診断回数nの値が1増えてステッ 802以降の手順が位置2~4に対して繰り返され 。一方、端子Cに導通がない場合はステップ8 03に進む。

 ステップ803では、端子Bに導通が有るか否 かが判定される。端子Bに導通が有る場合は 半田結合部にクラックの発生はあるが、そ ほど大きくはないとしてステップ804に進む ステップ804では、半田結合部にクラックが 生しているので、要注意監視体制とし、ク ックの検出周期Tを半分に短縮し、前述のス ップ807に進む。一方、端子Bに導通がない場 合はステップ805に進む。

 ステップ805では、端子Aに導通が有るか否 かが判定される。端子Aに導通が有る場合は 半田結合部に発生したクラックがかなり進 したと判定してステップ806に進む。ステッ 806では、半田結合部に発生したクラックが なり大きくなってきたので、早い機会のユ ット交換を促し、クラックの検出周期を更 短縮して、半日の3割の時間毎に実行するよ にしてステップ807に進む。一方、端子Aに導 通がない場合はステップ808に進む。

 端子Aに導通がない場合は、クラックが非 常に大きくなってきた場合であるので、ステ ップ808においてアラームを出力し、電子装置 の動作の停止指示がなされてこのルーチンが 終了する。この結果、半田接合部が破断する 前に電子機器を安全に停止させることができ る。

 なお、以上説明した第1と第2の実施例で 、診断用の電極パッド16の位置を、BGA基板2 四隅にそれぞれ位置する1つのパッドとして たが、図9のAに示すように、3つのパッド6を 診断用の電極パッド16に置き換えても良い。 の場合は、診断用の電極パッド16の分割の 向をそれぞれ異ならせることが可能である

 また、図9のBに示すように、BGA基板2の四 にそれぞれ位置する1つのパッド6を診断用 電極パッド16に置き換えると共に、各辺の中 央部に位置するパッド6を、それぞれ診断用 電極パッド16に置き換えても良い。診断用の 電極パッド16の分割の方向は、それぞれ実験 よって求められた半田接合部にクラックが じやすい方向に直交する方向とすれば良い

 なお、診断用の電極パッド16の分割の方 としては、図7のBに示すように、第1と第2の 施例で使用したテストパッド16A,16B、16C、16R を、分割方向に垂直な方向に更に2分割して テストパッド16Aa,16Ba、16Ca、16Raとテストパッ ド16Ab,16Bb、16Cb、16Rbに分けることができる。

 この場合は、テストパッド16Raを基準とし て、テストパッド16Ra-16Aa間に導通チェッカ8Aa ,テストパッド16Ra-16Ba間に導通チェッカ8Ba,テ トパッド16Ra-16Ca間に導通チェッカ8Caを設け 。また、テストパッド16Rbを基準として、テ ストパッド16Rb-16Ab間に導通チェッカ8Ab,テス パッド16Rb-16Bb間に導通チェッカ8Bb,テストパ ド16Rb-16Cb間に導通チェッカ8Cbを設ける。

 診断用の電極パッド16を図7のBに示すよう に分割した場合は、半田結合部にクラックが X方向から形成されても、また、逆にY方向か 形成されても、半田結合部にクラックが発 して進行しているか否かの診断を行うこと できる。

 更に、診断用の電極パッド16の分割の方 としては、図7のCに示すように、テストパッ ド16A,16B、16C、16Rを同心のリング状に4分割し 更に所望の角度で複数の方向に分割するこ ができる。図7のCは、同心のリング状のテ トパッド16A,16B、16C、16Rを更に90度毎に4つの 域に分割して、4つの方向からのクラックを 検出できるようにしている。この図には、テ ストパッド16Rを基準として、テストパッド16R -16A間に導通チェッカ8A,テストパッド16R-16B間 導通チェッカ8B,テストパッド16R-16C間に導通 チェッカ8Cを設ける構成が、1つの領域に対し て描かれているが、実際には残りの3つの領 に対しても同様の導通チェッカが設けられ 。

 診断用の電極パッド16を図7のCに示すよう に分割した場合は、半田結合部にクラックが 4つの方向のどの方向から形成されても、半 結合部にクラックが発生して進行している 否かの診断を行うことができる。同心のリ グ状のテストパッド16A,16B、16C、16Rは、更に さな角度で複数の領域に分割すれば、更に かいクラックを検出することができる。

 なお、以上説明した実施例では、BGAパッ ージにおける半田接合部について説明した 、本発明はBGAパッケージにおける半田接合 に限定されるものではなく、半田ボールを 用した半田接合部であれば有効に適用する とができる。また、分割する電極パッドの 状も円形でなくとも良い。