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Title:
POLYISOCYANATE COMPOSITION FOR SOFT POLYURETHANE FOAM AND PROCESS FOR PRODUCING SOFT POLYURETHANE FOAM FROM THE COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136179
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a soft polyurethane foam having a favorable storage stability and being simultaneously favorable in rebound resilience and mechanical properties. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] There is provided a polyisocyanate composition for soft polyurethane foam obtained by performing a urethanization reaction of pure MDI (a) with an equivalent amount or less of polyol (b) under the following conditions and thereafter mixing a polymeric MDI (c) with the reaction product. (2,2'-MDI + 2,4'-MDI)/MDI = 60 to 85 mass%, and MDI/((a) + (C)) = 50 to 90 mass% provided that the component (b) is a polyether polyol of 700 to 10,000 number average molecular weight, 2 to 8 functional groups on average and 10 to 40% in the content of oxyethylene in the repeating units.

Inventors:
EGAWA SHINICHI (JP)
YOSHII NAOYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000933
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
April 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON POLYURETHANE KOGYO KK (JP)
EGAWA SHINICHI (JP)
YOSHII NAOYA (JP)
International Classes:
C08G18/77; C08G18/00; C08G18/48; C08G101/00
Foreign References:
JP2004505139A2004-02-19
JP2004115819A2004-04-15
JP2004115820A2004-04-15
JP2005154533A2005-06-16
JP2005132977A2005-05-26
JP2002322235A2002-11-08
JPH11228663A1999-08-24
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Claims:
 ピュアMDI(イ)に当量以下のポリオール(ロ)をウレタン化反応させ、その後ポリメリックMDI(ハ)を混合して得られる軟質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物において、
 (イ)及び(ハ)に由来するジフェニルメタンジイソシアネート成分の総量において、2,2″-ジフェニルメタンジイソシアネート及び2,4″-ジフェニルメタンジイソシアネートを合計60~85質量%含有し、
 (イ)及び(ハ)の総量に対する、(イ)及び(ハ)に由来するジフェニルメタンジイソシアネート成分の含有量が50~85質量%であり、
 (ロ)が、数平均分子量700~10,000、平均官能基数2~8、繰り返し単位におけるオキシエチレン基が10~40%であるポリエーテルポリオールであることを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物。
 ポリメリックMDI(ハ″)に当量以下のポリオール(ロ)をウレタン化反応させて得られる軟質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物において、
 (ハ″)に由来するジフェニルメタンジイソシアネート成分において、2,2″-ジフェニルメタンジイソシアネート及び2,4″-ジフェニルメタンジイソシアネートを合計60~85質量%含有し、
 (ハ″)のジフェニルメタンジイソシアネート成分の含有量が50~85質量%、
 (ロ)が、数平均分子量700~10,000、平均官能基数2~8、繰り返し単位におけるオキシエチレン基が10~40%であるポリエーテルポリオールであることを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物。
 ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B)、発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)の混合液を反応発泡させて得られる軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、
 ポリイソシアネート(A)が請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物を用いることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
 ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B)、発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)の混合液を金型に注入して反応発泡させて得られる軟質ポリウレタンモールドフォームの製造方法において、
 ポリイソシアネート(A)が請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物を用いることを特徴とする軟質ポリウレタンモールドフォームの製造方法。
 
Description:
軟質ポリウレタンフォーム用ポ イソシアネート組成物及び該組成物を用い 軟質ポリウレタンフォームの製造方法

 本発明は、軟質ポリウレタンフォーム用 リイソシアネート組成物及び該組成物を用 た軟質ポリウレタンフォームの製造方法に する。更に詳細には、優れた機械物性、反 弾性、圧縮永久歪みを有する軟質ポリウレ ンフォームが得られるポリイソシアネート 成物、及び該組成物を用いることを特徴と る軟質ポリウレタンフォームの製造方法に する。

 軟質ポリウレタンフォームは適当な大き にカットされ、または製品形状の金型で成 されるなどして家具や自動車座席用等のク ション材、寝具用マットレス、枕、工業用 ール材、防音材等幅広い用途に用いられて る。近年、高齢化に伴い家具やマットレス 途において良好なサポート性、更には難燃 の高いフォームに対するニーズが大きくな てきている。また、生産現場においては高 応性、高物性、かつ高キュア性の生産効率 高い原料システムが望まれている。

 一般に、軟質ポリウレタンフォームは、ト レンジイソシアネート(以下、TDIと略称)を なイソシアネート成分として使用されてい が、臭気やその毒性のため生産現場におい は代替のイソシアネートを要望されている
 代替イソシアネートとして、ジフェニルメ ンジイソシアネート(以下、MDIと略称)は良 知られているが、TDI系イソシアネートと比 して、機械物性や反発弾性が乏しいとされ いる。MDIイソシアネートを使用した中、ポ オールプレミックス主成分であるポリオー の官能基数や平均分子量の増加により反発 性の向上することは広く知られているが、 械物性が悪化するデメリットも発生するた 、ポリオールプレミックス成分を変更する みでは高性能なウレタンフォームを形成す ことは困難であった。

 軟質フォームを製造するにおいて、優れ 物性を得るために様々な提案がなされてい 。例えば、特許文献1には、25~70重量%の2,4’  -ジフェニルメタンジイソシアネート(以降2, 4’-MDIと略称)を含むジフェニルメタンジイソ シアネート(以降ピュアMDIと略称)と50~90重量% オキシエチレン含量、700~2000の数平均ヒド キシル当量及び2~6の平均公称官能基数を有 るポリエーテルポリオールの、2~31重量%のNCO 含有量を有する反応生成物を含むポリイソシ アネート組成物及び当該イソシアネートを使 用したフォームの製造方法が開示されている 。

 また、特許文献2には、2,4’-ジフェニル タンジイソシアネートを5~30質量%含むジフェ ニルメタンジイソシアネートと、ジフェニル メタンジイソシアネートを含有するポリメチ レンポリフェニルポリイソシアネートと、オ キシエチレン含量が50質量%未満で官能基数が 2~4で平均ヒドロキシル当量が200~2500のポリエ テルポリオールと、オキシエチレン含量が5 0質量%以上で官能基数2~4で平均ヒドロキシル 量が200~2500のポリエーテルポリオールとを 応させて得られるイソシアネート基含量が10 ~25質量%のポリイソシアネート組成物を用い 軟質ポリウレタンフォームの製造方法が開 されている。

 しかしながら、特許文献1~2に記載の方法を じめ従来の軟質ポリウレタンフォームの製 方法はいずれも、用いるポリイソシアネー 組成物の貯蔵安定性、反応発泡の際におけ 離型性、キュア性等の成型性、並びに得ら る軟質ポリウレタンフォームの機械的物性 び反発弾性のうちの少なくともいずれかの で未だ十分なものではなかった。また、特 文献1には、25~70重量%の2,4’-MDIを含むジフ ニルメタンジイソシアネートは記載されて るものの、実施例には30重量%のものしか記 されておらず機械物性等の効果については 示されていない。

特開9-041265号公報

特開2001-2749号公報

 本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑 てなされたものであり、以下の(i)~(iii)の全 の点に対してバランス良く高水準に達成す ことが可能なポリイソシアネート組成物及 それを用いた軟質ポリウレタンフォームの 造方法を提供することを目的とする。
(i)ポリイソシアネート組成物の貯蔵安定性が 高いこと。
(ii)反応発泡の際における離型性、キュア性 の成型性が良好であること。
(iii)引き裂き強度、引張り強度といった機械 物性、湿熱圧縮永久歪み及び反発弾性に優 た軟質ポリウレタンフォームが得られるこ 。

 I. ピュアMDI(イ)に当量以下のポリオール(ロ )をウレタン化反応させ、その後ポリメリッ MDI(ハ)を混合して得られる軟質ポリウレタン フォーム用ポリイソシアネート組成物におい て、
 (イ)及び(ハ)に由来するジフェニルメタンジ イソシアネート成分の総量において、2,2″- フェニルメタンジイソシアネート及び2,4″- フェニルメタンジイソシアネートを合計60~8 5質量%含有し、
 (イ)及び(ハ)の総量に対する、(イ)及び(ハ) 由来するジフェニルメタンジイソシアネー 成分の含有量が50~85質量%であり、
 (ロ)が、数平均分子量700~10,000、平均官能基 2~8、繰り返し単位におけるオキシエチレン が10~40%であるポリエーテルポリオールであ ことを特徴とする軟質ポリウレタンフォー 用ポリイソシアネート組成物。
 II. ポリメリックMDI(ハ″)に当量以下のポリ オール(ロ)をウレタン化反応させて得られる 質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネ ト組成物において、
 (ハ″)に由来するジフェニルメタンジイソ アネート成分において、2,2″-ジフェニルメ ンジイソシアネート及び2,4″-ジフェニルメ タンジイソシアネートを合計60~85質量%含有し 、
 (ハ″)のジフェニルメタンジイソシアネー 成分の含有量が50~85質量%、
 (ロ)が、数平均分子量700~10,000、平均官能基 2~8、繰り返し単位におけるオキシエチレン が10~40%であるポリエーテルポリオールであ ことを特徴とする軟質ポリウレタンフォー 用ポリイソシアネート組成物。
 III. ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B) 発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)の混合液を反 発泡させて得られる軟質ポリウレタンフォ ムの製造方法において、
 ポリイソシアネート(A)が請求項1又は2に記 のポリイソシアネート組成物を用いること 特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製 方法。
 IV. ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B) 発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)の混合液を金 に注入して反応発泡させて得られる軟質ポ ウレタンモールドフォームの製造方法にお て、
 ポリイソシアネート(A)が請求項1又は2に記 のポリイソシアネート組成物を用いること 特徴とする軟質ポリウレタンモールドフォ ムの製造方法。

 本発明により、引き裂き強度が6N/cm以上 湿熱圧縮永久歪みが30%以下、かつ、反発弾 率が50%以上である軟質ポリウレタンフォー を提供することが可能となる。また、この 質ポリウレタンフォームを得るのに用いら るポリイソシアネート組成物は良好な貯蔵 定性を示す。

 最初に本発明の軟質ポリウレタンフォー 用ポリイソシアネート組成物に用いられる 料について説明する。

 本発明に用いられるピュアMDI(イ)は、
一般化学式:OCN-C6H4-CH2-C6H4-NCO
で示される、1分子中にベンゼン環及びイソ アネート基を各2個有するもので、二核体と されるものである。(イ)には、2,2″-ジフェ ルメタンジイソシアネート(以下2,2″-MDIと 称する)、2,4″-MDI、4,4″-ジフェニルメタン イソシアネート(以下4,4″-MDIと略称する)の3 類の異性体が存在する。

 本発明に用いられるポリオール(ロ)は、 平均分子量700~10,000、平均官能基数2~8、繰り し単位におけるオキシエチレン基が10~40%で るポリエーテルポリオールである。

 本発明で用いられるポリメリックMDI(ハ) (ハ″)は、アニリンとホルマリンとの縮合反 応によって得られる縮合混合物(ポリアミン) ホスゲン化等によりアミノ基をイソシアネ ト基に転化することによって得られる、縮 度の異なる有機イソシアネート化合物の混 物を意味し、縮合時の原料組成比や反応条 を変えること及び蒸留や晶析による分離に って、最終的に得られるポリメリックMDIの 成を変えることができる。ポリメリックMDI 、このようにして得られるため、いわゆる 核体と称されるピュアMDI成分を含むことに る。なお、本発明に用いられるポリメリッ MDI(ハ)、(ハ″)は、一部ピュアMDI成分を留出 分離した缶出液、更にピュアMDIを添加したも の、反応条件や分離条件等の異なったもの等 、数種のポリメリックMDIの混合物であっても よい。

 本発明の軟質ポリウレタンフォーム用ポ イソシアネート組成物は、前述のピュアMDI( イ)に、当量以下のポリオール(ロ)をウレタン 化反応させ、その後ポリメリックMDI(ハ)を混 して得られるもの、又はポリメリックMDI(ハ ″)に、当量以下のポリオール(ロ)をウレタン 化反応させて得られるものである。このよう にして得られた軟質ポリウレタンフォーム用 ポリイソシアネート組成物のイソシアネート 含有量は20~33質量%、好ましくは23~31質量%であ る。

 本発明は、(イ)及び(ハ)、又は(ハ″)に由 するジフェニルメタンジイソシアネート成 の総量(全二核体)において、2,2″-MDI及び2,4 -MDIを合計60~85質量%含有し、かつ(イ)及び(ハ )の総量、又は(ハ″)(全イソシアネート原料 )に対するMDI成分の含有量が50~90質量%である とが肝要であり、好ましくは全二核体にお る2,2″-MDI及び2,4″-MDIを合計60~80質量%含有 、かつ全イソシアネート原料量に対するMDI 分の含有量が60~80質量%である。

 二核体中の2,2″-MDI及び2,4″-MDIの総含有 が60未満又は85質量%を超える場合はポリイソ シアネート組成物の貯蔵安定性が悪くなって しまう。さらに、85質量%を超えると発泡倍率 が低下してしまい、金型内に軟質ポリウレタ ンフォームを良好に充填することができない 。また、全イソシアネート原料量に対するMDI 含有量が50質量%未満の場合は破断時引き裂き 強度や伸び率が小さくなり、90質量%を超える 場合は圧縮永久歪が大きくなる。

 また、2,4’-MDIと共に本発明にかかるMDIを 構成する異性体である4,4’-MDI及び2,2’-MDIの 量は特に限定されないが、4,4’-MDIの含量は 13~39.9質量%程度、2,2’-MDIの含量は0.1~2質量%程 度であることが好ましい。

 本発明のポリイソシアネート組成物の合 に使用されるポリオール(ロ)においては、 キシエチレン基含有量が1~40質量%であること が必要であり、10~20質量%であることがより好 ましい。かかるオキシエチレン含量が1質量% 満では湿潤状態(Wet)における圧縮永久歪み 悪化し、他方、40質量%を超えると得られる リイソシアネート組成物を反応発泡させる は、陥没など成形安定性が悪化する他、フ ームの機械的強度が低下する。

 また、本発明にかかるポリオール(ロ)に いては、平均ヒドロキシル当量が700~10000(よ 好ましくは1000~5000)及び公称平均官能基数が 2~6であることが必要であり、数平均分子量は 1400~12000であることが好ましい。かかる平均 ドロキシル当量が700未満では得られるポリ レタンフォームの柔軟性が低下し、他方、10 000を超えると得られるポリウレタンフォーム の機械的強度が低下する。なお、「公称平均 官能基数」とは、ポリオールを得る際に用い られる開始剤の(平均)官能基数をいう。

 MDIプレポリマーを合成する反応温度は、1 5~150℃、好ましくは40~100℃であり、反応時は 述するウレタン化触媒を添加してもよい。

 ウレタン化触媒として例えば、ジブチル ンジラウレート、ジオクチルチンジラウレ ト等の有機金属化合物や、トリエチレンジ ミンやトリエチルアミン等の有機アミンや の塩等が挙げられる。

 このようにして得られた軟質ポリウレタ ファオーム用イソシアネート組成物は、良 な貯蔵安定性を有し、このイソシアネート 成物を用いて得られた軟質ポリウレタンフ ームは、また高い機会物性を有しながら優 た反発弾性と圧縮永久歪みを有する軟質ポ ウレタンフォームを提供できる。本発明の 質ポリウレタンフォーム用イソシアネート 成物は、特にモールド発泡処方に好適なも である。

 次に本発明の軟質ポリウレタンフォーム 製造方法について述べる。

 ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)と 、発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)の存在下で 応させる軟質ポリウレタンフォームの製造 法において、ポリイソシアネート(A)が前述 ポリイソシアネート組成物を用いることを 徴とする。

 ポリオール(B)は、ウレタン工業において 用される全てのものが使用でき、例えば数 均分子量1,000以上のポリエーテルポリオー 、ポリエステルポリオール、ポリカーボネ トポリオール、ポリオレフィンポリオール の高分子ポリオール類、ヒマシ油、大豆油 パーム油などに代表される天然油脂由来の リオール類、(数平均)分子量1,000未満の低分 ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分 アミノアルコール類、等が挙げられる。本 明においては、ポリオール(B)は、軟質ポリ レタンフォームとしての物性を発現しやす 、数平均分子量1,000~10,000、公称官能基数2~6 ポリエーテルポリオールを主体とすること 好ましい。なお「公称官能基数」とは、開 剤の活性水素の数(活性水素基の数ではない )と一致する。

 このポリエーテルポリオールは、公知のも が使用でき、(数平均)分子量1,000未満の低分 子ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分 子アミノアルコール類、等を開始剤として、 エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド 等のアルキレンオキサイド、テトラヒドロフ ラン等の環状エーテルを付加させて得られる もの等が挙げられる。この開始剤としては、 エチレングリコール、1,2-プロパンジオール 1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、 1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5- ペンタンジオール、2-メチル-1,5-ペンタンジ ール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘ キサンジオール、ネオペンチルグリコール、 1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、2 ,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2-n-ブチル -2-エチル-1,3-プロパンジオール、2,2,4-トリメ ル-1,3-ペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキ ンジオール、2-n-ヘキサデカン-1,2-エチレン リコール、2-n-エイコサン-1,2-エチレングリ ール、2-n-オクタコサン-1,2-エチレングリコ ル、ジエチレングリコール、ジプロピレン リコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール 、あるいはビスフェノールAのエチレンオキ イド又はプロピレンオキサイド付加物、水 添加ビスフェノールA、3-ヒドロキシ-2,2-ジメ チルプロピル-3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロ オネート、トリメチロールプロパン、グリ リン、ペンタエリスリトール等の低分子ポ オール類、アニリン、エチレンジアミン、 ロピレンジアミン、トルエンジアミン、メ フェニレンジアミン、ジフェニルメタンジ ミン、キシリレンジアミン等の低分子アミ 類、モノエタノールアミン、ジエタノール ミン、トリエタノールアミン、N-メチルジ タノールアミン等の低分子アミノアルコー 類等が挙げられる。
 また、硬さ調整を目的に、ポリオール中で ニル系モノマーを通常の方法で重合して製 したポリマーポリオールを用いる。前記と 様のポリエーテルポリオールを用い、ラジ ル開始剤の存在下、ビニル系ポリマーを重 させ、安定分散させたものであるである。 ニル系ポリマーとして、たとえばアクリロ トリル、スチレン、塩化ビニリデン、ヒド キシアルキル、メタアクリレート、アルキ メタアクリレートが挙げられる。好ましく 、アクリロニトリル、スチレンである。ポ マーポリオールの具体例としては、旭硝子 レタン社製 EL-910、EL-923、三洋化成工業社 FA-728Rなどが挙げられる。

 発泡剤(C)としては、イソシアネート基と との反応で発生する炭酸ガスを用いること できるが、付加的に少量のシクロペンタン ノルマルペンタン、イソペンタン、HFC-245fa の低沸点有機化合物を併用することや、ガ ローディング装置を用いて原液中に空気、 素ガス、液化二酸化炭素等を混入溶解させ 成形することもできる。本発明の好ましい 泡剤は水である。発泡剤(D)の好ましい添加 は得られる製品の設定密度によるが、通常 ポリオール(B)に対して、0.5~15質量%である。

 触媒(D)としては当該分野において公知であ 各種ウレタン化触媒が使用できる。例えば トリエチルアミン、トリプロピルアミン、 リブチルアミン、N-メチルモルホリン、N-エ チルモルホリン、ジメチルベンジルアミン、 N,N,N″,N″-テトラメチルヘキサメチレンジア ン、N,N,N″,N″, N′-ペンタメチルジエチレ トリアミン、ビス-(2-ジメチルアミノエチル )エーテル、トリエチレンジアミン、1,8-ジア -ビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、1,2-ジメチル ミダゾール、1-ブチル-2-メチルイミダゾール 等の三級アミン、ジメチルエタノールアミン 、N-トリオキシエチレン-N,N-ジメチルアミン N,N-ジメチル-N-ヘキサノールアミン等の反応 アミン、又は、これらの有機酸塩、スタナ オクトエート、ジブチルチンジラウレート ナフテン酸亜鉛等の有機金属化合物等が挙 られる。触媒(C)の好ましい添
加量は、ポリオール(B)に対して、0.01~10質量% ある。

 整泡剤(E)としては当該分野において公知 ある有機珪素系界面活性剤が使用可能であ 、例えば、日本ユニカー製のL-520、L-540、L-5 309、L-5366、SZ-1306、東レ・ダウコーニング製 SRX-274C、SF-2962、SF-2964、エアープロダクツ製 DC-5169、DC-193、信越化学工業製のF-122、F-220 F-341等が挙げられる。整泡剤(E)の好ましい添 加量は、ポリオール(B)に対して、0.1~10質量% ある。

 更に、必要に応じて、難燃剤、可塑剤、 化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種充 剤、内部離型剤、その他の加工助剤を加え 用いることができる。なお、これらの助剤 中でイソシアネートと反応しうる活性水素 を有さないものについては、ポリイソシア ートにあらかじめ混合して使用することも きる。ポリイソシアネート(A)以外の、ポリ ール(B)、発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)、必 に応じて架橋剤、添加剤をあらかじめ混合 てポリオールプレミックスとする

 本発明の軟質ポリウレタンモールドフォ ムの製造方法は、上記(A)~(E)の軟質ポリウレ タン発泡原液を金型内に注入し、その後発泡 硬化させることを特徴とする軟質ポリウレタ ンモールドフォームの製造方法が使用できる 。

 上記発泡原液を金型内に注入する際の金 温度としては、通常30℃以上、好ましくは40 ℃以上、上限として通常70℃以下、好ましく 60℃以下である。上記発泡原液を金型内に 入する際の金型温度が30℃未満であると、キ ュアー性が低下し、一方、70℃より高いとフ ーム表面が荒れ、また、エネルギーコスト 増加による経済的なデメリットとなりうる

 上記発泡原液を金型内で硬化させる時間 しては、通常3分以上、好ましくは4分以上 上限として通常8分以下、好ましくは6分以下 である。上記発泡原液を発泡硬化させる際の 硬化時間が3分より短いと、キュアー性が低 する場合があり、一方、8分より長いと、エ ルギーコストがかさみ、また、得られるフ ームがシュリンクする場合もある。

 本発明の軟質ポリウレタンモールドフォ ムを製造するに際しては、高圧発泡機や低 発泡機等を用いて、ポリイソシアネート成 とポリオール成分を発泡直前で混合するこ が好ましい。ポリイソシアネート成分とポ オールプレミックス成分の混合割合を示す ソシアネートインデックス(イソシアネート 基/活性水素基×100)は60~150、好ましくは70~110 範囲で発泡するのが好ましい。イソシアネ トインデックスが60未満であると得られるフ ォームの反発弾性や機械物性が著しく悪くな り、イソシアネートインデックスが150以上で あると、キュアー性や成形安定性が悪化する 。

 発泡機により得られた混合液を金型(モー ルド)内に吐出し、発泡硬化させ、その後脱 が行われる。上記脱型を円滑に行うため、 型には予め離型剤を塗布しておくことも好 である。使用する離型剤としては、成形加 分野で通常用いられる離型剤を用いればよ 、特に限定されるものではないが、発泡原 の不要な発泡を抑制する観点から、本発明 おいてはワックス溶剤系離型剤を用いるこ が好ましい。また、脱型後の製品はそのま でも使用できるが、フォームのシュリンク( 縮)を防ぐため、従来公知の方法で圧縮又は 、減圧下でセルを破壊し、製品の外観、寸法 を安定化させることもできる。

 さらには、本発明のポリイソシアネート組 物を用いた軟質ポリウレタンフォームの製 方法として、スラブフォームの製造方法が 用できる。スラブフォームの製造方法は、 圧発泡機または高圧発泡機を用いてイソシ ネートとポリオールプレミックスを混合し 混合液を連続的にベルトコンベア上に供給 て発泡する方法、又はバッチ式の混合槽に し込んで発泡する、バッチブロックと呼ば る方法が挙げられる。

 以下、本発明を実施例により更に詳しく 明するが、本発明はこれらに限定されるも ではない。なお、特に断りのない限り、実 例及び比較例中において、「%」は「質量% を示し、「比率(割合)」は「質量比(割合)」 示す。

[ポリイソシアネート(A)の合成]
(合成例1)
 攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備 た反応器に、MDI-1を16kg、MDI-2を46kg、ポリオ ル-1を23kg仕込み、攪拌しながら80℃にて5時 反応させた。次いでPMDI-1を15kg仕込み、40℃ 30分間攪拌して、ポリイソシアネートNCO-1を 得た。NCO-1のNCO含量は25%であった。NCO-1を0℃ 暗所にて保管したところ、90日経過しても 殿等は発生しなかった。

(合成例2~6)   
 合成例1と同様な製造装置を用いて、表1の 合に従って、ピュアMDIとポリオールを反応 せた後、ポリメリックMDIを混合してNCO-2~6を 造した。反応温度、時間は合成例1と同様で ある。得られたポリイソシアネート組成物の 性状を表1に示す。なお、0℃暗室における貯 安定性とは、得られたポリイソシアネート 成物を0℃の暗所に保存して、沈殿等が初め て認められた経過日数である。

(合成例7~9)
 合成例1と同様な製造装置を用いて、ポリオ ール1を使用する代わりに、ポリオール2を使 して、表2の配合比に従って、ピュアMDIとポ リオールを反応させた後、ポリメリックMDIを 混合してNCO-7~9を製造した。反応温度、時間 合成例1と同様である。得られたポリイソシ ネート組成物の性状を表2に示す。

(合成例10~14)
 合成例1と同様な製造装置にて、表3の配合 に従って、ピュアMDIとポリメリックMDIを混 した後、ポリオールを反応させてNCO-10~14を 造した。反応温度、時間は合成例1と同様で る。得られたポリイソシアネート組成物の 状を表3に示す。

(合成例15~19)
 合成例1と同様な製造装置にて、表4の配合 に従って、ピュアMDIとポリメリックMDIを混 した後、ポリオールを反応させてNCO-15~19を 造した。反応温度、時間は合成例1と同様で る。得られたポリイソシアネート組成物の 状を表4に示す。

NCO1~NCO19を合成するにあたり、使用した原料 以下に記載する。

MDI-1  :ピュアMDI
        4,4″-MDI含有量=100%
MDI-2  :ピュアMDI
        2,4″-MDI含有量=98%
PMDI-1 :ポリメリックMDI
 ピュアMDI含有量=45%
        MDI中の4,4″-MDI含有量=40%
PMDI-2 :ポリメリックMDI
 ピュアMDI含有量=50%
        MDI中の4,4″-MDI含有量=0%
ポリオール-1:ポリオキシエチレンポリオキシ プロピレンポリオール
公称平均官能基数=4
        数平均分子量=8000
水酸基価=28mgKOH/g
        オキシエチレン基含有量=13%
        商品名:EL-838、旭硝子社製
ポリオール-2:ポリオキシエチレンポリオキシ プロピレンポリオール
        公称平均官能基数=4
        数平均分子量=8000
水酸基価=28mgKOH/g
        オキシエチレン基含有量=80%
        商品名:QB-8000、東邦化学工業社製
ポリオール-3:ポリオキシプロピレンポリオー ル
        公称平均官能基数=2
        数平均分子量=4000
水酸基価=28mgKOH/g
        オキシエチレン基含有量=0%
        商品名:PP-4000、三洋化成工業社製
ポリオール-4:ポリオキシエチレンポリオール
        公称平均官能基数=2
        数平均分子量=4000
水酸基価=28mgKOH/g
        オキシエチレン基含有量=100%
        商品名:PEG-4000、三洋化成工業社

[ポリオールプレミックスの調製]
 攪拌機を備えた反応器に、ポリオール2を3kg 、ポリオール-5を95kg、ポリオール-6を5kg、発 剤-1を5.2kg、触媒-1を0.2kg、触媒-2を0.55kg、触 媒-3を3kg、整泡剤-1を1kg、仕込み、均一に混 した。

上記ポリオールプレミックスにおいて

ポリオール-5:ポリオキシエチレンポリオキシ プロピレンポリオール
        公称平均官能基数=3
        数平均分子量=6000
水酸基価=28mgKOH/g
        オキシエチレン基含有量=17%
        商品名:EL-837、旭硝子社製
ポリオール-6:ポリマーポリオール
水酸基価=28mgKOH/g
        商品名:EL-910、旭硝子社製
発泡剤-1:水
触媒-1:アミン系触媒(東ソー製、Toyocat ET)
触媒-2:アミン系触媒(東ソー製、TEDA L33)
触媒-3:アミン系触媒(三井化学社製、トリエ ルアミン)
整泡剤-1:シリコン系整泡剤(信越化学工業社  F-122)
 

 表1~4の結果から、ジフェニルメタンジイ シアネート成分の総量において、2,2″-MDI及 び2,4″-MDIの含有量が60~85質量%のポリイソシ ネートでは貯蔵安定性が良好であり、特に 2,2″-MDI及び2,4″-MDIの含有量が60質量%のもの は格段に貯蔵安定性が良好な結果となること が分かる。

[軟質ポリウレタンモールドフォームの製造 軟質ポリウレタンモールドフォームの評価]
実施例1
 NCO-1と前述のポリオールプレミックスを表5 記載のイソシアネートインデックスに従い Cannon社製高圧発泡機を用い、以下の要領で 質ポリウレタンモールドフォームを製造し 。原料温度23±2℃に温調されたポリオール レミックス、イソシアネート成分を所定比 の下、高圧混合させ60±2℃に温調された金型 (300mm×300mm×100mmt)に吐出した。5分後に金型か 脱型しフォームをクラッシングした。得ら たフォームは温度23±2度かつ相対湿度50±5% 下、16時間以上放置した。その後、各物性測 定に必要な大きさに裁断し、その物性を測定 した。その結果を表5に示す。物性測定はJIS64 00(1997)に準拠する。

実施例2~11、比較例1~9
 表5~8に示す組み合わせ、イソシアネートイ デックスで、実施例11と同手順にて、軟質 リウレタンモールドフォームを製造し、各 フォーム物性を測定した。結果を表5~8に示 。なお、比較例2においては、発泡倍率が不 金型の大きさに対してフォームが未充填と り、成形品を得ることができなかった。
 比較例3~5においては、ポリオール(ロ)中の キシエチレン基の含有量が40質量%以上のも を使用しているので、軟質ポリウレタンフ ームの製造時にフォームが陥没してしまい 物性測定可能なフォームを得られることが きなかった。
 比較例6,7においては、オキシエチレン含量 少ないときは(比較例6)、大幅な湿熱圧縮歪 験で大幅な悪化が見られ、オキシエチレン 量が多いときは(比較例7)フォームが陥没し 成形品を得ることができなかった。
 表8においては、表5と同様な組成であり、 ソシアネート組成物の製造方法の違いによ 物性の差異は認められない。
 

 表5~8より、本発明の軟質ポリウレタンフ ームは、原料イソシアネートの二核体含有 や、二核体の2,2″-MDI及び2,4″-MDIの合計含 量を適性範囲にすることで、機械物性が向 していることが分かる。引き裂き強度が6N/cm 以上かつ湿熱湿熱圧縮永久歪が30%以下、かつ 、反発弾性率が50%以上である条件は、2,2″-MD I及び2,4″-MDIの含量およびオキシエチレン含 量の割合で最適な条件が決定される。また 工業的に有用な貯蔵安定性の点からも、2,2 -MDI及び2,4″-MDIの含量の最適な割合が導か る結果となっている。

[軟質ポリウレタンスラブフォームの製造、 質ポリウレタンスラブフォームの評価]
実施例11
 NCO-1と前述のポリオールプレミックスを表5 記載の各配合処方に従い、ポリマーエンジ アリング社製低圧発泡機を用い、以下の要 で軟質ポリウレタンスラブフォームを製造 た。原料温度25±2℃に温調された各成分を 定比率で4,500rpmの回転数下で攪拌、混合し、 幅750mmのコンベア上に連続吐出し、長さ2,000mm 、高さ700mmのスラブフォームブロックを成形 た。その後クラッシングして一昼夜放置し 後、フォームを300mm×300mm×50mmに裁断し、そ 物性を測定した。その結果、反発弾性及び 械物性も優れた軟質スラブフォームを得る とができた。