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Patent Searching and Data


Title:
AUXILIARY TOOL FOR RISING OVER DIFFERENCE IN LEVEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146434
Kind Code:
A1
Abstract:
A carrying truck (10) includes a planar loading member (11) for loading a cargo, a pair of front wheels (12) and a pair of rear wheels (13) arranged rotatably in front and rear of the bottom side (11a) of the loading member (11), respectively, and a hand member (14) with which a worker feeds the loading member (11) in the target direction wherein an auxiliary tool (20) for riding over a difference in level is fixed to the bottom side (11a) of the loading member (11) on the front side thereof. The auxiliary tool (20) for riding over a difference in level includes a sled-shaped member (21) fixed to the bottom side (11a) of the loading member (11), a slide member (22) attached slidably along a rail (21g) at the arcuate front edge of the sled-shaped member (21), and a resilient member (23) for urging the slide member (22) toward the front of the sled-shaped member (21) wherein a shock buffer material (24) is attached to the front edge of the slide member (22).

Inventors:
HASHIZU KANKYO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000683
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
March 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HASHIZU KANKYO KENCHIKU SEKKEI (JP)
HASHIZU KANKYO (JP)
International Classes:
B62B5/00; B62B5/02
Foreign References:
JPH0537636U1993-05-21
JPH01170064U1989-11-30
JPS6090060U1985-06-20
JPH0218767U1990-02-07
JP2004049346A2004-02-19
Attorney, Agent or Firm:
KATO, Hisashi (Asaco-Hakata Bldg.11-5, Hakataekihigashi 1-chome,Hakata-ku, Fukuoka-sh, Fukuoka 13, JP)
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Claims:
 載荷部材の底面に車輪を有する搬送台車に取り付ける段差越え補助具であって、前記載荷部材の底面の正面側に取り付けられる橇状部材と、前記橇状部材の前縁部に沿って摺動可能に装着されたスライド部材と、前記スライド部材を前記橇状部材の前方に向かって付勢する弾性部材と、を備えたことを特徴とする段差越え補助具。
 前記橇状部材と前記スライド部材との間に摩擦軽減手段を設けた請求項1記載の段差越え補助具。
 少なくとも前記スライド部材の一部を、前記載荷部材の底面高さに配置した請求項1又は2記載の段差越え補助具。
 前記スライド部材の前縁部に衝撃緩衝材を付設した請求項1~3の何れかに記載の段差越え補助具。
 前記摩擦軽減手段として、前記橇状部材と前記スライド部材との間にボールまたはコロを回転自在に配置した請求項2~4のいずれかに記載の段差越え補助具。
Description:
段差越え補助具

 本発明は、載荷部材の底面に回転自在な 輪を有する手押し式台車等の各種搬送台車 電動車椅子等に使用される段差越え補助具 関する。

 手荷物等を搬送する手段として、従来、 押し式台車等の各種搬送台車が広く利用さ ているが、一般的なものとして、図20に示 ような搬送台車90がある。このような搬送台 車90は、荷物を積載するための載荷部材91と 載荷部材91の底面に回転自在に配置された複 数の車輪(前輪92,後輪93)と、載荷部材91を目的 方向に押し進めるための手押し部材94と、を えている。

 従来の搬送台車90は、凹凸の無い平面状 通路は支障なく走行できるが、図20に示すよ うに、通路95の途中に、前輪92の半径よりも 低差の大きな段差95aがある場合、搬送台車90 の手押し部材94を水平方向に押圧しても段差9 5aを乗り越えることができない。このような 合、作業者が搬送台車90の前方に回り込ん 載荷部材91の前縁部を持ち上げる等の対応策 がとられることが多いが、載荷部材91に重量 が積載されている場合、持ち上げ自体が困 である。そこで、このような段差95aを容易 乗り越える手段として、段差用キャスタ(例 えば、特許文献1参照。)あるいは段差越え用 助装置を(例えば、特許文献2参照。)が開発 れている。

特開2000-309203号公報

特開2003-63407号公報

 特許文献1記載の段差用キャスタは、台車 が具備しているキャスタの半径より高い段差 を乗り越えできるが、段差用キャスタを構成 する複数の回転輪のうち最上部に位置する回 転輪の支軸より高い段差を乗り越えることが できない。また、この段差用キャスタは複数 の回転輪で構成されているため、構造が複雑 であり、広い取付スペースが必要である。

 また、特許文献2記載の段差越え用補助装 置の場合、段差越え機能を発揮する部分は、 揺動可能に軸支された扇形の補助輪であるが 、補助輪の円弧状周縁の最上部より高い段差 を乗り越えることができない。また、段差越 え機能を発揮させるためには、補助輪の揺動 範囲を十分に確保する必要があるため、前述 の段差用キャスタと同様、広い取付スペース を必要とする。

 従って、これらの「段差用キャスタ」あ いは「段差越え用補助装置」を取り付けた 車は、その車高(走行面から載置板底面まで の距離)が高くなるのを回避し難いので、台 全体の大型化、重量増大を招くだけでなく 走行中の安定性が低下することがある。

 また、「段差用キャスタ」や「段差越え 補助装置」を台車の載荷部材の底面に取り ける場合、その機能を十分に発揮させるた には、前述した理由により前記車高を高く 保しなければならないので、前記車高が低 従来の搬送台車に「段作用キャスタ」や「 差越え用補助装置」を取り付けることは困 である。

 本発明が解決しようとする課題は、従来 搬送台車に簡単に取り付け可能であり、比 的高い段差も容易に乗り越えることができ 段差越え補助具を提供することにある。

 本発明の段差越え補助具は、載荷部材の 面に車輪を有する搬送台車に取り付ける段 越え補助具であって、前記載荷部材の底面 正面側に取り付けられる橇状部材と、前記 状部材の前縁部に沿って摺動可能に装着さ たスライド部材と、前記スライド部材を前 橇状部材の前方に向かって付勢する弾性部 と、を備えたことを特徴とする。

 このような構成の段差越え補助具を、平 視状態でのスライド部材の摺動方向が搬送 車の進行方向と平行をなし、且つスライド 材の一部が搬送台車の前輪より前方に位置 るような姿勢で載荷部材の底面に取り付け ば、橇状部材に前縁部に沿って摺動可能な ライド部材が前輪よりも前方に突出した状 となる。従って、搬送台車が通路の段差に 近すると、前輪より先に前記スライド部材 段差の上縁部に当接するが、スライド部材 橇状部材の前縁部に沿って摺動可能である め、搬送台車を進行方向に押すと、スライ 部材が段差の上縁部に当接した状態を保っ まま、橇状部材の前縁部がスライド部材に って摺動していく。

 これにより、搬送台車の載荷部材の前部 橇状部材とともに段差の上に移動していき 前輪が段差に当接するが、既に載荷部材の 部が段差部分の上に移動し、その高低差は 際の高低差より小さくなっているため、前 は容易に段差の上に乗り上がり、段差を越 ることができる。従って、比較的高い段差 容易に乗り越えることができる。

 また、従来の搬送台車の車高(走行面から 載荷部材底面までの距離)に合わせて、その 囲内に収容可能なサイズの橇状部材を載荷 材の正面側底面に取り付ければよいので、 高が低い従来の搬送台車にも簡単に取り付 可能である。

 ここで、前記橇状部材と前記スライド部 との間に摩擦軽減手段を設ければ、スライ 部材は橇状部材の前縁部に沿って円滑に摺 することができるようになるため、段差乗 越えの際に搬送台車に加える押圧力が軽減 れ、乗り越え作業が更に容易となる。

 また、少なくとも前記スライド部材の一 を、前記載荷部材の底面高さに配置すれば 従来の「段差用キャスタ」や「段差越え用 助装置」では乗り越え不可能であった、載 部材の底面と同程度の段差を乗り越えるこ ができるようになる。なお、スライド部材 、さらに前方の高い位置に配置すれば、載 部材よりも高い段差を乗り越えることも可 となる。

 一方、前記スライド部材の前縁部に衝撃 衝材を付設すれば、搬送台車が段差に接近 たとき、最初に、衝撃緩衝材が段差の上縁 当接し、その衝撃が緩和されるため、スラ ド部材や橇状部材等の損傷を防止すること できる。

 さらに、前記摩擦軽減手段として、前記 状部材と前記スライド部材との間にボール たはコロを回転自在に配置すれば、橇状部 に対するスライド部材の摺動抵抗が大幅に 少するため、乗り越え作業に要する押圧力 更に軽減することができる。

 本発明により、従来の搬送台車に簡単に り付け可能であり、比較的高い段差も容易 乗り越えできる段差越え補助具を提供する とができる。

本発明の実施の形態である段差越え補 具を取り付けた搬送台車を示す側面図であ 。 図1に示す搬送台車の一部省略正面図で ある。 図1に示す搬送台車の段差越え補助具付 近の一部拡大図である。 図3に示す段差越え補助具の側面図であ る。 図4に示す段差越え補助具の一部切欠側 面図である。 図5におけるA-A線断面図である。 図5におけるR-R線断面図である。 図1に示す搬送台車の段差越え状態を示 す側面模式図である。 図1に示す搬送台車の段差越え状態を示 す側面模式図である。 図1に示す搬送台車の段差越え状態を す側面模式図である。 搬送台車に関するその他の実施の形態 を示す一部省略正面図である。 本発明のその他の実施の形態である段 差越え補助具の一部省略側面図である。 図12に示す段差越え補助具の一部切欠 面図である。 図12におけるB-B線断面図である。 図12における矢線C方向から見た橇状部 材のみの正面図である。 図12に示す段差越え補助具の段差越え 作を示す側面模式図である。 図12に示す段差越え補助具の段差越え 作を示す一部切欠側面模式図である。 橇状部材のレールに関するその他の実 施の形態を示す一部切欠側面図である。 図18における矢線E方向から見た橇状部 材のみの正面図である。 従来の搬送台車を示す側面図である。

符号の説明

 10,10x 搬送台車
 11 載荷部材
 11a 底面
 11f 前部
 12 前輪
 13 後輪
 14 手押し部材
 20,30 段差越え補助具
 21,31 橇状部材
 21a,22b,31a,32b 前縁部
 21f,31f フランジ
 21g,31g,41g レール
 21w ウェブ
 22,32 スライド部材
 22a,32a,31gs 前端部
 22e 内周面
 22d 球状凹部
 23,36 弾性部材
 23a 上端部
 23b 下端部
 24,34 衝撃緩衝材
 25 ネジ
 26 通路
 26a 段差
 26b 上縁部
 27,37,37a ボール
 31b 溝部
 31c,41a 正面開口部
 31ge,36e 後端部
 31s 幅
 35 ストッパ
 36s 先端部
 41b 球状凹部
 D1 摺動方向
 D2 進行方向
 H 車高

 以下、図面に基づいて、本発明の実施の 態について説明する。図1は本発明の実施の 形態である段差越え補助具を取り付けた搬送 台車を示す側面図、図2は図1に示す搬送台車 一部省略正面図、図3は図1に示す搬送台車 段差越え補助具付近の一部拡大図、図4は図3 に示す段差越え補助具の側面図、図5は図4に す段差越え補助具の一部切欠側面図、図6は 図5におけるA-A線断面図、図7は図5におけるR-R 線断面図である。

 図1~図3に示すように、搬送台車10は、荷 を積載するための平板状の載荷部材11と、載 荷部材11の底面11aの前方及び後方にそれぞれ 対ずつ回転自在に配置された前輪12及び後 13と、作業者(図示せず)が載荷部材11を目的 向に押し進めるための手押し部材14と、を備 え、載荷部材11の底面11aの正面側に段差越え 助具20が取り付けられている。

 段差越え補助具20は、載荷部材11の底面11a の正面側に取り付けられる橇状部材21と、橇 部材21の円弧状の前縁部21aに沿って摺動可 に装着されたスライド部材22と、スライド部 材22を橇状部材21の前方に向かって付勢する 性部材23と、を備えている。また、図6に示 ように、スライド部材22の前縁部22bには衝撃 緩衝材24が付設されている。

 段差越え補助具20は、図3に示すように、 面視状態でのスライド部材22の摺動方向D1が 搬送台車10の進行方向D2と平行をなし、且つ ライド部材22の前端部22aが搬送台車10の前輪1 2より前方に位置するような姿勢で載荷部材11 の底面11aに取り付けられている。これにより 、橇状部材21の前縁部21aに沿って摺動可能な ライド部材22及び衝撃緩衝材24が前輪12より 方に突出した状態となる。

 ここで、図4~図7に基づき、段差越え補助 20の構造、機能等について説明する。図4~図 6に示すように、橇状部材21は、載荷部材11の 面11aと直交する姿勢で配置された板状のウ ブ21wと、このウェブ21wの上縁部に当該ウェ 21wと直交するように形成された板状のフラ ジ21fと、ウェブ21wの前縁部21aに沿って形成 れた略フランジ状に形成されたレール21gと を備えている。橇状部材21は、フランジ21f 載荷部材11の底面11aに密着させ、ウェブ21wを 挟んで配置された複数のネジ25を底面11aに向 って螺着させることによって固定されてい 。

 図6に示すように、スライド部材22の断面 略C形状をなし、橇状部材21の前縁部21a及び ール21gを略C形状部分で包囲するように係合 され、図5に示すように、レール21gとスライ 部材22との間には複数のボール27が介在され いる。また、スライド部材22の前縁部22bに 衝撃緩衝材24が付設されている。衝撃緩衝材 24は断面が略C形状をなすゴム材で形成されて いる。

 図5~図7に示すように、スライド部材22の 面視形状は円弧形状をなし、レール21gの正 と対向する凹曲面形状の内周面22eに、その 手方向(スライド部材22の摺動方向)に沿って 数のボール27が回転自在に配列されている 各ボール27は、スライド部材22の内周面22cに けられた複数の球状凹部22dに回転自在に収 され、その外周の一部が、ボール27の直径 り小さな内径の正面開口部22cから露出して る。レール21gに沿ってスライド部材22が摺動 するとき、複数のボール27が「ボールベアリ グ」の作用を発揮するため、レール21gとス イド部材22との間の摩擦が大幅に軽減され スライド部材22はレール21gに沿ってスムーズ に摺動可能である。

 図4~図6に示すように、弾性部材23は弦巻 ネであり、その上端部23aは橇状部材21のフラ ンジ21fに係止され、下端部23bはスライド部材 22に係止されている。二つの弾性部材23は橇 部材21のウェブ21wを挟んだ対称位置に配置さ れている。前述したように、弾性部材23はス イド部材22を橇状部材21の前方に向かって付 勢しているので、平常時のスライド部材22は その前端部22aが載荷部材11の底面11aに当接 た状態で静止している。

 次に、図8~図10に基づいて、搬送台車10の 差越え過程について説明する。図8~図10はい ずれも図1に示す搬送台車の段差越え状態を す側面模式図である。

 図8に示すように、搬送台車10が通路26の 差26aに接近すると、スライド部材22に付設さ れた衝撃緩衝材24が前輪12より先に段差26aの 縁部26bに当接する。衝撃緩衝材24はスライド 部材22とともに橇状部材21のレール21gに沿っ 摺動可能であるため、搬送台車10を進行方向 D2に押すと、図9に示すように、衝撃緩衝材24 段差26aの上縁部26bに当接したまま、橇状部 21のレール21gがスライド部材22に沿って摺動 していく。

 これにより、搬送台車10の載荷部材11の前 部11fは橇状部材21とともに段差26aの上縁部26b 向かって移動していき、図9に示すように、 前輪12が段差26aの上縁部26bに当接する。この き、既に載荷部材11の前部11fが段差26aの上 移動し、その高低差は実際の高低差より小 くなっているため、図10に示すように、前輪 12は容易に段差26aの上縁部26bに乗り上がり、 差26aを乗り越えることができる。前輪12が 差26aを乗り越えると、弾性部材23の復元力に より、衝撃緩衝材24はスライド部材22ととも もとの位置に復帰する。このように、段差 え補助具20を搬送台車10に取り付ければ、搬 台車10の前輪12の半径より高低差の大きな段 差26aも容易に乗り越えることができる。

 また、図1に示すように、従来の搬送台車 10の車高H(通路26の上面から載荷部材11の底面1 1aまでの距離)に合わせて、当該車高Hの範囲 に収容可能なサイズの橇状部材21を載荷部材 11の底面11aの正面側に取り付ければよいので 車高Hが低い従来の搬送台車10にも簡単に取 付けることができる。

 さらに、図5~図7で示したように、橇状部 21とスライド部材22との間には、摩擦軽減手 段として複数のボール27を回転自在に介在さ ているため、スライド部材22は橇状部材21の 前縁部21aのレール21gに沿ってスムーズに摺動 することができる。従って、段差乗り越えの 際に搬送台車10に加える押圧力が軽減され、 差乗り越え作業は容易である。また、複数 ボール27を介在させたことにより、スライ 部材22やレール21gの摩耗も低減することがで きるため、耐久性も良好である。

 図1,図3に示すように、段差越え補助具20 おいては、スライド部材22の一部をなす前端 部22aを衝撃緩衝材24とともに、載荷部材11の 面11aと同じ高さに配置している。従って、 来の「段差用キャスタ」や「段差越え用補 装置」では乗り越え不可能であった、載荷 材11の底面11aと同程度の高さの段差であって も容易に乗り越えることができる。なお、ス ライド部材22をさらに載荷部材11より前方の い位置に配置すれば、載荷部材11より高い段 差を乗り越えることもできる。

 また、スライド部材22の前縁部22bには衝 緩衝材24が付設されているため、図8に示す うに、搬送台車10が段差26aに接近したとき、 最初に、衝撃緩衝材24が段差26aの上縁部26bに 接することで、その衝撃が緩和されるため スライド部材22や橇状部材21等の損傷を防止 することができる。

 次に、図11に基づいて、その他の実施の 態について説明する。図11は搬送台車に関す るその他の実施の形態を示す一部省略正面図 である。なお、図11において、図1~図10に記載 された符号と同じ符号を付した部分は、前述 した搬送台車10及び段差越え補助具20の構成 分と同じ構造、機能を有する部分であり、 明を省略する。

 図11に示す搬送台車10xにおいては、載荷 材11の底面11aの正面側に三つの段差越え補助 具20が取り付けられている。このような構成 すれば、段差を乗り越えるときに、これら つの段差越え補助具20が同時に機能するこ により、乗り越え過程における搬送台車10x 安定性が高まるため、左右への傾動を防止 ることができる。また、乗り越え過程にお る段差越え補助具20の重量負担も三つに分散 されるため、各段差越え補助具20の負荷を軽 することができる。

 次に、図12~図17に基づいて、本発明のそ 他の実施の形態について説明する。図12は本 発明のその他の実施の形態である段差越え補 助具の一部省略側面図、図13は図12に示す段 越え補助具の一部切欠側面図、図14は図12に けるB-B線断面図、図15は図12における矢線C 向から見た橇状部材のみの正面図、図16は図 12に示す段差越え補助具の段差越え動作を示 側面模式図、図17は図12に示す段差越え補助 具の段差越え動作を示す一部切欠側面模式図 である。なお、図12~図17において図1~図16と同 符号を付している部分は、前述した搬送台車 10及び段差越え補助具20の構成部分と同じ構 、機能を有する部分であり、説明を省略す 。

 図12に示すように、段差越え補助具30は、 載荷部材11の底面11aの正面側に取り付けられ 橇状部材31と、橇状部材31の円弧状の前縁部 31aに沿って摺動可能に装着されたスライド部 材32と、スライド部材32を橇状部材31の前方に 向かって付勢する弾性部材23と、を備えてい 。また、図13,図14に示すように、スライド 材32の前縁部32bに沿って衝撃緩衝材34が付設 れている。

 段差越え補助具30は、図3に示す段差越え 助具20と同様、平面視状態でのスライド部 32の摺動方向D1が搬送台車(図示せず)の進行 向D2と平行をなし、且つスライド部材32の前 部32aが搬送台車の前輪より前方に位置する うな姿勢で載荷部材11の底面11aに取り付け れている。橇状部材31は、フランジ31fを載荷 部材11の底面11aに密着させ、ウェブ31wを挟ん 配置された複数のネジ(図示せず)を底面11a 向かって螺着させることによって固定され いる

 ここで、図12~図15に基づき、段差越え補 具30の構造、機能等について説明する。図12, 図13に示すように、橇状部材31は、載荷部材11 の底面11aと直交する姿勢で配置された板状の ウェブ31wと、このウェブ31wの上縁部に当該ウ ェブ31wと直交するように形成された板状のフ ランジ31fと、ウェブ31wの前縁部31aに沿って形 成された略フランジ状のレール31gと、を備え ている。

 レール31gの正面側には、その長手方向に って円弧状の溝部31bが形成され、この溝部3 1b内に、複数のボール37が回転自在且つスラ ド自在に配列され、最後端のボール37aの後 に接触した状態でストッパ35が配置されてい る。ストッパ35は溝部31bに沿ってスライド自 であり、その後方の溝部31b内に弾性部材36 配置されている。弾性部材36の先端部36sはス トッパ35に係止され、後端部36eはレール31gの 端部31geに係止されている。弾性部材36はス ッパ35を介して複数のボール37a,37を溝部31b 沿ってレール31gの前端部31gsに向かって付勢 ている。従って、スライド部材32及び衝撃 衝材34は橇状部材31のレール31gに沿って摺動 能である。

 図14に示すように、スライド部材32の断面 は略C形状をなし、橇状部材31の前縁部31a及び レール31gを略C形状部分で包囲するように係 され、レール31gの溝部31bとスライド部材32の 溝部32cとの間に複数のボール37,37aが介在した 状態となっている。また、スライド部材32の 縁部32bには、前述した衝撃緩衝材34が付設 れている。衝撃緩衝材34は断面が略C形状を すゴム材で形成されている。図15に示すよう に、溝部31bの正面開口部31cの幅31sは、ボール 37,37aの直径、弾性部材(弦巻バネ)36の外径及 ストッパ35の幅より小さいので、これらの部 材が溝部31bから離脱することはない。

 図12に示すように、弾性部材23はスライド 部材32を橇状部材31の前方に向かって付勢し いるので、平常時のスライド部材32は、その 前端部32aが載荷部材11の底面11aに当接した状 で静止している。また、弾性部材36はスト パ35を介して複数のボール37a,37をレール31gの 前端部31gsに向かって付勢しているので、複 のボール37a,37は溝部31b内の前端部31gs寄りの 分に位置している。

 次に、図16,図17に基づいて、段差越え補 具30の動作について説明する。図16は段差越 補助具30の段差越え動作を示す側面模式図 図17は図16の一部切欠側面模式図である。

 前述したように、段差越え補助具30の衝 緩衝材34及びスライド部材32は、橇状部材31 レール31gに沿って摺動可能である。従って 図16に示すように、衝撃緩衝材34が段差26aの 縁部26bに当接した状態で、搬送台車(図示せ ず)が進行方向D2に押されると、衝撃緩衝材34 段差26aの上縁部26bに当接したまま、橇状部 31のレール31gがスライド部材22に沿って摺動 していく。

 これにより、搬送台車の載荷部材11の前 11fは橇状部材31とともに段差26aの上縁部26bに 向かって移動していき、図9の場合と同様、 輪12が段差26aの上縁部26bに当接する。このと き、既に載荷部材11の前部11fが段差26aの上に 動し、その高低差は実際の高低差より小さ なっているため、図10の場合と同様、前輪12 は容易に段差26aの上縁部26bに乗り上がり、段 差26aを乗り越えることができる。

 図10の場合と同様、前輪12が段差26aを乗り 越えると、弾性部材23の復元力により、スラ ド部材32及び衝撃緩衝材34が元の位置に戻る と同時に、弾性部材36の復元力により複数の ール37も元の位置に戻る。このように、段 越え補助具30を搬送台車に取り付ければ、搬 送台車の前輪の半径より高低差の大きな段差 26aも容易に乗り越えることができる。

 段差越え補助具30においては、橇状部材31 のレール31gがスライド部材32に沿って摺動す とき、両者間に介在する複数のボール37が 転して「コロ」の作用を発揮するので、摩 抵抗が非常に小さく、橇状部材のレール31g スムーズに摺動する。このため、段差乗り えの際に搬送台車に加える押圧力が大幅に 減され、段差乗り越え作業が極めて容易と る。また、複数のボール37を回転自在及びス ライド自在に介在させているため、スライド 部材32やレール31gの摩耗が少なく、耐久性に 優れている。その他の作用効果は段差越え 助具20と同様である。

 次に、図18に基づいて、橇状部材のレー に関するその他の実施の形態について説明 る。図18は橇状部材のレールに関するその他 の実施の形態を示す一部切欠側面側面図、図 19は図18における矢線E方向から見た橇状部材 みの正面図である。前述した段差越え補助 30においては図15に示すレール31gを使用して いるが、これに限定しないので、図18,図19に すレール41gを使用することもできる。

 図18,図19に示すように、レール41gの正面 は、その長手方向(スライド部材32の摺動方 )に沿って複数のボール37が回転自在に配列 れている。各ボール37は、レール41gに設けら れた複数の球状凹部41bに回転自在に収容され 、その外周の一部が、ボール37の直径より小 な内径の正面開口部41aから露出している。 数のボール37は「ボールベアリング」の作 を発揮するので、図15に示すレール31gの部分 にレール41gを設ければ、スライド部材32はレ ル41gに沿ってスムーズに摺動可能となり、 述と同様の段差越え機能を発揮する。

 本発明の段差越え補助具は、手押し式台 等の各種搬送台車あるいは電動車椅子や小 電動カー等に取り付けて広く利用すること できる。